吸乳の書 その4

せい 作
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「ひぐうううぅぅぅぅぅぅっ!!お、おっぱい噴く・・・噴いちゃううぅぅぅぅ!!」

「ンッ、チュウゥゥゥ・・・チュッ、レロォ・・・ッチュピィ・・・」

夜の体育館。そこでは裸の女性達が椅子に座った少女に向かって列を成していた。
小ぶりなものから大きなものまで様々な大きさ、形をした乳房をもつ大量の女性。それら全員がまるで貢物でも持ってきたかのように整列する。

「んはあああぁぁぁぁぁぁ!!あ、ああぁっ・・・わ、わらひのおっぱい・・・吸われてぇ・・・」


―――――プシャァァァァァァァ・・・ピュッ、プッシャァ・・・

今最前列で少女の前に立つ女性。彼女はかつてGカップという形の良い美巨乳の持ち主であった。
彼女にとっても自分の乳房は自慢であり、毎日のケアは欠かせない。彼女が高校生の時バストアップを決意して、大事に大事に育ててきた乳房である。


けれど、その努力は今この瞬間水泡に帰した。突然現れた巨大な乳房を持つ少女・・・あろうことか、この学校の生徒によって。


「チュウ、ジュウウゥゥゥ・・・ンッ、パァ・・・ふぅ。ごちそうさま。んふふふっ・・・綺麗にぺったんこね?」

「あああぁっ・・・そんな、私のおっぱい・・・Gカップのおっぱいが・・・」

貧乳どころでは無い。無乳。なんの膨らみも無く、あるのはただ少女の唾液によってテラテラと光る淫猥な乳首のみ。
一言で言えば「悔しい」。ただただ悔恨の念が立ち上り、目の前の少女に睨みを利かせるが



「・・・文句あるの?貧乳。」

「あっ・・・っくううぅぅ・・・!!」

椅子に座りながらだと下乳が太腿についてしまうのではと思われるほどに膨らんだ乳房を見せつけられ、何も言えなくなってしまう。

「笹村さん・・・どうして・・・どうしてですか!?どうしてあなたが・・・」

今この瞬間乳房を根こそぎ奪われ、少女にとって担任だった女性が悲しげに表情を歪めた。


「どうして、ねぇ・・・奈々実(ナナミ)先生、あなた高校生からバストアップを始めたって言ってたわね・・・?」

そう言いながらも、次の生贄を選出し、指差す。
指差された女性はこれまたたおやかな膨らみを持つ者で、目測だがIカップ近くはあるだろう。

「ヒッ・・・!」と小さく悲鳴を上げた女性だが、観念したのかゆっくりとその乳房を揺らしながら歩み寄ってくる。
少女が彼女の乳房に口をつけた途端、揺らす乳房も無くなるのかと思うと、とてつもない哀しみが彼女の胸を襲った。



「・・・高校2年。今の私と同時期にバストアップを始めたあなたは、毎年ブラジャーのサイズを変えたって言ってたわ。中学から始めた私は真っ平らのままだったのに・・・」

横には綾菜が控えている。教師たちに向けた少女の命令で、今この空間に居る教師たちの誰よりも権限を持った彼女がかつての担任の退場を促していた。

「ずっとよ、ずっと・・・ず〜っと、虐げられてきたわ。バカにされた、小間使いにされた・・・でもね、そんな私に贈り物が届いたの。」


少女が自らの乳房を鷲掴みにする。どこまでも深く沈んでいくそれは、皆の乳房を奪って出来た巨大な膨らみ。

「それがこれ。もう私が嫌な思いをすることは無いの。安心して?綾菜みたいに従順にしてれば酷くはしないわ。小さくなった乳房をバストアップしてもいい。後で貰うけどね?んっふふふふ♪」

