超乳戦隊ギガレンジャー 第9パイ(前篇)

帝国城摂政 作
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「第9パイ」
「決戦!? 薬物被害とマリーの罠!?」
【前篇】

 紫峰町の森の奥にひっそりと隠れるようにして存在する、乳房帝国ネームネームのアジトがあった。そのアジトの一室では1人の女性幹部、環境支配者メントアセスは1枚の写真を取り出す。その写真はもう色褪せてしまっていて、元が何色でどんな形か分からないくらいにまで変色してしまっており、なにが映っていたかなんて分からなくなってしまっている写真であった。メントアセスはそんな写真を見て、フッと笑う。

「……この写真を見て、懐かしいとか思える時期が来るだなんて思っても見なかったなの。やはり年はかけるものじゃないなの」

 そう言いながらメントアセスは飾ってあった瓶を取り出していた。その瓶の中には真っ黒に渦巻く、ドロドロとした液体が絶えず回っていた。

「……そろそろフィナーレなの。ツメンセとスクリの2人がそろそろ作戦を開始する頃だし、私の作戦についても上手く行ってそうだし、研究成果も完了したなの。タイラ様の望みもそろそろ叶いますなの。
 さぁ、幕を上げましょうなの。ねっ、"望"」


「こ、これは……! 早くギガレンジャーに対処して貰わないとならない、です」

 紫峰町のデカパイ博士の研究所で、デカパイ博士は匿名で送られた研究資材を調べて、その研究結果を見て驚いていた。
 これは最初から妙だった。何せ、いきなりまだ出現していないはずのシーボモンスターの、そのシーボモンスターの針を手に入れたとかの匿名での奴だったからだ。なにかの罠と考えてしまうのも無理はない。

「どうやら……模擬演習を行ったの、ですね。ネームネームは。その際に回収した物がこれ、ですか」

 ネームネームが作戦の前に模擬演習を行うのかは定かじゃないし、それに回収したと言う話も妙だった。
 だがそれ以上に、調べた通りの物を持つ奴がこの紫峰町に来ると考えると、デカパイ博士は気が気じゃなかった。

「ギガレンジャー、出動です!」


 紫峰町の街中、ネームネームの幹部の1人、圧迫教官ツメンセの横で1人の怪人が居た。その怪人は頭に薬のマークの入った帽子、両腕は注射器針の死んだ魚のような眼をした女だった。

「この頃流行の女怪人、シーボ・ビーデッドラックだビー!」
「マッチミの合間に行っていた作戦結果を確かめるでしょう。さぁ、早くやるでしょう」
「了解だビー!」

 そう言って、シーボ・ビーデッドラックは両腕の注射針を宙へと向ける。

「では……グッ、ドラック!」

 そう言ってシーボ・ビーデッドラックの注射針から大量の針が噴射され、周りに居た男性達や女性達へと刺さる。刺さると共に、針が刺さった人達が苦しみだし、全員が悲鳴の声をあげる。

『き、キャアアアアアアアア!』

 女性達は胸を押さえる。押さえていると彼女達の胸が全員等しく膨らみ出す。ググッと大きくなると、着ていた服のボタンが弾け飛び、自分達の身長以上に胸へと膨らみ始める。ググッと、まるで別の生き物のようにたゆんと揺れ、そのまま地面へとこすりつけられ、そのままドンドンと大きくなる。
 男性達は髪が艶やかな、そして長くなっていき、男らしい身体つきが徐々に丸みを帯び始めてグラビアアイドル並みのスタイルへと変わり、そのまま女性達と同じように、空気を入れ続ける風船のようにどんどん大きさを増して行く。

「作戦は順調に成功なのだビー! これならば成果は順調だと言えましょうビー!」
「えぇ……あれさえなければね、でしょう」

 そう言って、ツメンセは針の刺さった人達へと指を差す。指差した人は大きくなった胸をどうにかしようとしていたが、今では顔から汗を出しながら本当に困っている。
 そして針を受けた奴らは、どんどんと顔色が悪くなっていた。そして身体が破裂し、傷口から血が流れ始めて、倒れた彼らの下から血だまりの池が出来始めていた。

「仕方ないでビー。ドラック、つまり危険薬物を扱う、それが私、シーボ・ビーデッドラックなのだビー!」
「仕方ないでしょう。……ドラックはすぐに成果が出ますが、危険な副作用がありますのでタイラ様のためになんとかしませんといけないでしょう。それは今後の作戦次第でしょう。では、次の現場へと……」

 そう言って次の場所へと移動しようとするシーボ・ビーデッドラックとツメンセ。そうして行こうとするビーデッドラックだったが、何故かビーデッドラックはその場で止まる。

「……ん? どうしましたでしょう? ビーデッドラック?
 ……!?」

 そしてツメンセはビーデッドラックの姿を見て驚いていた。なにせ、ビーデッドラックの心臓へと達するかと言わんばかりの大きな矢が突き刺さっていた。そしてビーデッドラックは絶命していたのである。

