吸乳の書 その2

せい 作
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「ねぇ、本当に行くの?」

「もちろん! そのために話してくれたんでしょ?」

次の日の放課後、私は綾菜を連れて生徒会室へと向かっていた。
生徒会室は普段会議の時に使われるらしいが、会議は一昨日にやったらしく、次の会議は明日行うらしい。
つまり、今日の放課後が絶好のタイミングと言えた。

「そりゃそうだけど・・・あ、ちょっと待って!」

東館の最上階にある生徒会室に近づき、綾菜は私の腕を急に引っ張った。

「っと! どうしたの?」

「ううん!ちょ、ちょっと!ちょっとだから!」

私の疑問に答えること無く、一人で先に生徒会室へと向かう綾菜。
そのまま部屋の前で、窓越しにキョロキョロと室内を覗く仕草を見せると

「・・・うん、OKみたい。」

私の元へ駆け寄り、その豊満な胸を揺らしながら入室許可を出してくる。

「そう・・・あ、じゃあ、鍵を開けてくれる?」

そういえばまだ綾菜は部屋の様子を見に行っただけで、部屋の鍵を開けていない。
その事に気づいた私は、綾菜が適当な嘘を言って職員室から借りてきた鍵を彼女に手渡した。





「・・・失礼しまーす。」

綾菜が先に部屋の中へと間延びした声を出しながら入っていく。
外から見ても誰もいる気配は無かったし、鍵もかかっていたわけだから誰も居るはずはないのだが、それでも「バレたらまずい」という事実が彼女をここまで心配にさせているのだろう。

「お邪魔します・・・」

私もそんな彼女に倣って部屋の中へと入っていく。

学内で巨大な権力を持つ生徒会の部屋はやはり綺麗にしてあって、部屋の真ん中に6つの長机を長方形に並べてあるあたり、ここで会議を行っているという雰囲気が表れている。

「こっちだよ、香織。」

滅多に見れるもんじゃないとキョロキョロしている私に綾菜が声をかける。
そこには古めかしい木製の本棚があり、そこに並べられた本の背表紙には「生徒名簿」や「クラブ所属表」などが書かれていた。

「この本を全部取りださないと・・・手伝って。」

なるほど、本棚の奥というのはそういうことか。
一度本を全て取りださないといけないようだが・・・

「えっ、全部?」

はっきり言って全部は大変な作業である。
しかも、状況が状況だ。あまり時間に猶予も無いだろう。

「うーん・・・それっぽいのが見つかったらそこまでね。あっ、でも取りだす時も順番はそのままにしといて。千珠院様、結構順番を覚えてるみたいだから・・・」

そう言いながら一人作業を始める綾菜。
私も続いて近くの長机へと本を取りだし始めた。






「・・・ん?」

作業を始めて数分。
上から順に取りだし始め、3段目。丁度目線の高さにある段に差し掛かったところ。
5冊ほどまとめて本を取りだした綾菜がその奥の違和感に気づく。

「なに?どうしたの?」

「いや・・・んん?これかしら・・・」

私も彼女の近くに顔を寄せ、本棚の奥を見つめる。
確かにそこだけ色が違っている気がする。不自然に木目が変わっていて・・・

「これ、そうよね。ここだけ不自然だものね。」

もっとよく見えるように周りの本も机に置きながら、私に話しかけてくる綾菜。
その顔はどこか宝物を見つけた時みたいに高揚しており、私もそれにつられて笑顔を浮かべていた。

「それっぽいわね・・・あ、ありがとう。」

「うん・・・それじゃあ・・・」

あらかた本を取りだした綾菜にお礼を言うと、彼女は本棚の奥に手を伸ばし

「・・・っしょ。これは・・・」

思いの外簡単に、本棚の木目に似た感じの箱のようなものを取り出し、机の上へと置いて観察を始めた。

「箱・・・かしら。」

「箱・・・みたいね。どこかに開ける所は?」

「うーん・・・・・あっ、ここかしら。摘む所があるし。」

上下左右を隈なく観察すると、綾菜が箱の表面に小さな突起を見つけた。
それは何とも見落としやすく、ともすればこの箱を開けようとすまいという思惑すら感じるほどであった。

なんのためらいも無く箱を開けようと手を伸ばす綾菜。


そして、その手が箱の摘みに触れたその時

「・・・きゃっ!」

「なにっ!?どうしたの綾菜っ!」

急に仰け反って手を離す綾菜。
その仕草は・・・そう、静電気。あれが手に走った時のようで・・・

だが、おかしい話だ。目の前の箱はどう見たって木製だが・・・

「ううん・・・なんか触れたら急にバチッてなって・・・」

「ええ〜・・・そんなこと言われたら開けにくいじゃない・・・」

綾菜の言葉に少々気落ちした私だが

(・・・でもまぁいけるんじゃない?)