笑いながら左手を上げると、綾菜が近寄って来た。
絶望に打ちひしがれる女性の腕を掴み、邪魔にならない位置へと運ぶ。

その間に来た次の女性へと、少女―――香織は標的を移すのだった。


と、その時





「・・・笹村さん。」

教師の内、一人が自ら香織の元へと歩みを進めてきた。

「あら、守下(モリシタ)先生。もう終わったの?」

生贄となったIカップ程の乳房を持つ女教師の乳房を吸う直前。
森下と呼ばれた女性は一仕事終えて戻って来たのだった。


「・・・それで?」

「・・・結果的に言うと、二人を除いて連絡が通じたわ。全員、今夜来るそうよ。」

「あらあら『来るそうよ』って・・・あなたが『命令』したんでしょ?」

「そ、それはあなたが!・・・っく!」

刃向かおうとした瞬間、少女の瞳がスゥッと細められる。
何をされるか分からない。何しろ肉体すら拘束されてしまうのだ、今この瞬間は少なくとも目の前の少女が絶対的な王者である。


「・・・で、その二人って言うのは?」

「・・・・・・・・」

香織の質問に苦虫を噛み潰したかのような苦悶の表情を浮かべる。
すると、少し奥の方から


「・・・答えなさい。香織様の御質問です。」


すっかり心酔しきって狂信者へとなり果てた綾菜の声が届いてきた。

権限の一部を預かっている綾菜の命令に、否が応でも従ってしまう。
けれども、表情は変えないまま2年K組の担任―――守下 都子(ミヤコ)は口を開いた。


「・・・一人は、学園長先生よ。丁度今日は出張で学校に居ないし、私の胸では命令も効かないわ。」

「ふぅん・・・まぁ、そうでしょうね。で?もう一人は?」

「それは・・・2年K組、千珠院 叶恵。あの子、私の知らないうちにLカップになってたらしくて・・・」

「あら、負けちゃったのね?可哀想ね〜。せっかく毎日欠かさずバストアップしてKカップにまで成長したのに。」


香織の辛辣な指摘に歯噛する都子。
けれど、事実として彼女は全校生徒を呼び寄せる事が出来なかった。



「・・・さて。じゃあ約束だから。『学校に所属してる女性全員を呼んだ時点で吸乳を止める』・・・続行ね?」

「ま、待ちなさい!それって、学園長先生が含まれてる時点で元からダメじゃないの!?」

抗議のため、少女に詰め寄る都子。

が、しかし



「ひぅっ!?ふあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


―――――ピュッ、プシャ・・・プッシャアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァ!!!

突然自らを襲った快感の大波にのまれ、嬌声を体育館へと響かせた。


「ンッ、ムゥゥ・・・チュ、チュウウゥゥゥゥゥゥッ!!・・・んっふふふ・・・今頃気づいたの?残念でした〜♪あなたのこのKカップ、ぜ〜んぶ吸ってあ・げ・る♪」

「や、やめっ・・・こんなの嘘っ、嘘よっ!!」

―――――ムクッ、グッ、グググググググ・・・・・

「嘘じゃないわ・・・あなたのおっぱいが全部母乳になって、私の中に流れ込むの・・・あぁぁ、良いわ・・・ビンビンきてるぅ」


音が聞こえるかのように膨らむ乳房。それは香織が大きく吸引するのに連動し、乳房が吸収される様を他の女性達にまじまじと見せつける。

「いいじゃない。私に従いなさい?可愛いお人形を痛めつける趣味は私には無いわ。あなたは毎日おっぱいを大きくしようと頑張って、王たる私に貢ぎ続けるの・・・ふふっ、素敵じゃない?」

「そんなことっ・・・っふぁぁぁぁ!!お、おっぱいが・・・あぁぁぁっ!!」

「ねっ?気持ち良いでしょ・・・ンッ、チュゥゥゥ〜・・・んふふっ、ほぉら・・・あなたの母乳がこの中に詰まってるの、分かる?」


―――――グニュゥゥゥ・・・

腕を掴まれ、巨大な柔肉へと押し付けられる。
底無し―――まさにそう表現するのが正しいほど、柔らかい感触がどこまでも続いていく。
にもかかわらず、その最奥からはこちらの手を跳ねのけるかのような圧力・・・今もなお成長を続ける乳房による内圧の感覚が手の平に十分トレースされる。

ふと奥を見れば、既に乳房を吸われた30人程の教師たちが絶望に伏していた。誰も彼もが見事にまっ平らな胸になり、合わなくなったブラジャーだけが虚しく衣服を押し上げる。
あそこに居る女全ての乳房が集結したものが今触っている物であると考えると、理屈抜きで感銘を受けてしまう。

