ようこそニッポン

pop 作
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第5話 アームレスリング
 
 
 
「ねえ飛雄児、コーチの話はまだ決めなくっていいから、わたしと腕相撲してみない?
あなたがボストニアで通用しそうかどうか、軽く試してみたいの」
 
「でも小中学生相手なんだよね?」
 
「あらら。なんにも知らないから、そんなことが言えるんだわ。ちょっと思い知ったほうがいいみたいね」
 
 
俺はあらためてケイティの腕をまじまじとみつめた。
むちむちしていて、ボリュームはなかなかのものだが、筋肉でごりごりしてるわけではなく、女性らしい柔らかそうな腕だ。
それにそれにケイティは身長が208cmもあるから、リーチがとても長く、しなやかにさえ見える。
腕相撲には不利な条件だ。
それに体重が200kgを超えているといっても、その内およそ1/4がおっぱいの重さ、つまりデッドウエイトだ。
普通に考えたら楽に勝てる相手だろう。
しかし言葉の端々に余裕が感じられる。
プレッシャーを掛けているつもりなのかもしれないが、ここは用心してかかろう。
 
 
「よし、じゃあいっちょ、ケイティの胸を借りてみましょうか」
 
「うふふ、いい心がけね。
…じゃあ飛雄児がわたしに勝ったら、わたしの胸を貸してあげるわ。」
 
「??…どういう意味?」
 
「…わたしからのご褒美よ。
お茶してる時におっぱい、触らずに我慢してたのがよくわかったよ。
お茶を飲むフリして、肘とかでわざとらしく突っついてくるんじゃないかな、って思っていたわ。
飛雄児が勝ったら、好きなだけわたしのおっぱい、触ってもいいよ。
あっ、でも服の上からだけにしてね!」
 
「マジで!じゃあいきなり本気だしちゃうよ〜」
 
「うふふ、望むところよ」
 
テーブルのティーセットを片付け、椅子をどけて、床に膝をつけて腕を組み合った。
女性らしい、肉厚の柔らかい手だ。
もの凄くさわり心地がいい。
ばかでっかいおっぱいが、テーブルの縁にくいこんでいる。
おっぱいの8割がテーブルの下にもぐっているのだろうが、のこり2割でも相当にデカい。
 
 
「なんだか手を握っただけでイッちゃいそうだよ」
 
「なにいってるの…真面目にやってよね。あくまでテストなんだから!」
 
「だって腕相撲に勝ったら、おっぱい触り放題って言い出したのはケイティのほうだよ…
そのままどうにかなっちゃうっていうのが、自然な流れだよ」
 
「うふふ、それは飛雄児が、わたしより力が強くて初めてできることよ。
まあせいぜいがんばるのね、井の中の蛙さん」
 
「直ぐに結果がでるさ。そろそろ始めようよ、さあ用意はいいよね。
…レディ ゴー!!」
 
 
ケイティは自信たっぷりなだけあって、かなり手ごわかった。
しかし俺はじりじりと彼女の甲を、テーブルに近づけていった。
あと5cmほどになった時、ケイティの腕からガクっと力が抜けた。
 
「うわあ、俺、結構全力を使っちゃったよ…女の子相手にかなりマジになったもんね。
なんなら左腕でもやってあげようか?」
 
俺が力を抜いても、ケイティは俺の掌をしっとりと握り締めたまま、放してくれない。
あれだけ自信満々だったから、ショックを受けているんだろう。
いくらデカイといってもやっぱりオンナだ。
男とは筋肉量がまったく違うのだ。
 
 
「うふふ!飛雄児ったら冗談がうまいわ。まだ勝負は付いていないわ。
…って、もし今のがあなたの全力だったとしたら、もう決まったも同然だけどね」
 
そういってケイティは彼女の右手の甲のしたに、あらかじめ敷くていたおしぼりを、左手を使ってしゅるしゅる出し入れしてみせた。
 
「そんな負け惜しみはいいって。ケイティは充分強かったよ。
そんなことできるの、今俺が力をいれてないからじゃないか。
勝負がついてから、そっと手を浮かしたんだろ?」
 
「いま飛雄児が力を込めていないのは、よくわかってるわ。
でもさっきまでのは、あれで本気だったとでもいうの?
わたしあなたの反応がみたくって、わざとじわじわ押されていたのよ」
 
