乳タント 緑色

帝国城摂政 作
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 今日、俺、木崎優斗はうちの事務所のアイドルの1人、空山十香(そらやまとおか)と一緒にスポーツ番組の収録をしていた。


「はっ!」


「よっ!」


 目の前では同じ顔をした青いスポーツカットのBカップの女性が2人、テニスの打ち合いをしていた。お互いに激しいラリーを繰り広げており、トッププレイヤー並みの打ち合いである。
 そしてそれを見ながら、俺は溜息を吐く。確かに手を抜かずにやるようには言ったけれども、これはやりすぎだ。こんなに激しかったら、スポーツプレイヤーとしては良いだろうけれどもアイドルとしてダメだろう。実際、周りのスタッフは引いているし。そう思って俺は彼女に呼びかける。


「おい、十香」


 と呼びかけると2人が揃って返事をする。


「「なんですか、マネージャー?」」


 2人は、2人の空山十香は揃って返事をしていた。そして隣にいる女性も声をかける。胸がCカップである事以外は全く同じの、青い髪の女性が2人を見ていた。


「2人の出番はここまでみたいよ。そろそろ”私”達1人に戻るわよ」


「「ええー!?」」


 と、2人は戸惑いながらも渋々と本体であるCカップの空山十香の元へ向かっていた。


 乳タントの空山十香。彼女はKカップの女性であり、元気いっぱいのスポーツアイドルである。しかし、スポーツに置いて一番大切なのはバランスの良い身体つき。彼女のように胸だけが無駄に出た身体だと普通はスポーツをしにくいのだけれども、彼女には凍空吹雪と同じように乳タントとして特徴がある。彼女の特徴は、【乳分裂術】。彼女は最低をA、最高をKとして分裂する事が出来る。
つまり彼女は今のようにB、B、Cの3人に分裂する事が出来るのだ。しかも疲労が人数分蓄積したり、体力や知力が人数分に分かれると言う事も無い。ただただ、胸だけ別にして分裂するのだ。1度、全員Aカップで11人分に分かれた時は驚いていた。まぁ、結局のところこの特技で彼女はそのスポーツをする時に丁度良い身体に分かれて、スポーツをする。今ではうち、『576プロ』の中でも一、ニを争うスポーツ抜群のアイドルとなっている。


「全く……。言っていただろう。スポーツで熱くなるのは良いけれども、熱くなりすぎてもダメなんだ。ひかれる、と言っておいただろうが」


「ごめんなさい」


 1人に戻って、たゆんたゆんの大きくて豊満なKカップの胸をした十香が反省した様子で頭を下げていた。今、事務所で俺は十香を叱りつけていた。あれはやりすぎだ。何事も反省してもらわないといけない。彼女はスポーツやダンスなどの身体を動かす感じの事に関しては上手だから仕事は多いんだけれども、どうも他に仕事の依頼がない。彼女は歌も苦手だし、トークもあまり得意でないためにスポーツの仕事が減ると困るのだけれども。


「ごめんなさい……マネージャー。ついつい勝負事だと熱くなっちゃって……。ついつい、相手を倒す感じで」


「相手って……。自分じゃねえか。全く……これ以上、やるならば給料を減らす事も考えないといけませんね」


「そ、それだけはご勘弁を! 3人分の服を用意するのはお金がかかるのです!」


 彼女は先程のように2、3人に分かれる事が多いのだけれどもその分、服の代金に給料のほとんどを費やしている。食費は1人になった時に取れば良いが、服だけはどうしても必要だからいくつか種類を用意しているのである。女性の服と言うのは、どうしても1人でも高くなってくるけれども、複数の人数の服が必要な彼女は衣服だけでも1か月に数万はかかってしまう。


「……じゃあ、今度会ったときにスポーツの仕事を進めておく。だから、午後からはダンスの練習に専念してくれ」


「はい、すいません」


 と、十香を事務所で叱りつけていると同じ事務所で同じく乳タントのアイドルである、Jカップのクールエロ系本格派アイドル、凍空吹雪(いてぞらふぶき)とAカップのドジっ娘系お笑い派アイドル、佐倉八重(さくらやえ)が近付いていた。
 凍空吹雪は十香の方を見ていつものように冷静に対応していた。


「ふっ……。大変ね」


【体力バカ(笑)】


 いつものようにJカップの胸に【胸文字】を出しながらやっている。いつものようである。


「え、えっと吹雪先輩! 十香先輩だって頑張っているんですから、その言い方はないと思うのですの!」


 と、八重もそうフォローしている。乳タントとしての【とある特徴】から、ダンスなどが出来ない彼女からしたら尊敬の眼差しで見ているのだろう。まぁ、彼女の仕事はどうしてもお笑い系に偏るしかない物な。


