あずさ:「プクククク」
哲史:「おい、いい加減笑うのやめろ。」
あずさ:「だって『パン』って・・・アハハハハ」
哲史:「ハァ・・・」
さっきまでは本当に地獄のような時間だった。
水春の救済行動をあずさと美琴に見られていた俺は外に引きずり出されて、
あずさの『メン』『ドウ』『コテ』『メン』『メン』『メン』・・・
そして美琴の『みだれひっかき』をくらって瀕死の重傷を負わされた。
その後、麗が弁解する事でなんとか治まったが、そのとき麗が携帯に撮った俺の痴態を見せたため、
今度は大爆笑されてしまった。
あずさはまだ思い出し笑いをしていて、美琴は部屋の隅でうずくまっているが、あれは絶対笑っている。
哲史:「ともかく!」
俺は雰囲気を変えるように大声を出す。
哲史:「これから現段階で分かっている事を説明するから心して聞くように!」
あずさ:「・・・プクククク。」
美琴:「・・・ププッ」
哲史:「・・・頼むから真面目に聞いてくれ〜(泣)」
その笑いが終息するのにはしばらくかかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺はあずさ達に今分かっている事を全て話した。
性魂のこと。
タクのこと。
そしてあの幽霊のこと。
あずさ:「・・・・・・」
美琴:「・・・・・・」
哲史:「・・・以上が俺の知ってる全ての情報だ。」
あずさ:「・・・とても信じられないような話ね。」
哲史:「でも現実だ。」
「・・・・・・」
沈黙が続く。
美琴:「でも私は秋山さんを信じます。」
美琴が身をのりだしてそう言ってくれた。
哲史:「美琴、ありがとう。」
あずさ:「わ、私も信じるわ!」
哲史:「ん?」
あずさ:「・・・・・・」
哲史:「・・・ああ、ありがとう。あずさ。」
返事を返すとあずさ照れくさそうに下を向いてしまった。
・・・何をそんなに焦ってるんだ?
哲史:「・・・とりあえず水春をずっとこのままここに置いておくのは危険だ。ヤツが来る前にみんなでこの部屋を離れよう。」
麗:「そうね。それが適切だわ。」
哲史:「ああ・・・じゃあまず水春を運ぼう。一番危険な状態だからな。
俺は水春を運ぶから美琴は外の安全確認を頼む。あずさは俺を手伝ってくれ。」
あずさ:「分かったわ。」
美琴:「分かりました。」
美琴はドアの方へ駆け寄り、外の確認を始めた。
哲史:「さて。」
俺とあずさは水春に駆け寄る。
水春は度重なる弄りに完全に気を失っていて、たわわに膨らんだ性魂の爪跡が
呼吸に合わせて微かに膨らんだり縮んだりを繰り返している。
俺が2人にボコられている間に麗が近くのダンボール箱からカーテンを見つけて
水春に着せてくれたおかげで幸いにもむき出しのまま運ぶ必要はなくなった。
あずさ:「いつまでジロジロ見てんのよ。」
バシッ
哲史:「いだっ!見てねぇよ!」
あずさの平手打ちを受けつつ、俺は水春の右側、あずさは左側にまわり肩を掴む。
哲史:「いいか。せーので持ち上げるんだぞ。」
あずさ:「分かってるわよ。」
哲史:「重いから気ぃつけろよ。」
あずさ:「哲史、あなた女の子に対して重いなんて失礼よ。」
哲史:「いや、そういう事じゃなくて・・・あぁもういい。いくぞ!」
俺達は「せーのっ!」で水春を持ち上げる。
あずさ:「きゃあ!?」
哲史:「うおっ!?」
俺の心配していたことが的中し、あずさがバランスを崩した。
いくら俺でも1つ何キロもある胸をぶら下げた水春を1人で支えきれるわけもなく。俺は水春と一緒に倒れ・・・
ムニュン
水春:「ぁぅ・・・」
哲史:「!?」
気がついた時には遅かった。
俺の頭は倒れた拍子に水春の大きな胸の谷間に埋もれる。
哲史:(これは・・・マズい。)
というのも水春のそのめいいっぱい膨らんだ胸はそのマシュマロのような柔らかさゆえに俺の顔に激しく密着してくるからだ。
あずさ:「ーーーーー(怒)」
まずい・・・
あずさの殺気がみるみる上昇していく。
早く脱出しないと・・・
俺は必死に両手を使って起き上がろうとするが、ズブズブと胸に沈んでいくだけでなかなか這い出せない。
なんて柔らかさだ・・・。
あずさ:「い、いいいいつまでやってるの!!早く離れなさ・・・きゃっ!?」
モニュン
哲史:「!?」
何かにつまずいたのか、あずさも水春の胸にダイブしてきた。
あずさも必死になってでようとするが、俺と同じく抜け出せない。
俺達は水春の深い谷間の上下でバタバタしている。