そういういわれのない自信もなぜか心の中にあった。
それは全くもって意外で、かつ絶対的な感じがした。
それを体現するかのように、いや、まるで箱自体に誘われるかのように今度は私が手を伸ばしていく。

「・・・あ、香織!気をつけてね!」

「うん・・・・・いくよっ!」

次は私が触れると分かり、注意を促してくれる綾菜に返事をしつつ
私はその箱に触れた。


「・・・ん?特になんとも無いわよ?」

「えっ?そ、そう・・・よかった。」

特にバチッとも感じず、というか何の抵抗も無く箱の摘みに触れる事が出来た私は、そのまま箱を開けることにした。

「・・・っよ、と。」

そして、その箱が音も無く開いたその瞬間


――――・・・グワッ!

まるでそのような音が聞こえたかのような感覚が私の体に走った。
咄嗟に隣を見ると、綾菜も同じ感覚を感じたようで

「だ、大丈夫!?香織っ!」

「は、はいっ!大丈夫です!大村様っ!」


・・・・・・ん?

「・・・もう、何よこんな時に・・・『様付け』は止めてって言ったでしょ?それにそんなに他人行儀にしないでよ。」

私の発言に緊張の糸がほぐれたのか、苦笑いを浮かべながら文句を言う大村様・・・
ん、あれっ?綾・・・菜。うん、綾菜。

「あ、あははっ・・・ごめんなさ・・・ごめんね、綾・・・菜。」

なぜかは分からない。分からないが、箱を開けた瞬間に私の思考が塗り替えられたかのように、私の口からは当然のごとく「大村様」という言葉が出ていた。
それは言葉だけでなく思考もそうで、ふとした時には彼女を綾菜と呼ばずに「大村様」と呼んでいた。

(どういうことかしら・・・)

理解できないまま手元を見ると、封を開けられた箱の中には一冊の本が納められていた。

「・・・これが『吸乳の書』・・・なのかな。」

本は赤色の表紙で、なかなかに分厚く、辞典かのような装いだった。
意味の分からない箱に納められた訳の分からない本。
見るからに怪しい『それ』ではあるが、不思議と・・・本当に不思議と嫌悪感は無く、それどころかむしろ親近感・・・いや、とにかく言い表せないが、この本を欲している感覚があった。

私がその感覚に従うまま、本に腕を伸ばすと

「あ、ストップ。私も見たい。」

隣から綾菜の声がかかる。


すると

(・・・えっ!?な、なにこれ!?)

私の体はまるで石になったかのように動く事が出来ず、腕を前に伸ばすことはおろか、元の位置に戻すことすら出来なくなっていた。

その間に私の目の前で本を取り出す綾菜。今回は先ほどのようにバチッとすることも無いらしい。
だが、そんなことよりも私は今の動けない状況をどうにかしたかった。

「あ、綾菜・・・あんた何したの・・・?」

首も動かせず、振り向くことすら出来ないまま、私は口にした。
どうやら喋る事は許されているようだ。

「えっ?なにって・・・それより香織、いつまで固まってるの?自由に動きなさいよ。」

本の表紙、裏表紙を交互に見ながら口にする綾菜の言葉を聞いた瞬間

「・・・っと、動いた。」

私の体は硬直から解放された。

(・・・? 綾菜に『ストップ』って言われたら体が動かなくなった・・・ってこと?)
少ない情報で今の現象を考えるも、それだけしか考えられない。
だが、それしかあり得ない。
なぜかは分からないが、私は彼女の言葉に従うようになっていて・・・

「・・・ねぇ、香織。この本開かないんだけど・・・」

「えっ?」

と、その時、背後から本を開けようとしてビクともしないでいる綾菜に声をかけられた。
一旦思考を切って話を聞こう・・・

「開かない?どういうこと・・・ちょっと貸して?」

私は綾菜から本を借りると
そのまま何の抵抗も無く『本を開いた』。


その瞬間

(・・・っ! な、なに!?)
まるで何かが私の中に入りこみ、蹂躙し、包んでいく感覚に襲われる。
それは知識の波のようで・・・だが、とめどなく襲いかかるそれに私の頭はパンクしそうだった。

