てきとうな召喚

ロイヤルみるく 作
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「うーん。こんなもんでいいだろ。」

机の上に何やらいっぱい並べて、和樹は一息ついた。
県立朝丘高校オカルト研究部部長が彼の肩書きだったが、オカルトブームの時に設立されたこの部も、段々と入部者が減っていき、今では彼一人である。普段は漫画とか読んで適当にしていた彼だったが、たまにはオカルトらしい事もやってみるかと、あやしげな本を片手に悪魔召喚をやってみたのである。

「この本によると、召喚に必要なものは...」
『真夜中に』「まあ、無理だし。放課後でいいんじゃね?」
『ペンタグラム』「たしか、丸に星をこうだったかな?」
『キャンドル』 「ちょうど仏壇のところにあって助かったぜ。」
『羊の頭蓋骨』 「これはちょっとな。まあ鰯で。頭ついてるし。」
『ヤギの生き血』 「無理、無理。購買のいちご牛乳で。」
『イモリの黒焼き』「イモリなんていねーし。まあうなぎの蒲焼かな。」

見るからに適当なものをセットし、彼は続けた。

「えっと、召喚の方法は..って肝心なとこがどっか行ってるし。うーん。まあ、あれの応用でやってみるかな。」

彼は目を閉じると、両手を広げ、何やら唱え始めた。

「悪魔さん、悪魔さん。ここにいらっしゃいませ。...」

...何も起きなかった。とりあえず彼は何回かやってみる事にした。
2分ほどやってみたが、まったく何も起こる気配もしないので彼はそろそろ片付ける準備をしようかと思っていた。
と、その時、目の前にぽっかり穴が開いたかと思うと、そこから大量の水が落ちてきた。

「な、なんだ?この水は?」

机の上のものがすっかり流され、呆然としてると水が止まり今度は何か大きなものが『どさっ!』っと落ちてきたのである。

「〜してるぅ♪ ふぇっ?! いった〜い!」

落ちてきた何かは、お尻をさすってるようだった。彼がよく見てみるとどうやら女の子らしかった。ショートですこしくせ毛気味の髪の毛。
くりくりっとした目に、あどけない顔立ち。全体的にふにふにっとした感じの体。そして、前か後ろか判らない平らな胸。それはまるで...

「小学生?でもなんでそんな子が落ちてきたんだ。しかも泡まみれだし。」

彼は、突然の事に首をかしげるばかりだった。

突然落ちてきた小学生らしき女の子は、半分泣きべそになりながらお尻をさすっていた。
暫くして少しづつ痛みも引いてきたようで、ゆっくりお尻をさすりながら顔をあげてきた。

「う〜。いった〜い。なによ、もう〜。」

そこで、ふと二人の目が合った。
グランドから、運動部の掛け声が聞こえる中、時がゆっくり過ぎて行った。

「き、きゃあぁぁ!!な、なによ!どこから来たの!この変態!!痴漢!!」

少女は突然悲鳴をあげ、しがみこんで目をつぶりながら、彼に手当たり次第投げつけてきた。
ボディーソープや、シャンプーや、リンスや、あひるのおもちゃが次々と彼にヒットした。

