ケーブルカー乗り場を出ると、そこはもうお城の中みたいでした。
こじんまりとした石造りのエントランスの真ん中に、へんな鎧のオブジェがあるし、壁には昔の人の肖像画とか飾ってあるの。
キャロ達は開け放たれた大きな扉の向こうに消えていきました。
わたしも扉のほうへ歩いていったら、マリアに呼び止められたの。
「あらカナ、そっちは宮殿前広場よ。
わたしたちはこっちなの。」
マリアはエントランスの横に続く、ひっそりとした通路を指さしてたわ。
「マリアのおウチって駅の中にあるの?」
「まさか…。っていうかお城の城壁の一部にケーブルカー乗り場があるのよ。
城壁はおもて…内側が商店街になってて、こっちはお店をやってる住民用の通路になってるってわけなの。」
「じゃあ本当にお城の中におウチがあるんだね、すごーい!」
「お城は学校になってるわ。ここは城壁街よ。」
石造りの頑丈そうな通路には、いってみればマンションの通路みたいなんですが、壁がでこぼこしていて無駄な空間が所々にあるの。
やっぱりお城の一部なのね。
その石の壁のあちこちにちいさな穴があいています。
外をのぞいてみたら、もう空はすっかり暗くなっていて、あまりぱっとしない夜景の中で、旧市街広場の周りだけが眩しく輝いていました。
「じゃーん!ようこそカナ。ここがおウチよ」
「わあ、ステキ!お菓子の家の入り口みたいね。」
そこはさっきからいくつかあった、おとぎ話に出てくるような、大きくて頑丈そうな木製のドアです。
それでなぜかドアノブが上下2箇所についているの。
ドアの上にはかわいいランプ風の照明が燈っています。
あの電球ならなんとか交換できそうなくらいの高さだから、ドアは240cmくらいあるのかしら?
ウチのマンションの玄関ドアは2メートルしかないから、ヒールを履くと、頭ぶつけちゃうのよねえ。
「お姉ちゃんがお待ちかねだよ、きっと」
マリアが古臭いドアににあわない、モダンなキーをさしこんでガチャっと開こうとしたとたん…
「マリアなの?遅かったじゃない!」
不意に内側からドアが勝手に開いて、その勢いでマリアがはじき飛ばされてしまいました。
わたしはすこし離れて立っていたから大丈夫だったけど、マリアは硬い石の通路にひっくり返ってしまったの。
でもそんなマリアを気遣う余裕もないくらい、突然ズドーン!と現れた、ドアフレームに全くおさまりきらない超巨体に、アタマが真っ白になってしまったの…
わたし、エカテリーナがどんなに大きくてもビックリしないでおこうと思ってたんだけど、まさかこんなにも大きいだなんて!
193cmのわたしなんて、彼女のわきの下にすっぽり納まってしまうんだよ。
わたし、エカテリーナがどんなに大きくても、身長は230cmくらいで、体重は200kg以上あっても、いくらなんでも250kgはないだろうって思ってたの。
でもそんなサイズじゃ全くおさまりきらないことを、一瞬で覚ったわ。
わたしの目の高さには、とんでもないサイズの2つの膨らみが、もの凄い迫力で波うっているの。
もちろんそれは超特大サイズのおっぱいなんだけど…わたしの想像をはるかに超えた、非現実的なまでのボリュームなの…
エクササイズ用のバランスボールくらいもあるようにみえるから、直径は60cmくらいあるのかしら。
でも空気でふくらませたエクササイズボールとは違って、お肉がみっちり詰まった超巨大なおっぱいは、だぼんだぼんと揺れ動き、ずっしりとした重量感に満ち満ちているの!
