乳タント 水瓶座

帝国城摂政 作
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 降水量が例年の10倍だと言われていて、いつ雨が降っても可笑しくないこの日、私はお買い物用のエコバックを持って『576プロダクション』近くの商店街へと足を運んでいた。
 私の名前は水島志津加(みずしましずか)。18歳で、乳タントとしてアイドルをやっている。ちなみに既に大学の方は海外にて飛び級で5年前に卒業している、世間から見れば私は天才の部類に入るのかもしれない。とは言っても、大学の卒業など私には何の関係もない。なにせ、私が行っているのはアイドルと言う、あまり学歴とは関係ない職業だからである。

 私がこのアイドルと言う職業になったのは、まだ私の所属している『576プロダクション』が無名だった頃、アイドル界の女帝と今では呼ばれている赤嶺比叡が7歳の頃である。今でこそ、くしゃみをすると若返ると言う能力でギャップ萌えを出している比叡だが、その頃は見ればただの一つ一つの仕事に熱心な女の子アイドルと言うだけであった。それがちょっと12歳から1年間大学に行っている間に随分と成長したらしく、私からして見れば恐ろしいくらいの成長を遂げていた。
まぁ、私もその後、アイドルとして色々な経験を得て、今では『天の川ミルキーウェイ』の水瓶座担当のアイドルだが。

「本当に変わったわよね……」

 私が入った時は無名のアイドル事務所が、今では知らない人が居ないと言うくらいの大企業にまで成長している。これはある意味、事件だと言っても良いかもしれない。

「変わらないのは私の身体、だけか」

 と、私は自分の18にしては幼すぎる身体を見ていた。身長は160cm代となかなかの小柄。胸はCカップと大きな胸が特徴の乳タントとしては小さく、日本人形と言われてた時もあるくらい整っているが無表情な顔をしている。

乳タントにはいくつか種類があり、その中でも特殊な条件下によって変化する者は大抵の場合、乳タントとしては胸が小さい、幼い身体で成長を止めてしまう事がある。感情によって胸の大きさ変わる佐倉八重などがその例の1人である。彼女は、平常心を維持した状態だと140cmくらいのAカップ美少女でしかない。私もそれと同じような物だ。

「あ、雨……」

 と、買い物を終えて店を出ると、ポツリポツリと雨が降り出した。降水確率30%とテレビは言っていたが、この頃は非常に降りやすい気候なので降っても仕方ない。問題は30%と聞いて、私が傘を持ってくるのを忘れてしまった事である。

「あぁん……//////」

 私は色っぽい声でそう声を上げる。声を上げると共に、私の胸が徐々に、そして徐々に水を得たスポンジのように大きくなっていく。喘ぎ声を我慢して「やっ//////」とか言っているうちに一瞬にして、普通サイズだった私の胸は男の子が喜びそうなくらい巨大な爆乳サイズへと変わっていた。

「やっぱりこうなったか……」

 と、私は濡れた服を摘みつつ、爆乳サイズへと成長を遂げた胸を触れながらため息を吐いていた。

 【スポンジ乳】。水分を吸収して胸を成長させるこの力は、雨や海水、この世のありとあらゆる水に対応して胸を大きくさせる。つまり今、私は雨を吸って胸が肥大化している。

「これ以上はちょっとね……」

 別に大きくなる分には構わない。うちの早乙女日向ちゃんが作ってくれた服は私が胸が10mを越えようとも破けない夢の素材を使っている。近くに事務所があるし雨に濡れるのは構わないのだが、問題なのは大きくなった姿をマスコミに取られるのが問題である。撮影以外のこう言った写真は出来る限り避けといた方が良い。今後のためにも。
 と言う訳で、雨が止むまで私は近くの屋根の下に雨宿りする事にしていた。その最中にも胸は雨を吸収して成長していて、Nサイズなどと言う驚異的なサイズになってしまっている。

「しばらくはここで雨宿りですね……」

 私は体育座りをして大人しく雨が止むのを待っていた。雨が降るのをいちいち気にしないといけないこの能力、もしも何の役にも立たないのであれば悲観して終わりなのだが、この能力が意外と役に立つから憎めない。
 私のこの【スポンジ乳】、どうやら頭の方もそうらしく、私は他の人に比べてありえないほど頭の覚えが速い。勉強だって一度たりとも予習も復習もした事が無いのに忘れないし、ダンスや歌も一瞬で暗記出来てしまう。世間ではそんな私の事を、【アイドル界の女帝】の赤嶺比叡と同じくらい古株のアイドルだから対比して、【アイドル界の女軍師】と言われてるくらいである。そりゃあ色々と物は知っていますし、作戦を立てて有利に進めるようにした事もあるけれども、【女帝】はありだとして、【女軍師】はないと思う。アイドルに付ける称号で無い事は確かだ。

「そんな事を言っても状況は好転しないか……」

 むしろ雨が降っているのにも関わらない熱帯日のせいで、汗をかいてしまっているからまだ微量だからそれほど差はないと思うけれども、これ以上だと不味いかもしれない。パパラッチに見られたら、スクープ間違いなしのグラビア写真を撮られるのも考えなければならないなと考えていると、

「……やっと見つけたぞ、志津加」

 目の前に彼が居た。私と比叡を捨てた男だと比叡が考えているマネージャー、木崎優斗。
私からしてみれば彼にも彼なりの葛藤と事情があったと思うのだが、比叡は納得できてないみたい。今でも時々きつく当たっている姿をよく見かける。……そう言う所が子供だと言うのに全く……。

「こんな雨が降っても可笑しくない時期に、日向が作った特製の防水レインコートを忘れるなんてどうした。お前らしくないぞ。ほら、さっさと着て帰るぞ。待ってるんだからな、お前が来るの」

 そう言ってぶっきらぼうに言う台詞の節々、そして額にかいた汗と泥まみれのズボンを見て、彼の頑張りを私は知った。
 ……全く。そう言う気配りは昔と同じなんだから。

「志津加、お前の胸、雨に当たっていないのに大きくなってるぞ。それに目から……」

 マネージャーが言い切る前に、私はレインコートを着てそのまま駆けて行った。

「おい、志津加! 志津加ー!」

 あのアイドル事務所の中では大人だと思っていたのに、嬉し涙なんて私もまだまだだなと思った。

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乳タントアイドルNo.28
名前;水島志津加(みずしましずか)
年齢;18歳
所属グループ;『天の川ミルキーウェイ』
身長;162cm
3サイズ;B87(C)→115(N)、W66、H92
乳タントの特徴;スポンジ乳。水を吸収して胸が大きくなる。
イメージ;水瓶座
売り;何でも知っている、アイドル界の女軍師
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