リレー小説企画「瑠璃色の華」

11回目(分岐3):ザッキー 作
Copyright 2001 by Zakki

「やっと,終わった−!!」
「長かったね〜」
 瑠璃はんっと背伸びをすると3メ−トル目前の柔らかそうな巨大な双球がセ−ラ−服の下からはみ出す。セ−ラ−服には胸が押しつけられ,なめらかなラインを描く布地にポチッとピンクの突起が現れる。
「ルリルリ,乳首が透けてるよ」
「エッ?ヒャァッ!」
 魅鈴の指摘に瑠璃は慌てて二つの乳房を抱えるようにし顔を赤らめる。が,瑠璃の細腕は柔らかく埋まってしまってほとんど隠し切れていない。
「だって,ブラジャ−って高いんだもん」
 瑠璃は最近までは飛鳥のお下がりか,もらっていたから知らなかったが遂に飛鳥よりも大きくなってしまったため,初めて下着屋さんというものに入ったが,そこで教えられたオ−ダ−メイドのブラの金額は瑠璃が逆立ちしても払えない額だった。両親には迷惑をかけっぱなしなので頼むわけにもいかない。
「そっか,やっぱそんな大きなおっぱい入るブラは高いのかぁ。私は飛鳥ちゃんの奴に収まるからダイジョブだけどねぇ」
 そう言って,魅鈴は特注のセ−ラ−服をぐいっとまくり上げる。プルンッとハンドボ−ルより一回りくらい大きさの胸が現れた。
「ちょっとぉ,こんなところでぇ・・・」
 そう言って,瑠璃は顔を背けるのだが,気になるのかチラチラと見てしまう。
「だってさぁ,ルリルリは気づかなかったとは思うけど,ずっと飛鳥っちやサミ−(里美)それにルリルリのおっぱいが羨ましかったんだもん」
 魅鈴は目を背けている瑠璃をからかうようにパステルブル−のブラに包まれた胸を抱えてユラユラと揺らしたり,寄せ上げて谷間を作って見せたりしていると,
「瑠璃ぃ−!補習は終わったのぉ−!?」
 大声を上げて飛鳥と里美が入ってきた。一人でも圧巻なのに二人揃っているとこっちが息苦しくなるくらいの重量感と迫力だ。
「飛鳥ちゃん,里美ちゃんも・・・」
 瑠璃が呼びかける前に里美はその231センチをブルンブルン揺らしながら魅鈴にチョップをかました。
「イッタァ−イ!もう何すんのよサミ−!?」
「何すんのよじゃないわよ。何真っ昼間から胸を丸出しにしている中学生がいるのよ!」
「だって,嬉しいンだもん。それにサミ−だって似たようなもんじゃない?」
 里美は言葉に詰まる。飛鳥は新しい特注のセ−ラ−服なのだが,中流家庭の里美は高い特注の制服をおいそれとは買い換えることはできない。そのため,里美はヘソ丸出しで下から風でも吹けば,その巨大な乳房は露わになるだろう。
「とにかく,魅鈴もその程度の大きさに満足しちゃだめよ。人間,胸の大きさは常に大きくありたいと思わなくちゃそこまでよ!」
 遂に訳の分からない説得を始めた里美に瑠璃は溜息をつき,飛鳥の方に振り返った。
「ところで,どうかしたの?」
「どうかしたのじゃないわよ!海よ!海!せっかく,予約まで取っておいたのにあなた達の勉強を手伝った上に,テストも失敗して今度は補修ぅ?夏休みの間私はみんなで海に行くのを指折り数えてたのよ!!」
「ご,ゴメンナサイ」
 飛鳥がまくし立てるように喋るので瑠璃は思わず謝る。それも気にせず,飛鳥は握り拳まで作って力説を続ける。
「とにかく,海なのよ!瑠璃!海瑠璃よ!」
 遂に飛鳥までおかしくなりだした。瑠璃は勇気を出して飛鳥に尋ねる。
「もしかして,今から行くの?」
「いやっ,今日は頼んどいたみんなのブラを取りに行って,水着を買いに行くのよ」
「へっ!?でも私お金ないよ」
「大丈夫よお金は気にしなくても。それよりも早く行こっ!ほら,里美もおいてくよ」
 そう言い終わる間もなく,飛鳥は瑠璃を引っぱって行く。それを見た里美も
「あっ,コラッ!人のこと呼び止めておきながらおいてくなぁ!」
