スカーレット・セブンデイズ 2

帝国城摂政 作
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《この作品はβ-1909、個体次元名リッチにて行われた『トランジスタ作戦』の、現地に居たとされる超乳戦士の記憶から算出された記録である。この作戦の詳細については現時点ではほとんど分かっていないためにここに記す》

【4th Day】
 デカスギタワーにてアンダーグラウンドファントムを倒した私はと言うと、ギガバレット――――つまり、メイド達と合流していた。私はアンダーグラウンドファントムを倒した事と、次の敵であるステルスファントムが海上基地シホウベースに居る事を告げた。答えが分かった以上、この場に居る必要はないと判断した私達は地下へと戻っていた。

 海上基地シホウベース。軍隊の改正法によってとある大財団によって、二か月前に作られた海上整備基地である。確かあそこには人々を管理して運営する管理システム装置があったはず。
 ――――そこに敵が居るのは必然だけれども、直属の上司であるトランジスタファントムはどこに居るのだろうか?

 一番高く監視する塔、デカスギタワー。
 広く管理するための基地、シホウベース。
 ――――ならばトランジスタファントムも同じく、管理と監視をするのに長けている場所だと思うのが当然かもしれない。けれどもこの狭い都市にこれ以上の場所はなかったはず……。一体、上司であるトランジスタファントムさんはどこに居るのだか……。
 ともかく、海上基地シホウベースへと急ぐ事にした。シホウベースに行くとそこには沢山のヒトナーミが勢ぞろいしていて、やはりここに『S.T.U.』が居る事が判明していた。

 相手が海に逃げられる可能性を考えてスニーキングミッション――――潜入任務をし始めていた。まず基地内と外を繋ぐダクトを発見して、アンダーグラウンドのメモリを使って大きな穴を開ける。そしてナイチチとヒトナーミが歩いているベース内の上の天井を動いていた。

 そして一番奥の、管理システム装置がある部屋にはステルスファントムと思われる人物が居た。黒装束で山犬のような目つきをしていて、左目は潰れていてその醜い傷跡を蛇が描かれた眼帯を装着して隠しているSカップの成人女性は唇に指を入れて噛んでいた。

「全く……最悪の配置だね。私としてはアンダーグラウンドファントムと配置換えを行って欲しかったんですけれども、ね。海上と言うのはどうも気持ちが落ち着かなくてしょうがない。こんな事では確実な作戦を起こせないと言うのに全く……うぅ、船酔いならぬ海酔いが……」

 そうしてグロッキーになっているその女性を見て、私は彼女ならばすぐさまやれると確信していた。

(ステルス……恐らく透明になる能力。透明になられたら厄介。だから今のうちにやっておかないと!)

 メイド達には他の部屋を調べるように言って、私はアンダーグラウンドのメモリを変身携帯シフトフォンに入れる。

(一発勝負……)

 狙いはあのグロッキーな女性ではなく、奥にある制御装置。あれを破壊すれば敵の作戦も妨害できるはず。

(――――喰らえ、アンダーシャドー!)

 そして放たれた弾はグロッキーになっているSカップ女性の後ろを通り抜けて、奥の制御装置に当たり――――

 カンッ!

(――――!? まさか!)

 ――――当たろうとしたその瞬間、それは黒いメイド服を着た2人の人物によって止められていた。誰あろう、それは連れて行かれた2人のメイドだったのだ。爆乳と呼べるJカップの大きくつきでたロケットおっぱいの胸元を隠さない大胆なデザインもさる事ながら、瞳に一切光が宿っていない所から見ても操られていると断言できる。

