兄弟・姉妹。
顔が似ていると言うのはあくまで定説であり、
実質全くの別人だと言うケースも多い。
体に付いても同じことが言える。スーパー○リオの主人公兄弟が良き例とされ、
兄の方が体格が小柄である。(誰だ?緑が兄だと言うのは?)
と、言うわけで姉と似ていないからと言って別腹だと言う可能性はほぼ皆無であり・・・・・・
パタン。
由佳は今さっきの「兄弟云々」が書かれている本を乱雑に閉じた。
良く見ると表紙は「俺は兄者と腹違いなのか!?〜幕末編〜」と
全く訳の分からないタイトルが記してあった。
由佳は半開きの眼球で床を一瞥した。
夥しい数の本は全て散らばっており、どれも「兄弟」に関係するタイトルばかりであった。
「何故兄がモテて俺はモテない?」「姉より初潮が早かった」「愛などいらぬ!」「俺の名前を言ってみろ」etc・・・
夥しい数の本を睨みつけるように読んだは良いが、どれも期待通りの言葉は書いてはいなかった。
嘆息して脳に再び活力を入れ、考える。
「どうしてお姉ちゃんがあんな胸してて私がコレなのよ・・・」
三月由佳。中学3年生。
普通は受験だ何だで騒ぐ年齢であるが、彼女、いや彼女の周りは比較的落ち着いていた。
幼・小・中・高・大の一貫教育で幼稚園から上がって着た彼女はとりわけ受験を意識することは無かった。
彼女の姉も同様で、現在高校生である、が現在は由佳状況の為割合。
彼女のコンプレックスは典型的であるが、他人よりマイナス要素がプラスされていた。
要するに――――姉と一般人を比べると容赦なく姉の上半身が目立つ。
しかし、由佳と一般人を比べると明らかに一般人の上半身の方が上なのだ。
違っているのはその位な物で、不思議と顔は瓜二つでミラーで写したようだと他人に言われるほど酷似しており、
唯一胸の大きさだけが違うことが彼女が姉に対して劣等感を抱く場所だった。
最後に互いが胸囲を測ったのは学校の身体測定である2ヶ月前。
姉、麻奈佳はアンダーバストが57.5cmでトップバストが120.0cm。Vカップ。
対して妹の由佳はアンダーバストが姉より少し細い53.7cm、
トップバストが65.2cmと、文句なしのBカップ。
「お姉ぇちゃんの場合・・・これだけじゃないんだよね・・・」
姉の持つもう一つの特技(?)を思い出した由佳は、全身の力が抜けるのを感じた。
つづく・・・のか?(氏