スカーレット・セブンデイズ 3

帝国城摂政 作
Copyright 2015 by Teikokujosessyo All rights reserved.

《この作品はβ-1909、個体次元名リッチにて行われた『トランジスタ作戦』の、現地に居たとされる超乳戦士の記憶から算出された記録である。この作戦の詳細については現時点ではほとんど分かっていないためにここに記す》

【6th Day】
 沖杉家、その手があったのか。私達が暮らしていた沖杉家には勿論、私達を手助けするための支援物資などの機関がきちんと配備されており、なおかつその水準は街の中でも最高レベル。1つの街よりも高い水準を誇っている私の家は、確かにこれ以上ないくらい適した場所である。しかしまさか、逃げ出した後敵の、しかもリーダー格が居座っていたとは驚きである。
 沖杉家のメイド達もこれにはびっくり。ただその手があったのかと納得はしていたのだけれども、やはり敵は一枚上手の存在のようである。なお、スーツシェイドにされた私の部下のメイド2人はなんとか出来たんですけれども、ウオッチさんが言うには体力を消費しきっているからギガバレットとして戦うのはムリなんだそうです。そして私はウオッチさんにメイド2人を預けて沖杉家へと向かった。

 沖杉家へと向かうと門の前には赤と白のメイド服を着ている人が立っているが、メイドではなく良く見るとナイチチであった。パッと遠目で見るとメイドにしか見えないけれども、ちゃんと見るとナイチチなのである。

「まさか……私の家が、既に占拠されていてたなんて……」

「どうやらメイドと見せかけて、メイドのナイチチを配置しているようですね。そして2か所……技術班用のサーバールーム、それと留子様の部屋にナイチチが多く配置されています」

 メイド達の報告通りだとすれば、その2つの部屋に戦力が集まっているからそこに戦力が居ると考えるのが自然ですね。メイド達はサーバールームを見に行くと言っていたけれども、私は自らその場所に志願した。どうなっているのか確認したかったし、相手の目的も探りたかったからだ。
 メイド達は比較的安全そうな私の部屋を見て行って欲しいみたいだったけれども、私の強い意思を知ると譲ってくれた。勿論、何人かお供として付いて来たけれども。

 夜、明かりが落ちると共に早速行動を開始する。二手に分かれた私達は、そこから変身してナイチチメイド達を倒して向かって行く。サーバールームを開けると、そこには1体のナイチチメイドが居たが、すぐさま倒してパソコンの内容を覗き見る。そこには恐ろしい計略が書かれていた。

「なに、これ……。フラスコ……作戦?」

 その内容はとても恐ろしい作戦であった。健康診断と称して注射器の中に特殊用ナノマシンMed-kaを投入させ、それと結合して効果を発揮する雪に似たナノマシンHit-yoshiを投入。後はそれが化学反応を起こすように人々の胸を最低1m以上、最高の大きさで惑星レベルにまで巨大化させると言う計略だった。しかも今は私達は大丈夫だけれども第二陣、第三陣と続々と胸が大きくなるのは止まらず、さらに男性達の方も数日もすれば女性と化して、ナノマシンMed-kaとナノマシンHit-yoshiの効果の餌食に……。幸いな事にこのナノマシン達を中和できるナノマシンHans-deが開発されているようなので、このナノマシンを投与すれば皆元通りの生活を送れるみたい。

「メイド達! 早速このデータをコピーして!」

「了解しました、お嬢様……って、あれ? なにかプラグに刺さって、青いUSB?」

「――――USB? じゃあ、そのUSBにデータをコピーして……!?」

 私はそのUSBをチラッと見て驚いていた。メイド達もまた気付いたようで驚いていた。それはUSBではなく――――

「変身メモリ!?」

『ブルー』

 私達が気付いた瞬間を見計らったような形で、メモリはパソコンの中に入っていく。そしてパソコンの形が変わって行く。どんどん体が女らしい身体へと変わっていき、元のパソコンの面影はすっかり失った魅惑のレディーへと姿が変わって行く。
 そして気付いた時には、パソコンはユシーモンスターとなっていた。青い衣に身を包んだ、右目に万能片眼鏡を着用しているFカップの女性。銀色のストレートヘアーで、可愛らしい顔立ちをしているがその眼は退屈そうで、なおかつカタカタと右腕についたキーボードを弄繰り回していた。

「――――変身終了完了、ですね。まぁ、これで君達が勝つ可能性はゼロになった訳だが、どうだね? ボクの姿を目の当たりにして、絶望したのかな?」

「あ、あなたは一体……!?」

「質問の意図が分からないな、ギガスカーレットとギガバレットの諸君。ボクはそこのパソコンと、ブルーメモリが合体して生まれた、科学と魔法の融合させた怪人。ブルーシェイド。
 君達が戦ってきた敵と何一つ変わらない、ただの怪人だよ。
 倒されれば消えるだけの、ただの怪人さ」

 倒されれば消えるだけ。その言葉は私達に重くのしかかっていた。
 私達はこのパソコンにあるナノウイルスHans-deのデータが要る。けれどもそのデータが入ったパソコンは怪人となってしまった。これでは迂闊に手が出せない!

