姉妹別体格(続き)

three 作
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 何かを象徴している三角フラスコの中にピンク色の液体が揺れていた。
面白い位に静かなそれは、既に放置されてから10時間が経過している。
液体に意思が無ければ、待たされるのも苦ではないと思うのは意思のある者の思いあがりか。
まぁ、何にせよその液体の行く末は決まっているのだから意思があろうが無かろうが それといった意味は無い。ならば何故生物は朽ちる事が分かっているのに意思を持つのであろうか?
 いや。彼女は自問自答に「否」を出す。
早かれ少なかれ、全てのものは朽ちる。朽ちる前に自分の欲望などを出来るだけ満たして朽ちる。
だとしたら、目の前の人間が行っているのも死への序曲なのか。そうに違いない。
彼女がそう答えを出し、再び前を向いた。
 その人間が手を振る。彼女は答えた。
「・・・そうしたら3:1で水と合わせたクロロフォルムを今までやってた緑色の奴の中に入れて、 蒼くなったら直ぐにピンク色の奴に入れる。分かった?」
 そろそろ丸3日になる拘束に、身も心も限界に達していた。
3日射乳していない乳はパンパンに張れ、乳液が滴り落ちていたが目の前の 何日間放置しようがお構い無しの非常に便利な体の少女は、それを意図的に無視した。
 目の前の液体が青になったのを見計らい、10時間波一つ立てなかったピンクの液体が久々に反応する。
一瞬、激しい煙と水しぶきを上げたその液体は、直ぐに沈黙した。
それを見届け、再び自分が拘束した、自らの姉へと再度合図を送る。
「・・・・・・それで完成。飲んで良いけど飲む前にこれ外してくれない?いい加減胸とか色々限界なんだけど。特に胸。」
 重力と自らの重み、そして(個人的に羨ましく、かつ憎い)あの液によって 下に垂れる事を余儀なくされているその胸を一瞥し、天井からぶら下げた拘束具の 鍵を外した。
開放された姉の体がどさりと崩れる。
 それにしても―――由佳は自ら設計、製作した地下室を完成以来、20時間ぶりに 全景を見渡した。狭く、日当たりが全く無い地下室。
石で四方を囲まれ、余計に閉鎖的な空間にしている。
部屋の隅に先程まで姉を拘束した拘束具が転がっており(今、その姉が母乳を垂らしながら全力で逃げた)、 部屋の中心地には机。机の上にある1つのランタン以外は光源は無。
机の上には先程姉の監修によって完成した「膨乳液」(まんまやがな)。
どうせ1度しか使わない予定だから強度の事はあまり考えて作っていない。
滅多に帰ってこない両親に黙って作ったのだから、1度きりで充分だ。
 雰囲気作りの為にここまで凝る理由は自分にも分からなかった。どうせノリだろう。
自らの馬鹿な行いの原因を忘れていた事はあえて無視して、もう一度机の上にある液体を見下ろす。
 今や何だか分からない色の液体は、飲むのを躊躇させるのには充分な効力を持っている。
意を決し、その液体が入った三角フラスコを持ち上げる。水面が大きく揺れ、中の液体がかき混ぜられた。
そのまま躊躇しない内に、一度に飲み込んだ。
 胃の中に氷が落ちたような不思議な感覚に囚われ、次に頭に衝撃が走った。
苦痛というわけでもなく、恍惚でもない。それもわずか数秒で、その痛みを反芻したくても 忘れてしまうほど短期間の内に消えてしまった。
 飲む前と体は全く変わらない。先程胃に走った妙な気分と、頭に走った感覚さえ除けば、 今頃風呂場を糖質の液体で黄色に染めまくっている姉を再び拘束しに行く所だった。
「・・・ま、その内効果がでるでしょ。」
 少女がそのまま地上に降り立つと、空は赤色のグラデーションで鮮やかに彩られていた。

「・・・うったえてやるぅ・・・」
 由佳は風呂の中で呪詛の言葉を並べ立てていた。
あれから既に4時間。全く効果は現れていなかった。
訴えれば自分が監禁した事も上げられてしまい、詐欺より罪状は思いのだが そこまで思考回路は回らなかった。
 何となく、自分の非常に小さく、先程から意識しているため辛うじて勃っている 自分の乳首を軽く触ってみた。
 今まで幾度と無く触れた感触。
 彼女は、再びその感触を期待した。
が。

 ドクン。

「え?」
 自らの脳髄に一瞬走った快感は、これまで走った快感とは比べ物にならない物だった。
「何、いまの・・・!?」
 その理由を自問自答する前に、脳が別の感覚に犯された。
 からだが、あつい。
 もっと、さわりたい。
 じゃないと、こわれちゃう。
 まともな思考が出来なくなった少女は、自分の乳首を我を忘れてこね回した。
 その度に泥沼化して行くが、今はその恍惚を貪るしか無かった。
「はぁ・・・うん・・・はぅ・・・」
 もっと気持ちよくなりたい。
 その一心で触り続ける少女。
 やがて、自分の中で、何かが弾けた!

 ドピュッ!

「え・・・?」
 快感の中で聞こえた唯一の外部の音に、一瞬快楽を忘れ眼を開く。
ある意味では期待し、ある意味では全く想像していなかった光景だった。
 彼女は、自分の平坦な胸から生えている小さい乳首から溢れる母乳で、 自らの手が濡れている事を確認し、 初めての強烈な快楽に負け、意識が昏倒した。