俺の名前は小林。高校生である。今年からうちの高校に新しい先生が来ることになった。
若い女の先生で、年は二十歳過ぎ、しかも超がつくほど美人である。
彼女はラッキーなことにうちのクラスの担任になった。これを読む限りは
文句はないようだが、俺にはひとつ残念なことがある。そう、胸がとても小さいのだ。
ないといっても過言ではないくらいぺったんこなのだ。
とてもやさしく、教え方もうまいので、すぐに先生は人気者になったが、
人気が出れば出るほど俺には貧乳であることがくやまれた。
そんなある日、部活の後夜遅く、一人で帰っていると、いつも人通りの少ない道に
一人の老人がいた。異様な雰囲気だったので早く帰ろうとすると声をかけられた。
「何か悩んでいるようだね。」「え?」
「先生のことだね。」「なぜそんなことを?」
「この薬を飲ませるといい。これを飲めば毎日昼の12時に1センチずつ胸を大きくすることができる。」「はあ?」
「ちょうどいい大きさになったらこっちの薬を飲ませれば成長は止まる。まあためしてみなさい」
気がつくと老人はいなくなっていた。半信半疑ながらとりあえずその薬を
家に持って帰った。
次の日、やはり老人の言葉が気になって、休み時間に、先生がいなくなったのを見計らって
先生の飲んでいたお茶にその薬を入れた。
「ホントに効果あるのかよコレ?」
その日、現時点でのサイズを知るためにとりあえず写真をとっておくことにした。
先生は優しいので新しい先生のことを生徒新聞に載せるといったら喜んで協力してくれた。
先生には内緒で胸の大きさが良くわかるようにいろいろな角度からとっておいた。
薬を飲ませたのが午後だったので、あの老人の言葉が正しければ
胸が大きくなり始めるのは明日の昼の12時からである。
その日の放課後とりあえず写真を現像しに行った。
本当に小さい。70数センチというところだろう。
でもあの薬が本当に効いたら1ヶ月で100センチをオーバーしてしまう。
あの先生が100センチをこす爆乳になったところを想像したら自然に鼻血がでてしまう。
しかもこれから季節が夏になっていったらYシャツで教える、何てこともあるかもしれない。
俺はあの老人のいっていたことが本当であることを祈った。
次の日、俺は一応時計を時報で合わせてから家を出た。
とりあえず新聞に載せるためにとった全身写真を使って新聞を作成していると、先生が来て
「どう?うまくいってる?」
といったのでかなりびっくりした。
しかし相変わらず小さい。やっぱり無理かな、と思った。
その日の4時間目の授業はちょうど先生だった。
俺は先生と時計とを交互に見ながら授業を受けていた。
するとちょうど12時になったときである。確かに先生が胸元を
むずがゆそうに掻いたのである。たまたまかもしれない。
でも俺はコレは期待できるかもしれない、と思った。
続く