哲史:「お前までなにやってんだ!」
あずさ:「うるさい!あなたこそ早く抜け出しなさ・・・」
哲史:「ん?・・・!!」
お互いに顔をあげて気がつく。
近い・・・
同じ水春の谷間に埋もれている俺達の顔は数センチの距離まで接近していた。
さすがにこれは恥ずかしい。
あずさの顔がみるみる赤くなる。
麗:「なーにやってるのよ。このバカ達は。」
哲史:「うおっ!?」
あずさ:「きゃっ!?」
外から突然麗の声がしたかと思うと俺達の体はたちまち谷間の外へ引っ張り出された。
哲史:「はぁー。死ぬかと思った。」
あずさ:「ふぅー。哲史!あなたって人は!!」
哲史:「俺が悪いのかよ!あれはあずさがいきなり手ぇ離すからだろ!!」
あずさ:「しょうがないじゃない!あんなに重いとは思わなかったんだもの!」
哲史:「女の子に重いと言うのは失礼なんじゃなかったのか?」
あずさ:「なんですって!」
麗:「いい加減にしなさい。」
ゴンッ
哲史:「いっ!」
あずさ:「いたっ!」
麗のげんこつが振り下ろされる。
これじゃあまるで俺達が母親に叱られる兄姉みたいじゃないか・・・
さすが中身は30代のオバサンだ。
ゴンッ
俺だけもう一発殴られた。
美琴:「異常ありませんでした。・・・ってあれ?何かあったんですか?」
哲史
& :「何でもない!」
あずさ
俺とあずさは口を揃えて答えた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
哲史:「・・・今度は離すなよ。」
あずさ:「そっちこそ!」
俺とあずさは多少よろけながらも水春を持ち上げて部屋を後にする。
美琴:「大丈夫ですか?」
あずさ:「ありがとう美琴。大丈夫よ。」
あずさを美琴が心配そうに見つめている。
なんとも微笑ましい光景だ。
それに比べてこっちは・・・
麗:「さっさと運ぶ!」
哲史:「はい!」
・・・なんともおぞましい光景だ。
俺達はそのまま水春を麗の言う方向へと運ぶ。
麗:「!!、止まって。」
哲史:「えっ!?」
麗のいきなりの指示に俺達は立ち止まった。
哲史:「どうした?麗?」
麗はクイクイッと首を振る。
哲史:「!!」
麗の示す方向に見えたのは・・・
ヤツだ!
先の廊下にはタクを喰らったあの幽霊、いや、化け物が立っていた。
まだこちらには気づいていない。
麗:「まずいわね。ここで見つかったら全員やられるわ。」
麗の言うとおりだ。
動けない水春をかかえている俺達にはヤツから逃げられるだけの移動力はない。
今ここでヤツに見つかったら袋のネズミだ。
どうする・・・
・・・って決まってるじゃないか。
俺はみんなを守ると決めた。
この状況で俺がみんなを守れる方法はただ1つ。
哲史:「あずさ。そのデッキブラシ貸せ。」
あずさ:「えっ?」
俺はあずさが了解する前にあずさからデッキブラシを奪い取る。
あずさ:「哲史。あなたまさか!」
哲史:「俺がヤツを引き付ける。みんなはその隙に水春を連れて逃げてくれ。」
俺はもう覚悟を決めていた。
あずさ:「なにを馬鹿な事言ってるのよ!そんなことできるわけないでしょ!」
美琴:「そうですよ秋山さん。そんなこと言わないでください。」
美琴が俺の裾をつかんでくる。
哲史:「ヤツをよく知ってるのは俺と麗だけだ。それにヤツの行動からすれば女より男の方が時間を稼げる。違うか?」
麗:「そうね。女性は性魂を入れられて終わりだけど男性なら性魂にするための性欲促進行動がある。
時間稼ぎなら男性の方が適任ね。」
(性魂を生み出すには男性の頭の中を性欲でいっぱいにしなくてはならない。)
哲史:「そういうことだ美琴、それにあずさも、わかってくれ。」
俺はプルプル震える美琴の手をそっと引き離した。
美琴:「でも・・・でも・・・」
あずさ:「だからって・・・」
???:「ミィ・ツケ・タァ」
哲史:「!!、気づかれたぞ!行け!」
麗:「行きましょう。竹中さんの右肩は私が持つわ。」
あずさ:「・・・分かった。でも哲史!絶対帰って来るのよ!帰って来なかったらただじゃおかないから!」
美琴:「秋山さん、どうかご無事で・・・」
みんなが行ったのを確認すると俺はフゥと息を吸い込んで正面を向いた。
ズズズズズズ
ヤツがジワジワと迫って来る。
だが、俺は引くわけには行かない。
みんなを守るためにも。
???:「オマエモミタシテヤロウ」
そう言ってヤツは自分の着物に手をかける。
俺は叫んだ!
