理不尽な譲渡契約〜デビルファントムのケース〜

帝国城摂政 作
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 乳房帝国ネームネーム界外支部の三幹部の中で、収着使徒ユウはかなり特殊な立ち位置にある。
 溶解使徒ホムラや混雑使徒マリネは胸を大きくするユシーモンスターで多くの作戦を行っているのだが、収着使徒ユウは彼女達2人に比べると胸を大きくするユシーモンスターよりも戦いに秀でている者が多い。
 胸を大きくする方法を見つけるよりかはギガレンジャーと戦うシーンが多いユウではあるのだが、彼女の配下にも胸を大きくするユシーモンスターは存在する。

 これはユウの配下であり、胸を大きくするのに特化したデビルファントムについてのお話である。



 高校2年生の私、黒金音羽(くろがねおとは)は手に持った金メダルと賞状を持って、自宅への帰路へと着いていた。賞状には400mで県内ベストを叩き出して優勝したことが達筆な文字で書かれており、金メダルは自分が通っている高校がベスト記録で優勝している証でもある。そんな凄い賞状を持って自宅へと向かっていたのであった。

「〜〜♪」

 私は自慢の足で手に入れた結果を、家へと持ち帰っていた。これでたったで1人、自分をここまで立派に育ててくれたお母さんに少しは恩返しになったと思ったからだ。

(スポーツ推薦も来たし、これでお母さんを楽にしてあげれる!)

 私は人生一番の浮かれ具合で、スキップしながら家へと向かっていた。向かっていたのだが……

「ちょっとお待ちを、そこのお方」

「……!?」

 いきなり綺麗な女の人に声をかけられる。
 逆巻いた金髪のポニーテール、濃い紅色のゆったりとしたドレスが特徴のKカップの美少女。その腰には七色のポシェットを付けており、彼女の手には黒いスーツケースが握られていた。

「あなた……黒金音羽さんで間違いありませんよね? 高校陸上都大会で新記録で優勝、さらに圧倒的な実践的教育によって通っている高校の陸上部で金メダルを取るほどの実力に育て上げた。自分の実力もさる事ながら、教育者の面としての才能も素晴らしい。
 まさしく、陸上のために生まれたといっても良い少女。黒金音羽」

「あなたはいったい……」

 私がそう尋ねると、その少女はジャージの裾を摘まんで

「自己紹介がまだでしたね、私は雨洞優(うどうゆう)……いえ、収着使徒ユウと申します。他人の感情や心情に興味を示して研究する、乳房帝国ネームネームの幹部の1人です」

「しゅうちゃく……しと……ユウ……」

 なんでだろう、その名前にはちょっとばかり憶えがある。それもつい最近、大切な書類にその名前が記載されていたような……。

「……あっ! 借金借用書の!」

 そう言うと収着使徒ユウはクスクスと笑い出していて「えぇ、そうですよ」と答えを出していて、ユウはスーツケースから1枚の書類を取り出していた。

「あなたの母親は1人だけであなたを育てるために過労で良く倒れ、数年前に過労によって胃を壊しましたよね? そして病院に払うだけの大金を用意するために性質の悪いところから借金してますよね?
 そのお金を建て替えたのがこの私、収着使徒ユウ。まっ、言い方を変えれば……あなたを大金で買ったというべきでしょうかね?」

「私を……お金で……買った?」

 ユウは一回コクリと頭を振って頷くと、パチンと指を鳴らす。
 彼女が指を鳴らすと共に、空から黒い翼を生やした眼鏡女子が現れていた。眼鏡女子は頭に大きな黒い角を2本生やして手には大きな黒い槍を持っており、赤と黒のゴシック調のショートスリーブを着ていた。そして大きな1m半くらいのLカップの真ん中にはマンホールの蓋が付けられていた。

「ユウ様、このデビルファントムになにか御用ですか?」

 デビルファントムと名乗った眼鏡女子はユウに対してペコリと頭を下げていて、ユウは音羽の髪の毛をサラッと触ると共にクスクス笑い出していた。

「黒金音羽、あなたの才能は陸上以外にも多くありますよね? 街の商店街のコンクールで優勝するくらいの絵画の才能や音楽の才能、ファッションセンスなどと要らない才能もありますよね?
 陸上に愛された女、黒金音羽にそんな才能は要らないですよね?」

「そ、それは……」

「分かるでしょう? 陸上はね、学生やスポーツ選手にとっては打ち込めるだけでしょう? けれどもいつか才能の限界は来るでしょう?
 断言しましょう、あなたのその才能はいつか限界が来る。人間、いつまでも趣味だけで食っていける訳ではありませんし、それに【自分の望む仕事】なんか見つかるはずないのですからね」

 ユウの言葉は、まさしく毒のような言葉であった。

 "あなたはもうダメでしょう"、"就職は出来ないでしょう"、"あなたの将来に夢はない"、"陸上には夢がない"とかの言葉であった。
 音羽に対する堕落の言葉は、そのまま続いていた。

