(第零・五話)「さかのぼってみて」〜二人の出会いは〜
〜一昨日〜
町郊外路地裏
そこには一人の少女と数人の黒服の人がいて黒服の人達は少女を殴っていた。
ヤクザA「ったく、手間をかけやがらせて」B「兄貴〜、良いですか?殴っても」C「こんなヤツ生かしとけば良いんだよ。しかも亜人だ結局は良くてただの奴隷だ」A「ああ、それもそうだな。よしもう一丁蹴るか」またヤクザ達は少女を蹴り始めた
「おい、お前達」ヤクザの後ろから声が聞こえた。「あぁ」ヤクザは後ろに振り向いたらそこには…。ガンガキンガンABC「かぁは」少女「へぇ?林檎?」なんと林檎(ひびいり)が中に浮いてた。
「たくもぉ。また果物屋行かねぇっと。あのジジィ小言ウセェからなぁ。まぁそんな事は置いといて。お前らなに女の子に手を出して強姦をしようとしているのだ。さてはお前達ロリコンか」少年はヤクザに向かって指を指した。
ヤーサンA「どこをどお見たらそうなるオメェの目は節穴かってありゃ?いない逃げたか?」ヤクザの前には誰もいなかった。そして後ろから…
「逃げて無いし節穴ではない健眼だ」なんといつの間にか少年はヤクザの後ろに立っていた。
ヤクザA「テメェ俺達を誰だと思ってる」「ただのロリコン」それからかれこれ三十分後少年と口論の末にヤクザが喧嘩を始め少年が圧勝した形で終わった。
ヤクザA「くそ、覚えてろな。ゼッテェ仕返をするからな」ヤクザ達は酷い顔をしながら走って逃げた。
「プゥウフゥ今の見た『覚えてろ』だってぇ。普通は覚えていられっかつぅの。ふぅ〜よく笑ったし」少年は少女の方へ向き歩いて来た。「君大丈夫だった?立てる?」っと聞きながら少年はそっと手を差し出した。だけど少女はガブっと少年の手を噛んだ。
少年は冷や汗をかきながら続けて言った「あ、あの君。お、お腹空いて無い。良かったらウチでご飯を食べさせて上げるから」少女はそれを聞き大きく縦に振った。そして少年は涙目で痛みを堪えていた。
〜少年の家〜
少女はとてつもなくびっくりした。それもそのはず少年からは“微塵も”金持ちオーラが感じ無かったけど家は豪華な屋敷だった。
そして台所に行って少女がたずねた。「誰もいないですか?」
少年は答えた。「ああそうだけど。人に任せるのは嫌いだから」それから少年は台所にあった鍋に火にかけ始めた。
それから少年はこんな質問をした。「君、カレーを今温め直してるけどなにつける?らっきょう?半熟卵?それとも納豆?」
少女は納豆を聞いた瞬間首を横に振った。それから「…福神漬け」っと少女は答えた。「ヨシャ、納豆な」「いや違います。福神漬けですから」少女は慌てて答えて来た。
「っち、乗り悪いな〜。まぁいいかはいカレーだいっぱい食え」少年はカレーをおいた。
(ついていけないよこれ)少女は悩みながら食事を始めた。
黙々と食事をしながら少年は話しかけた。
「そういえばまだ、名前言って無かったけ。じゃあ言うな、ウチは須浜奏って言いますよろしくな。っで君の名前は?」奏は名乗った。
だが少女は「私は名乗らない。私は亜人を見下す人間なんか信用しませんから」少女は名乗りませんでした。「それじゃあさようなら」そして少女はその場を離れた。
(人間なんか信用しないか。今の姿だと分からないからな)奏は肩をくすめた。
〜橋の上〜
少女は少し焦りの顔で考え事をしてた。(白、どこに行ったの)
そこに一台の車が停まって来た。そして、窓が開きそこにはさっき自分に暴行して来たヤクザ達だった少女は逃げようとしましたがヤクザに掴まれました。「きさま、龍人をナメるなこんな手なんか切り裂いてくれるわ」少女は強気で言っただがヤクザは「妹さんが殺されたくなければ来い」っと笑いながら言い返した。
そして少女はヤクザに連れて行かれた。
奏の家
その頃奏は洗い物をしてた。
「さぁさっさと洗い物を終わらして。あの娘を追い掛けるか。いや〜しかしあの娘可愛いからな〜楽しみだな〜この上ない楽しみだ」
怪しい事を言いながら策を練ってた。
ピィキィーン(危険レベル2後退だ)奏は少し下がった。パリーンっと台所の窓が割れた。
「チッ、所の悪ガキだぁ。んっ?紙?」奏は紙を拾い広げた。『女は捕まえた。取り返して欲しいならここに来い』っと書かれていた。
(とんだ悪ガキに捕まったか急がないと)
奏は自室に戻った。
「え〜と刀だけで良いや」そして奏は中庭に出た。
「さてと行くか」そして奏は一瞬で消えた。
〜ヤクザの本拠地〜
そこには鎖で繋がられた少女と三人のヤクザがいました。
その中で首領と思われる男が喋り出した。
「まったく、てこずらせやがって」
少女は言い返した。「白を返せ」「あぁ、あの龍人のガキかならあそこだ」男は後ろを指した先には両腕に枷に繋がれた翼を付けた少女がいた。
「白!!」だが鎖のせいで動けなかった。「こんな鎖、壊してやる」少女の周りに炎が出て来た。
「お嬢ちゃん待ちな妹さんがどうなっても良いのか」少女は我に帰った。