哲史:「もうくだらない演技はやめろ!この化け物!」
???:「ナニ?」
ヤツの手が止まる。
哲史:「お前が幽霊なんかじゃない事はもうハッキリしている!いつまでそんなカタコトを喋っているつもりだ!正体を表せ!」
『人間と言うのは死ぬ覚悟ができれば恐さも痛みも消えるものだ。』という言葉を聞いたことがある。
今の俺はまさにその状態だった。
???:「ふふふふ・・・」
哲史:「!?」
ヤツが喋り出した。
カタコトじゃない。
???:「おどろいたよ。臆病者の集まりみたいな集団の中にボクの正体に気づく人間がいたなんて・・・」
バシュッ
哲史:「うおっ!?」
突如ヤツの体がドス黒い闇に包まれる。
シューーーーー
哲史:「!?」
闇が晴れるとそこにはあの血のついた着物の幽霊の姿はなく、代わりに背中にコウモリの羽を生やし、
胸がキツキツに詰まったフリル付きのレオタードを着た少女がフワフワと浮いていた。
哲史:「お前はいったい・・・」
???:「ふふふ驚いた?ボクの名前はフィル。君達人間が一般にサキュバスって呼んでる存在だよ。」
哲史:「サキュバスだと・・・」
聞いたことがある。夢魔の一種で寝ている間に男の精力を奪っていったりするヤツのことだ。
・・・どこで聞いたのかという質問はナシにしてくれ。
哲史:「ん?ちょっとまて!サキュバスが襲うのは男性だけのはずだ!なのにどうして水春に手を出した!」
フィル:「うるさぁ〜い!」
哲史:「いっ!?」
フィル:「そんなに大声出さないでよ〜。サキュバスの聴力は人間の数倍あるんだから。」
哲史:「えっ?あっ?す、すいません。」
さっきの着物女と同一人物とはとても思えない反応に気が抜ける。
哲史:「・・・で、なんで女である水春にも手を出したんだ。サキュバスは男の精力しか興味ないはずだろ。」
フィル:「しょうがないじゃない。だってマスターが・・・はわっ!?」
途中まで喋ってフィルと名乗る少女はあわてて口をふさぐ。
哲史:「マスター?お前たちには主がいるのか?」
フィル:「そそそそんなことないよ!ボク1人だけだよ!」
そう言ってフィルは両手と羽をバタバタさせて必死にごまかそうとする。
驚くほどウソが下手なタイプだな。
哲史:「・・・それにしてもすごい格好だな。キツキツじゃないか。」
フィル:「はわっ!?」
俺がフィルの服をつっこむとフィルはあわてて両手で胸のあたりを隠す。
いや・・・普段からさんざん見せつけてるんだろ・・・
哲史:「そこまで見せつけてると若干ひくぞ。お前すごい趣味だな。」
フィル:「しょしょしょしょうがないだろ!これは命令でつけなくちゃいけないんだから。」
哲史:「そうか命令だったのか。悪かったな勘違いして。」
フィル:「そうだよ。ボクだって本当はこんな恥ずかしい格好したくないんだよ。本当だよ。」
そう言うとフィルは嬉しそうにニコッと笑う。
哲史:「・・・で、命令ってことはやっぱり主がいるんだな。」
フィル:「はうあっ!?ひ、卑怯者!だましたな〜!」
哲史:「お前が勝手にのってきたんだろ。」
フィル:「〜〜〜〜〜!!」
激しく悶えるフィル。
こいつ本当にサキュバスなのか?