「ビーデッドラックが……」

「「「「そこまでだ! ネームネーム!」」」」

 と、その後ろのビルの上で4人の正義の味方が居た。そう、ギガレンジャーの4人である。それを見て、ツメンセの顔が苦悩へと変わる。

「……いきなり攻撃とは、いつものあなた達ではないでしょう。まさか、シーボ・ビーデッドラックの危険性をこんなに早く解明するとは思っても見なかったでしょう」

 そんなツメンセの言葉に対して、ギガレッドがデカパイ博士から貰っていた、例の針を取り出す。

「匿名であなた達の作戦の報告があったんです! だから今からあなたの作戦を止めます! ネームネームの作戦を止めるのが私達、ギガレンジャーなのだから!」
「私達を舐めないで欲しいわね!」

 そう言って、ギガブルーがまたしても弓矢を放つ。シーボ・ビーデッドラックを倒した弓矢は圧迫教官ツメンセへと向かっており、ツメンセはその弓矢を取り出した教鞭で叩き落とす。

「……オシオ教鞭。随分、物騒でしょう」
「おぅ! そんなスティック、私がぶっ飛ばすデース!」

 ギガイエローがそう言って、イエローリボンを持ったままツメンセへと走って行く。そうやって自分へと近付くイエローを見て、一瞬ニヤリと笑ったツメンセをギガブルーは見逃さなかった。

(……何故、この状況で笑ってられる? それにあのツメンセの部下であるビーデッドラックも大量に人の作戦が出来てるし、人から血が出てる作戦を行ってるにしては、あまりにも弱すぎるし)

 ギガブルーはそう思いながらツメンセの余裕の様子を見て倒したシーボ・ビーデッドラックを見て、倒したビーデッドラックの身体が動いている事に気付いて、

「……!? や、ヤバい! これは罠です!」
「「なっ!?」」

「今更気付いても遅いのでしょう。それ、ポチッとな」

 ツメンセは懐から出したボタンを押すと、いきなりゴゴゴッと物凄い音が鳴り響く。その音に気付いたギガブルーはギガレッドとギガグリーンの2人を突き放す。突き放した直後、壁が出現して、ギガブルーとギガイエローは閉じ込められてしまった。
 ギガブルーは通信器具を取り出すと、ギガレッドに通信をする。

「ギガレッド、ギガグリーン! これは多分罠です! 急いでデカパイ博士と連絡してください!」

 と言うと共に通信を切って、ギガブルーはツメンセを睨み付ける。するとツメンセは「あぁあ」と残念そうな声を出していた。

「……デカパイ博士のところにシーボモンスターの危険性を証明する物を送りつけて、ギガレンジャーを誘い出す作戦が失敗しましたでしょう。まぁ、半分は罠にはめられたので、それで良いでしょう。
 もう十分でしょうよ、ビーデッドラック」
『ビー。了解だビー』

 ツメンセがそう言うと、ビーデッドラックの身体から1匹の蜂が飛び出る。

『結構、身体を張った作戦でしたが、ダメだったみたいで残念ビー』
「いえ、半分は閉じ込められたし……丁度良いでしょう。第2作戦を開始致しましょう」

 そう言ってビーデッドラックは先程出したオシオ教鞭に取り付けられたボタンを押す。するとオシオ教鞭に強烈な電撃が流れ始める。

「……ビーデッドラック。死体を用いてその力を強力にする怪物、それがお前の役割。今からオシオ教鞭で気絶するから、後は任せたでしょう」
『了解したんだビー!』

 ツメンセは電撃がほとばしるオシオ教鞭を自分の身体へとぶつけていた。そして気絶すると共に、気絶したツメンセの中に小さな蜂が入り込む。すると、ツメンセの身体に変化が訪れる。

「あ、あぁぁ!」

 彼女のスーツのボタンが外れるとその下からたゆんたゆんと揺れる大きな胸が現れると、その胸がさらに大きなものへとググッと膨らむと共に、その両腕が蜂の針のような物へと変わる。そして背中から大きな2枚の翅が生まれ、その後その目元に黒いサングラスがドッキングする。その後、ツメンセのただでさえ魅力的な肢体が、黄色と黒の二色で色付けられたビキニ姿のような、厭らしい服装へと変わっていた。

「圧迫教官ツメンセ、針千本タイムでしょうだビー!」

 そう言いながらツメンセは腕の針をギガイエローへと飛ばし、それをイエローがリボンで巻き取る。

「……姿が変わったとは言っても倒す事には変わらないです。ブルーアロー・ディヴィション!」

 ブルーは弓矢を発射する。発射すると共に弓矢が大量に分裂し、ツメンセは大量の弓矢を針を撃って撃ち落としていた。

「あなた達には我々の多くの作戦を、策略を、邪魔された恨みがあるでしょうだビー。その借りを今ここで返してやるでしょうだビー!」

 ツメンセの背中に巨大なミサイル発射機が現れると、ツメンセの左目にスカウターなものが取り付けられる。ツメンセはそのままブルーとイエローに狙いを定める。

「止めです、ギガブルー! そしてギガイエロー! くらえ、グッ、ドラック!」

 ツメンセがそう言うと、その背中の巨大なミサイルが膨れ上がり、そして大きな針が先端に取り付けられたミサイルはそのままブルーとイエローへと発射される。そしてブルーは弓矢を放ち、イエローはエレメンタルリボンで火炎を放って、それぞれ撃墜しようとするが、ミサイルの装甲は硬くてまったくダメージになっていなかった。

