愛しい妹

白くま 作
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「私、妹と二人暮らしなの。だからごめんね」
 友達からの誘いをこう言って断ることは、一種の習慣のようなものだった。
1つ下で中学3年生の妹は、文系の部活をしており難解な海外作家が好きだという変わり者。いろんな意味で周囲から浮いていることは、姉でなくとも分かりそうだった。
 早くに両親を亡くした私たち姉妹は、互いに支えあって生きてきた。駅から徒歩15分ほどの古いアパートに部屋を借り、両親が残した財産を切り崩しながらの生活。寒い冬の日には、体を寄せ合い一緒に寝たりもした。
 それでも月日の流れは、関係を奇妙に変化させていく。去年のある日、夜中に妹が目に涙を浮かべて私の部屋にやってきた。淡い桃色のパジャマを着て長い艶やかな黒髪を後ろで束ねたその姿は、姉の私すら可愛らしいと思わせる。
「友子お姉ちゃん。何だか胸が張って痛いの」
 胸の前で腕を交差させ、手が胸に触れるか触れないかという微妙な距離を不安そうな顔で保っている。
「泣かないで、沙紀。大丈夫よ」
「うん……」
「ほら、お姉ちゃんに見せてみなさい」
 友子は、パジャマのボタンを下から順に外していく。そしてパジャマを脱がし終えて下着のタンクトップ一枚になると小さな乳首のふくらみが見えた。
「ちょっと触るわよ。手を挙げてね」
 そっと沙紀の後ろから小さなふくらみへと手を伸ばす。妹の胸に触れた友子の手は、何かを確認するように動いていた。
「痛っ」
「ごめん、痛かったかな。だけど沙紀、おめでとう。明日、ブラジャー買いに行きましょう」
「ほんとに」
「ええ、本当よ」
 日頃より級友たちに比べて遅れ気味な発育を気にしていた沙紀の顔に笑顔が見えた。つられて友子も笑う。ほほえましい姉妹の日常。
 次の日に手をつないで買いにいったブラジャーのことは、今でもよく覚えている。スポーツブラでいいと言う私にこっちの可愛いのがいいと言う沙紀。結局私は、根負けをして倍近い値段の可愛らしい水色のブラを買った。
 アンダー65のAカップ。沙紀が獲得した女の子でなく女性としての誇り。それに加えても妹の成長を見るのは、姉として素直に喜ばしいことだった。
 だけどあの可愛らしい胸を見ることは、もう2度とないのだ。
 妹の異常さに気付いたのは、いつの時だっただろう。毎晩、胸が痛いと私にマッサージをお願いに来た時。1か月もしないうちに新しいブラを買いに行った時。売り場にないサイズのブラジャーをするようになった時。それとも男子に「おまえの妹、胸デケェよな。グラビアアイドルみたいだ」と言われた時だろうか。
 ともあれ私が中学を卒業するころになると中2だった沙紀は、学校の誰もが巨乳の娘として名前を知る存在になっていた。他校の生徒にすら有名なことは、高校に入ってから知った事だったが、この時の沙紀は、バスト102cmのJカップというとんでもないサイズだった。
 毎日夜になると沙紀は、マッサージのおねだりに来ていた。着ているパジャマは、あの日の淡い桃色のものだかボタンは、もはやすべて閉まらないでいる。はだけるように開いたパジャマの隙間からは、純白のブラジャーとJカップの深い谷間が見えていた。
 ゆっくりとボタンを外していく沙紀の体を見ると改めてアンバランスさに驚かされる。色の白い細くすらっとした手足に以前よりくびれたウェスト、色気を孕みはじめたヒップ、だが何よりも無駄な肉のない少女の体つきからは、想像もできないような大きなバスト。
 ブラをしなくても全く垂れることなく張りつめて水々しい果実のようなそれは、触れると恐ろしいほどの弾力で手を跳ね返した。最初は、手の中に納まるほどの大きさだったがいまや片方の胸でも両手に余るほどである。
「お姉ちゃん。もっと優しくして、痛いよ」
「ごめん、ごめん。大きいもんだからつい力が入っちゃった」
「もうお姉ちゃんたら私が大きいこと気にしている事知っているでしょ」
 ふてくされたように頬を膨らます。
「でもいいじゃない。私は、沙紀の胸好きよ。何て言うのかとても綺麗で神々しくて、そう……」
「ひゃ!!」
 うっとりとした表情の友子が沙紀の大きな胸に吸い付く。沙紀は、折れそうなほど細い体をビクつかせながら友子の腕を強く握って耐えている。
「お姉ちゃん……あっ…やめっ」
 瞬間、沙紀の胸から白い液体が噴き出した。
「何これ。母乳?」
「私にも分からないよ。お姉ちゃん、私の胸は、病気なの?」
「ごめんね、沙紀。お姉ちゃんにも分からないわ。それでも私は、沙紀のこと好き。それにこのミルクだってとても甘くておいしい」
 また妹の巨乳に吸い付く。大きな乳房からは、母乳がぽたぽたと滴っており甘い匂いが薄暗い部屋に充満していた。
「あっ…お姉ちゃん。友子お姉ちゃん…私も…大好き」
 友子は、告白を聞くとミルクを口に含んだまま沙紀にキスをした。交わる唇から白いミルクが一筋たれて谷間へと流れていく。
「甘くておいしい、これが私の…」
「そうこれが沙紀のミルク。だから自分のこと嫌いにならないで」
「友子お姉ちゃん…」
 涙が目からあふれ出し沙紀は、姉の胸に飛び込んで声を出して泣き出した。友子の胸もDカップと決して小さくは、なかったが沙紀の前では小さく見える。
「痛っ」
 突然の痛みに友子は、体を固くした。驚いて沙紀は、顔を上げる。
「お姉ちゃん。どうしたの?」
「何だか胸が張って痛いの」
「じゃあ、私がマッサージしてあげる」
 先ほどまでの涙と感傷は、どこへやら沙紀は、姉の服を脱がすと嬉々として胸を揉みだした。
「痛い、痛いわよ、沙紀。全然違う、いい、こうやるの」
「んっ…」
 右手を沙紀の巨乳に伸ばしお手本を見せる。まず全体をほぐしてから少しずつ芯の部分へと向かう。そして次に優しくゆっくりとして最後には、小刻みに激しく揉む。
「分かった?私がこれからもう一度やるからあなたも真似しなさい」
 友子は、沙紀の手を取ると自分の胸に当てた。姉妹は、お互いの乳房に右手を伸ばし呼吸を合わせるように胸を揉みはじめた。
 友子が優しくすれば沙紀も優しく。友子が激しくすれば沙紀も激しく。それは、姉の胸の痛みがすっかりと消えるまで続いた。
「さてと今日は、もう寝ますか」
 ある程度のところで区切りをつけて姉が言う。妹のほうは、まだ物足りなそうな顔をしていたが納得したようだ。とりあえず二人は、服を着ることにした。
「「あれ!?ブラがはいらない」」
 姉妹仲良く声を揃えた。どうやら二人は、確かに姉妹だったようである。