「ちょ、ちょっと!落ち着けっての!」

彼は降り注ぐ爆撃から避難する為に机の下にしゃがみこみながら言った。
その間にも、少女は左手で胸やら下やらを隠しながら右手でいろんなものを投げつけた。

「なんで、いきなりお風呂にいるのよ!出てってよ!!」

どこから出してるんだ?と思うくらい、いろんな物が投げつけられるなか、彼は机の下から、彼女に向かって言った。

「だから、落ち着けっての!おまえこそ、いきなりなんだよ。お風呂なんてどこにあるんだよ!」

ひとしきり物を投げ終わり、まだ投げるものを手で探してた少女は、その手を止めた。

「な、なに言ってるのよ!この変態!!うちのお風呂に....」

ようやく、少しづつ落ち着き始めた少女は、ゆっくりと顔を上げた。

「え?....あれ?...ってここどこ?」

少女は左手で胸を右手で下を隠しながら、あたりをキョロキョロし始めた。

「えっ?えっ?あんただれ?」

「ここは朝丘高校オカルト部の部室。で、俺はそこの部長の佐々木和樹。少しは落ち着いたか?」

キョロキョロしてた少女は、こんどは上を向いて何やら考え始めた。

「アサオカコウコウ?ササキカズキ?...む〜っ?...」

頭をあげ、ゆっくり左上、そして右上へと首をかしげながら少女は考え込んでいた。
が、突然、『がばっ!』と立ち上がると、いきなり叫び始めた。

「え!ええっ!ひょっとして、ここって人間界なの?!」

急に少女がすごい勢いで立ち上がったので、一瞬びっくりした彼だったが少女に向かって言った。

「人間界??そうなのかな?って!お前、もしかして悪魔なのか?!」

彼は、まさかの展開にいまさらのように自分が何をしてたのか思い出してきた。
そんな彼をまったく無視するかのように、いきなり少女は興奮し始めた。

「きゃー!人間界に初めてよばれちゃった!話しには聞いてたけど、ここがそうなのね!きゃー!!」

すっかりボルテージがあがりきってしまった少女は、ぴょんぴょん跳ねながら、あたりを見回した。

「召喚されたんだー!んふふ〜。これで一人前の悪魔の仲間入りじゃん!もう馬鹿にされなく..」

そこまで言ったとき、少女は周りを見ながら、ふと気がついた。

「...って、よく見たら『召喚の儀の品』が何ひとつ合ってないし...」

少女は急に電池が切れたおもちゃのようにがっくりと落ち込んでしまった。

「...大体、まだ試験に合格もしてないのに、いきなり呼ばれるなんておかしいと思ったのよ。これってただの、『召喚事故(イレギュラー)』じゃない。自分から裸を見せて人間を誘惑した悪魔はいっぱいいるけど、人間にお風呂を見られた恥ずかしい悪魔なんて聞いたこともないよぉ。」

少女は、また丸くなってかがみこむと、半べそになって下を向いた。
彼はそのあまりにもいたたまれない姿を見て、少女の側へ行き、優しく声をかけた。

「ま、まあ。とにかくこっちに来れてよかったんじゃないの?」

すでに泣く体制に移行しつつあった少女が、その言葉を聞いてぴくりっと反応した。

「んみ?うーん。そういわれてみればー、普通は...試験に受からないと人間界に来れないよね。人間界に召喚されればー、魔界なんかより、魔力もいっぱいゲットできるわけだし...って!よく考えたら、これって一気に追いつくチャンスじゃない!?」

突然、また『がばっ!』と立ち上がり右手でガッツポーズをしながら少女は復活した。

「あのなー。さっきから言おうとしてたんだが、お前...まる見えになってるぞ。」

急に指摘され、少女は自分を見てみた。そこには、お風呂の途中で召喚されて、まさにすっぽんぽんで仁王立ちしてる自分がいた。

「きゃぁぁ!!何みてるのよぉ!!このエッチ!!」

少女は側にあったお風呂の椅子を彼の顔めがけて投げつけた。

椅子があごにクリーンヒットし、和樹の意識がとびかけてる中、少女は指を『ぱちんっ!』と鳴らした。
すると、小さなこうもりがぱたぱたと集まり、少女は黒い服へと着替えた。

「ほんと、人間の男って聞いてた通りの変態よね!」

少女は、ぷりぷりと怒りながら、彼を軽蔑した。

「ーって!なにしやがるんだよ!悪魔のくせに裸見られたくらいでさわぎすぎなんだよ!」

彼は、まだ痛むあごを押さえながら少女に抗議した。

「あんたねー、悪魔が裸を見せた。なら解るけど、悪魔の、しかも女の子の裸を勝手に見る。って!デリカシーっていうものが、少しも無いの?!」

少女は、さらにぷんすかと怒りながら続けた。

「..でもまあ、とりあえず呼びだしてくれたからそれは礼を言うわ。ありがと...改めて自己紹介してあげる。私はキュルラ。魔界高等学校の...えーっと、インプクラスに通ってる、夜魔。わかりやすく言うと、サキュバスね。よろしくね。」

キュルラは一部小さな声でごにょごにょっとごまかした。高等学校生なのに、いまだにインプクラスなんて普通はありえないのだが、それだけ彼女は周りより『いろいろ』遅れてたのである。
いわゆる『おちこぼれ』なのが恥ずかしくてごまかしてしまったのだった。