「もういいよ!おっぱいを触られるのがいやなだけなんだろ。
そんなにイヤなら、あんなこと言わなきゃいいのに。
…ほんとはおっぱいさわりたいけど、やめといてやるよ」
 
「あっ、優しいトコあるんだね。そういうところ認めてあげる。
でもまだ勝負がついていないのはウソじゃないわ。
そのままゆっくり力を入れてくれればよく分かると思うの」
 
「やれやれ、ケイティってほんとに負けず嫌いだな。
じゃあもう一回勝負してみるか?」
 
「強情なのは飛雄児のほうよ。いいわ、わたしがここから腕を押し上げてみせるから、飛雄児はオシボリが動かないほど、わたしの右手を強くおさえつけ続けて。」
 
 
ケイティは腕が倒れこんだまま力を入れ始めた。
やれやれ、強情なのはいったいどっちのほうだよ。
俺はケイティの力の入れ具合に応じて、彼女より少しだけ強く押し返した。
だってあんな体勢じゃろくに腕に力も入らないだろうし、手の甲をいためたら可愛そうだ。
 
しかし彼女はしぶとく力を入れ続ける。
俺もいつの間にか本気になって、押し返す。
だんだん汗がふきだしてきた。
ちらっとケイティの表情を盗み見ると、すぐに俺の視線に気付いて、妖艶な笑みを浮かべた。
 
そして信じられないことに、俺がもうほぼ余裕なしの全力で押さえつけているはずの、彼女の手の甲の下にひかれたオシボリを、左手でしゅるしゅる出し入れし始めた。
 
「ウソだろ!!」
 
「だからさっきから何度もいってるじゃない。わたしはまだ一度もテーブルに腕をつけていないって」
 
そう言うやいなや、俺は猛烈な力で腕を持ち上げられ、押し返されはじめた。
 
「うっ、なんてパワーだ!」
 
「うふふ、わたしの力はまだまだこんなもんじゃないわ。
飛雄児の腕を壊してしまったらかわいそうだから、わざとジワジワ力をいれてあげてるのよ。
…わたしが本気をだしたら、飛雄児の腕なんて、バラバラに砕けてしまいそうだからね。
ほら、もうスタート位置まで戻ってきたよ。
どうせダメだとは思うけど、両手を使ってもいいよ。
おっぱいもみもみし放題の約束は、もちろんそのまま生きているわ。
…飛雄児の欲望にまかせて、わたしをおもちゃにしてもいいのよ」
 
 
うぐっ、馬鹿にしやがって。おんな相手に両手なんか使えるわけないじゃないか!
…それに両手を使ったって、まず勝つことは不可能だろう。
両手をつかえば、姿勢がみだれて、せいぜい1.5倍くらいのパワーしか出ない。
そんなことをしたってミジメになるだけじゃないか。
 
「あらら、早くどうにかしないと、もう少しで負けちゃうよ」
 
「ううううううううう〜ッ!マキシマムフルパワー!!!」
 
「あははは!飛雄児ってやっぱり面白いわ。
でも、残念でした、わたしの勝ち〜!」
 
ふう…ふう…ふう……完敗だ…
腕が痺れてしまって、持ち上げることすらできない。
かわいい顔をして、なんという恐ろしいパワーなんだろう。
 
「俺、腕相撲で負けたの、中一以来だよ…
ケイティには絶対勝てっこないってことがよく分かったよ」
 
俺は同じクラスの、学校一の巨体女に秒殺されてしまったのだ。
それに奮起して、本格的な筋トレを始めたんだった。
 
 
「気づいてくれれば充分よ。
わたしの方がはるかに強いってことは、最初っからわかっていたわ。
ボストニアの旧貴族階層は特別な存在なの。
でも、飛雄児、あなたはテストに合格よ。
負けるのをわかってて、片手でがんばったのはとってもよかったわ。
結局ジェントルマンシップがなかったら、ダメだと思うのよね。
それにあれくらいのパワーがあれば、なんとか2メートルクラスの男子中学生にも張り合えそうだし。
…ほらみて、わたし思ったよりチカラが入ってしまったみたいで、右袖が張り裂けちゃったわ」
 
「うわっ、袖だけじゃなくって、肩まで裂けちゃってるよ!」
 
 
裂け目から、極太のブラ紐が覗いている。
 
 
「そうなの?まあ力が入ったのは、負けたフリをしたときの一瞬だけなんだけどね。
あ〜あ、またお仕事用のシャツをダメにしちゃった。
そうだ!飛雄児の運んでくれた荷物、わたしの服も入ってるはずだから、チェックしなくっちゃ」