サリエス奮闘記外伝

冷暖坊 作
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不運な最期を迎え一生を終えた女子高生:麻帆野理恵は不思議な力に引きつけられ、剣と魔法の異世界へ召喚され転生する事になった…
その新たな人生はなんと…魔王である!
しかも、歴代の中でも史上最強にして最大の身体を持つ、凄まじく巨大な夢魔(サキュバス)のサリエスと言う名の魔王として・・・イレギュラー過ぎる新たなリスタートとなった。
その身体は人間だった頃のサイズと比較して100倍に巨大化している。身長162m・B:102m・W:58m・H:90mというハイスペックなサタンガール・サリエス。



どれだけ大きいかというと、歴代の魔王達の拠点である城よりも巨大なので中に入れないほどだ…それ故に彼女はすぐに城から離れた山脈の断崖にある硬い岩肌を、素手で砂や粘土の様に削り掘って自力で超大型トンネルの穴倉を作り、自室にしてしまった。

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そんなある日、自室の出入り口付近では彼女の側近と魔王軍御用達の大工兼技術士である隻眼の巨人:サイクロプスが他の巨人族達に指揮を出しながら、彼女が超大型穴倉の際に山から採掘した石材を元にサリエス用の超巨大玉座を製作していた。
160m台のサリエスに対して巨人のサイクロプス達は20m級…巨人族ですら彼女の膝より下の8分の1サイズ程度だ。如何に魔王サリエスが規格外なのかが分かるだろう。
側近は4?5mで、人よりは大きめなのだが、サリエスにとっては手の平サイズの虫か妖精やペットといった感じだ。

「おぉ!魔王サリエス様だ!いつもお美しいべなぁ!!魅了されちめぇそうだぁ…」
玉座製作を取り仕切るサイクロプスが彼女に気づき思わず見惚れる。
「こんにちわ魔王様…ご機嫌いかがですか?現在は軍の建設者達の協力もあり、貴方様に相応しい巨大玉座の完成が近づいております…」
「あ…ハイ!こんな大き過ぎる私の為に皆さんありがとうございます!」
「嬉しいなぁ!こりゃ俄然頑張らんとな!」
「ありがたや…魔王様!!」
魔王の言葉に活気がついた作業員達。
「サリエス様はもっと魔王らしく凛とした態度で堂々として下されば幸いです。」
サリエスは最強にして最大の力と身体を持ちながら、前世の引っ込み思案な性格がそのまま変わらず、魔王の威厳にはイマイチな感じである。
しかし、魔王軍や住民達からの支持はかなり高い。巨大で強過ぎるのに威張り散らさず、謙虚な夢魔の美少女というギャップが良いらしくとても人気だ。

「あ…そうでしたサリエス様!今日は以前より話していました。同族サキュバスの講師として軍内でも悩殺者と呼ばれる優秀な淫魔:ファシネラを呼んでおります。」
側近が思い出したかの様にサリエスに話し、その背後…傍らからサリエスと同じサキュバス族特有の尻尾が見え、空かさず背中に生えた大きな翼も出てきた。人並サイズの淫魔:サキュバスのファシネラが既にいたのだ。
同じサキュバスでもサリエスは巨大過ぎて尻尾があっても翼がない。山の様に大きな巨躯の彼女がもし空を飛べても恐ろしいだけである…そしてサリエスの自慢の胸と比べるとバランスとしてはファシネラの方が少しだけ控えめ…だが十分豊かな胸の持ち主だ。
他に大きな違いは人肌のサリエスには頭に牛や山羊のような角なのに対してファシネラの肌は紫色で蝙蝠のような大きな尖り耳となっており、より悪魔的な淫魔だ。