「なっ!? そ、そんなぁ!」
「ミサイルがブレイク出来ないデース!」

 ブルーとイエローの上に、そのままミサイルがぶつかってそのままブルーとイエローを巻きこむようにして爆発する。そしてブルーとイエローは爆発に巻き込まれた。

「ハハハッ! やったでしょうだビー! グッ、ドラック! ハハハ!
 圧迫教官ツメンセ、ギガブルーとギガイエローの2人をぶち倒したんだでしょうビー!」

 ブルーとイエローの2人を倒したツメンセは高らかに笑う。

「さぁ、後はレッドとグリーンの2人でしょう? ……まぁ、デカパイ博士の方にはスクリとメントアセスの2人が言っているから大丈夫……ビッ?」

 と、嬉しそうにしていたツメンセの顔が曇る。何故ならば爆発した煙の中から、ブルーとイエローの2人がブルーアローとイエローリボンが合体化したシルバーバズーカを持って出て来ていた。

「「シルバーバズーカ砲! ファイヤァァァァァァァァァァ!」」

 そしてシルバーバズーカから放たれた銀色の砲弾は、物凄い勢いで飛んで行き、ツメンセを貫く。

「ば、バカなぁ……。私が、こんな所でぇぇ……すいませんでしょう、タイラ様」
『ビビビー! や、やられるなんて……シーボ・ビーデッドラック! 貴方の人生、変えたかったビー……』

 そしてツメンセとビーデッドラックは、そのまま爆発する。爆発して2人が倒されたのを見て、ギガブルーとギガイエローの2人は「ふー……」と一息吐く。

「……ビーデッドラック、それにツメンセ。強かったですね」
「イエス! けれども、デカパイ博士の所に幹部2人が向かっているみたいデースし、向かいましょうデース!」

 そう言って、どっこいしょとギガブルーとギガイエローは立ち上がる。

 ゴゴゴッ、とツメンセを倒した事によって、壁が降りて行く。

「よしっ、デカパイ博士の所に行きましょうか」
「よしっ! 行きましょうデース! ゴーなのデース!」

 ギガブルーとギガイエローの2人は、そのまま壁が降りるのを見てデカパイ博士の所にギガレッドとギガグリーンの助けへと行こうとしたのだが、

「なっ!?」
「これは……ちょっと凄いデース」

 ギガブルーとギガイエローは、目の前をびっしりと覆い尽くさんばかりの大量に居るナイチチ達に言葉を失う。

『ナイチチ! ナイチチ! ナイチチ! ナイチチ!』

「さぁ、お仕事ですね」

 と、ギガブルーは弓矢を構え、

「そうみたいデース!」

 とギガイエローはリボンを剣状にしてしっかりと握りしめる。

『ナイチチ! ナイチチ! ナイチチ! ナイチチ!』

 襲い掛かってくる大量のナイチチに、ギガブルーとギガイエローは戦いを挑むのであった。

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シーボモンスターNo.23
○シーボ・ビーデッドラック
作成者;圧迫教官ツメンセ
作戦;危険試薬ドラックによって胸の成長を促進する作戦→ギガレンジャー足止め&抹殺作戦
使用素材;『蜂』、『死』、『ドラック』
概要;ツメンセが作り出したシーボモンスター。頭に薬のマークの入った帽子、両腕は注射器針の死んだ魚のような眼をした女の怪人のようだが、本体は脳内に入り込んで死体を操る小さな蜂。死体と融合する事でその力を高めると共に、ドラックで人をも殺す作戦を平気で行う危険な怪人。口癖は『グッ、ドラック』。

シーボモンスターNo.24
○圧迫教官ツメンセ
立場;「物理的な物によって胸を大きくしよう、またその作戦の成果を確かめよう」と言う調査を司る幹部
使用素材;『圧迫面接』、『指導教官』、『スーツ』、『コア細胞』
身長;192cm 3サイズ;112(J)、76、106
概要;タイラが作り出した幹部の1人。眼鏡をかけた出来るスーツ姿の女教官と言った格好で、いつも持っているノートには作戦の細かい内容を記載している。サラシで押さえつけている隠れ巨乳。自身の成功こそが、タイラ様の力になれると思っており、メントアセスとスクリと違って自分の力は弱いと思っていた。

シーボモンスターNo.25
○刺殺教官ツメンセ
変身者;圧迫教官ツメンセ
使用武器;ドラック針、コネクトスカウター、プレッシャーミサイル
概要;圧迫教官ツメンセが自身の武器であるオシオ教鞭で気絶して、ビーデッドラックと合体化した姿。一撃一撃がドラックによる死に繋がる攻撃であり、全てが規格外の強さを持っていたが、ギガブルーとギガイエローのコンビネーションに敗れる。
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【後篇へ続く】