だが、今考えるべきはそれだけでは無い。先程から、特に巨大な乳房へと手を置いたその瞬間から、香織の隣に佇む少女の瞳がとてつもなく鋭いのだ。
よく見ると香織が手で指示を出している。「待て」ということなのだろうが、今にも跳びかかりそうな血走った眼で見られると、正直不安でならない。



「へぇ・・・よそ見する暇があるの。だったら・・・ンッ、ジュウウゥゥゥゥゥゥッ!!」

「ひぐぅっ!?あっ、ふぐうううううううううぅぅぅぅぅぅぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

猛烈に乳房を吸引され、大量の母乳が一度に迸る。

「んんっ!・・・ジュ、チュウゥゥ・・・いきなり強く揉まないのっ・・・」

思わず体が硬直し、手を握り締めてしまったことにより膨大なボリュームを誇る肉塊が手の平でひしゃげた。


「なっ・・・何をっ!!」



「綾菜、控えなさい。今私が何をしているか見えないの?」

堪らなくなったのか一歩踏み出して来た綾菜に、鋭い叱責が飛んだ。

「あ、うぅぅ・・・申し訳ございません・・・」

「良い子ね・・・終わったらこの人も好きにして良いから。」

それを聞いた彼女の目が、落胆から狂気へと変わる。
新たなおもちゃを手に入れたかのような無邪気な目。だが、底の知れない瞳は冷酷さも同時に合わせ持っていた。


「い、いや・・・やめて・・・」

ここに来て、初めて『恐怖』を感じた。何をされるか分からない状況。確実に乳房だけは根こそぎ奪われ、目の前の少女の放つ絶対的な権力に抵抗する術も無く、ただただ遊ばれるのみ。

「やめて?何を言ってるの?こんなに気持ち良いのに・・・ンムッ、ンンゥ・・・ッチュウゥ・・・」

「あっくううううううぅぅぅぅぅぅぅ!!い、いやぁ・・・私の、私のおっぱいがぁ・・・!」

少女が一吸いするごとに、1カップは減っているような感覚。
だが、吸っている本人の乳房は大きくなりすぎたせいか、あまり変化が無いように見える。

「さぁ、これで最後・・・あなたのKカップ、全部私の物にしてあげる・・・チュゥッ、チュウジュズズズズズズズズッ!!」

「んはああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


―――――ップシャアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!


少女の口内で母乳が溢れだす。
その全てが彼女の乳房となるため、喉を通っていく。


「ンッ・・・ック、コクッ・・・ゴクッ・・・ップァ、ふぅ・・・ごちそうさま。美味しかったわよ?んっふふふ・・・」

全ての母乳を、乳房を吸い取られた絶望からか、はたまた膨大な量の快感からか・・・都子の視界は暗転し、ゆっくりと崩れ落ちていく。

「・・・綾菜、頼んだわよ。」

「はい、香織様・・・」

彼女の耳には、そう微かに聞えていた。














「・・・んっ、んん・・・・・」

冷えてきた体に目を覚ます。
いつの間にか眠ってしまっていたようだ。しかも上半身裸である。

「寒っ・・・って、ここは・・・?」

なぜこのような状況になっているのか、彼女は考えた。
それと同時に、体の違和感を感じる。妙に軽い。主に胸、乳房が、である。

「・・・えっ!?な、無いっ!私の胸・・・おっぱいが無い!」

ペタペタと触ってみても、無いものは無い。
Kカップというなかなか見られない乳房。彼女の自慢であり、それのおかげで今の職にもつけた。
けれど、今は見事に真っ平ら。なんの膨らみも無い乳房が信じられない。