「――――ようやく、かぁ。と言う訳で、私は街へ退避しているので後は任せましたよ、スーツシェイド達」

「「御意」」

 そして私の方に飛んで来た2人のスーツシェイド――――いや、メイド達によって私は地面を突き破るようにして私は天井を突き破り、屋根の上へと一瞬で移動させられた。

 もう既に日は沈んで暗くなっており、吹きすさぶ海風が今の私達につらく厳しく当たりながら、私は自分を押さえつけている2人のメイドに強い口調で話しかける。

「どうしたの、2人とも! どうして敵の配下になってしまっているの! あなた達は私と共に長い間過ごしたメイド達でしょ!? それなのになんで、敵側に居るの!」

「「…………」」

 2人は何も言わない。いや、語れないのか? 彼女達はどうも敵に操られてしまっているようである。だからと言って私に彼女達を救う事も出来そうになく、敵としても戦えなかった。

「お願い! 目を覚ましてちょうだい! 2人とも!」

「「…………」」

 そして襲い掛かる敵に対して、私はどうしようか迷っていると敵が襲い掛かろうとしたその時、敵の攻撃が止まっている事に気付いた。そう、私の仲間であるメイド達が変身した姿、ギガバレット達。
 スーツシェイドの攻撃をトレイで止めながら、彼らは私に敵を追うように言っていた。

『留子様! 彼らは私達が!』

「でも、会あなた達も戦えないんじゃ……」

『ご心配なく! 私達の事は良いので!』

「そう……分かったわ。あなた達も気を付けて」

 私はそう言って、逃げたあのSカップ女性の行方を追った。確か街に行くって言っていたよね……。

【5th Day】
「やっと……見つけた」

 私がそのSカップ女性を見つけたのは、既に0時を回って翌日を迎えた頃であった。街の北側の森林にて優雅にお茶を飲んでいる事を見つけられた彼女は、こちらを見てニコリと微笑んでいた。

「おや、意外だな。てっきりスーツシェイド達とまだ戦っている頃だと思っていたのに。
 こうやって向かって来た以上、あなたを倒さないといけませんね」

 あの時とは違うニヤニヤした顔を見ながら、私の顔を見ていたのであった。

「生憎、うちには優秀な仲間が居るんでね。仲間の洗脳、解いて貰いますよ!」

「あなたにそれが出来るとでも? このセーラ・オオツカの力に勝てるとでも?」

 彼女が『S』のメモリを取り出して、彼女の身体にメモリが突き刺さると別の姿へと変わって行く。
 全身は黒い装甲で覆われていて、頭は蛇、首から下はステルス戦闘機のようになっていて右手には高周波ブレードを持っており、足にはジェットエンジンが装着されている。

「この私の特殊能力を見るが良い! チェンジ!」

 すると彼女の身体が折りたたまれていき、段ボールのような形に変わるとそこからジェット噴射と共に宙を舞う。宙を舞うと共に彼女の身体が消えて、そのまま煙も、光も、音も消えた。

【超高速からなる暗殺劇! 受けてみなさい、この私の攻撃は避けられない!】

「避けられないならば、受け止めるまで!」
【レジスタンス変身システム、セット。スカーレット、オン・ザ・フィールド】

 挿入すると共に私の身体を紅色のブラウスを着ており、両の拳には指に黒いゴムの特殊加工が施されている赤いグローブを付けていた。

「……いくら透明で無音だと言っても、姿が捕らえられない訳じゃない。あなたの行動は必ず見切るポイントがある!」

【そんなのはない! メモリはナッノ博士によって作られた完全無比の戦略兵器、そこに一筋の隙もない!
 ステルスによって完全に見えなくなり、なおかつ卓越した暗殺技術を併せ持った私! その両方を併せ持った私に、一分の隙もない! とは言え、これでも喰らえ! ステルス手裏剣!】

 そして見えない刃物が私のブラウスを切り裂いていた。声も聞こえなくなっていて、どんどん見えない刃物が迫って来ていて、私のブラウスがさらに傷付く。

「――――確かに厄介、ですね。見えない上に、接近戦だけではないとは――――だが、私もただのグローブじゃないのよ!」

【(ハッタリですかね。そろそろ止めと行きましょう、暗殺殺法!)】

 誰にも見えない、誰にも認識されない。ステルスファントムが段ボールの形から人間の形に戻り、ギガスカーレットに迫っている事も分からない。気配などでも読めない彼女の見えない刃。
 そんな誰にも近くされる事のない、そんな彼女の高周波ブレードがぶつかろうとしたその瞬間、

