占い師

帝国城摂政 作
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 この学校には良く当たる占い師がいる。


 そう聞いたのは、私が転校してきてすぐに聞いた話だった。近くにいたクラスメイトが教えてくれた。


 その占い師、名前は江西(えにし)と言うらしいその女性は占いの的中率も凄まじいらしいが、身体も凄まじいらしい。良く分からないが、この学校に来たならば会っておいた方が良いと言われていた。
 だから昼休みの今、私は彼女に会うために2階の2年2組の教室に向かった。2年2組、彼女はそこで昼休みにて占いをしているらしい。その証拠に沢山の生徒が列をなしていた。よほど人気らしい。これは大人しく並んで待つとしますか。


 時間は刻々と過ぎていき、あと少しで昼休みが終わると言う頃、やっと私の順番が回って来た。


(うわっ、すげー)


 と、彼女を見て彼の言っていた意味がようやく分かった。
 140pくらいしかなさそうな低身長と違って、大きくぼいんと出たようなロケットおっぱい。巨乳と言うよりかは、爆乳と呼ばれるような、まるで胸に人が付いていると言った感じの、可愛らしい美少女が座っていた。凄まじい、とはこの事だったのか。


「……いらっしゃい……ませ。……占いたい……事は……なんですか?」


 なんだか下を向いてぺちゃくちゃと喋っているため、良く聞こえない。けれども占いたい事か……。そう言えば、何か考えていなかったな……。


「じゃあ、今日の運勢を」


「……それで……良いんですか?」


 あれ? なんだか驚いている? 私、何か変な事言っちゃったかな?


「あぁ、それでお願いします」


「……分かり……ました」


 彼女はそう言って、水晶を取り出す。なんとその大きなおっぱいの谷間から水晶が出て来たのだ。いや、どれだけ大きいの、それ? そんな事を考えているうちに彼女はおっぱいを、いや水晶で占いを始める。


「……あなたは……今日の昼休み……ある生徒から……告白されます」


「えっ? 今日の昼休み?」


 それってもうすぐ終わるんだけど? えっ?


「……相手は……すぐ近くに……居ます」


 すぐ近くって、後ろを見ても居るのはがたいの良い筋肉質の良い男性なんだけど? あっ、もしかしてそう言う関係? いや、私、正直男の人に興味は……。


 むにゅ、っとした感触がいきなり私の手に伝わってくる。あれ……これって? 慌てて前を向くと、顔を真っ赤にして、私の手を自分のそのおっきなおっぱいに押し付ける彼女の姿があった。


「……私です。……私と……付き合って……くれませんか?」


「え、えっと……はい?」


 どういう事? これってどう言う状況?


「……良かった……です」


 しかし、彼女は私の「はい?」と言う言葉に安堵して、ふーっと深呼吸する。その深呼吸で、おっぱいがたゆんと揺れ、その感触がもろに私の手に……!


「……私の……名前は……江西ゆず……です。……あなたは?」


「えっと、私の名前は……」


 そう伝えきる前に、無慈悲にもチャイムが鳴った。


 キンコン、カンコーン。


 私にはそのチャイムの音が、何故か結婚式の祝いの鐘の音に聞こえていた。