混沌の拡大と終わり

tefnen 作
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ここは極普通の一軒家、その風呂場の中で、一人の女子大生が風呂に浸かり
くつろいでいた。

「今日もいろいろあったなー、だけど、さーやとナカ、どうしたんだろう、
あんな暗い顔して…」

この女子大生は、ある大学の文学サークルに所属していたが、そのメンバーの
2人がいつになく気分が落ち込んでいたようで、それを心配していた。

「はぁ…!いま気にしても仕方がない!…それよりも、私のおっぱい、あの夢
みたいに大きくならないかな?」

彼女は自分の胸を持ち上げる。どうやら、夢の中で自分が爆乳になる経験を
しているらしい。

『オオキクシテヤロウカ…』
「うんうん、あんなに大きくなるのは嫌だけどねーって、え?」

頭のなかにいきなり響いてきた声に、思わず返答してしまった。すると、持ち
上げていた胸がブルッと揺れ、膨らみ始めた。

「お、おーっ!大きくなってる!」

胸は手からこぼれ始め、水面上に浮かび始めた。

「あ…あれ…なんだか…」

同時に、彼女の目が虚ろになり始めた。水面が胸で埋まる頃になると、また
声が聞こえた。

『ソノムネデ、オマエノオトウトカラ、セイヲスッテコイ』
「分かりました…」

彼女はゆらっと立ち上がると、乳房がブルブル揺れるのも気にせずに、風呂場
を出た。

「おーい、タオル持ってきてー!」

すると、高校生の弟がタオルを持ってくる。

「姉貴、タオルくら…え!?」

弟は、自分の目を信じられないようだ。なにせ、姉の乳房がさらけ出されて
いる上に見たこともないほど大きくなっているのだ。

「私のおっぱい…大きいでしょ…揉んでも…いいよ?…」
「姉貴、何言って…う、うわぁ!」

女子大生はその胸から弟に飛び込み、襲いかかった。

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別の家。食卓を、老婦人とその息子家族が囲んでいた。

「いただきま〜す!」孫息子が元気よく言った。
「あらあら、元気いいねぇ、若いうちにいっぱい食べて、大きくなってね」
「は〜い!タエおばあちゃん!」

『オマエモ、ワカクナッテミタクナイカ?』
「わたしゃもう十分生きたよ…でも、若いっていうのはいいねぇ」
「お袋、何言ってるんだ?あれ、肌が…」
「なんだい孝志?」

タエが自分の手を見ると、シミやシワがすうっと消えていった。

「おやっ、なんだいこれ…あ、せ、背中が…」

背筋がゴキッゴキッといいながら伸びていく。背筋がガクッガクッと伸びて
いき、そして、まっすぐになった胸に付いた、垂れた乳房がブルッと揺れると
張りを取り戻し、前に突き出た。

「へっ、あたしの胸?ど、どうしたんだろう、私…あっ…足が痛い…」
「お、お袋っ!…」

孝志がタエに近づくと、ゆったりとしたズボンの太ももの部分が、まんまるに
張っていた。そして、ズボンがビリッと破けると、尻の部分がブクッと膨らん
だ。

「な、何が起こって…」
「あ…あ…」

顔も張りを取り戻し、くぼんでいた目は、若々しい目に戻っていく。クシャ
クシャだった白髪もサァッと長くなったかと思うと、黒さとツヤが戻った。

「孝志…」
「お袋、病院に行ったほうが…」
「その必要はないわ…」

タエは孝志の方に向き直ると、自分の服をビリッと破いた。そこには、ブラジ
ャーのサイズを軽くオーバーした、スイカのような豊満な乳房があった。若々
しく妖艶なタエの顔は、うつろな表情を見せている。

「お楽しみ、しましょう…」
「ちょ、お袋…お前!何とか…って…」

孝志は、妻に助けを求めたが、そちらも目が虚ろになっていた。しかも、ぺた
んこだった胸にはいまやGカップほどの乳房が付いていた。

「お義母さん、ずるいわ…私も…」
「分かったわ、一緒に楽しみましょう…」
「わ、わぁーっ!」
「ママ、おばあちゃん…うわぁん!」

子供が泣き叫ぶ中、父親は二人に弄ばれていた。

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そして、また別の家では、ソファに両親が小学生の娘を挟んで座り、映画を
見ていた。

「おい、こんな映画見せていいのか?」
「大丈夫よ、あなた…」
「紗衣は、見てて楽しいか…?紗衣?」

紗衣を父親が見ると、ブルブル震えている。

「だ、大丈夫か、紗衣!」

肩とお腹に手を当て、意識を確認しようとする父親。お腹に当てた手の上に、
ムニュッと柔らかい感触が伝わった。

「え、あれ…」

紗衣の胸から何かがドーンと飛び出し、服を伸ばしつつも父親の手の上に乗っ
ていた。

「もしかして、これって…?」

紗衣が父親の膝に置いていた手が、ギュッと大きくなり、紗衣自身の膝は、
その位置を高くした。ムニュッとした感覚は段々重みを帯びてくる。服からは
プツップツッと糸が切れる音が聞こえてくる。

