リレー小説企画「瑠璃色の華」

19回目(分岐3):樋口耀翠 作
Copyright 2001 by Yousui Higuchi

「ムニャムニャ・・・」
ベッドに入ってどれ位が経っただろう。瑠璃は目を擦りながらデジタル時計を見た。3時30分、隣で寝ている魅鈴を見ると布団がはだけ胸を丸出しにして寝ている。脇には汗で濡れたTシャツが丸めてあった。
『夕べ踊って汗を掻いたからTシャツを脱いで寝たんだっけ』
自分や飛鳥、里美も同じだった。
『魅鈴ったら、布団も掛けないで風邪ひいちゃうよ』
「よいしょっ」
大きく、重い胸を器用に操りながら魅鈴に近づく、
「zzzzz・・・zzzzz・・・」
『フッフッ、可愛い寝顔』
ムギュ・・・
布団を掛けようとした時、互いの胸が押し付け合わされ、自分の体が熱くなるのを感じた。
『軟らかい・・・ミルク出るかな?』
手にしていた布団を置くとベッドの脇に跪いて顔を覗き込んだ。
『よく寝てる・・・大きな胸を喜んでくれる人がいるから・・・藤谷君・・・』
昼間のナンシーの言葉が頭の中をよぎる。
ペロッ、ペロッ、ぺロッ・・・クチュクチュ・・・
「ん〜、ん〜」
魅鈴が起きないように気をつけながら、
ペロッ、ペロッ、ぺロッ・・・クチュクチュ・・・
「ん〜、ん〜」
体を痙攣させながら、
ムクムク・・・
乳首が硬くなってく、
ペロッ、ペロッ、ぺロッ・・・クチュクチュ・・・
「ん〜、ん〜」
ムクムク・・・ムクムク・・・
『起ってきた、よ〜しもう少しかな?』
クチュクチュ・・・ジュワァ・・・
『出た!出た!甘くて美味しい!』
クチュクチュ・・・ジュワァ・・・クチュクチュ・・・ジュワァ・・・ゴクッゴクッ・・・
瑠璃の喉を甘く濃厚な液体が通過していく、魅鈴の乳首は瑠璃の口には大きすぎるほど勃起していた。
ジュワァ・・・ゴクッゴクッ・・・
魅鈴は疲れのせいで目を覚ます様子も無く、時折、声にならない吐息を漏らしていた。両方を吸い尽くすと布団を掛けて自分のベッドに戻った。
『美味しかった、朝が楽しみね!』
大きく膨らんだお腹を擦りながら眠りへと堕ちていく・・・
「ん〜ムニャムニャ・・・おっ重い・・・」
太陽はすっかり昇っていた。瑠璃は眠い目を擦りながら体を起こそうとするが昨日までとは勝手が違った。
「なんか重いな〜?よいしょっ」
寝ぼけた頭はまだ完全に機能していない。胸を見ると、
「あれっ!大きくなってる!」
頬っぺたをつねる。
「痛っ!夢じゃない!」
『そうだ夜中に魅鈴のミルクを飲んだんだ』
もう一度胸を見ると昨日までとは比べ物にならない大きな双球が窮屈そうに溢れていた。恐る恐る立ち上がってみる。
グラッ・・・
「オットットット」
成長した胸は美樹のそれよりも大きくなっていた。とてもではないが、両方一度に抱きかかえるのは不可能だった。片方を手で抱きかかえ、感触を確かめる。
ムニュッ
『わぁー軟らかい!それにこの弾力・・・』
喜びがこみ上げ声になる。
「やったー!」
その声で三人は目を覚ました。
「瑠璃ィ、おはよぅ〜、あ〜眠い、どうしたの?大きな声出して」
飛鳥が目を擦りながら起き上がる。続いて二人も起き上がった。飛鳥が瑠璃に目を向けると、目を激しく擦りながら声を出した。
「どうしたの?オッパイ大きくなってるじゃないっ!?」
他の二人も目を擦りながら驚きの声を上げた。
「えっ!?ウソッ」
「夢かな?痛っ!」
「みんなゴメン、白状するから許して」
瑠璃は手を合わせて舌を出した。そして夜中の出来事を話した。
「もう〜っ、一人だけ抜け駆けなんてズルいぃ〜」
「でも魅鈴も気付かないなんてねぇ」
「それは前の時の飛鳥っちだって一緒じゃ〜ん」
「でもどれ位あんのかなぁ?美樹姉より大きいのは確実ねっ」