「こんにちわ? うら若き可憐な魔王:サリエス様ぁ!魔王軍で魅惑的なケアサービスしているファシネラと申します。夢魔のサリエス様と違い、私は淫魔ですがプロのサキュバスとして、培った知識を貴方様に教えに参りました」
「ファシネラさんはサキュバスのプロなんですよね。こちらこそよろしくお願いします!」
2人は軽く挨拶を交わす。
「サリエス様は凄い方だわ…顔と胸・・・器量がよろしいですね。魔王であるのと超巨大な身体でなければ、すぐにこちらが雇いたいくらいですわ。」
「アハハ…私の身体は色々大きいですからね」
彼女の言葉に乾いた笑いをする魔王。
「それは魔王様を賞賛してると思って良いですかね?」
側近も淡々に応じる
「肯定ですわ…しかしこうしてサリエス様と対面するととても巨大で自ずと威圧されてしまいます…そのせいもあって話し辛いですわね…教えに来ましたし丁度良いので、ちょっとお待ち下さいますか?
下に巨人族の殿方たちがいましたよね…あ!あの方が良いわね。欲求不満なのが丸見えですわ!性にかなり飢えてる感じがサリエス様にもお分かりかしら?」
ファシネラは巨大玉座建築現場のサイクロプスを指差している。
「はい…よく見ると、何か青みがかったオーラみたいなのが見えます」
サリエスは目を凝らして答えた。
「良いですわよ!あれは性欲系にかなり飢えてる者が滲み出すオーラの色…サリエス様は夢魔なので睡眠欲に飢えてる眠そうな人を探してオーラが何色か当てられますかぁ?」
ファシネラが早速、独自のサキュバスの技術を教え始めた。
「あの巨人さんですか?寝不足そうだし目の下にクマがあるのと大欠伸して、身体から緑のオーラが滲み出てます。」
サリエスは該当しそうな巨人を眺めて彼女の問いに答える。
「正解!筋が良いですわね。では、しばし…お待ちを……」
ファシネラがサイクロプスの元へ飛んで行った。サリエスは何をするのか不思議そうに見てる。

「はぁい!そこの大きくて逞しい殿方ぁ?」
「ん?お前ぇさんは悩殺者のファシネラ!?なんで白昼にこんな所へ・・・?!」
「サリエス様にサキュバスの技能講師で呼ばれましたの。今はその技の一つを披露するために無償で殿方のメンタルケアをしたいのですがよろしくて?」
「お代は無し・・・?!是非ともお願ぇしてぇだ!」
「では殿方…好みの異性を強く想像して下さいな。」
「ガハハ…それじゃあまずは…グフフ……」
するとサイクロプスから滲み出ていた青いオーラの勢いと濃さが増して噴出しだした。そのオーラはファシネラの周りに吸い込まれるように流れ込んでいく。
「ふふ…大きな殿方ぁ大分溜まってますわね〜。巨人族相手は大掛かり・・・中々にやり甲斐があって好きですのよ…」
そしてファシネラに変化が起きた。なんと彼女の人並サイズの身体が巨大化を始めたのだ。それだけではない紫の肌も次第に明るい色になりサイクロプスと同じ青肌に変わる。手足は柔らかそうな曲線から筋肉質な引き締まった腕と足になり逞しい。
「さて…身体の大きさは良し、最後の仕上げはコレ!…ハァァァァァン……!!」
大きくなったファシネラはさらに力を込め、身体に最後の変化が起きる。彼女が呼吸をする毎に巨乳の胸が次第に膨れ上がってゆく…
「んん…おっぱいがどんどん大きくなって重たいわ。殿方ぁ・・・中々のスケベさんですのね。良いですわぁ・・・」
「サリエス様の巨大で美しい艶姿を毎日見てれば欲情も溜まりに溜まるべさ!」
サリエスの顔が少し赤らんだ。サキュバスになったせいか耳年増…いや地獄耳になってしまったようだ。それをよそにファシネラの胸の膨張はまだ続く…
「ンン…かなり大きくなったわね…殿方ぁこの姿で如何かしら?」
ファシネラは青肌で筋肉質な爆乳の巨人へと変貌した…自分の頭より丸々と大きくなったふくよかな胸を張ってサイクロプスに問う。
「最高だべよ!我慢出来ねえだや!」
「それは良かったですわ。では大きくなれた御礼に気持ち良くしてあげますねぇ…」
「という訳だから俺ぁ・・・一旦休憩してくるでよ!」
「分かったぜ大将!」「羨ましいなぁ…」
持ち場を離れる上司を部下達が見届ける。
ファシネラとサイクロプスの巨人2人は山々の深い樹海へ去って行く…

「流石は優秀な実力者のサキュバス…巨人族と同等に巨大に変身するとは中々の腕前…」
様子を見ている側近が淡々と説明を始める。
「え?ところで…ファシネラさんが言ってた気持ち良い事って…?!」
サリエスが先程よりも紅潮した顔で側近に話す。
「淫魔は相手の望む姿に化けて快楽を与え、多量の性欲を糧に生活する種族です…そこはご想像にお任せします……」
「……!!!?」
サリエスの顔が一気に真っ赤になる。その後少しして樹海の奥から呻き声と喘ぎ声が響き渡り、サリエスは真っ赤な顔を手で押さえる…その頭には湯気も上がる始末。巨人2人が入った樹海からしばらくその声が響き渡り続けるのであった…
もうしばらくして樹海からファシネラとサイクロプスが戻って来た。彼女の引き締まってた筋肉質の巨体は丸みを帯びてテラテラと光り艶があり、全身がムチムチとして肉感が増している。
爆乳が更に膨れ上がり全体の半分近くを占める大きさに成長していた。サイクロプスは一気にヤツレ気味の顔になったがとても幸せそうである。先ほどまで滲み出していた青いオーラが完全に消え失せていた……巨人2人の顔は実に満足気である。
「ご馳走様よ殿方ぁ…質と量どちらも優れた精気で満腹ですわ。」
「こちらも最高のサキュバス:悩殺者から、至高のサービスを堪能出来たから大満足だぁ…」
「良かったらまたご利用して下さる?次はお代が必要ですけど…」
「ガハハ…そうしたいけどアンタ相手だと相当稼がないと難しいなや…」
「フフフ…性欲の強い方は大好きですの・・・またの機会をお待ちしてますわぁ」
ファシネラとサイクロプスはお互いの持ち場に戻ってゆく