「はぁ?魔界高等学校?なんだそれ?」

「もう、何聞いてたのよ?解りやすく言うと、あんたと同じ高校生のサキュバスの女の子。どう?これなら解ったでしょ?」

そう言われ、彼はもう一度少女を見た。金色とオレンジの中間っぽい少しくせ毛のある髪の毛。
くりくりっとした目にまだぷくぷくしたほっぺの顔。流れるような色っぽい曲線を描く胴というより、ただまぁるい胴に、悲しさを誘うまでに見事なぺったん胸。ぷにぷにしてる腕や足にぽにょぽにょしてる指。そして、セクシーさを出そうと必死でこうもり達ががんばってるドレスっぽいものも完全に浮き、服に着られ放題の姿。それらは...

「どう見ても小学生です。本当にありがとうございました。」

彼の矢の様な一言は、少女の胸に『ぐさっ!』と突き刺さった。
普段、魔界でさんざん言われてる事を、よもや初対面の人間にまで言われてしまったのである。

「きいぃぃ!う、うるちゃぁい!高校生ってゆーたら高校生なのっ!」

顔を真っ赤にしながら、腕をぶんぶん振り回してきた小学生の頭を押さえつけながら彼は言った。

「あー。悪かったな。で、その高校生の悪魔が何の用なんだよ?」

うでをぐるぐる回してたおこちゃまは急にぴたっと止めた。

「ふへっ?!な、何言ってるのよ!呼び出したのはそっちじゃない?」

少女にそう指摘されて、彼は何かを考え始め、やがて思い出した。

「ああ。そういや、そうだったな。いや、わりー、わりー。」

そう言って和樹が笑い始めたのを見て、キュルラは急に顔色が悪くなった。

「あ、あんた。もしかして..何の用事もなく呼び出しちゃったんじゃないでしょうね?」

「いやー。ちょっと暇だったから試しちゃったって感じかなー?」

彼のあまりにもかる〜い一言は、少女を目一杯失望させた。

「あんた、悪魔を何だと思ってるのよ。普通、ドス黒い欲望とか思いついてから呼ぶものでしょ。...もう、いいわよ。とにかく、このまま帰るわけにはいかないからさっさと済ませちゃうからねっ。」

『イレギュラー』で『お風呂に入ってるところ』を、『何の用事もなく呼び出され』、『何もしないでノコノコ帰ってきた』。
なんて事は聞いたこともなく、これでは間違いなくさらに馬鹿にされる光景が目に見えてきたので、キュルラは勝手に自分で話しをまとめてしまった。
少女は、ごそごそとちんちくりんなドレスの中に手を突っ込んだ。

「うーん。たしか、このあたりにしまってあったような気がするけど、あっ、これかな?」

どこから出したのか、四つ折になったプリントを広げると、内容を確認をして和樹に渡した。

「なんだこれ?なになに...『彼女はいますか?』『性的交渉をした事がありますか?』って、何かのアンケートか、これ?」

彼は少女から渡されたプリントを見てそう聞いた。

「んふふ〜。人間にはそう見えるかもしれないけど、それは精力チェックなのですよ!お気軽に質問に答えさせるだけで、手間いらずで調べられる、夜魔の便利アイテム!!(じゃじゃ〜ん!)っという訳で、コピーとって適当にばら撒いてきてね。」

少女は一人で盛り上がっていた。

「...ふーん。あー。終わったぞー。これでいいのか?」

少女が説明してる中、彼は適当にアンケートに答えていた。

「ちょ、ちょっと!何勝手にやってるのよ!あー、ボールペンでチェックいれてるしー。」

しっかりペンで記入された用紙を返されて、少女はぷんぷん怒りながら受け取った。

「あんたねえ...ふーん。うわっ、マジで?..きもっ。...うわー。」

アンケートを読みながら、少女は遠慮のない感想を述べた。その一言一言が彼を打ちのめした。
最後まで読み終えた少女は、涙目になりながら彼の腕のあたりをぽんぽんと叩いてなぐさめた。