なんか疑わしくなってきた。
・・・ってちょっとまて!俺は大事なことを忘れてる!
哲史:「タクは!」
フィル:「え?」
哲史:「タクはどうした!お前がさっき喰らった男だ!」
フィル:「うるさぁ〜い!!」
哲史:「あっ、すいません。」
・・・こいつと一緒にいると緊迫した空気が一瞬で変わってしまう。
哲史:「・・・で、タクは?」
フィル:「あの人なら性魂を取って閉じ込めてきちゃったよ。」
哲史:「閉じ込めた?ってことは体を閉じ込めるための部屋があるってことか。」
フィル:「あわわっ!?ないない地下牢なんてどこにもないよ!」
哲史:「・・・地下牢があるんだな。」
フィル:「はわわわ!ないない。そんなとこないよ。」
フィルは激しく否定するが背中の羽がウンウンと頷くようにバサバサ動いている。
まるで犬のシッポだ。
こいつからはもっと情報が掴めるかもしれないな。
そんなことを俺が考えていると
フィル:「え、えぇ〜い、秘密を知られたからには生かしておけない!お前も性魂にしてやるー!!」
ダッ
哲史:「うおっ!?」
しまった!
完全にこいつのペースにのせられて油断した!
俺はとっさに持っていたデッキブラシを構えるが間に合わない。
フィルは俺に素早く飛びつくと俺の体はそのまま押し倒されてしまった。
ムニッ
俺の腹に2つの球体が押し付けられる。
フィル:「わははは油断したな人間め!すぐにそのIQ低そうな頭の中を性欲でいっぱいにしてお前も性魂にしてやるぞ!」
哲史:「・・・少なくともお前よりはIQ高い自信がある。」
フィル:「うるさぁ〜い!こんなにココ堅くさせちゃって!いつまでもつのかな〜」
そういうとフィルは自分の胸を両手で揉みだした。
ムニュッムニュッ
フィル:「ほ〜らほら左右からのボクのおっぱいに挟まれて気持ちいいだろ〜!」
哲史:「・・・・・・」
フィル:「ただでさえギュウギュウなボクのレオタードの中に挟まれてるからね。
圧力も普通にやられるよりかなり強いもんね。すぐに性魂にしてあげるよ。」
ムニムニムニムニ
哲史:「・・・・・・」
フィル:「どうした?気持ちよすぎて喋ることもできないのか!やっぱりボクのおっぱいは最強だなぁ!」
哲史:「・・・お前さっきからデッキブラシに何してるんだ?」
フィル:「ふぇっ!?・・・ああ〜〜〜!!」
フィルの谷間にはデッキブラシの柄がしっかりと挟まっていた。
フィル:「おのれぇー!!変わり身の術とは卑怯なー!!」
哲史:「普通気がつくだろ・・・」
フィルの顔がすぐに真っ赤っかになる。
フィル:「くっそ〜今度こそ!・・・あれ?・・・ぬ、抜けない〜!?」
自分で言ったようにレオタードにギュウギュウに詰まった胸に挟まったデッキブラシはその強力な圧力によって
しっかりと固定され、どんなに引っ張っても抜けそうになかった。
フィル:「ふえ〜ん、抜けないよぉ〜!」
フィルの目が涙目になってきている。
ますますコイツがサキュバスなのか疑わしくなってきた。
哲史:「ほんとにガッチリ固定されてるなぁ。お前どんだけキツキツな服きてたんだ。」
フィル:「ぐすん、ちがうよぉ、揉みながら少しずつおっぱいを大きくしたの。はやく性魂にしようと思って。」
哲史:「じゃあ小さくしろよ。」
フィル:「無理だよぅ、一度大きくしたボクのおっぱいは男性の性欲がないともとに戻らないんだ。」
哲史:「不便な体してんな。」
フィル:「ぐすん。・・・うわあああん!」
フィルはとうとう泣き出してしまった。
・・・どうしたもんかこの状況。
俺を襲うはずだったサキュバスが今や俺の横でうぁんうぁん泣いている。
コイツはタクの仇のハズなのに、なんかどうでもよくなってしまった。
哲史:「ああ、分かった!なんとかしてやるからもう泣くな!」
フィル:「え?・・・ぐすん。」
哲史:「ようは男の性欲があればもとに戻れるんだろ。俺がその性欲をやるからそれで小さくしろ!」
フィル:「う・・・うん。」
フィルは座り込んだまま目をウルウルさせてまるで神に祈りをささげるようにこっちを見上げている。(夢魔なのに・・・)
体は一人前なのに心はまるで子供だな。
こんな奴が俺に同情を誘って騙すようなタイプには100%見えないし。
フィル:「あの・・・じゃあ・・・お願いしてもいい?」
哲史:「分かった。分かった。」
俺は再び仰向けになり、フィルは俺の上に乗った。
フィル:「じゃあ・・・いくよ。」
哲史:「好きにしろ。」
フィル:「えいっ!」
フィルはそのまま俺の顔に胸を落としてきた。
ガン!