 そう言って,魅鈴を引っぱって後を追いかける。
 ぽよ〜んっ
 教室を出ようとした所で飛鳥は何か柔らかいものに弾かれた。瑠璃は慌てて飛鳥を支える。
「ごめんなさいねぇ,新宮寺さん大丈夫?」
 ゆったりとした喋り方と見慣れた白衣。そう霞先生だ。
「先生!」
 一同の声がハモリ,そして視線が一点に集中する。暑いためかブラウスの前は完全にはだけている。そして,その中の夏に入る前よりもさらに大きくなった胸に・・・。
「あぁ,これねぇまた大きくなっちゃたのよぉ。322センチしかないんだけどねぇ,重くてしょうがないのようね」
 霞は困った風に片方だけを重そうに両手で持ち上げる。持ち上げられた胸はもの凄い圧迫感だ。瑠璃のより一回りは大きいだろう。四人は声も出せない。しかし・・・
「スッゴォイ!!先生!!今度はどんなくす・・・ぶぅ」
 里美が声に出しそうになる寸前で霞は口を塞ぐ。
「そのことはナ・イ・ショ」
 そう言って手を離した。
「先生ェ−,どうしたの?」
「あはははは・・・,何でもないのよ」
 魅鈴に愛想笑いをしている。その時,飛鳥がむっつりとした感じで飛鳥が声を発した。
「で?何か用か何ですか?」
「う〜ん,実は瑠璃さんがブラで困っているだろうから。先生,いいお店知ってるから教えてあげようと思って・・・」
「おあいにく様ですね。これから私達ブラを取りに行くんです!」
 飛鳥は吐き捨てるように言い放ち,教室を出ようとした時。
「先生も一緒にどうですか?先生もブラに困ってるんでしょ?」
 里美の思いがけない提案に飛鳥は慌てて止めに入ろうとするが遅かった。
「先生も一緒に行こ−!」
「ちょっと,魅鈴」
「先生も一緒に行きましょう。せっかく私のために来てもらったのに申し訳ない」
「瑠璃まで・・・」
 飛鳥の奮闘も虚しく。里美が
「じゃあ,満場一致で決定−!」
 そう言って,みんなが教室を出ようとしたが霞が教室の扉からどかない。
「あの,先生どいて下さい。出られないですよ」
「あのぉ,里美さん。ちょっと胸がひっかかって動けないんですけど・・・」
 結局,霞を押し出すのに十分もかかり,やっと出発することができた。霞は四人の後にくっつきながら
「あ〜あ,瑠璃さんと一緒に映画をみに行こうと思ってたのになぁ。ま,一緒にいれればいいかぁ」
 そんなことを考えながら,霞はラヴロマンスものの映画のチケットをしまった。

 学校から歩くこと十数分,飛鳥の言っていた店に着いた。その店は今注目のブランドでテレビでもよく取り上げられている。立派な店の外観からして高級そうだ。
「さ,行くわよ」
 飛鳥は臆することもなく店に入っていく。店内は若い女性客でいっぱいだ。瑠璃は可愛らしいワンピ−スを見つけ値札を見て仰天した。他の四人も店内を物色していたが,同じように驚いていた。高い・・・。しかし,飛鳥はそんなのも気にせず,奥に入って行き
「こっちよ」
 飛鳥は四人を店の奥に案内する。そこには未だに発表されていない新作が並んでいた。
「うわぁ!カワイイ」
 瑠璃に里美に魅鈴は目の前の新作に飛び付いた。そこに一人の女性が現れた。
「いらっしゃいませ〜」
 ゆったりとした黒いワンピ−スを着た三十くらいの女性・・・。しかし,飛鳥以外の四人は一点に釘付けになる。先程の霞と同じ。いや,ふた回り以上大きい胸がその女性にくっついている。それほど胸元が開かれた服ではないのだが,奥深い谷間が覗いている。四人が口をあんぐりと開けていると
「ママ,頼んでたものできてる?」
「ママァ!!!」
 四人が驚愕する。確かに髪の色や顔の作りが似ている。飛鳥も歳を取ったらこうなるのだろうか・・・。と皆胸元に注目するのだった。
「あれ,あたし言わなかったっけ?ここ私のママのお店だって」
 四人は揃って首を振る。そんな中飛鳥の母親は話し始めた。