「あなた、ナノウイルスHans-deのデータを出しなさい! それがあれば世界は――――」

「――――救われるとでも言いたげだね。でもボクは嫌だよ」

 そう言いつつ、ブルーシェイドはカタカタとキーボードを叩きながら私達を見下ろす。

「ボクは君達の今までの戦い、そしてこの星の文化をパソコンと言う電算処理装置の映像から解析した。この世界は救いようもない、欲望と嫉妬の掃き溜めのような場所だ。救う価値もない、愚かな連中の集まりさ。
 そんな君達でもボクが作り出した女性を魅力的にするMed-kaと情欲的にするHit-yoshiによって、我らの組織の悲願は成就される。それを子供臭い、青臭い理論で突破できるほど甘くはないんだよ」

 カンッ、という叩き終わる音が聞こえると、壁や床が開き始めて中から大量のナイチチメイド達が姿を現す。その手には青い機関銃のような物を持っていた。

「科学と魔法の2つを合体させた、新時代型青魔導師怪人であるボクの力を思い知るが良いさ。
 ――――シリコン兵、やってしまいなさい。これだけの数さえあれば倒せるでしょう」

「シリコーン!」

 そしてナイチチメイド達は物凄い連射力を誇るマシンガンを惜しみも無く乱発。その間、ブルーシェイドは後ろでカタカタッと腕のキーボードを叩いていた。

「慈悲も無く、銃弾を叩きこんでください。ボクの調べによるとこの程度ではスーツの装甲を貫けはしても、完全に死に至らしめる事は――――」

 カンッ、という高い金属音と共に、倒れるメイド兵。そして現れたのは銃弾でボロボロになったトレイと、それを持って現れた無傷の戦士達。

「――――どうやらあの程度では倒される事もないようだね。ボクも甘く見積もったものだよ」

「お嬢様を傷付けようとした罰!」
「その身で味わいなさい!」

 ギガバレットがそうやって突っ込んで来たのを見て、カンッとまたしてもキーボードを叩き終わるブルーシェイド。するといきなりギガバレット達が地面へと叩きつけられる。胸も大きく揺れつつ、地面に押し付けられて広がって行く。

「皆!?」

「活力を意味するviture、そのメモリの特性は回復能力の高さと身体能力の向上。傷付けても意味がないのならば重加速で重くすれば動けなくなって、自然とこちらの勝利は確実。まっ、ボクならば武器を投げると言う方法を取るが、惜しかったね。経験不足と言う奴だ。次を励めば良い」

「私の仲間を放せー!」

 そして私は赤いグローブを大きく開け、そのまま相手の元へと向かって行く。しかし、ブルーシェイドは淡々と腕を掴む。そしてカチャッと突きつけられる機関銃。

「……!?」

「ピンチ力、つまりは指先の摘まむ力が強いだけで、そんなのは腕を抑えれば解決。動こうとすればあなたの身体に突きつけた機関銃が火を噴きますよ?」

「くっ……! なら……」

 私はそう言ってステルスファントム戦で見せたあの反射能力を使った。これさえあれば機関銃であろうとも反射してダメージが……

「電子魔法、青破壊剣」

 ブルーファントムの胸の谷間にあった機関銃が青く輝いて別の形態に変わって行く。機関銃の銃口が長く鋭くなっていき、それは青い長刀に変わっていき、それを胸の谷間から取り出したブルーシェイドはその長刀で私に斬りかかる。

「……!!」

 私は斬られてそのままその場で倒れる。

「な、なんで……」

「電子魔法、青破壊剣。これは相手の防御を無効化する剣。あなたの反射など、この剣にかかれば意味もないのですよ?」

「そ、そんな……完敗です」

 そして、そのまま私の意識は消えていった。

【7th Day】
 目が覚めた私の前に現れたのは、私をたおしたブルーシェイドとは違う女性の姿があった。
 黒いベールのようなものを付けた黒い喪服のような服を着ており、四肢に四角い小型装置を装着している。身長180cmの5倍の9mという巨大なおっぱいを持っているその女性は自らを、トランジスタファントムと名乗った。