哲史:「いてっ!」
デッキブラシが俺の鼻に直撃する。
そんなことお構いなしにフィルは胸を俺の顔に押し付けたまま胸をフニフニと動かす。
フィル:「あっ、んっ、ボクのおっぱい、頼むから小さくなってよぉ。」
まるで自分の胸に魔法でもかけるようにそんなことをブツブツ言っている。
仕方ない。協力してやるか。
今朝の俺じゃあ考えられないことだが水春のあれを経験してしまった俺にはもうこれくらいのことでは動揺しなくなっていた。
ムニュッムニュッ
俺は顔に全神経を集中させる。
フィルのキツキツに詰まったレオタードからはムニムニ動く胸の放つ熱が充満している。
ギュウギュウに詰まっているため、ミハルの時と違ってギュッギュッと胸が顔に押されているがそれがまた心地よい。
フィル:「ふわぁぁぁ!君の性欲がどんどんボクのおっぱいに入ってくるよぉ。」
フィルがなんか言ってるがムシだムシ。
俺は頭の中が性欲でいっぱいにならないようにときどき他の事も考えながらフィルの胸を堪能した。
そうしているうちに胸に挟まっているデッキブラシの動きが微かに大きくなってきた。
どうやら縮み始めているようだ。
哲史:(よし!もういいだろ。)
俺がそう思ってフィルの胸から抜け出そうとしたその時!
フィル:「ふわぁぁぁぁぁぁぁん!」
ギュ〜〜〜
哲史:「!!」
フィルが胸を俺の顔に強く押し付けてきた。
少し縮んでさっきより動く余裕ができたフィルの胸は容赦なく俺の顔に密着する。
哲史:「フゴー!フゴー!」
ムギュッ
フィル:「うわぁあああああああ!」
俺はたまらずフィルの胸をつかんで抜け出ようとするがしっかりと密着しているこの状態を抜け出すことはできない。
それどころか
フィル:「ああっ・・・おっぱい揉まれるの気持ちいいよぉ〜、もっと揉んでぇ〜!」
ムギュ〜〜〜!
哲史:「ンゴー!ンゴー!」
フィルはもっと揉んでくる事を要求し、胸をさらに強く俺に押しつけてきた。
息のできない俺は必死に抜け出すためにフィルの胸をさらに強く握りしめる。
ムギュッムギュッ
フィル:「はああああああああん、もっと、もっとぉ〜〜〜!」
哲史:「んん〜〜〜!」
しかし揉めば揉むほど自分にかかる圧力は強くなっていった。
フィル:「ひゃああああああああああああああ!!」
哲史:「・・・・・・」
パタン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カラン
唐突に音がしたかと思うとフィルの胸からデッキブラシがついに抜け落ちた。
フィル:「ハァ・・・ハァ・・・やった!抜けた!ボクのおっぱいからブラシが抜けたよ!ありがとう、君のおかげだよ。」
哲史:「・・・・・・」
フィル:(あれ?でも待てよ。このままやり続ければこの人間を楽に性魂にできるじゃん。ボクってあったまいい〜!)
哲史:「・・・・・・」
フィル:「よぉ〜し!じゃあさっそく!ねぇ君!・・・ん?あれ?もしも〜し?」
哲史:「・・・・・・」
俺の体は白目をむいてピクピクと痙攣していた。
フィル:「あれ?ひょっとしておっぱい揉まれるのが気持ちよすぎて思わず押しつぶしちゃた!?ねぇ!起きて、君!」
哲史:「・・・・・・」
フィル:「ふえ〜〜〜ん!どうしよう!これじゃ性魂とれないよぉ〜!」
薄れゆく意識の中俺は思った。
『変な女に関わるとロクな事にならない!』と。