猫の仇返し

tefnen 作
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次の日は絵美に電話をかけても、全く出る気配がなかった。絵美からも電話がかかってくる様子はない。

「どうしたんだろ…?用事ってそんなに大変なことだったのかなー」

勘はすこぶる鈍い由里である。この性格が後に由里に様々な悲劇をもたらすことになるが、それはまた後のお話。

月曜日。家電の修理は、土曜日より前にやってもらっていたので、今回はちゃんと朝ごはんを食べ、定時に出た由里。

「おはよっ!」

学校についた由里を、いつものように元気な絵美の挨拶が迎えた。

「おはよー、絵美…ふあぁ」

大あくびをかく由里。結局絵美にほったらかしにされた試験勉強に不安が残り、夜遅くまで勉強していたようである。そのまま由里は試験時間まで居眠りしてしまった。
試験が終わった後は絵美はいつの間にかいなくなっており、それ以上話すことができなかった。そんな日々が試験期間が終わるまで続いたが、試験最終日、土曜日のことなどさっぱり忘れた頃、絵美が急に話しかけてきた。

「ねえねえ、明日、駅前のショッピングモールに行かない?年末大安売りしてるらしいよ!」
「え!あぁ。絵美が良いんなら行くよ」
「よっし決まり!じゃあ駅入口に9時に集合ね!」
「はぁい」

眠気が覚めない由里。

そして当日。

「○子―!こっちこっち!」
「おー絵美ーおはよー!」

その日はカラッカラに晴れていた。少し暖かいので、服も薄めに着てきていた。

「じゃあいこっかー!最初は、M&H!」
「おー」

結局こういう日に多く買物をするのは絵美であり、由里は絵美に付いて行って本当に気に入ったものを買うだけである。いつも、どこに行くかは絵美次第だ。

「今日日差し強いね」
「そう?まあ気にしないで行こ!」
「うん」

普通ならそこから会話が続くものだが、絵美はわざと途切れさせたようだった。その後も寒いのにレストランでもカフェでも外で飲食しようというし、やたらと屋根のないところを歩きたがる、とおかしなことだらけだった。しかし、その不自然さに、鈍感な由里は気づかない。日光のせいか、由里の体が温まってきたので、手袋とマフラーを途中で脱いだ。やはりこういう時間は楽しい物で、あっという間に、4時を過ぎていた。

「あ、もうよじか!」
「うん、そろそろ帰ろっか」
「由里の料理楽しみ!この前は…とと、何でもない」
「?まあいいや、行こ」
「うん!」

由里は連日の疲れで、土曜日のことが前の中間試験や期末試験の試験勉強とかぶり、何が起こったかすっかりわすれていた。

家につくと、

「さぁ、今日はアタシも手伝うよ!」
「いいって。…でもそんなに意気込んでるようなら、材料切ってくれる?」
「了解!(由里が包丁を持つのは危ないしね)」
「何か言った?」
「ううん、何でもない」
「ちょっと体が熱いな、運動した後だからかな」
「そうだね、結構歩いたし、アタシも結構疲れた」

由里にとっては普通の会話であり、その時はいきなり訪れたように感じた。

ドクンッ!

「うっ…!」

由里の体に最初の時よりも強い衝撃が走る。

「お、キタキタ!」

と絵美はそれを予感していたようである。その間にも、由里の脈拍は早くなっていき、脈を打つたびに由里の体がピクッピクッとする。

「おっと、早く脱がせないと」

と、どこで鍛えたのかコンマ1秒もかからないうちに由里の服を下着を残して剥がす。

「な…なにするの…っ!」
「まあまあ後でわかるから」
「え…?んぐっ…!」

由里の喘ぎとともにその可愛らしい乳首がググッと勃起、いや大きくなる。その後、まっ平らだった胸板が少しずつグッグッと隆起してくる。

「む…むね…が…」
「おーっ!思ってたよりもすごい!」

絵美は完全にヘンタイと化している。その間にも丘のようだった胸板は揺れ始める。由里は左手で胸を止める。それでも胸はどんどん大きくなり、乳房と呼べるほどになった。そして、由里の小さい手では半分でも隠せず、ググッと大きくなるごとに手は押し返され、胸の谷間は深くなっていく。ある程度言ったところで成長は止まり、衝撃は和らいだ。安心して由里が左手を放し、下を見てみるとつま先がかろうじて見えるほどの乳房が生えている。

「え…おっぱい…大き…っ!」

ドクンッ!