 私はこの事件の首謀者である彼女を一発殴ろうとするも、縄で巻かれていて動けない。トランジスタファントムは優しく話しかける。

 曰く「ここで私を倒してどうなる?」と。
 曰く「ここで私と戦っても勝てない」と。
 曰く「ギガバレットことメイド達の命はないよ」と。

 私の心を、精神を、魂を。
 その全てを折るようにして彼女は話しかける。

 そして、もう喋るだけの人形となった私に、あの人は……。

「じゃあ、このメモリを入れてこれから君には怪人となって貰おう。大丈夫、きっと君は優秀な怪人になって、エージェント・パンクとナッノを手助け出来るさ」

『アームズ』

 そして、彼女は無理矢理私にメモリを……

【これ以降の記録はない】

=========
ユシーモンスターNo.49
〇シリコーン
立場;乳房帝国ネームネーム特殊潜入兵
概要;ナイチチに特殊溶媒に浸けて、シリコンで形を整えたスパイ兵士。身体能力はナイチチと同様であるが、武器の技術はヒトナーミ以上。

ユシーモンスターNo.50
〇ユシー・ブルーシェイド
所属区分;財団S配下
使用素材;パソコン
外見;青い衣に身を包んだ、右目に万能片眼鏡を着用しているFカップの女性。銀色のストレートヘアーで、可愛らしい顔立ちをしているがその眼は退屈そうである。右腕についたキーボードを付けている。
所見;三大魔術師系怪人の1人。パソコンの電子科学と青魔導を使いこなし、電子魔法として敵の弱点を突く戦い方を得意としている。また電子技術の応用で、武器を生成する能力も持つ。悪態を吐きつつ、人の弱点を親切に教えてあげると言うまるでどこかの人をコピーしたような性格をしている。By;??

ユシーモンスターNo.51
〇ユシー・トランジスタファントム
所属区分;財団S幹部
使用者;財団S幹部筆頭、須子井禍奈(すごいかな)
外見;;黒いベールのようなものを付けた黒い喪服のような服を着ており、四肢に四角い小型装置を装着している。身長180cmの5倍の9mという巨大なおっぱいを持っている。
所見;増幅またはスイッチ動作などの特製トランジスタを付けて、人々を膨乳する作戦を僅か2か月で成功させる。とても大きな胸を持っており、どのような攻撃能力を持っているのかは不明。By;文化者エージェント・ナッノ

ユシーモンスターNo.52
〇超乳戦士ギガバレット
使用メモリ;『V(ヴァイチュアー)』
使用者;沖杉家メイド部隊(リッチ次元)
特徴;白銀のメイド服を着込んだ戦士の格好をしたメイド。胸元にトレイやフォーク、ナイフなどが無限に入っている谷間ポケットを持っている。
所見;別次元のギガレンジャー。驚異的な回復能力と身体能力を手に入れ、なおかつトレイやフォークなどの攻撃力も上がっている。ちなみにバレットとは銃弾ではなく、従者を意味する英単語から来ている。By;文化者エージェント・ナッノ

ユシーモンスターNo.53
〇超乳戦士ギガスカーレット
使用メモリ;『R(レジスタンス)』
使用者;沖杉留子(リッチ次元)
特徴;紅色の戦闘用ブラウスと、ピンチ力を高める指に黒いゴムの特殊加工が施されている赤いグローブを両方の拳に付けている。
所見;別次元のギガレンジャーであり、ギガレッドこと沖杉留子とは魂レベルで同一の存在。指先の掴むピンチ力を高めるグローブと、相手の攻撃を全て反射するレジスタンスフィールドを併せ持つ極めて強い戦士。その力の源は皆を救いたいと言う、反逆心から来ている。By;文化者エージェント・ナッノ
=========

【8th Day~】
 全ての人間がトランジスタファントムの支配下となった世界。
 かろうじて無事だった男性達もナノマシンMed-kaによって美女へと変わり、空から降り注ぐHit-yoshiによってどんどんと胸が爆乳、超乳、そして身体を越えるほどの大きさへとむくむくっと膨らみ始める。女性達は胸が大きくなるにつれて、生きる気力を、人間であった誇りをも失い、ただただ生き続ける奴隷と成り果てた。

 それ以降、その世界では肌色しか見えない、おっぱいの星になってしまったという。