「あー。ごめんねー。強く生きるんだよー。ってよく見たら全部にチェックついてるし。あんた、これ本当なの?」

「うっせえ。本当だよ。何か悪いか?」

「そっかー。色々たまってるんだねー。苦労してるんだねー。」

少女は「うん。うん。」と頷いた。と、その時、急に何かに気がついた。

「あー。よく考えたら、あんたでもいいんじゃない。なら話しは早いよね。どう?あんたのその溜りきってる精気をもらう代わりに、私が貴方を気持ちよくさせてあ・げ・るっていう条件は?」

そう言いながら、少女は精一杯のセクシーポーズで彼にせまってきた。

「お前が、俺を気持ちよくしてくれる?ぷっ!おこちゃまのくせに。」

その彼の一言が、夜魔としてのキュルラのプライドに完全に火をつけてしまった。

「お、おこちゃま、ゆーなー!!サキュバシュ、ばかにすんにゃー!」

完全に意地っぱりなおこちゃまモードになった少女は、指を『ぱちんっ』とならした。
すると胸を覆ってたこうもりが移動し、胸の部分だけ肌蹴た格好になった。

「あんたが20歳未満だから、サキュバスの規則で上だけしかできないけど、あんたなんか胸だけで充分なんだから!さあ!かかってきなさいよぉ!」

少女はそう言い放つと、彼のほうに胸を『ぐいっ』っと突き出した。

「いきなりそんな事言われても、なにすりゃいいんだよ。」
「私の『この』魅惑的な胸を欲望に任せて揉みまくればいいのよ!」

少女にそう言われたものの、彼はさらに困惑した。

「胸...なんてどこにあるんだよ。」
「あんたねー!いくら見たこともないからって、ここに決まってるでしょ!、ここよ!」
「見たことぐらいあるっつーの。雑誌で。」

少女はじれったい彼の手をつかみ、ぐいっとひきよせて自分に押し当てた。
誘導はされたものの、何も見つからない彼は手を当てたまま困っていた。

「なにしてるのよ、もう。そこを揉めばいいのよ。」

少女に言われたので、彼はとりあえず触って判る乳首をつまんでみた。

「ちょ、いたい!いたいってば!そうじゃなくて、周りから乳首に向かってゆっくり押し上げたりして、もっと優しく揉みなさいよ!」

周りといわれても、どこからがそうなのか目印もないので、彼はとりあえずそのあたりから言われたとおりにしてみた。

「う、うん。そうよ。そんな感じ。ちょっとよくなってきたかも。あっ、うん。いいよー。そのままゆっくりもんでね。」

キュルラは胸を揉まれながら、だんだん顔が紅潮し、息が荒くなってきた。
和樹は言われるまま手は動かしているけど、実際のところ全然わからなかった。
だが、急に頭がぼーっとして、手のほうから力が抜けていく感じがした。

「ハァ、ハァ。あんっ!いいよ。あっ、きてるかも、胸があついよぉ!和樹のが胸にきてるぅ!」
「くぅん!きてるよぉ!胸がじんじんするのぉ!」

キュルラの何もとっかかりのない胸がむくむくっと膨らんできた。
何も無かった胸に、指がかかるようになり、人差し指と親指で挟めるようになり、さらに中指まで使って、少し揺らせるくらいにまで、大きくなってきた。

「ふぁあん!んっ、ううん。胸が...ぁん!胸が膨らんじゃうよぅ」

揺らせるほどだった胸は、さらにぐぐっと大きくなり、片手くらいの大きさになりたぷたぷと揉めるほどまで成長した。
最初は何も感じられなかった和樹だったが、キュルラの胸が大きくなる度に、胸から快感の波が脳に押し寄せてきた。だが、少女の胸が熱く大きくなる度に手から何かが抜けていく感覚も感じていた。

「あん!はぅん!あんなに、あん、小さかった胸が、あぁん!こんなに、大きな、あん!いやらしい、おっぱいに、あん、なっちゃったよぉ。ふわぁん!」

両手で揉めるほどの胸は、さらに手から乳肉があふれ出すように、むりむりっと膨らみ始めた。手からはみ出してきたおっぱいは、てらてらと妖しい光を放ちながらどんどん大きくなっていった。膨らんできたおっぱいに押されるように乳首もむくむくと伸び、そして大きくなっていった。