「あら,飛鳥ちゃん。こちらが言ってたお友達?わたくし,飛鳥の母の新宮寺 レイと言います。それにしても皆様立派なものをお持ちですねぇ」
 四人は未だに頭の中を整理できなかったが,一人霞はレイに親しげに話しかけ始めた。
「レイさん,新宮寺さんのお母様だったんですかぁ?初めて知りました」
「もう,霞ちゃんったら相変わらずボケボケねぇ。家庭訪問の時に会ったじゃないのぉ」
「あれ,そうでしたっけぇ?」
 二人は楽しげに会話している所に飛鳥が突っ込んだ。
「ちょっと待って,ママァ何で先生と仲良しなのよぉ?」
 その質問には霞が答えた。
「レイさんはぁ,私の大学の生物の臨時講師だった時に知り合ったんですぅ」
「私の授業真面目に聞いてくれたの霞ちゃんだけだったからねぇ。それでちょくちょくブラとか作って上げてるのよ」
 今度は飛鳥が放心状態だった。瑠璃が霞に聞く。
「じゃあ,先生が言ってたイイお店って」
「もちろん,ここのことですぅ」
 瑠璃と霞が話している間にレイは奥からダンボ−ルを持って来させた。
「さぁ,皆さんのブラと水着ですよ試着してみてね」
「は〜い」
 みんなは気を取り戻して各々試着室に入った。
 試着室は瑠璃にとっては少々狭かった。胸が両側の壁に当たってしまいその場で回ることも難しい。
「んっしょ」
 瑠璃はセ−ラ−服を脱いだ。ダブンッダブンッと重々しい音を立てて,胸がはね回った。瑠璃ははちきれんばかりに満々と張った胸を撫でながらうっとりする。撫でる手に合わせて胸は柔らかく変形し,同時に言いしれぬ快感が走る。
「あ・・・あん」
 思わず声が出てしまい我に返る。受け取ったブラはもの凄く大きい,瑠璃の顔など楽々入ってしまいそうだ。瑠璃はその大きすぎる膨らみを苦労してカップに納める。そして,ホックを留める・・・。
「わぁ・・・」
 瑠璃はブラの装着感に驚いた。ピッタリと吸い付くようにフィットするが決して苦しくはない。思わず,飛び跳ねた。もの凄い勢いで上下に揺れる。というかはね回る。
「すっご〜い!こんなに揺れるんだぁ!」
 普段,揺らすことをためらってた分思いっきり揺らしていると,勢い余った胸がブラから滑り抜け・・・瑠璃に直撃した。
「イタタタタ・・・ちょっとはしゃいじゃったかな」
 次は水着だ。白い可愛らしいビキニだ。今まで水着といえばスク−ル水着だけだった瑠璃は初めためらったが,思い切って着けてみた。
「うわぁ」
 三角の白いブラは巨大な白い乳肉を僅かにしかし大事な所だけ覆い隠している。胸が寄せ上げられもの凄い深い谷間を作っている。
「あたしって,こんな体だったんだぁ」
 まじまじと自分の肢体を眺め,色んなポ−ズを取ってみたりしていると
「瑠璃ぃ〜着替えたら出ておいでよ〜」
「は〜い」
 そう言って,瑠璃は試着室を出た。そこにはすっかり着替えたみんなが待っていた。
 魅鈴は迷彩柄のハイレグビキニ,里美はパステルブル−のパレオ付きのロ−ビキニ,霞は後ろが大胆の開かれていた黒のワンピ−ス。そして,飛鳥は瑠璃と同じタイプの紅い三角ビキニ・・・。ここに男がいたら,一秒とかからず鼻血を噴いて倒れてだろう。
「カワイイィ〜!」
 瑠璃が試着室から出るや否や飛鳥と霞が飛び付いた。
「スッゴク似合ってるよ,瑠璃」
「ホント,このままお持ち帰りしたいですぅ〜」
「何で,先生そんなベッタリくっついてるんですか!」
「あら,新宮寺さんも離して上げて下さい」
 六個の巨大な肉塊が押し合い,柔らかく変形し押し潰し合う。
「瑠璃は私と海に行くのよ」
「あら,それってハワイの新宮寺アイランドでしょ。私も前々からレイさんに誘われてたんですよねぇ」
 瑠璃を取り合う様子を見ながらレイはほのぼのと
「仲がいいんですのねぇ」
 などと言っているのだったが,
「はぁ〜」
 里美と魅鈴はこれからの旅路に不安を覚えた・・・。

続く