私のバストは成長期

ニュウセイ 作
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その二

さらに数週間ほどして、私の胸は2回目の大台、200cmを突破した。
これだけ大きいと邪魔なことも多いが、これだけ大きな胸にしたのは私なのだ。
そう考えると、この重さすらも愛しく感じてしまうのだから不思議だ。
ただ、いくつか問題はある。
最優先の問題は、買いだめしていた食料がそろそろ心もとなくなってきたということだ。
着れる服がないから、当然買いに出ることはできないし、通販も受け取りができない。
そこで、学生時代からの親友である結衣を頼ることにした。
彼女には薬を飲む前日に、薬のことと、もしかしたら頼るかもしれないということを冗談半分に伝えていたのだが、まさか本当に必要になるとは。

結衣に、家に来てほしいと連絡してから少しして、インターホンが鳴った。
「やっほー!来てやったわよ!」
「カギは空けてあるから入って」
「出迎えぐらいしなさいよ」結衣は軽く文句を言いながら入ってきた。
が、私の姿を見て、思わず絶句したようだ。
いくら何でも2メートルクラスの乳房は予想もしていないだろうから、当然といえば当然だ。
「えっと・・・その胸本物?」
「本物よ。前話していた薬が、思いのほか効果を発揮しているの」
「へ、へえ・・・」顔を軽く引きつらせながら、彼女は近づいてきた。

「冷蔵庫はそこにあるから、適当に飲み物を出して。私の分もお願い。」と私が言うと、
「客にそんなことやらせないでよ。」と、結衣は"普通なら"当然のことを言う。
「ごめん。でも今の私にはちょっと難しいから」私が軽く胸をさすりながらそう言うと、結衣はまたもや絶句した。
そう、今の私には、そういう"普通のこと"を行うことが難しい。
目いっぱい伸ばした手より胸のほうが前に来るので、"正面から扉を開く"ことはできないし、
横向きで開こうとしても周りのものに胸がぶつかってしまう。
先ほど鍵だけ空けて玄関のドアは開かなかったのも、後ろを向きながらカギを空けることは何とか出来ても、
そこからさらに扉を開くことが難しかったからだ。(上半身裸だからというのもあるが)
結衣は理解してくれたようで、
「あんた、これじゃ日常生活大変でしょ・・・」と言いながら、台所に向かった。
私はその間に、リビングのソファでくつろぐことにした。
そして数分後、結衣がグラスを持ってやってきた。
「はい、どうぞ。」
「ありがと」と言って、グラスを受け取る。
中身はお茶だ。
正直、喉が渇いていたのでありがたい。
ごくごくと飲み干すと、
「いい飲みっぷりね〜」と、結衣が茶化してきた。
「もう一杯いる?」と聞いてくれたので、「うん、ありがとう」と答えると、 すぐに注いで持ってきてくれた。
さすが親友、よく分かってる。
しばらくすると、自分の分のグラスを持った彼女が隣に座ってきた。
「それにしても凄いわねぇ・・・こんなに大きくなっても垂れてないし、何より形が綺麗。触ってみてもいい?」
「ん?別に良いけど・・・」
そう答えると、結衣は遠慮なく胸を触り始めた。
「あれ、思ったほど柔らかくない。」
こんなに大きいのに、まだ乳腺が成長する段階で脂肪がほとんどついていないらしい私の胸はものすごい張りをしている。
続けて、胸を持ち上げようとしたようだが、私の胸が重すぎて持ち上がらなかったようだ。そりゃそうだ。
「それで、用事は?」
「ちょっと食材の買い出しをしてきてほしいの。お金はここから使って。」
「ああ、その胸じゃ無理よね、了解。服はいいの?」
「どうせ今注文しても、出来上がるころには着れなくなってるからいい。」
「それもそっか。じゃあ行ってくる。」
「おねがい。」
それから数十分ほどで結衣は帰ってきた。
「買ってきたよ。」
「ありがと。」
「ところでさ、ちょっと聞きにくいんだけど、あの薬の効果ってどれくらい続くの?」
「ちょっとわからない。作ったときの予測では、ここまで効果が続くとは出ていなかったから。」
「へぇー・・・」結衣は興味深げにうなずいた。
「ねえ、それ、少しもらっても良い?」
「えっと、私専用に調整したもので、他の人が飲んだらどうなるか予想できないからダメ。そもそも飲んだ分しか作ってないし。」
「ちっ、ケチ。」結衣は舌打ちをした。
「まあいいか。とりあえず今日のところはこれで。これだけあればしばらく持つでしょ?」
結衣が持ってきた袋の中には、大量の保存食が入っていた。一般成人女性ならひと月分ぐらいありそうだけど・・・
「ごめん、・・・たぶん一週間持たない」「はぁ!?」
「最近、一食当たり2人前で、一日五食とってる。」
「そんなに・・・?」結衣は呆れた様子だった。
「分かったわよ。私がなんとかするから。」
「ほんとにごめん・・・」
「謝らないでよ。それより、明日も来るから。」
「え、でも仕事は大丈夫なの?」
「ちょうど今まで続けてた仕事が終わって、次を探していたところだから大丈夫。」
「そう、ならお願い。」と、私が言うと、結衣は笑顔になった。
「じゃあまたね。」
「うん、また。」
結衣が帰ってから、私は早速夕食の準備を始めた。
とはいえ、ほとんど何も出来ないので、温めるなどするだけだが。
食事を終えると、今度はお風呂に入った。
「ふぅ・・・」
湯船に浸かると、思わず声が出た。
浴槽は、あまりに成長した胸でいっぱいになるどころかあふれてきている。もう少ししたら胸の一部しか入らなくなるだろう。
体(特に胸)を苦労して拭いたら、ベッドで眠りについた。

・・・・・・ 翌日も、結衣はやってきた。何かいろいろと買い込んできているようだ。
「何を買ってきたの?」と聞くと、結衣はニヤリと笑った。
「秘密。」と言うと、彼女は部屋を出ていった。
しばらくして戻ってきた結衣の手には、大きな鍋があった。
どうやら料理をするらしい。
「何をするつもり?」
「見てれば分かる。」
そういうと、結衣はキッチンに向かった。
数分後、完成したのは大きな肉団子だった。
それを皿に移すと、
「はい、あ〜ん。」と言いながら、スプーンを差し出してきた。
「自分で食べられるけど・・・」
「いいから、ほら。」
仕方ないので口を開けると、その中に放り込まれた。
もぐもぐ・・・
「美味しい!」
「そうでしょう?頑張って作ったんだから。」
「これ、結衣が作ったの?凄いじゃん!どうやって作るの?」
「企業秘密です。」
「ケチ」
それから、結衣は毎日私の家にやってきた。
毎回いろんなものを作ってくれるので、退屈せずに済んでいる。
ただ、ただでさえとんでもなかった私の食欲が日に日に増していくのが悩みどころだ。
たくさん食べるためか、胸の成長もますます加速しているようだ。