「か、香織っ!?どうしたのっ!?」

私を呼ぶ声が遠くに聞こえる。
あの声は・・・綾菜の声。
私を心配してくれてるの? 嬉しい・・・

そんな単純な感情と共に、どんどん襲いかかる呪いにも似た知識の波。

そしてその全てが私の中に入った瞬間


「・・・ああ・・・・・」

私は全てを理解し

「あ、あはっ・・・あははははははっ!!」


私は全てを手に入れた。





「香織・・・? ど、どうしたの・・・・・?」

私が声のした方に視線を動かすと、綾菜が怯えたような目で私を見つめていた。

「綾菜・・・ううん、なんでもないよ。」

自分でも感情がこもっていないと思う声を出しながら、綾菜の方へと歩いていく。
手には先ほど開いた本があり、その本に書かれていたであろう文字は全て・・・一文字たりとも残らず消えていた。

「何・・・怖いよ香織。どうしたのよっ!!」

綾菜が先ほどよりもさらに顔を強張らせ、私に声をかけてくる。
その表情、そして私が得たものから自然と笑みがこぼれる。

「だから別に何でもないよ・・・でも、綾菜・・・ありがとう。私にこの本の事教えてくれて。私本当に嬉しいよ・・・」

そう、私は綾菜にお礼を言わなければいけなかった。
それほどまでに私が得たものは大きくて・・・

「なに、なにっ!?どうしたって言うのよ!!香織ぃ!!正気に戻ってよ!!」

すっかり怯えてしまい、部屋の隅の壁へと背中をつける綾菜。
その目はもはや友達というより化け物を見るような目になっていた。

「そんな目しないでよ・・・友達じゃない。それに、私は正気だよ?その証拠に・・・綾菜に『お礼』、あげるね?」

私はゆっくりと壁に追いつめられた綾菜へと近づいていく。
震える彼女を見ながら、ペロリと唇を舐めると、「ヒィッ!」と綾菜が声をあげる。
気にせずそのまま近づき・・・

私は綾菜へと手を伸ばした。

「香織っ!?なに、『お礼』って・・・」

「うふふふっ・・・それはね・・・こうすることっ!!」

――――ビリッ!!

「きゃぁぁっ!!な、何するの・・・はうぅぅん!!」

私は彼女のブラウスを力任せに破き、そのままの流れで彼女の大きな胸を包むブラジャーを下にずらし、彼女の胸に吸いついた。

「ふぅぅ、あぁっ!! なにっ、なんなのっ!?香織ぃ、ひやぁぁぁぁぁ!!」

「チュ、ん、チュゥゥ・・・ん、んふふっ・・・今に分かるわ・・・」

彼女の大きなJカップの胸の頂上にそびえる慎ましい乳首を吸いながら、私は彼女の困惑した顔を見てゾクゾクしながら笑顔を浮かべる。

「い、いやぁ!!何これっ、き、気持ち、いっ・・・ふやぁあぁああ!!」

右だけでは無く左の乳首も舐め、しゃぶり、苛めていく。

「ジュル・・・ンッ、チュウッ・・・チュゥゥ〜・・・ッジュ・・・・・ふふふっ・・・どう?そろそろ胸が熱くなってきたんじゃない?」

彼女の片手に収まりきらないほどの乳房を弄びながら、その手にハッキリとした彼女の胸の反応を感じ、加虐的な笑みを浮かべながら指摘する。

「胸が・・・熱く・・・? ん、はうぅっ!! な、何これっ!熱い!熱くて気持ちよくてぇぇぇぇ!!」

ビクビクと体を震わせながら、私から与えられる快感を受け入れ、そして昇りつめていく綾菜。

「熱い・・・のがぁ!おっぱいの、先っぽに・・・っくあぁぁぁ!!だ、ダメッ!もうダメェェッ!!何かが来るっ!!来るのぉっ!!」

「チュ、ズズズッ!! ジュルルルッ!! んふふっ・・・いいのよ、そのまま出しちゃいなさい・・・せぇのっ! ヂュゥゥゥゥゥ!!!」

彼女の胸を左右から寄せ、二つの乳首を合わせて一気に吸い上げる。

すると

「も、ダメぇぇぇ!! 来る、くるくる来ちゃうぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

――――ップッシャァァァァァァアアアアアアアアアア!!

「きひゃああああああああああああ!!おっぱいれてる、れてるううううううううううううううううううう!!」

突然訪れた初めての噴乳に、背中ごとのけ反らしながら膨大な快感を処理していく綾菜。
私はそれよりも、彼女の乳房から噴き出た母乳を飲み干すのに必死になっていた。

(ああっ・・・なんて美味しいの・・・甘くて、トロッとしてて・・・・・そして・・・)

ゴクッ、ゴキュッと音を鳴らしながら彼女の胸から溢れだす母乳を次々と嚥下していく。


すると

――――・・・ッグ、グググッ

(あはぁ・・・きたぁ・・・♪ 私の胸、大きくなってる・・・♪)

嬉しい・・・生まれてから今までずっと真っ平だった私の胸が、ずっとバカにされてきた私の胸が、その遅れを取り戻すかのように膨らんでいく・・・

既にAカップのブラジャーから溢れだしそうなほどみっちりと詰まった乳肉は、さらにその成長を続けようと、私のブラウスを押し上げていく。

(ああっ・・・もっと・・・もっともっともっとぉ!!)

