第1話 誕生!?ギャルオヤジの巻
「うぉ〜い!今帰ったぞ〜ヒック!」オヤジが帰ってきた。土方勝、48歳。ツバキ化粧品の宣伝部長でコテコテの中年だ。
時刻はもう深夜1時。いくら週末でも飲みすぎだよ。「ごがぁ〜〜ぐぉ〜〜〜」おいおい、廊下で寝るなよ。(なのにパジャマはしっかり着ている)いつもならオフクロの美和子(40歳)がたしなめる所だが、昨日から婦人会の温泉旅行に行っている。
あ、オレか?オレ、尚樹。19歳、「雷電大学」ってとこに通っている、彼女いない暦4年。
「ぐゎ〜〜〜」それにしてもヒドイいびきだ。2階にいても聞こえてくる。オレはなかなか寝付けないので耳栓を探していた。
その最中である。そのいびきが静まり、何かがはじけて吹き飛ぶ音が聞こえた。何が起きたんだろ? ………ま、いっか。
そして朝が来た。
ピンポーン、ピンポーン「宅配便でーす。土方勝さんあてに届いてますよー。」
「ふぁぁ・・・もう9時か。オヤジー。宅配便来てるぞー。」
階段を下りて廊下を見た俺は目を疑った。「どわぁぁぁぁぁ!!!!!」
そこに居たのは、バラエティ番組でよく見る、破裂寸前の風船顔負けの超爆乳をさらけ出してあぐらをかいている美少女だった。
だが、はだけてるパジャマはオヤジが愛用してたやつで、下半身はパンツ一丁(それもブリーフ)である。
「キ、キキキミ誰!?なんでオヤジのパジャマなんか着てるの?そ、それにブブブブブブリーフって……」
「あにいってんだ?おれだ。お前のオヤジだろ。」しかしその声は、オヤジとは思えないどう考えても女モノの声………
よく見てみると、パジャマのボタンが床に散らばってるし、ブリーフも穿いてる、それにあの腕時計はオヤジが結婚した時に買ったと言ってた愛用のやつだし・・・
まさかオヤジ、寝てる間に女になっちまったのか!?
そうこうしてる間にタバコの火がおっぱいに落ちた。
「あちっ!ん?う・・・うわぁぁぁぁ!!な、なんだよこれぇぇぇぇ!!!」ひょっとしてオヤジ、気づいてなかったのか???
洗面所の鏡から映った自分の顔にパニックを起こし走り回るオヤジ。そのたびに激しくおっぱいが揺れまくる。「わたあっ!」
敷居に躓いたオヤジの超爆乳がオレにのしかかってきた。
もにゅん。うわっ、やわらけー。「ブホッッッッ!!!」オレは今までに出したことのない量の鼻血を噴射した。
そのあと、息が苦しくなりもがきはじめた。しかし、もがけばもがくほど乳肉をこね回してしまう。
「あっ・・はぁ・・・んっ・・・・もっとぉ・・・」オヤジぃ、何悶えてんだよぉっ!!
「あの〜、土方勝さんは?」宅配便の声がする…って今それどころぢゃないだろこの状況。
「あ、おれ宛に宅配便?」おやじは我に返り何とか上半身を起こした。すごい乳揺れをオレに見せ付けるように立ち上がるとハンコを取りに行きひとまず荷物を受け取った。
しかしどーしてオヤジがあんなドでかい乳の美少女になっちまったんだ?「おれだってわかんねーよっ!!」聞こえてたようだ。
「それにしてもブリーフ一丁でうろつくのやめてくれよ。目のやり場に困るだろ・・・」「しょーがねーだろ。合う服ねーんだから」
ひとまずフトンのシーツとバスタオルを上手に組み合わせて即席のパレオもどき&ブラジャーもどきを作って、それですごしてもらうことにした。
・・・ダメだ。かえってドキドキさせられてしまい、まともに見れない・・・・・あれ、2メートル超えてるよ。間違いなく・・・・・・・・
しかし、冷静になって考えてみると頭の痛い問題が次々と湧いてくる。
もし、このまま元に戻らないとしたら・・・ひとまず服や下着を作らねば・・・それにこれじゃ仕事にも行けないだろ・・・それよりオフクロが帰ってきた時何と言えばいいのか・・・
オレはオヤジに話しかけてみた。
「さっきの荷物は何だったんだ?」(なにどーでもいいコト聞いてんだよ、オレ!)
「あぁ、あれか。育毛剤。全体的に薄くなってたからな。でも、もう必要ないかな……… 」そう言ってオヤジは頭を掻いた。なぜだろう・・・昨日まであんなに加齢臭が漂ってたのに、今は甘い香りがする・・・それに背中越しに見える、あのスゴすぎる膨らみ・・・
くぅぅぅぅっ!これがオヤジだなんてっ!!!!!!