「私のオッパイからミルクが出るって言うことは、サミーのも出るんじゃない?」
「待って!今日は午前中に帰国するんだからサミーのは日本に帰ってからにしましょう」
「そうね、みんなも充電されるだろうしね!」
「それより美樹姉んとこ行って測ってみようよ」
「うん!」
四人はブラも付けずにTシャツを着た。しかし、瑠璃は余裕を持って貰っておいたTシャツでも胸を覆い隠すことが出来ない。
「Tシャツも貰わないとダメね」
「うん!」・・・
フロントに着くと、
「美樹姉おはよう、実はね・・・」
下を向いて仕事をしていた美樹は、声に気付いて挨拶をしようと顔を上げた。
「おはよう・・・瑠璃ちゃんどうしたの!?」
「おはようございます、急に成長しちゃって!」
「美樹姉、そう言う訳で計測をしたいの、それとTシャツも欲しいんだけど」
「えっ、ええ〜OKよっ」
五人は計測室に入っていった。
「どれどれっ、ん〜といくつかな?」
「どう?いくつになった?」
「182インチだからと、2.54を掛けると463!・・・」
「わ〜凄い!それまでが359センチだったから一気に1メートル以上!やったー!」
「瑠璃ちゃん凄いじゃない!私なんかアッという間に抜かれちゃった」
「私なんか2メートルも差がついちゃったぁ」
「私たちも気合入れなきゃ」
瑠璃はルンルン気分でTシャツを受け取り部屋へと戻った。・・・
「瑠璃さんどうしたの?そんなに大きくなって」
朝食の席で霞が訊ねた。
「急に成長しちゃったんです」
レイは相変わらず冷静で、
「まぁ、若いって良いわね、おばさんも羨ましいわ」
「ママァ、帰ったら私たちの着るものお願いねっ!」
「はいはい、分かってるわよ」
「ん〜と、制服とブラ、それと可愛い洋服ねっ!」
「はいはい、可愛いやつね」
朝食も終わりに近付くと、
「さあ、あと一時間で出発よ、それまでお土産でも見てきなさい」
「うん、そうするわ」
楽しかったハワイを離れる時間が着実に迫っていった。・・・
いよいよ出発の時刻。
「あっーいたいた、瑠璃さん大きくなったんですって、美樹さんから聞きました」
ナンシーが見送りに来た。
「ナンシーさん、ありがとうございました、そのう・・・とっても楽しかったです」
「瑠璃さん、これからも自信を持ってね、アタックよっ!」
二人の笑顔が眩しく光った。
「二人ともなんか変よ?なんかあったの?」
「んーん、なんでもない!」
「みなさんもお元気で、また来て下さいね!」
「みんな〜待って〜」
美樹が大きな袋を持って、息を切らしながら走り寄ってきた。
「ナンシーったら、一人で先に行っちゃうんだもん、みんな元気でねメール送るから近況を聞かせてね!それとこれは私からのお土産よっ帰ってから開けてねっ!」
「美樹さんお世話になりました」
「美樹姉、また来年ねっその時は勝負よ!」
飛鳥は胸を突き出した。
「OK!いつでもかかってきなさい!」
一通り別れの挨拶が終わると、レイが、
「ところで美樹ちゃん、帰りは運転しないの?」
「あーそうでした、いけないっ!」
「美樹ったら、相変わらずボケボケねっ」
「フフッ、霞ちゃん人のこと言えるの?」
「ヘヘッ」
「キャハハハハ・・・」
全員で笑った。・・・
帰りの船とバスの中では思い出話に花が咲き、アッという間に空港へ到着した。美樹に最後の別れをすると、ジロジロと見られる人の視線を気にすることも無く一行は中へと消えていった。
出発ロビーに入ると魅鈴が、
「ねぇねぇ見て、あの人テレビに出てる人じゃない?」
「どれどれ?どの人?」
「ほらっ座って新聞見てる人!」
視線の先にはソファに座り、新聞を読んでいる金髪サングラス男がいた。彼はまだ超乳に気付いていない。