【(何!?)】

 ステルスファントムはギガスカーレットに触れると共に吹っ飛ばされていた。物凄い勢いで止まる事もなく吹っ飛ばされた彼女は壁に激突する。そしてメモリの効果が切れて、彼女の姿が露わになる。

「な、なぜ……私の暗殺は完璧だったはず……」

「そうね、あなたの透明化は私には見抜けなかった。けれども私のもメモリよ」

「そんな……まさか、この短時間でメモリの特性を引き出したのか!? 『レジスタンス』、反抗を意味するそのメモリの特性を使い、私の攻撃を跳ね返す結界を張ったのか……。末恐ろしい少女ですね……いえ、女戦士と呼ぶべきでしょうか?」

 ふふっ、と悦に入っているステルスファントムの首を持ち上げるギガスカーレット。その顔は憤怒の色に染まっていた。

「さぁ、今すぐスーツシェイドの洗脳の解き方と、あなた達のボスの居所を吐きなさい!」

 強く口調を荒げるギガスカーレットの手には自然と力が籠っていた。

「ゲホゲホ……。どちらも簡単な質問ですね。
 スーツシェイドの洗脳はメモリによって使われているので倒して、メモリを破壊すれば治る。そしてトランジスタファントム様の居場所はもっと簡単ですよ」

「簡単!? 最も高くて監視しやすいデカスギタワーと、最も管理しやすい海上基地シホウベース以上の場所なんて他には……」

 思いつかないでいる私を見て、悦に入った彼女はクスクスと笑いながら、

「そっか。灯台下暗し、自分がいつも居る場所は想像つかないか」

「いつも居る場所……それってまさか……」

 私は思い当たるその場所、そう、あの場所を見る。

「ニュー・紫峰市で一番強い権力と万全の監視体制と管理体制が整っている施設。そんな場所、この街で一番の資産家で、大財閥の家でもある――――そう、沖杉家しかないじゃない」

 私達が倒すべき相手は、私達の居城を根城にしていた事を、私はこの時知ったのであった。

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ユシーモンスターNo.47
〇ユシー・スーツシェイド
所属区分;財団S配下
使用体;沖杉家メイドの2人
外見;爆乳と呼べるJカップの大きくつきでたロケットおっぱいの胸元を隠さない大胆なデザインの黒いメイド服に、瞳に一切光が宿っていない。
所見;アンダーグラウンドファントムによって操られたメイド2人。スーツの能力によって華麗なる連携攻撃を得意としており、なおかつ敵に与える精神的ダメージも大きい。By;観測使徒ウオッチ

ユシーモンスターNo.48
〇ユシー・ステルスファントム
所属区分;財団S配下
使用体;財団S諜報部員、セーラ・オオツカ
外見(使用前):黒装束で山犬のような目つきをしていて、左目は潰れていてその醜い傷跡を蛇が描かれた眼帯を装着して隠しているSカップの成人女性。
外見(使用後);全身は黒い装甲で覆われていて、頭は蛇、首から下はステルス戦闘機のようになっていて、右手には高周波ブレードを持っており、足にはジェットエンジンが装着されている。
所見;暗殺や諜報活動に長けた、忍者の血を引く者。ジェットエンジンの飛行能力と卓越した暗殺技術もさる事ながら、ステルスメモリの力によって姿や音、臭いや気配など全ての知覚要素を消す事により完全なる暗殺を可能としている。高周波ブレードや手裏剣には残虐性を高めるために切れ味を異様なまでに鋭くしているが、逆に興が削がれるからと毒を一切使わない戦い方を好む。By;観測使徒ウオッチ
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