綾菜の母乳を飲むたびに大きくなっていく私の胸。
私の欲望に合わせて母乳を飲むスピードもあがり、さらに成長のスピードも上がる。

「あはぁぁぁぁぁ!!だ、めぇっ!!私のおっぱい・・・母乳が出ちゃってぇぇぇぇぇ!!」

いまだ噴乳の快感を受け止めきれない綾菜は、まだまだ母乳を私の口の中へと流し込んでいく。


そして

――――・・・パンッ!!

私のブラウスからボタンが飛び、さらにブラジャーがはじけ飛ぶ。

(んあぁっ!!私のおっぱいぃ・・・もっと、もっと大きくぅ・・・)

それでもなお、私は胸を大きくしたかった。
そして綾菜の母乳を飲むたびに胸は大きくなっていった。



やがて、段々と彼女の胸からの母乳がなりを潜めると・・・

「・・・ふ、あはぁぁぁぁ・・・・・」

母乳が出なくなった胸を口から離すと同時に、彼女の体はズルズルと床へ落ちていった。

「・・・ふぅ。うふふふっ。綾菜・・・ごちそうさま。」

私は大きくなった胸を誇らしげに揺らしながら、彼女へ言葉を投げかけた。






「・・・ん、んん〜・・・・・」

「あら、目が覚めた?」

目を覚まさない彼女に代わって、本棚に本を戻す作業を終わらせると、丁度作業が終わると同時に彼女が目を覚ました。

「・・・ん、あれ?ここは・・・私・・・あぁっ!!そ、そうだっ!!」

キョロキョロと辺りを見回すと、急に彼女は飛びあがり、自分の胸へと視線を落とした。

そこにあったのは

「・・・な、何よこれぇっ!!」

平原、まな板・・・真っ平だった。
かつてJカップを誇り、私の目の前でその胸を揺らしていた女はそこには居ない。
彼女はまるで私になり変わったかのように真っ平な胸を持つようになってしまっていた。

「こ、これは一体どういうことですかっ!?笹村様っ!? ・・・って、あれっ!?」

勢いよくこちらを向いたものの、口から出たのは思いもよらぬ言葉で、さらに混乱を極める綾菜。

さらに彼女を混乱させるのは

「・・・えぇっ!?そ、その胸・・・!!」

「ん?ああ、気づいた?そうなの・・・私胸が大きくなって・・・カップにすると〜、大体『Jカップ』ぐらい?うふふふっ♪」

私の胸についた乳房・・・そう、綾菜の胸をそのまま移したかのような、見事な巨乳であった。

「なっ・・・!! 返してっ!返してよっ!!私のおっぱい!!」

咄嗟に食ってかかる綾菜だが


「・・・うるさいわねぇ。少し黙りなさい。それに、口がなってないんじゃない?綾菜。」

「!? なっ・・・あ、う・・・」

私の一言により上手く声が出せなくなってしまう。
「どうしてっ!?」とばかりにこちらを涙目で見つめ、説明を請う綾菜。

私はその目に従って説明を始めた。

「んふふっ・・・これはね、あの本によって授けられた『呪い』なの。『最低』な呪い。でも、私にとっては『最高』な呪い。」

声も出せないままこちらを見つめる彼女にゆっくりと近づく。

「この呪いわね・・・自分より胸の大きな人には『絶対服従』っていう呪い。何があろうとも絶対に服従。私があの箱を開けた時にそういう風に世界が変わっちゃったの。」

彼女の元へと辿りつくと、中腰になって彼女の目を正面から見つめる。

「そして・・・私にかけられたもう一つの呪い。それは、他人のおっぱいを『吸い取っちゃう』呪い。私『だけ』に与えられた最高の呪い。この二つが合わさったら・・・どうなると思う?」

私の笑顔を見た途端、目を見開いて氷ついてしまう綾菜。

かわいい・・・こんなにかわいい顔出来るんだ・・・
やっぱり綾菜は私の友達で、親友で・・・



そして

「ねぇ、綾菜・・・『私に絶対の忠誠を誓いなさい』?」



私の最高の奴隷だ。