次の変化の到来を告げるように大きな衝撃が加わる。次の瞬間、視線がグンッと上がった。由里はバランスを後ろに倒れてしまったが、幸い頭をぶつけることはなかった。由里の視界に、自分の胸と足が入ってくる。いつもの足より細くなっているが、長い。しかし、次に衝撃が加わると足は根本から空気が送られるように、ぐわっと太くなり、それが何回か続くと、太ももは信じられないほどムチムチになっていた。腕の方はまだ短かったが、それもつかの間、ググッと伸び、足とバランスがとれた長さになった。
また衝撃が和らいだので身を起こすと、背骨がグキグキ言い始め、視線が少し上がった。また何故か絵美が鏡を持ってきておりそれを覗いた瞬間、お腹はグッと締められ、尻がボンッと膨らみ、同時に視界が揺れた。

「…わっ…今度は…頭がかゆい」

鏡を見ていると、髪がうごめき始める。そして、植物の根のように長くなり、ついには腰にかかるほどのストレートヘアーになった。顔の方も幼さを失い、モデルのような顔立ちになった。

「はぁ…終わった…の?」
「…す、すごいよ、由里!」

すかさず変態絵美さんがコメントを入れる。もう一度鏡を覗くと、自分とは思えない美少女が全裸で立っている。手足はすっと伸びているのに、Gカップはありそうな大きな胸、曲げれば折れそうなくびれ、肉付きのいい尻と太ももを持ったグラビアアイドルのような少女。それが自分というのであるから、信じられない。

「アタシよりもスタイルいいかも!」
「本当に、すごい!…ところで、何で成長するって分かったの?」
「え?」
「成長する前に服を脱がせたでしょ?何でかしらないけど」
「ああ、さすがの由里もそこまでは分かったか、てそれ以降分かんないのか!」
「どうなの?」
「前にこういう呪いについて聞いたことがあってね」
「こういう呪い?」
「手の甲のマークが赤くなって、少女が成長する呪い」
「なにそれ、変な呪い」
「まあまあ。それで、土曜日以来調べてたんだけど、日光が大きく関係するらしいんだよね。日光が遮断されると呪いが発動するんだって」
「私の場合も、呪いが発動するのは夕方だったね。ていうか土曜日も成長してたっけ…でも今回は最初の成長よりかなり激しいよ。というか服着させ…」
「ま、それにはもう一つトリックが…今日は日が出てた、で、チビ○…あ、チビじゃないね、もう。由里はずっと外に居たでしょう?それがヒント」
「ヒントって、あんたは鬼か」
「ま、日中の行動に制約はないし、こういうのも勘を磨く練習になると思うから」
「ぎくっ!……うーん、分かんないな」
「じゃあ、こうしよう、由里が自分で問題が解けたら、人前でノーブラって叫ぶのやめるから、あと呪いを解く方法探すの手伝ってあげる」
「ウンワカッタ」
「よろしい、期間無制限ね、ギブアップなし」
「えー?仕方ないな、いいよ…で、服は?」
「実は、今日の買い物って、由里のためだったんだよねー!ほら、ここに下着と、服と全部用意してあるから」
「え、本当に!?ありが…いや、元はあなたのせいじゃない。」
「つべこべ言わずに着る着る〜」
「う、うぅ…」

結局絵美の買ってきた服を着させられたが、ファッションセンスが高い絵美のこともあり、いつもよりとてもいい服のスタイルになった。体型が大きく寄与していると言えなくもないが。サイズはブラジャー以外全部が大きめで、絵美曰く「まあ、もうちょっと大きくなることもあるでしょ!」由里にとってはこの成長はすこし嬉しかったが、これ以上の変身は好ましく思えなかった。
絵美が帰った後、寝るためにパジャマは無理やり着たが、胸はキツく、へそと足の先は出したまま寝ることになり、うまく寝付けない由里であった。