「なんで・・・・・あっ、ああっ!!」

と、そこで彼女は思い出した。自分の乳房が無くなった理由・・・それが、ある一人の少女にある事を。


「さ、笹村さんっ!!私の胸・・・を・・・」

そこまで言って、言葉が浮かばなくなる。

いや、そうならざるを得ない状況が目の前に広がっていた。






「ん〜・・・ッチュゥ・・・っぷぁ、はい、終わり。これで?」

「はい。高等部1年までは全員吸い尽しました。後は2年と3年のみです。」

椅子に座った少女に、その隣に立つ少女。
その周りには上半身裸で、皆一様に真っ平らな胸をした大量の少女達が息も絶え絶えに倒れ込んでいた。


「ヒィッ!・・・な、なにこれっ!!」

くぐもった悲鳴が喉の奥から絞りだされる。
それほどまでに今の状況は異常であり、悲惨であった。



「笹村さんっ!!あなた、なにを・・・」

「ん?あら・・・守下先生。起きたのね・・・」

椅子に座っていた少女が、首だけで振りかえる。
そこには年端もいかない少女では無く、膨大な力を持った妖艶な女性の顔があった。

「何って・・・あなたが呼んだんでしょ?うちの生徒、み〜んな。あっ、会長は来てないから皆では無いわね。」

「そ、それはっ・・・」

「そうだ、お礼を言わなきゃ。ありがとう・・・あなたのおかげで、こんなにスムーズにおっぱいを回収出来てるわ。」

都子は改めて周りを見回した。
少女達の他に、教師たちも倒れている。勿論皆乳房は全くと言っていいほど膨らみが無く、皆あの少女に吸い尽されたのだと容易に想像がつく。


「・・・でも、流石に疲れたわねぇ・・・もっとこう、一気に吸える方法無いかしら・・・」

この場を司る少女が、小さく溜め息を漏らす。
体に力が入らないのは少女の命令もあるのだろう。体勢を変える事が出来ないため、後ろからしか彼女の様子を見る事が出来ない。
その上、力無く倒れた女性達が壁となって、少女の姿を見る妨げとなっていた。

「一人一人だと多いのよね・・・正直AカップとかBカップとかのド貧乳のおっぱいなんか吸ってる暇も無いし・・・」

その言葉に、彼女の前に立った小さな乳房を持つ2年生、3年生がざわめきだした。
昨日まで・・・いや、今日の昼までは同じAカップだった少女から『ド貧乳』とまで言われたのだ。悔しくて仕方が無いのだろう。


けれど


「・・・文句あるの?」

香織が少女達を一睨みすると、面白いように静寂が訪れた。
もはや彼女達にはなんの抵抗も許されていない。このまま乳房を吸われるのを待つしかないであろう。





と、その時

「あー・・・何か無いかし・・・らぁっ!?」

香織の目が大きく見開かれた。

「かっ、香織様っ!?」

そのままビクビクと体を震わせ、何かに耐えている。
突然の事に綾菜も驚くが、何があったのか、何をすればいいのか分からない。

「はぁぅっ!!っくぅ・・・お、おっぱいが・・・おっぱいがぁ・・・!!」

「おっぱい!?香織様のお胸がどうかいたしましたか!?」

失礼を承知で主人の乳房に触れる。

すると


「・・・熱っ!!か、香織様っ!凄い熱ですっ!?」

人肌を大きく超えた熱を帯びた巨大な乳房。白い乳肌には大粒の汗が浮かび、必死に熱を放出しようとしているのが分かる。


「熱い・・・熱い熱い熱いぃぃ!!ひぐっ、っく、ああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ああっ・・・香織様っ、しっかりなさってください!!一体、一体どうすれば・・・」

苦悶の表情で天を仰ぐ香織に対して何も出来ないまま、綾菜はおろおろするばかり。
目の前の少女達も一旦は恐れを無くし、目の前の光景に目を奪われ、心配し始める。

けれど解決策は見つからない。原因も分からない。このまま主人を苦しませるのかと綾菜が思ったその時


「っくぅぅぅ・・・あ、綾菜・・・綾菜っ!!」

「へっ、あっはい!!」

「今すぐ・・・本を、あの本を持って、っくああああぁぁぁ!!」

「本!?あ、あの本ですか!?」

「そうっ!!急いで!!」

突然の香織からの命令に、弾丸のように飛び出した綾菜。



「はぐうううぅぅぅぅ!!・・・っくぅ、た、頼んだわっ・・・」

後には少女の苦しげな声と、女性達の混乱が残された。