わたしのおっぱいでさえ、国内規格だとZカップクラスなのに、目の前にそびえる肉塊は、わたしのおっぱい10個分くらいもありそうにみえるんだよ。
もしそうだとしたら、片方100kg以上!!…いくらなんでもそれはないわ。でも…
おそるおそる見上げたら、昔話にでてくる山のようなおっぱいのはるか奥深くに、優しく微笑んでいるエカテリーナがいたわ。
でも彼女のひたいから上は、240cmはありそうなドアフレームにかくれているんだよ。
そのせいか、メールで見慣れたエカテリーナの笑顔とは、どこかイメージが違ったの。
193cmのわたしが、彼女の前ではまるで幼稚園児のよう…
だって首が痛いほど見上げなければ、顔がみえないんだよ。
さっきまであんなに驚いていた206cm、180kgのキャロなんてまるでコドモ…
125S(235)22250ブラだっていうキャロのおっぱいも、いま思えばとってもかわいらしいサイズ…
「カナ〜!あいたかったよぉ」
「エカテリーナ…だよね!?とっても…とってもおおきいわ…」
「ビックリしてるの?…カナの想像とは違ってた?」
「うん…こっちにきてから、みんな大きいから驚いてたんだけど、まさかエカテリーナがこんなにも大きいだなんて…」
「でしょ?…実はわたし、この街でも一番おおきいのよ!」
「そうなんだ。よかった…」
「よかったってどういう意味よぉ?」
「え〜!意味って言われても…
…でも、エカテリーナはなんでボディサイズのこと、わたしに内緒にしてたの?」
「だって…カナったらメールで、自分のこととっても大き過ぎて困ってるって、いつも書いてたじゃない?
わたしにしたら、カナなんて子供みたいなサイズなのに、なんだかおかしくって。
たしかカナが最初にメールをくれたのは、わたしたちがまだ15歳の頃よね?」
「そうよ。中3の…確か冬の初めだったかな」
「その時、カナは身長190cm、体重100kgもないくらいだったよね。
たしかウチの最初のブラは…100JJJ(148)5600のはず。
…わたしその頃にはもう身長236cm、体重350kgくらいあったのよ。
おっぱいもひとつ50kgくらいあったし。
小さなカナって、わたしのおっぱいくらいの重さしかないの!
なのにカナったら、“わたしは日本の、とても巨大な少女です。そしてわたしのおっぱいもまた巨大です。”って、おかしな英語でとっても真剣だったから、なんだか茶化すみたいで、わたしのサイズ言い出すきっかけ逃がしちゃったんだ。
悪気はなかったんだけど、だましてたみたいでごめんね。」
「…ううん、いいの…。
でもエカテリーナがホントのこと言ってくれてたって、わたし信じられなかったと思う…」
わたし193cm125kgで悩んでたなんてなんだかウソみたい…
エカテリーナって体重が、わたしの3倍どころではないのは確実なんだもん。
身長だって、わたしが精一杯手を伸ばしたくらい高いのよ。
「さあカナ、遠いところ疲れたでしょ?挨拶しましょ」
「そうね、エカテリーナはじめまして〜。よろしくね」
エカテリーナが両手を広げ、わたしを抱きしめてくれたの。
わたしもせいいっぱい彼女のカラダに手をまわそうとしたんだけど、とてつもなく巨大なエカテリーナのおっぱいを、まさぐるのがやっとなの。
わたしの頭は、彼女のおっぱいにめり込んでしまって、息がとってもくるしいわ。
それにわたしのおっぱいの上に、エカテリーナのとんでもない重量の超巨大なおっぱいがのしかかってきて、あまりの重さに腰が砕けそうなんです!
「ァ痛たたたた…お姉ちゃんなんでいきなり出てくるのよ!
あっ、なにしてるの?危ない!カナを離してあげて」
マリアの声がとっても遠くに感じたわ。
「なによ。知り合ってから5年もたって、地球の裏側からはるばる会いに来てくれた親友なのよ。
これくらい当たり前じゃない、ねえカナ?」
「………ぅ……」
「ほら、苦しくって返事もできないのよ。カナがエビゾリになってるわ。わたしも経験があるんだから!」
マリアがエカテリーナの手を振りほどこうとしてるみたいです。
「そうなの?…おっぱいが邪魔でカナがよく見えないの。カナってほんのコドモみたいに小さいから…」
カトリーヌがやっと腕を離してくれました。
その腕の太さ長さといったら、まるでわたしの足のようなの。
そして巨体を大きく折り曲げ、わたしの目の高さまで頭をさげてくれたわ。
とんでもなく肉厚の筋肉質のボディのうえに、ちょこんとカワイイ顔がのってるの。
…いったい何頭身あるのかしら。
そしてもの凄い迫力のおっぱいが、真下を向いてぶら下がり、とっても重たそうです。
わたしの目の前には、メールで見慣れたエカテリーナの心配そうな顔がありました。
「ゴメンね、カナ。大丈夫?…会えて嬉しかったの」
「ハァハァハァハァ…わたしもエカテリーナに会えてとっても嬉しいよ。」
「空港まで迎えにいけたらよかったんだけど、わたしって大きすぎるから、下の街ではいろいろ不便なのね。
それに来るのが予定より一時間近くも遅かったから、とっても心配したのよ」
「入国審査に時間がかかったの…そうだ!最初はマリアのことを、エカテリーナだと間違えたんだよ。
やっぱりエカテリーナって大きいんだ、ってそのときは本気で思ってたんだから」
「あら!ホントなの?カナってやっぱりおもしろいのねぇ」
そしてお互いやさしくほっぺをくっつけあったの。
「それからマリア、お出迎えアリガトね。こっちへいらっしゃい」
エカテリーナは中腰のまま、マリアも腕の中に迎えいれました。
「お姉ちゃん、わたしはいいって」
「マリア、さっきは痛かったでしょ?ゴメンね」
「あれくらい大丈夫だよ。おねえちゃんにぶつかって転ぶのは、小さなころからだから慣れてるわ。
…わたしも結構大きくなったと思ってたんだけど、まだまだお姉ちゃんの馬鹿ぢからにはまったく敵わないね」
「そりゃそうよ、マリアはまだまだお子様サイズよ…ほら!」
「!!!」
エカテリーナは、わたしとマリアに腕をまわしたまま、いきなり立ち上がったの!