「クッ、どうしら良いの」「何で君は人を頼らないだよ」
「何!」
男は声がする方を向いた。
「よっ、助けに来たぜ」
「貴様は誰だ」
「名前ぐらい知ってるだろ?洲浜創生薬品の社長のMr.S・Kこと須浜奏だ」「貴様か。我が社に何用だ」そう聞かれた奏は不敵の笑みを見せながら喋った。
「何って、ここに来る理由なんて一つしかあらへんやろ。あんたちが拉致った龍人族の少女を連れ戻しに来たんや!返して貰おうやないかぁ!」
「それは無理な話だ」
男は手に持っていたスイッチを押した。
すると上から巨大物体落ちてきた。
「ウッ…ウグアァァァ」巨大物体はいきなり奏に襲った。
だけどヒラリっと避けた。「うぁ、危ないな〜。あれって巨人族だけど少し違うなぁ改造品種っか。おいおい違法じゃないのか」その呟きを聞いた男は補足をした。
「ちなみにその巨人族は麻薬が切れて末期状態にしてある。説得は無理だ。さぁ殺せ成功の暁には物をやろう」奏は男が話した言葉に切れた
「てめぇはわかってるのか!生物改造と麻薬乱用と麻薬不法輸入輸出は違法だぞ!捕まったらブタバコ行きと終身刑禁固付きだぞ!」
「ふん、それがどおした。お前を消せば俺は捕まらない。この屋敷に来た事を後悔でもしな」
奏は怒りながら何か口に含んだ。含んだ途端に巨人に殴られた。だけど
「ウグァ?」
「リミッター解除。我が内なる力を解き放て」奏は無傷だった。それどころか奏の体が変わっていた。羊の様な角、コウモリみたいな羽を生やしていた。まるで西洋の悪魔様な姿だった。
(あの格好どこで…そう遠い昔であった気がする)少女は身乗り出した。
「貴様は悪魔なのか?」男はといた。
奏は応えた。「俺は悪魔じゃない人間と魔族の子だ」人間と魔族(悪魔と人間の子)の子つまり悪魔のクォーターだったそれは人間も悪魔も世界も望まれ無い種族。
「クォーターとはとんだ化け物が潜り込んだな。殺れ」男は嘲笑った。
巨人は奏に襲って行ったが一瞬で倒れた。そして奏は巨人に近づいた。
「殴って悪かったな。これでも飲んで」奏は何だかの薬を出してそれを巨人に飲ませた。
「貴様!何を飲ませた」
「安心しな。俺特製の麻薬の中和剤だ。じゃあ次はお前だ」奏はゆらりと立ち上がり羽を羽ばたかせ男の前にきた。
「貴様!わかっているのか。この窓は強化ガ…」
「えっ、何か言ったかぁ?」そこにはもお窓がなかった。そして奏は男に近づいた。
「うぁ、来るな化け物」
「オッサン知っています?ウロボラスは自らの尾食べ最後には消えてしまう話を。つまり悪は自らの悪によって滅ぼす。それに俺は化け物じゃあありません。もし化け物がいたとしたら」奏は刀を抜いて男の頭上におもいっきり刺してこう告げた。
「あんた達みたいな底が無い無限の欲望と執着心、傲慢さだ。その代償が今来たんだよ」奏は男を縄で縛り少女達を助けて携帯を取り出してどこかにかけた。
『はい、こちら小菊警察署です。ご用件は?』なんと警察に電話していた。
「あっ、奏です。あの〜竜胆秋〈りんどうあき〉さんいますか?」『竜胆警視長ですね。只今繋げます』ピッ
『はぁい秋です〜。お久〜ソウ君〜』「あっ、秋さんちっょと話しが…」『最近さ〜、旦那がまた単身赴任でイギリスに行っちゃてさぁ〜』「秋さん公私混合しないでこちらの話しを聞いてくれませんか?その話しはクリスマスか晦日でも聞いてやりますからさぁ」奏は呆れた口調で言った。『わかったで何?武装警察いる?何でも出しちゃうよ』「いらない。土久礼製薬の土久礼星一が麻薬の不正売買と密輸、生体改造をしたのをみつけて捕まえたから後かだつけを頼みたいんだけど」『わかった十分でそこに着くからじぁねぇ』電話が終わり一息ついてから少女達に向いてにっこり笑い。
「ウチに帰るぞ」っと言った。
〜帰路〜
奏は家の屋根を跳び移りながら走っていて両脇には少女達を抱えていて黒髪の少女が聞いてきた。
「なんで私達を助けに来たのですか?」
「一度助けた不幸な娘は最後まで助け見守れってウチの親父の口癖で俺はそれを守るためにあんた達を保護したの」「へぇ、保護?」「そっ、みた感じ親も家も無さそうだし安心しなウチがちゃんと守るから」
少女は少し考えた。(ちっょと待って今警察に保護されたり。また白と途方もない旅よりこの人に保護を受けた方が良いし何よりこの人、何か昔あった事がある様な…)「分かりました。私の名は百合ヶ岬黒と言います。これからはよろしくお願いします」黒はその時初めて笑顔を見せた。
「結構かわいいじゃん」「バァ、バカにしないでくださいって須浜さん前、前」黒が慌てて指をさしたさきは…ビルがあった。
「へぼぉ」(これってお約束かよ)そしてもちろんこの後は…
「うぁぁぁぁ」落ちました。
こうして私、百合ヶ岬黒は須浜奏という人に会い一緒に暮らす事になったのは良いけどまさかこれからあんな事なるとは先が不安です。
続く
次回「異変」〜新たな生活〜