「上宿さん、本当にやめるのか?」
「すみません、やりたい仕事が出来ましたから。」
上宿彩乃は会社に辞表を出した。
数日前、上宿の住んでいるマンションのポストにゲームソフトが入っていた。
ゲーム機に差し込んでお使いください。無料でお試し頂けます。という紙とともに。
高校生のときは勉強が嫌いで、ゲームで過ごしていたという上宿は徹夜してやり始めた。
「タダなら、やってみるわ。」と。
金曜の夜にやり始めた。
画面に現れるモンスターを倒していき、全部倒すと次のステージに行くというものだった。
ステージ1をクリアすると、ブカブカで仕方なかったAカップのブラがちょうどピッタリになった。
上宿は身長はそこそこ高いが、細身で、Aカップすらブカブカのまな板なのだ。
顔は普通だ。
そして、ステージをクリアしていくたびに、ブラからはみ出すようになり、とうとうステージ5をクリアしたところで、ブラのホックが壊れた。
そこで、上宿は考えた。
「このゲームはステージをクリアするごとに、サイズが大きくなるのね。
ステージを全部クリアしたらいったいどれぐらいになるのかしら?
サイズを武器にしたお仕事に転職するのも悪くはないかもね。」
そう考えて、すぐに辞表を出した。
辞表を出した次の日、またポストに別のゲームソフトが2つ入っていた。
また、「無料でお使いください」という紙とともに。
早速やってみると1つは、ステージをクリアするごとに、ウエストは細くなり、ヒップは大きくなるというものだ。
2つ目は、顔がどんどん綺麗になるというものだ。
この3つを少しずつ上宿は進めていった。