「もしかして、大人になってる…?」

そう言う間にも大腿の太さが増し、父親のそれを柔らかい脂肪で覆い始めた。
父親の腹の高さにあったはずの、紗衣の方に置いた手は、胸の高さまで来て
いて、いつの間にか長くなっていた髪の毛がかぶさっていた。
大きくなる胸はボタンを一個一個飛ばしていき、最後の一個が取れると、
ブルンッと前に出、父親の手を包み込んだ。

「パパ…」
「はっ…なんだっ!?」

紗衣の魅惑的な体型に気を取られていた父親は急に話しかけられ、気が動転
した。紗衣は、いきなり体を半回転させ、父親に覆いかぶさった。

「私、パパのためにこんなに大きくなったんだよ…だから、遊ぼ?」

紗衣の乳房が父親の胸板にムニュッと押し付けられる。足を挟んでいる太もも
は柔らかく、マシュマロのようだった。上気した紗衣の顔はハイティーンの
美少女のそれになっていた。

「さ、紗衣…だ、ダメだ、父親として…」
「ね?」
「ダメだ!でも…」

一瞬負けかける父親。肩においていた手を胸にのばそうとする。

「あなた…」
「ひっ!ごめんなさいっ!」

父親は妻の声を聞き、とっさに不埒な行為を謝罪しようとするが、

「私も、入れて…」

父親は自分の妻が紗衣と同じような美少女顔のグラマラス体型の少女に
若返っているのを、絶望と欲情の狭間で見た。妻は脇から近寄ってきて、腕を
取り、さらけ出された自分の胸に触らせた。父親は、壊れた。

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そして、話はやっと由里の家に戻る。絵美、拓也、佳奈、そして映子となった
英一の4人は、机を囲んで考え込んでいた。

「なんで、僕女の子のままなの?」
「さあね、呪いの一端なんじゃないの!今はそんなことどうでもいいよ」

拓也は、ロングヘアの少女のままだった。身長は160cmくらいまで縮み、胸は
まっ平らだった。

「これから、どうすれば…」
「呪いを解く方法もわからないし、由里がどこに行ったのかも…」

途方にくれる4人だったが、

「いらっしゃい!」
「うわっ!由里!」

突如として由里が現れた。しかし、その姿は消えたときそのままで、赤い目と
ロングヘアをし、全身が黒い甲冑に包まれている。表情はというと、少しつり
目なだけで、曇り気のない笑顔だった。

「あれ、由里がいるのに、胸が膨らまない…」

今の絵美と拓也は、由里が近づくと胸が膨らむ呪いが掛けられていた。
困惑する2人に、由里はニコッと笑って言った。

「その理由は2つ!一つは、私は実体じゃない。もう一つは、私は由里じゃ
ない」

「由里」は元気よく言った。

「由里じゃない…って、どういうこと!?」
「由里は、私が生まれた時、消滅したんじゃない?私は、ユリシア。新たな
世界の創造主、マスターの一番弟子」
「どういうことなのか、はっきりしてよ!由里が消えたってどういうこと!?」
「そう焦らないでよ。私が呪いに由里と認識されなくなった…だけかもしれ
ないよ?」
「だけかもしれない…って…」
「由里ちゃんこわいよぉ…どうしちゃったの…」
「先輩、落ち着いて。あなた、何をするつもりなの」

映子を庇いながら、佳奈が迫ると、ユリシアの笑顔は嘲笑に変わった。

「さあ?まあ、佳奈達には到底とめられないよ。このテレビで、ニュースに
なるのをゆっくり待ってればいいんじゃない?」

ユリシアは部屋にあったテレビを指さした。

「少なくとも、ニュースが機能している間はね。それより後は、ニュース
なんてなくても分かるようになるよ」
「くっ…」
「あ、そうそう。マスターからお遣い頼まれたんだっけ。あなた達の呪いの
効力を二倍にしろって。意味分かんないよね。でも、命令されたからには、
それ!」

4人の手の魔法陣が少し光った。

「あと、絵美と拓也の二人は、呪いを変えると…それっ!」

すると、絵美と拓也の魔法陣の形が少し変わった。

「ちょ、あんた!それに、『拓也』って…」
「え、ただの人間を呼び捨てにして何が悪いの?何か変?変じゃないよね。
じゃあ、私はまだやることがたくさんあるから、くつろいでいってねー」

ユリシアの姿が消えた。

「あ、ちょっと待って、ユリシア…由里!」
「とりあえず、ニュース。テレビ、見よ」

ポチッ

『明日の天気は…』

「今のところ、何も起こってないみたいだね!」
「うん、そうだといいけど…」

しかし、次の日が来るまで、その被害は明らかになっていなかっただけだった。