乳タント 山羊座

帝国城摂政 作
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 今日、マネージャーである俺、木崎優斗は576プロダクションのアイドル、近衛鳴(このえめい)のライブ会場へと向かっていた。なんでも単独ライブを終えた後、鳴が倒れたと言うのである。鳴は遠慮がちな性格であり、『天の川ミルキーウェイ』の山羊座担当のアイドルに選ばれた時も、

『わっちがアイドルに選ばれるなんて……。ほんな事、あり得ないや! わっちよりも可愛い子や、歌の上手い子はいっぱいおるのに、こんな惨めなわっちを選ぶだなんて可笑しいや。ほ、本当に信じていいのやか、マネージャー?』

 と言っていたくらいである。最も鳴が人並み以上に歌と踊りのレッスンを熱心にしている事や、歌と踊りも人並み以上に出来ると言う事。それに遠慮がちな性格も好印象に見られる事もあって、人気のあるアイドルだから『天の川ミルキーウェイ』に選ばれても可笑しくは無いアイドルなのであるが、いかんせん自己評価が低い。
 だからこそ、遠慮して色々な物を溜めこんでしまいがちな彼女を心配する声も多かった。勿論、マネージャーである俺もその1人である。だから今日、倒れたと聞いて魚座担当の海島伊咲(うみじまいさき)の所からすぐに駆けつけているくらいである。最初は伊咲のライブがあるからどうしようかと迷っていたら、妙にウキウキした顔の伊咲が

『何をしているんですか、マネージャーさん♪ ここは急いで鳴ちゃんの所に行くべきでしょうが! 私の事は気にしないで、さっさと行って来てくださいよー♪ 私は一人で大丈夫ですから! さぁ、お早く! さぁ、さぁ!』

 そう言うので伊咲に任せて、鳴の所に向かっているのだが、伊咲の方は大丈夫だろうか。まぁ、伊咲は歌う場所が限られていると言う以外は普通のアイドルであり、優秀なので心配はいらないだろう。そうしてタクシーを使って鳴の所に辿り着いた俺は、スタッフに居場所を聞いて部屋へとやって来る。

「ここか……」

 トントンと扉を叩くと、中でごそごそと言う音が聞こえ、『ど、どちらさんやか!? わ、わっちならば大丈夫やで気にしないでくだせえ!』と言う鳴の声が聞こえて来る。

「鳴……俺だ」
『ま、まね、マネージャー!? どうしてこんな所に!? 伊咲ちゃんのライブに付き添っておるはずなのに!?』
「鳴が倒れたと聞いたから慌てて駆けつけたんだ。伊咲の方は本人が大丈夫と言うから来た。倒れたと聞いて心配で仕方が無かったんだぞ……」
『マネージャー……』

 扉の奥でしくしくと泣く声が聞こえたと思ったら、

『他にはどちらさんも居ませんか?』

 と言う声がする。スタッフも他の作業に忙しいらしくて、担当の俺が来たらすぐに次の現場に行ってしまった。今、廊下には俺1人である事を伝えたら、

『……ほんでなもしたら大丈夫、やかな? マネージャー、入って来てもええやよ』

 と声がする。分かったと伝えて扉を開けるとそこには、アイドル衣装を脱いで上半身裸となって、大きくて柔らかそうな胸を突き出した鳴が居た。

「め、鳴!? ど、どうした!?」
「マネージャー、実は……わっちの能力が発動してしまったんや」

 その言葉で俺は状況を把握した。
 近衛鳴の乳タントとしての能力、それは『母乳』。その能力は見て分かる通り、母乳が出る事である。彼女は16歳と言う若さで、結婚も出産もしていないのに母乳が出ると言う能力を持っていた。そのため5日に1回は搾らないと体調に支障が出て、今回もそのケースだと思ったのである。

「どうして前日に搾らなかったんだ? 『母乳』は乳さえ搾っておけば大丈夫なんだろう?」
「そ、それは……そうやが。で、でもやっぱり恥ずかしくて! だ、だって子供も居ないのに、おっぱいだけ出るなんて、ほ、ほんなのやっぱりおかしいやよ」

 それで恥ずかしくて溜めすぎて倒れてしまったとか、全く……。
 俺は彼女の額にデコピンをする。「あいた!」と言う彼女。

「それで倒れられているのではこっちが迷惑だ。大丈夫、それはきっと乳タントとしての能力であって、皆もそれを分かってるはずさ」
「ま、マネージャーも分かっておる?」

 うんと頷くと、彼女は嬉しそうな顔をする。

「そ、それやったら大丈夫かな。あ、安心や」

 ふー、と気を緩めると、その大きくてかじりつきそうになるおっぱいからたらたらと白濁色の液体が、閉め忘れた蛇口から出るかのようにして出て行く。それを見て、血の気が引いたような顔になった鳴。
 俺の顔を見るなり、「ちょ、ちょびっと! 出て行ってくだせえ!」と言って部屋から追い出された。まぁ、あの調子ならば大丈夫だなと思う俺であった。


「うぅ……。あまりにも嬉しくて我慢できなかったよ。ま、マネージャーがこんなに速く来てくれるなんて思っても見なかったし。そ、そうや! 伊咲ちゃんにありがとうのメールを出しませんと!」

 そう言って伊咲に対してメールを打とうとして、いつの間にか来ていた伊咲ちゃんのメールに『大好きなマネージャーに会えてよかったですね!』と書かれているのを見て、嬉しすぎてまたしても母乳を出してしまう鳴であった。

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乳タントアイドルNo.27
名前;近衛鳴(このえめい)
年齢;16歳(高校1年生)
所属グループ;『天の川ミルキーウェイ』
身長;189cm
3サイズ;B124(M)、W76、H102
乳タントの特徴;母乳
イメージ;山羊座
売り;奥ゆかしい名古屋の頑張り屋さんアイドル!
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