「あなたが貧乏なのは、親のせいですよ。そして今のままではあなたはそのまま。
 このままが嫌ならば、今の現状を根本から身体を変えないといけないでしょう。
 そのためにデビルファントムに身をゆだねてみませんか? ねっ、黒金音羽? ねっ?」

 そしてユウは音羽に語りかけまくる。そう、彼女の精神を壊すように、どんどん言葉をかけていた。




〜30分後〜
「……分かりましたか、音羽っち? あなたの世界を壊したのは?」
「――――【超乳戦隊ニュウ・ギガレンジャー】」

「正解ですね。そしてあなたが尊敬するのは?」
「――――【乳房帝国ネームネーム】、それに【収着使徒ユウ様】」

「ご名答ですね。では、最後にあなたは自分の才能を――――」
「陸上に関する才能は要りません! そう、全てはネームネームと、ユウ様のために!」

 そうやって意気揚々と語る音羽の姿を見て、ユウはクスリと笑う。

「やはり良いですね、この2つのメモリ……『D(ドラッグ)』と『D(ドクター)』の組み合わせはね」

 依存性が高い『D(ドラッグ)』のメモリ。他人の機微を感じ調査する『D(ドクター)』のメモリ。この2つを使う事によってたった30分で、ほぼ理想的な駒の出来上がりである。ユウは自身の成果にうっとりしつつ、そのままデビルファントムに指示を出す。

「と言う訳で、デビルファントム。あなたの出番よ、準備は良いかしら?」

「えぇ、勿論やらせていただきますね。収着使徒ユウ様」

 デビルファントムはそう言って彼女の頭に手を添える。すると彼女の身体がビクンと揺れたかと思うと、彼女の手足がゆっくりと伸び始める。

 デビルファントム、その能力は『等価交換』。他人の持っている才能や珍しい物を消失させて、膨乳の力へと変える。それがデビルファントムというユシーモンスターの力。
 そしてデビルファントムの力を使って彼女の、黒金音羽の本当の才能を見出して見せよう。

「あ、あぁん♥」

 音羽が艶やかな声をあげると共に、彼女の陸上に特化したとも言えるスレンダーな胸元が膨らみ始めていた。まな板のような彼女の胸が膨らみ始めてイチゴのような、触ってようやく分かるくらいのサイズになっていた。

「も、もっとぉ♥」
「えぇ。カラオケの才能もまだ売れていますよね。もっと大きくしてあげますよ。そう、ユウ様に相応しいサイズに」

 音羽の胸はイチゴサイズのBカップ程度もない大きさの胸はそのまま大きく膨らみ始め、そのままC、D、Eと順調に大きさを増して行って、それでも音羽は胸が大きさを増していき……最終的にJカップの大玉スイカサイズでたゆんたゆんと風に吹かれる事で揺れ始めるサイズまでなっていた。

「よし、デビルファントム。とりあえずはこれくらいで良いや。ありがとうね」
「いえ、ユウ様のお役に立てて良かったです」

 「さて……」と言いながら、ユウは膨乳によって艶やかに嬉しそうに涎を垂らす音羽に『L(ライアー)』のメモリを渡す。

「さぁ、音羽。あなたの任務……沖杉家の沖杉留子を倒しに行って貰えるかしら? この『L(ライアー)』のメモリを使ってね」

 その言葉に音羽は、スポーツマンには見えない歪んだ笑みを浮かべながら、ユウに敬意の意思を表していた。

「……えぇ、ユウ様のためならば喜んで」

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ユシーモンスターNo.34
〇ユシー・デビルファントム
所属区分;収着使徒ユウの部下
使用体;闇商人、水売怜菜(みずうりれいな)
外見;黒い翼を背中から生やした眼鏡女子。頭に大きな黒い角を2本生やして手には大きな黒い槍を持っており、赤と黒のゴシック調のショートスリーブを着ている。真ん中にマンホールの蓋が付けられた大きな1m半くらいのLカップの胸を持っている。
所見;他人の才能や珍品を売り払い、膨乳に繋げる能力を持っている特殊なユシーモンスター。他人の天質を見抜いたり、他者の資質を奪い取る力も持っている。ユウの命令こそ至上の物と考えており、将来の夢は「ユウ様に使い潰される駒になる事」だと言う。By;文化者エージェント・ナッノ

ユシーモンスターNo.35
〇収着使徒ユウ・スクリスタイル
使用メモリ;『D(ドラッグ)』、『D(ドクター)』
特徴;片眼鏡をかけた白衣の姿であり、ポケットには試験管が何本も入っている。白髪のツインテールと、黒いチェスを思わせる模様が腕に描かれている。
所見;『薬剤』と『博士』の2本のメモリを使い、薬剤博士スクリを思わせる姿に変身した姿である。他人の感情や体質を変化させる能力と、チェスをモチーフした武器を手に紋様として埋め込んでいます。By;収着使徒ユウ
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次回、「沖杉家のブラックメイド」に続く。