ようこそニッポン

pop 作
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第4話 ティータイム後編
 
 
ケイティとソファに並んで座り、変な香りのするお茶を、うわの空で飲んでいる。
茶菓子も外国産の見たこともない、不思議な色使いのパッケージだ。
 
味は…これまたよく分からない。
 
そんなことより、下手に腕をうごかしたら、ケイティの、馬鹿でっかいおっぱいに肘がめり込んでしまう!
 
 
「どう、口に合うかしら?」
 
「はいっ、とってもおいしいです」
 
「よかった。日本人はこれ苦手な人が多いんだよね。
…それでね、肝心のお話なんだけどね、…飛雄児って日本人にしてはマッチョだよね。
あなたなんか格闘技系のスポーツやってるの?」
 
「ええ、柔道を…」
 
「ほんとに!ビンゴよ、ビンゴ。…で、今も続けてるの?」
 
「いろいろあって、去年で辞めたんですけど…
いや、故障とかじゃないです。
大麻所持で逮捕されたんです。
マスコミにも報道されて大変でした…」
 
「ああ、そういえばなんか聞いたことがあるわ。…じゃあ今は柔道協会とも関係がないのね。」
 
「永久追放だそうです…」
 
「まあ、おおげさね…で、実力はどれくらいだったの。大きな大会で入賞したことはあるの?」
 
「国内大会では、何度も優勝経験があります。
世界大会での優勝もあります。
でもオリンピック選考では、なぜかいつもダメだったんですけどね。」
 
「うーん、最高ね。キャリア的には申し分ないわ。
でもカラダがすこし小さいかな…
あなた身長と体重はどのくらい?」
 
「197cm、140kgくらいです。」
 
「やっぱり体重が軽すぎるわ…筋量が足りないのかな。う〜ん、でもまあなんとか許容範囲かな」
 
この俺に対して、小さいとか、軽すぎるとか、筋量が足りないとか、いったい何を言っているんだろう。
正直すこしムッとした。
 
「…でも、俺よりガタイのいい柔道選手なんて、多分日本中探してもいませんよ。
いまも暇さえあれば会社のジムで、カラダ鍛えてますし。
…見せる筋肉なら、むしろ現役時代よりかなり大きくなっていますから。
俺はパワーには、かなり自信があります。
…で、いったいなんの話なんですか?」
 
「あら、ごめんなさい。本国から柔道のコーチを見つけよ、って指令が届いたの。
身長2メートル以上、体重180kg以上の相当の実力者、っていうのが条件なのよ。
日本式のキレイな柔道を、小中学生に身につけさせるのが目的らしいわ。」
 
「本国って、ボストニアってところですか?いきなりそんなこと俺に言われても…」
 
「そりゃそうよね。まあわたしもさっき届いたメールを見て、ふざけるな!って思ってたばかりなのよ。
いいわ、気にしないで…
そうだ!誰かほかにいい人がいたら、わたしに紹介してくれないかしら」
 
「身長2メートル以上、体重180kg以上っていうのがまず無理だと思います。
そんなに体重が重かったら、キレのある柔道なんてできっこないですよ。
それに俺ほど筋量があるやつを、他に誰も知りません」
 
「でしょ!飛雄児も教育省の奴らにそう言ってやってよ。
わたしたち在外公館の女性職員の渡航制限値を、そのままひっくりかえしてるだけで、なんにも考えてないんだから!」
 
「…??…と言いますと?」
 
「海外勤務の女性公務員は、身長2メートル、体重180kg以下って決められているの。
男性にはなんの制限もないのにね。
飛行機のシートや、自動車の運転、その他外国の諸設備に不自由なく対応するため、だって。
大体女性にはおっぱいがつきものだから、おっぱい分の40kgくらいはマイナスすべきなのよ。
そしたら140kgになるから、ちょうど飛雄児とおんなじになるし。
…ちょっと本省に掛け合ってみるわ」
 
「おっぱいが40kgもあるの!?…まさか」
 
「片方ではたったの20kgよ。トップバストは230cm、ブラはトリプルQカップまでって決まってるの。
異動前には身体測定があるの。
だから夏には規制値ぎりぎりの、130cmトリプルQカップブラがよく売れるらしいわ。
トップとアンダーの差がたった100cmの小さなブラに、みんなむりやりおっぱいを詰め込んじゃうのよ」
 
「フっ、んッ!…じゃあ、ケイティもそれくらいあるの?」
 
「やだっ、飛雄児ったら鼻息が荒いわ。
…でも、まっ、いいか。
わたし今26歳なんだけど、22歳の外務省職員採用時には、制限値をすこしオーバーするくらいのボディだったのよね。
でもそれからも毎年少しづつ成長して、今じゃ、全然そんなサイズに収まっていないの。
身長も202〜203cmくらいまでなら、おまけで合格させてくれるんだけど、今は208cmよ。
でも日本語の特技を買われて、毎年無理やり合格にしてくれてるんだ。
…興奮してるの?じゃあもっと教えてあげる。
体重だって200kgなんかじゃとてもきかないし、おっぱいだって、2つで50kg以上ラクにあるわ。
今はトップバスト255cmの135cmダブルTカップのブラをしているの。
もう随分窮屈なんだけどね…。
でもわたしの除乳体重は150〜160kg程度だろうから、あまり飛雄児と変わらないわね」
 
「ジョニュー体重って?」
 
「おっぱいの重さを差し引いた、残りの部分の体重よ。
…わたし達はボストニアでも特別なクラスに属してるの。
男の人は、多少筋肉が発達してるくらい…ちょうど飛雄児みたいな感じよ…なんだけど、女性はみんなとても大きいわ。
わたしなんてまだまだちいさな方よ。
大体海外勤務なんてチビの仕事なのよ。
あら、飛雄児ったら顔が真赤っかよ!
ホントにおおきな女の子が大好きなんだね。
じゃあ、さっきの小中学生の柔道指導のおはなし、もう一度考え直してみない?
でっかい女の子好きには天国みたいなところよ。」
 
「うん、考えてみる…」
 
「うれしい!
ボストニアは半分鎖国してるような国だから、政府の招聘でもない限り、入国がとても難しいのよ。
飛雄児はとってもラッキーだわ。
…あっ、でもコドモに手を出したらダメよ。
最近は6年生でも、わたしくらいの体格の女の子も珍しくないからね。
まあでも飛雄児くらいじゃかないっこないか…」