「んっ!分かった!『シュ乱Q』の『くんつ』さんだ!」
「えっ!ウソ!私ファンなんだ、サイン貰おうよ、ねっ行こっ行こっ!」
そう言って瑠璃が先頭に立ち、四人は男に声を掛けた。
「すいません、『くんつ』さんですよね?ファンなんですサイン下さい」
くんつと呼ばれた男は新聞から顔を上げ、
「バレちゃった、これだから人気者は困る・・・」
目の前の巨大な乳に気付くと言葉が詰まった。彼女達はニコニコしながら見つめている。
「んっん〜」
男は片手で急に鼻を摘んで、残りの手を股間に当てた。
「どうしたんですか?気分でも悪いんですか?」
「いやっ、さっきピーナッツを食べ過ぎてね」
鼻を摘みながら答える。そして腰を引いて、
「どっ、どこにサインすれば良いかな?」
彼女達はしばらく考えて、
「ここにお願いします!」
そう言ってピカニュウTシャツの端を両手で引っ張った。
「おっ、OK」
男はポケットからペンを取り出すとサインを書き始めた。引っ張っているTシャツ越しに書くが、筆圧が加わりペン先は胸の奥に食い込んでしまう。震える手を必死で止めようとしながら四人に書き終わると、更に腰を引き冷静を装いながら、
「これで良いかな?」
「はい、ありがとうございました、これからも応援します頑張って下さい!」
握手を求め、手を差し出した。
「ありがとう、頑張るよ」
やはり男の手は震えていた。
「良かったね!」
「それじゃぁ行きましょう」
少し歩いて振り返るとそこには男の姿は無く、鼻と股間を押さえながらトイレに駆け込む姿が見えた。
「くんつさん大丈夫かな?」
「なんか具合悪そうだったね、手も震えてたし」
「芸能人って忙しいからね、でもカッコ良かったねっ!」
「それにしても、このサイン読めないね、なんかミミズがグニュグニュって感じで」
機内へと向かった。それから数時間後・・・
「ふぁ〜やっと着いた、やっぱ日本は遠いね」
「瑠璃ィ、窮屈だったでしょ」
「うん、少しね、でも良いんだこのオッパイ大好きだから」
「そーよね!自慢のオッパイだもんね!」
「さあ、あと少しね、これから皆さんを家までバスで送りますからね」
「お帰りなさいませ、皆様さぞお疲れでしょう、どうぞお乗り下さい」
爺が空港に出迎えた。こうして楽しかった旅行も終わり家路に着いた。・・・
ガチャ
「ただいまっ!」
瑠璃は久しぶりに家に帰ったが成長した胸には玄関の扉が狭く、なかなか中に入れない。
「んしょっ、んしょっ」
「瑠璃お帰り、どうしたの?早く入ってらっしゃい」
母親が不思議に思い玄関に向かう。
「兄貴だっ」
「お姉ちゃん、お帰り」
ドタドタドタッ・・・
二人の妹、翠と藍も駆けつけた。
「んしょっ、んしょっ」
「そんなにお土産買ってきたの?」
そう言いながら玄関に着いて、瑠璃を見ると出発した時とは遥かに違う胸が直ぐに目に入った。
「あっ、あんたどうしたの?」
「んしょっ、んしょっ・・・急に大きくなっちゃって、それよりも入るのに一苦労ね」
「わ〜い!オッパイおっきくなってるぅ〜」
「わ〜触らせてっ!」
二人の妹は瑠璃の胸が大好きだ。
「翠、藍手伝って、外から押して」
「んしょっ、んしょっ」
小3の彼女達は自分の体よりも遥かに大きい瑠璃の胸を必死になって押す。
やっとの思いで中に入り、全身を確認すると正面からは胸しか見えない。正確には小さな顔と足が見えるが、それほどインパクトがあった。母親は何か言い掛けるが、言葉にならない。
「・・・」
ドスン!
「翠、藍手伝って、ママを居間まで連れてくわよ」
「んしょっ、んしょっ」
気を失った母親を寝かせると自室に入いる。妹二人も付いてきた。
ムニュッ!
「わ〜軟らかい、風船みたいっ」
ムニュッ!