「如何でしたか?サリエス様…巨人の殿方から漲る多量の性欲のおかげで貴方様と話し易い大きさになれたかと…これが力を持つ淫魔の成せる高度な技ですわ!」
「その為にワザワザあんな事やこんな事を・・・・・・!?」
サリエスの顔がまたしても赫らむ。
「ファシネラ…サリエス様がお困りのようだ。貴方は淫魔だが魔王様は夢魔である。同じサキュバスでも好む物が違う…」
側近が彼女に代わり話す
「そうでしたわね…優先的に夢魔の技能もお教えしなくてはならなかったわね」
「その通りだ…魔王であるから食事や睡眠も不要という至高にして最強の身体でありながら…己が種族のあり方を知りたいとのご所望で、サキュバスの実力者である貴方を呼んだ訳だ。そのお役目を果たした頂かなくては…」
「側近様はお堅いわね…大丈夫ですわよ?では・・・サリエス様!次は夢魔の技能をお伝えします。淫魔とは勝手が違いますが貴方様なら問題ないですわ。」
「本当ですか?ファシネラさん!」
夢魔の技能講習が始まろうとしている。

「はいサリエス様!淫魔と違い、夢魔は寝ている相手の睡眠欲求を晴らす気持ちいい夢を見せて満足させ、その夢を喰らえば良いのですから…
しかし、淫魔が好む性欲と違い、夢は相手個人の気分次第で質と量…味にかなりバラつきがあって効率が悪くなる場合もあります。ちょっとした闇鍋に近いかと…」
「そんななんですか…?」
自慢の巨大な爆乳を揺らし少し動揺するサリエス。彼女には些細な動作だが周辺が地震になってる。
「はい…良い夢に当たれば一時の愉悦と満腹感にありつけるそうですが、力量のない夢魔が空腹にも関わらず相性の悪い夢を無理に喰らい、食当たりになって寝込んでしまう出来事もありました。」
「サリエス様なら問題無かろう!強靭な身体と膨大な力を持つのだから、どんな者の夢でもイケるはずだ。」
側近が自信あり気にサリエスを讃える。
「そうですとも!力のある夢魔なら相手に催眠術をかけて良い夢を見させて喰らう者もいますわ。サリエス様ならさぞ美味しい夢を味わえるかと…!」
「分かりました。相手を眠らせて良い夢を喰らうのが私の種族・夢魔による本来の役割なんですね!」
サリエスは夢魔の術を知り、躍起になったようだ。
「はい!では魔王様…先程の眠そうに現場で働いてる巨人族に催眠術をかけて夢を喰らってみましょう…!」
「相手を眠らせて気持ちよくさせようと強く念じるのですわ!」
ファシネラと側近が魔王の応援をする。
(道具が欲しいな・・・紐で吊るせる穴の空いた円盤とかないのかな…?)
かなり古典的な催眠術をやろうと考えてるが彼女のサイズに合うそんな超巨大な小道具はない…
(まあ良いや…いたいた!さっきの眠そうな巨人さんだ。疲れてるのかしら?さっきより睡眠欲の緑のオーラが濃くなってる・・・・・・えーいっ!!!!)
標的を見つけ集中力と魔力を高め、力を込めて催眠術をかけるサリエス…
すると、どうだろうか…ターゲットの眠そうな巨人はパタリと横になり満足な顔で眠りだした。成功したのだ!
「やりました成功です!見ましたか…!…って…え?アレレ?!」
それだけでは無かった。寝不足気味の巨人だけではなくサイクロプスや緑のオーラが濃く無かった他の巨人族達も眠りだした。後方の山々の樹海も森の住人や飛ぶ鳥や竜…
サリエスの前方広範囲の生命達が強烈な睡魔で眠りについたのだ…静かになった巨大玉座の工事現場を前に佇む巨大な魔王サリエス。
「コレは…どういう…事・・・?」
サリエスは力を込めたせいか少し息が上がっている
「凄いですわぁ…!まさかコレ程だなんて…!?」
近くにいたファシネラが驚きを隠せないでいる余波を受けたのか少し眠そうにもしてる。
「私は眠くないのでご安心を・・・それにしても流石は魔王様…!1人では効率が悪い…ならば圧倒的な力で大勢を眠らせてしまうとは!やはり力の次元が違う…!」
側近が魔王の格の違いに強く感銘している…
「ひとまずサリエス様…夢をご賞味しましょう…大きすぎる夢魔の魔王様には軽食くらいにしかなりませんが…」
ファシネラの指導にサリエスは応じる。
まずは寝不足気味の巨人の元へ行き緑のオーラが明るく光ってるのでそれを吸い込んだ。
「!?…とても美味しいです!」
高級料理のような濃厚でいてサッパリとした舌触り。鼻を透き通る甘美な香りとスッキリとした後味に何か暖かみを感じる食感が彼女の味覚を刺激する。だが、それも身体が大き過ぎるせいか…一口サイズですぐに終わってしまう。
もう少し味わいたくなり他の眠る者たちの夢も吸い込んでゆく。どれも違う味だがいづれも極上料理のような味わいだ。
眠る巨人族達の美味しい夢を一通り食べ終えるサリエス。彼女にとってはサンドイッチやホットドッグ分の量を食べたような感覚だ
「寝ている皆さんの夢はどれもとっても美味しかったです!技能講習は成功って事ですか?」
「大成功ですわ!凄すぎます!淫魔ですがこんな美味しい夢を食べれたの初めてですもの…!」
べた褒めのファシネラ。彼女も夢を食べたようで、全身が更に豊満になり爆乳が身体の半分近くまで大きく膨れ上がっている。
「他の小さな生命たちの美味しい夢もありますが魔王様には小粒でもの足りぬでしょう…」
「残った無数の夢は夢魔達を呼んで綺麗に食べ尽くし、目を覚ましてあげますのでご心配なくてよ!」
それからすぐに大勢のサキュバスの援軍が駆けつけて、サリエスによって眠らされた生命たちの無数の夢が喰らい尽くされた。これにより飢えてた夢魔達と寝ていた者達共々とても元気になった。
巨大玉座建設現場のら巨人族達は特に効果が強く、翌日元気いっぱいになった作業員達の頑張りで予定より大分早くにサリエス用の超巨大玉座が完成したほどだ…
次は巨大穴蔵の出入り口にサリエスの実物の2分の1サイズの巨像2体を狛犬のような置物として建造予定らしい・・・