彼女の太い腕で、2人一緒にぎゅっと抱かれて、薄暗い通路の天井近い高さまで、一瞬のうちに抱え上げられてしまったの。
エカテリーナの左右2つの超特大サイズのおっぱいのうえに、2人のおっぱいがそれぞれひっかかって乗り上げているんだよ!
「おねえちゃんいきなり何するのよ!」
「ゴメンゴメン。中腰って疲れちゃうのよね、なにしろこのおっぱいなもんだから…」
「こんなコドモみたいな扱い、失礼よ。」
「だってマリアはまだほんとにコドモじゃない?
カナはそのあんたより小さいんだから、このくらいなんてことないわ」
「お姉ちゃんって、ブルドーザーなみの怪力なんだから!
わたし140kg近くあるのよ。
…カナだって130kgくらいあるよね?」
「わたしはたった125kgくらいだけど…
エカテリーナっていったい何kgくらいあるの?」
「だったら2人の合計体重の倍もないわ。まだなんとか500kgの大台は超えていないから。」
「500kgって、ちょうどわたしの4倍だよ…」
「カナの身長が2メートルくらいしかないからでしょ?わたし248cmだからカナより50cmくらい背が高いんだよ。」
「そんなに…。わたしはたった193cmしかないわ。」
「でしょ?でも適正体重は400kgくらいだから、ちょっと太めなのは本当なんだけどね」
「お姉ちゃんはたしかに太めだけど、もの凄い筋肉太りなのよ。
そのうえ、人一倍おっぱいにお肉が付いちゃう体質だしね。
それにしても…なんなの、このばかでっかいおっぱい!
最近また一段とおおきくなってるじゃない?
…もうおっぱいひとつで90kg以上あるんでしょ?
32Zとか33Zのブラなんて聞いたことがないわ。
あのノーマでさえ5Zカップなのよ。
あんまり調子に乗って食べ過ぎちゃだめよ!
これ以上体重増やしたら、カラダに負担がかかっちゃうよ。
もうとっくに成長期終わってるんだからね。
…おっぱいが一つ100kgになって、トップバストが4メートルを超えちゃってもわたし知らないよ!」
「あ〜あ、うるさいわねえ。…それにトップバストは、4メートルなんてもうとっくに超えてるわ。 そういうマリアだってせいぜい気をつけるのね。 ホントにアッというまに大きくなっちゃうんだから。 …挨拶はもうこれくらいにして、おウチに入りましょ」
エカテリーナはやっとわたしたちを下ろしてくれました。
そしてひょいっと頭を下げ、240cmのドアフレームをくぐって、家の中に入っていったの。
後から見たエカテリーナの超特大ホットパンツが、ほとんどわたしの胸の高さです。
「カナ、さあ入って!もうパーティは始まってるわ。
みんなお待ちかねよ。
…早く来ないとおいしい物がなくなっちゃうわ!」
そうでした…今からパーティだったんだ。
そういえば日本を出てからロクになにも食べてないんだけど、不思議とおなかは減ってないわ。
それにわたしなんだかとっても疲れちゃった…
もうお布団でゆっくりと休みたい…