朝起きると、予想通り、天井にわずかな凹みが出来ていた。それは無論、膨乳によって、パジャマのボタンが内部の圧力に耐えきれずに、吹っ飛んでしまった結果である。本人はその予想通りの結果に顔が綻び、思わず胸元を見た。
――デカい。そうとしか形容できなかった。あまりの大きさに、驚き戸惑い喜んだ。
意気揚々に、早速昨日1万5000円をはたいて購入したブラを着ける。
フィット感があり、こんなブラでは、あっという間に成長して、破ってしまうのではないかと思われた。
何だか本人は、ブラを買うと無駄になるのではないかと疑問に思うほどだ。
鏡で全身を映し、改めてみると、それほどバランスが悪いわけでもない。と自分では思っている。
今の彼女のサイズは、169・112・59・100。なんと、ウエストが60センチを切っていて更にヒップは100センチの大台に乗っている。制服のスカートなども採寸し直したのはこの為でもある。
Jカップともなれば、弓田のHカップを2カップ上回る。自信が付いた。
だが、立ち上がろうとしたときから思わぬ重量が体にかかる。片方で2、3キロはあるかのように体に負荷がかかる。
それも彼女の自信につながった。
朝ご飯を食べる。だが、その大きな胸が少々邪魔になって、思わずテーブルにのせてしまう。別にそれでテーブルが壊れるというわけではない。
朝ご飯が乳房にぶつかってしまうという話だ。それは恐らく勉強の際にも問題となるだろう。
だが、そのうれしさはその考えとは比にならないほどであった。
それ故、そんなことを考えずにさっさとご飯を食べ終え、制服に着替える。
――おっと、その前にブラジャーを付けなきゃ。そう気づいた彼女は早速新しく購入したブラジャーを手にとってホックを締めていく。それに合わせてだんだん胸がきつく感じる。然しフィットしている感触もある。
これは、薬の余剰作用なのか?
鞄を持って家を出た。やはり、巨乳は大変なのだ。肩は凝るし、金は掛かるし、胸は揺れるし。
その引き替えといっては何だが、周囲の注目を集められる。それが一番のチャームポイントに出来る。
学校に着くと愈視線が彼女の胸へ突き刺さる。それはクラス最大のHカップを超えたことに起因した。そう思っていた。
しかしながらそんなことはなかった。あの弓田はさらなる成長を遂げていて、Kカップに達しようかというレベルだった。
そんな彼女は、嫌みか何か、こちらとちらりと見る。激しい憎悪を感じた。
(そんなんじゃ私は超えられなくってよってか?今すぐに追い越してやる!!)
すると、胸元が突然きつくなる。そのまま弓田のKカップを追い越した。ブラジャーが悲鳴をあげ始めた。
思わずしゃがみ込む。すると今度は臀部にも肉が付いていたことが分かり、スカートではその大きなヒップを隠し切れていない。
そのままトイレへと疾走する。そうしている間にもどんどん体は成長し、身長までもが成長し始めた。急に頭の位置が高くなっていく感覚。そして尻肉と胸肉がだっぷんだっぷんと揺れ、あっという間にブラジャーなどを破壊してしまっていた。それに本人はまだ気づいていない。
トイレのドアを蹴り、個室へ入ってロックを締める。すると成長は止まった。焦りの感情が先行したせいか、その憎悪や怒りの感情が消え去ったのだろう。然し、臀部には110センチはありそうな肉付き、ウエストは引き締まって、背は前にも増して175センチくらいありそうだ。中でも胸部の成長には目を見張るものがある。今やそのバストは135センチは控えてみてもある。恐らくKカップどころではない。Lカップ、いやMカップにも達しようかというその大きさは、ブラのホックを壊してしまっていた。
個室から出ようとすると後ろから繊維の切れる鈍い音がした。これはパンティが巨大なお尻によって破壊された結果である。この二つの事柄は先ほども述べたが、改めて本人はここで気づいたので、まずい事態に気がついた。
更に、制服にはそのグラマラスな巨体は収まらない。なので保健室に行く。服を貸してもらおうという作戦だ。
ちょうど保健の先生は居らず、ラッキーと思いながら服を探すが、視界にもその巨大な胸が入って見にくいし、片方で5キロほどあるその重りは、体に負担を掛ける。だが、その恥ずかしさ故、なんとかみつけ、上着下着共に全て脱ぎ捨て、下着がなぜか見つかったのでそれを着る。然しこの規格外の大きさに合うブラやパンティがあるわけではない。だが家から着てきた下着に比べて幾分ましだったので取り敢えずそれに着替える。と計画を立てたがここでなぜか自分の体のサイズを測りたいと思い手に取った下着を落として身長計に乗ってバーをおろす。メジャーで測る。すると改めて自分の体が分かった。上から177・145・63・113となっていた。特にヒップとばすとがまずいことになっている。後ろから見ると体の幅よりも大きい肉塊が見え、そして下にたどっていくとまたも同じく体の幅より広い幅を持つ肉が見える。思わず顔がほころんでしまった。改めて下着をきついながらも着け、制服を着て教室へと戻る。
教室へと歩いていくと、その歩くテンポに少々遅れてゆっさゆっさ、だっぷんだっぷんと爆乳や爆尻が揺れ、更にその肉たちが生地へとダメージを与えていく。それはシャツなどから発せられるミシミシ、ギシギシ、という音から感じられた。これも、秋帆にとって嬉しかった。
教室のドアの取っ手がやたら下に見える。ああ、そうだった、自分は今背が高くなったのか。教室のガラスはモザイクが掛かっているために、中にいる巫山戯ている生徒は慌てて席に着かんと走ったが、それがクラスメートだと分かってまた活気を取り戻す。だが、再び静まった。――こんな生徒、うちのクラスにいたっけ?いや、いなかったと思うが・・・?――そんな声まで聞こえる。何とか思春期の男たちは鼻血を必死に抑え、感情を抑え。自分じゃまだ把握できていないのだが、肌は僅かに白みを帯び、各パーツが整った配置になっていた。それ故、あの人っていたっけ、という結果になる。
そんな視線を楽しんでいたら、先生が入ってきてその楽しみも中断された。
授業を受けている間、数学の男の先生は前屈みになる場面が多いことに数名、気がついていたようだ。そりゃそうだろう。中学生でこんなグラマーな体つきをした人なんてそうそういない。その先生も、符号を間違えたり、文字を間違えたり。大変な授業だった。
家へ帰るとき、様々な人の視線を感じながら、帰宅した。家には誰もいなかったので、あの薬を飲もうと思ったが、今回の経験から、薬が無くてもその気になれば、大きくさせられることを知ったので、飲まなかった。
そう思うと嬉しくなった。明日は休みだ。