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この件を機に魔王軍内で新たな習慣が出来た。それは毎週末の夜…休日前に魔王サリエスが統治下の郊内全体に強力な催眠術をかけて、爆睡した住民達に気持ちの良い夢を見せ、快眠で疲れを解消させるのだ。
サリエスと夢魔達がその無数に現れる極上の夢を喰らい尽くすのである。サリエスは主に大きくて食い出のある巨人族担当だ。食に困らなくなった夢魔達は力の強くなった者や舌と身体が肥える者まで現れ、この日まで何も口にしない夢魔までいるくらいだ。
その毎週末に行われる新制度の名前はプレミアムサリエスデーと呼ばれている・・・

〜とあるプレミアムサリエスデーの夜・・・
「魔王様・・・そろそろ大規模催眠術をお願いします。この制度、国民達にはかなり受け入れられてます。」
「ハイ…とりわけ同族の夢魔さん達に好評だと聞いてます。」
「しかし、夜の者たちから苦情もありますが皆が寝る為この日は治安が良いのです。とりあえずそれについては対策を始めてますのでご安心を…」
「じゃあ今回も思いっきり皆さんを眠らせても問題ないですね。」
「ハイ…ところで魔王様…最近よく食べるようになったせいか・・・お身体が…」
「え?!太りましたか!?」
狼狽えるサリエスの顔が赤くなる
「いえいえ、以前より成長したように思えます。背丈と胸、お尻にお腹…つまり、身体全体が育ってますね。」
「そうですか。これ以上大きくなってもなぁ…でも巨人さん達の美味しい夢はほどよい量でスナック感覚でパクパクつまんじゃうんです。」
国中の大勢を眠らせて、気持ちいい夢を見せ、大物の夢を食べるのだから成長するのは当然だろう…
「今のお姿のが健康的で軍内でも評判がよろしいのでどのみち心配無用です。」
側近も上手くフォローする
「分かりました。ではまた美味しくいただきますので。良い夢を見てくださいね?!夢魔のみんなもお願いしますね!では皆さんお休みなさーい!」
今晩もまたプレミアムサリエスデーが始まる・・・