「プニュプニュしてるぅ」
じゃれつく二人に、
「二人ともあとで遊んだげるからママを見てきて、それに荷物も整理しないとね」
「は〜い」
「いい子ね、それじゃぁあとでね!」
出て行く二人を確認すると、瑠璃は美樹から貰ったお土産を開けてみた。
『なんだろう?』
箱の中から出てきたのは、二つに割れたヤシの実だった。そのヤシの実の中にはV水着と封筒が入っていた。
シャカシャカッ
封筒を振ってみると音が聞こえる。封を開けると中からは一通の手紙とチェーンが出てきた。
手紙に目を通す。
『この手紙を読んでるって事は無事に着いたって事ね、私からのお土産にヤシの実ブラとV水着を贈ります。日本では大胆すぎるかもしれないけど良かったら使ってね!それと、もう一つ、リングが付いたチェーンね、みんなが見付けた宝物、海賊ビリーの金貨がピッタリ収まるはずよ!だから、ネックレスにしてね!それじゃーバーイ!可愛い妹達へ美樹より』
金貨をリングに合わせるとピッタリと収まった。
『美樹さん・・・ありがとう・・・』
心の中で呟いた。・・・
夏休みも残りわずか、仲良し四人組は宿題をやるという名目で飛鳥の家に何度か泊まりこんだ。もちろん、宿題が終わった後がメインだった。霞も新薬の開発に精を出した。
そして迎えた二学期、始業式の日・・・
一学期と変わらない風景、しかし、教室の扉は広く改造されていた。霞が校長にお願いして工事してもらっていたのだ。夏休み中の話題で盛り上がる生徒達、その中にはまだ四人の姿は無かった。
ガラララ・・・
「みんな、おはよう!」
「久しぶり、元気だった!?」
魅鈴と里美が揃って現れた。女子生徒は巨大な胸を見ると目が点になり、言葉を失う。男子は直ぐにトイレに駆け込んだ。当の二人はあまり気にもせず、
「扉が広くなって入りやすいね」
「霞先生がやってくれたのね」
「瑠璃と飛鳥はまだみたいね」
気を取り直した女子生徒に囲まれ、二人は質問攻めにあった。
チャイムまであと三分、
ハァハァ・・・ズルズルッ、ズルズルッ・・・ハァハァ・・・ズルズルッ、ズルズルッ・・・
「来た来た」
ガラララ・・・
「セーフ!みんな、おはよう!」
「ハァ疲れた」
大きなセーラー服から何も着けない乳房を床に引き摺りながらやって来た。
瑠璃と飛鳥の登場にまたしても言葉を失う。
里美が声を掛ける。
「どうしたの?オッパイ出して?」
「聞いてよっ、瑠璃が寝坊したから遅刻しないように走ってきたの、そしたら二人とも途中でブラが切れちゃって」
「ハァハァ、ゴメンねっ!ダッシュしすぎちゃって」
「もう〜朝からオッパイ汚れちゃうし〜最悪ぅ〜」
「ハァハァ、後でブラ直すから許して」
二人は手にしていた巨大なブラジャーをロッカーに入れると、
「あれっ男子は?みんな休み?」
「みんなトイレに行っちゃったみたいよ」
「ふ〜ん」
チャイムまであと一分、
トイレから戻ってきた男子は、瑠璃と飛鳥の小麦色に焼けたモロ乳を見るとまたしても走り去っていった。
「変なの?」
キンコーンカーンコーン
ガラララ・・・
霞が入ってきた。女子は三回目の絶句。
「みなさんおはようございます、夏休みはどうでしたか?それでは出席をとります、元気よく返事をして下さい、赤城くん・・・赤城くん・・・あらっ休みなの?安藤くん・・・安藤くん・・・あらっ安藤くんも?」
「先生!男子はみんなトイレにいます」
「みんなお腹でも壊したのかな?・・・それじゃぁ女子から、天野さん、天野瑠璃さん」
霞はボケボケぶりを発揮する。
「はい!」
瑠璃は手を上げて大きな声で返事をした。
暑い日差しに照らされたその顔は堂々と自信に満ち溢れた笑顔だった。・・・

瑠璃色の華 〜第一章2001年夏〜 おしまい

続く