「あん!ああん!はうん!くうっ!おっぱいに、和樹のいやらしいのがどんどんあふれてきて、あん!おっぱいがぁ、いやらしいので、膨らんじゃうよぉぉ!」

両手でもあまるほどになってきたおっぱいは、さらにむちむちっと膨れ出した。
横に、前に、下にと膨らむおっぱいは、さらにどんどん重さを増しながら、まるでキュルラの言うとおりに、いやらしく成長していった。

「ああん!あん!あん!いっちゃう!和樹のいやらしいのでいかされちゃうぅぅう!!」

キュルラの大きなおっぱいが、さらにむりむりっ!と膨らみ、胸を前にそらしながら少女はびくびくっ!と痙攣をした。
 

「あふぅん。すっごく気持ちよかったわ。貴方、いっぱい溜まってたのね。ほら、見て。和樹のいやらしいので、私のおっぱい、こんなにおっきくなっちゃったんだから。」

キュルラは両手で、自分のおっぱいを持ち上げながら立とうとした。手の先から肘のあたりまであるおっぱいは、ずしっと彼女の腕にのしかかり、彼女は前のめりになった。

「うぅ。ちょっとおっぱい重すぎるかも。でも、精気いっぱいもらっちゃって、ほらっ!私もこれで一人前のサキュバスになれたのよっ!」

そう言って彼女は、背中に立派に生えた黒い羽と、お尻から生えた黒い悪魔のしっぽを見せた。

「どう?立派でしょ?セクシーでしょ?んふふ〜。ありがとっ!和樹も気持ちよかったんだからおあいこさまってことで。」

そう言いながら、彼女は『ずしりっ』と重いおっぱいを再び持上げながら立ち上がり、新しく生えた、立派な翼をぱたぱた、しっぽをふりふりしながら喜んだ。

和樹は何かが体から抜けたような疲労感に襲われ、ひざまづきながら、ぼーっと見ていた。

「ほ、ほら!セクシーでしょ?淫靡でしょ?綺麗でしょ?なんとか言いなさいよ。」

そんな彼を見て、キュルラはにこにこしながらそう言った。
彼は何もしたくないような倦怠感に見舞われながら、少女を見てぽつりと言った。

「...不思議生物だな。」

たしかに、胸は妖しいまでの淫靡さにてらてらと光るほどに大きくいやらしく成長したのだが、羽としっぽが生えた以外は、少女は何ひとつ変ってなかった。小学生みたいな体に夜魔の卑猥なおっぱい。どう見ても、おっぱいだけが別の生物のようだった。

「なによ!それ!だって、成長しないんだから仕方ないでしょ!あんたのいやらしい精気が全部おっぱいに溜まっちゃったんだから!こんな風になっちゃったのは、みーんなあんたのせいなんだからね!それに、こういうのがいいっていう人もいるのよ!」

すっかり期待してた答えと違うものが返ってきて、少女はご機嫌ななめになってしまった。

「もう、いいわよ。でも、これで帰ってみんなにこれでもかっていうくらい自慢できるし。ありがとね〜。あ、あと、今日は疲れてると思うから、気をつけて帰ってね〜。」

キュルラはすっかり用済みになった和樹を送り出すモードに入った。
彼は、きゃぴきゃぴ喜ぶ少女に見送られながら、ふらふらと部室を後にした。

何をするにも、だる〜く感じられる中、和樹はなんとか食事をし、お風呂に入りTVを見ながら、半分夢の中にいた。

『ぴんぽーん!』
『ぴんぽーん!ぴんぽーん!』

こういう時に限って鳴る呼び鈴の音が彼を夢の世界から引き戻した。立ち上がるのさえ躊躇われるなか、鳴り響くチャイムの攻撃に彼はふらふらっとした足取りで玄関をあけた。
そこには、どこかで見たような背の小さな女の子が、不釣合いな程大きく張り出した胸の上で両手の人指し指をちょんちょんっとさせながら、下を向いてぽつんと立っていた。

「あのね、その、おっぱい大きくなりすぎちゃって、つかえちゃって、帰れなくなっちゃったから、その、泊めてほしいなぁなんて....だめかな?」