「とりあえず、ダンスの練習に行くぞ。十香」


「はーい」


 そう言って、俺達はダンススタジオへと向かった。


 ダンススタジオ。ここで今日、彼女は2人組で踊る。普通なら出来ないんだけれども、彼女は分身が出来るために1人で2人組の踊りが可能なのである。胸の大きさはEとFの2人となった彼女は、激しい踊りを繰り広げる。


「「レッツゴー! 私達の最強ダンス! ユニット、最強! 私達!」」


 彼女は元々1人だったから、コンビネーションも抜群。踊りも激しさを増す中、本体よりは小さくとも確実に人並みに大きいその胸を揺らしながら、彼女達は踊り続ける。
 元々、身体能力の高い彼女の踊りは激しさを増して、さらに身体を大きく揺らしながらダンスを繰り広げる。


(あれ……? 可笑しいな?)


 俺は少し可笑しな事に気付いた。彼女達の胸の大きさが左右対称なのだ。いや、いくら胸を分裂させる事が出来る彼女でも、個人で左と右の胸の大きさが違うと言う意味ではない。2人に分かれたはずの彼女のそれぞれの胸が、同じ大きさをしていた事が驚きなのである。片方はE、もう片方はFのはずが正しいのに。


「「あっ、マネージャー。気付きました? 実は私の胸、成長期で大きくなっているんです。只今、本体はLカップです! どうです、色気を感じます?」」


 そう言いながら、同じ声で俺をからかう十香。それに対して俺は、「はいはい」と言う。そして彼女達にため息交じりでこう言った。


「胸ばかりデカくても、全然ダメだから。そんなんで色気とか感じないし」


 俺としては反省しない彼女達に、少し怒り交じりに、少し冗談交じりに言った言葉だったのだが、どうもその言葉は彼女のプライドを傷つけてしまったみたいだ。


「「むむー」」


 彼女は怒ると共に、ゆっくりとこちらに歩み寄る。そのまま、ゆっくりと彼女達は分裂していく。2人だったのが、3人。3人だったのが6人。6人だったのが12人。分裂した12人の彼女達は、俺を縛り上げる。


「痛い! 痛い! おい、何する気だよ、十香!」


「「「何って……」」」
「「「お仕置きですよ」」」
「「「女心の分からないマネージャーに」」」
「「「お仕置きです」」」


 そう言いながら、彼女のうちの1人が俺の右腕にがっしりとしがみ付く。胸に押さえつけるようにしてやるけれども、Aカップなために全然苦しくない。


「「「「今からその右腕に抱き着いた本体に」」」」
「「「「一斉に私達が入って行きます」」」」
「「「この意味がお分かりで?」」」


 えっ? 本体に入って行く? それってつまり……この状態で本体のLカップになると? ざわりと嫌な予感がする。


「お、おい! 止めろ!」


「来て、私」
「「「「「「「「「「「「「「はい、私」」」」」」」」」」」


 そして彼女達は入って行く。すると、彼女の胸が一気に成長期を迎えるようにして成長していく。俺の腕を巻き込んで。


 B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、そしてL。
 その頃には俺の腕はその柔らかい彼女の乳房の中に挟まったまま、動かなくなっていた。


「今日はこのまま、私の胸に腕を入れたまま帰ると言う罰ゲームです」


「あぁ……抜けん!」


 彼女の腕はまるで挟んだ指を離さないカメのように、一向に外れない。動くたびに彼女の大きな胸に俺の腕が動いて、彼女が喘ぎ声をあげるのが嫌だった。


「これじゃあ、寮には帰れないので、今晩はマネージャーの家に泊まらせてもらいます! 意義は無いですね!?」


「……あぁ、はいはい。でも、これじゃあ、お前にとっても罰ゲームなんじゃないのか? 良いのか、年頃の娘が俺なんかの家に2人屋根の下で?」


 そうからかってやると、彼女は「へっ?」と言う顔をしていたが次の瞬間には意味を理解したようですぐさまボゥ! と顔から火が出るように赤らめて倒れてしまっていた。勿論、俺の腕を巻き込んだまま。


「痛っ! お、おい、十香!」


「ふにゃ〜//////」


 あぁ、ダメだ、こりゃ。
 俺は顔を赤らめながら「マネージャーと2人屋根の下////// いやん、期待は禁物。焦りはダメ。チャンスは必ず……//////」と小さな声で意味の分からない声を放つ十香を見つつ、いつこの胸から外せば良いんだろうかと考えていた。


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乳タントアイドルNo.2
名前;空山十香(そらやまとおか)
年齢;14歳(中学2年生)
身長;148cm
3サイズ;B98(K)→100(L)、W56、H80
乳タントの特徴;乳分裂術
イメージカラー;緑
売り;元気いっぱいのスポーツガール
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