電乳戦士サイバープリキュア 第4話「ドキドキッ! クラスタのサイバーホーム訪問!」

帝国城摂政 作
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「クラスタちゃんのおうちに行って見たいですぅぅぅぅ!」

 クラスに着くなり、まるで飼い主の帰りを待ちわびていた忠犬のような勢いで走り寄って来たイリスの言葉に、江ノ島クラスタは痛む耳を抑えていた。そしてようやく耳が落ち着いたかと思うと、イリスの言葉に訳が分からないとばかりに頭を抱える。

「どうしてそんな事を言うようになった、です? 私とあなたはプリキュアという関係であっても、それ以上ではなく……」

「何を言ってるの、クラスタちゃん! 親友っ、私とクラスタちゃんとミズホちゃんとの関係はその言葉でしか言い表せないよっ!」

 どうしてミズホもその一列に入ってるかが分からないが、クラスタの頭の中にはミイリスとミズホの社交的な性格が頭の中に浮かんでいた。恐らくもう既にイリスとミズホの2人は合って意気投合したのだろう。
 プリキュアとは社交的な性格の者が成るのだろうか? いや、自分はそうではないので2人がとりわけそうなのだろうと頭の中で無理矢理納得する。

「……で、結局どうして私の家に来る事になった、です?」

「えっとね……」

 イリスの話を良く聞いて見ると、どうやらナノピコの影響が大きかったみたいである。
 イリスとミズホが会っている女子会、そこにはクラスタの話を聞くためにメイド長であるナノピコの姿もあった。その際にクラスタの家が、今は学校近くのマンションに2人暮らししてる事を知って……

「来たかった訳、ですね……。けれども安心してください、私はマンションでもナノピコと仲良く暮らしていて寂しいとかは全然なくて……」

「そんなのっ、関係ないよっ! 私が、私とミズホちゃんが行きたいんだからっ!
 今日の放課後はクラスタちゃんの家で、プリキュア女子会だよぉーーーー!」

 どうやらもう決定事項らしくて、今日の放課後は休めそうにないなとがっかりしたのであった。

第4話《ドキドキッ! クラスタのサイバーホーム訪問!》

 現代の大量生産消費社会において、新需要における新製品を大量に生産するための工場が増える一方、そんな風に置いてかれてしまった廃工場も数少なからずあった。
 そんな廃工場の1つ、《月出里(すだち)廃ベルト工場》に2人の人間が居た。いや、2人の怪人である、と言うべきか。

 金色に光り輝く輪っかが頭上数センチの所を浮かんでいる、金髪ロングのお嬢様風の顔立ち。胸の大きさはおよそLカップほどだろうか、まるで二次元から飛び出したかのような巨大なおっぱい。
 白のローブに身を包み、背中からは黒い翼が大きく羽ばたいていた。その天使のような姿をした女の人、その名もサエスディ。またの名を(自称)左の天使サエスディ。

 胸はLカップと大きく、頭の角や黒い尻尾などの悪魔的な要素が軍服という男臭い衣装を蠱惑的な衣装へと変えている悪魔。一言で言えば、悪魔軍人という所だろうか。
 黒の軍服に身を包み、頭の角やら尻尾の者、その名もウメタリア。またの名を(自称)右の悪魔ウメタリア。

 サエスディとウメタリアは、プリキュアに負けた事によってショックを受けていた。そんな彼女達に対して、「だらしがないねぇ、でし〜」と1人の女怪人が近付く。
 彼女を一言で言い表すと、龍メイド。頭には龍を思わせる角、手には龍の鱗。着込んでいるのは黒と白の二色のメイド服姿。Lカップという大きな胸を持つ彼女の名は――――【チュンドラ】。またの名を(他称)中の龍メイドチュンドラ。

「まぁ、確かにプリキュアは厄介でし〜。新たに2人も増えた事は聞いてるでし〜が、その悩みはこのアチキが解決してみせるでし〜。他ならぬ2人のために、ね」

 そう言いながら、チュンドラは懐から物を取り出す。それはどこにでもあるような、普通のポット。

「アチキのマチガウイルスは、一味違うからきっとプリキュア達も倒せるでし〜」

 そうやって間延びして、いかにも気だるげな雰囲気を纏わせていた彼女の顔が一瞬、はっきりと分かるくらいキリッとした顔へと変わる。そして――――

「ポットよっ! マチガウイルスの力によって、新たな姿へと書き変われ!」

 ポットから白い爆発が起きて、そして――――

「さぁ、行きましょうかでし〜。
 ポットのマチガウイルス、ポットスフィンクス」



「ウチ、友達の家なんか初めてでドキドキするわぁ……」

 校門から出てきたところで、さらにキュアスパークルに変身する長者原ミズホという厄介な人がもう1人増えたのを見て、クラスタはもうツッコむのも面倒になって黙って歩き続ける。
 イリスとミズホ、2人の厄介な人懐っこすぎる彼女達に反応して、反論する方が面倒だと判断した結果である。

 それからの彼女の判断は速かった。
 もう家に着いて来るのは構わない、もう後はなるようになれ。そんな諦めの境地の中、クラスタはイリスとミズホを連れて、学校前の商店街を歩いて行く。商店街とは言っても、肉屋や魚屋ではなく、スーパーや携帯ショップなどが立ち並ぶ、かなり現代的な街並みである。
 そんな街並みを10数分、歩いて行くとそのマンションは見えてきた。

 最新鋭の電脳セキュリティが施された、会員制の電子ロックのマンション。クラスタは慣れた手つきで案ション番号を手早く入力して、扉を開ける。

「……速攻で返したいけど、どうぞ」

「はいりまーーーーーすっ!」
「ウチ、友達の家なんか初めてやわぁ!」

 クラスタが嫌々ながら入るように促すと、イリスとミズホの2人が家主を先に放り出して駆けてゆく。エレベーターに入ると、イリスが「何号室かな!?」と聞いて来るので、「3階。318号室、です」と答える。

 ――――数秒後、3階へと辿り着く。そしてクラスタなんかじゃなく、イリスが部屋を開けると――――そこに映し出されたのは殺風景な部屋。テーブルも、椅子も、カップも、全てが簡素でシンプルな家具ばかりで統一された部屋。イリスとミズホの2人にテーブルの前に座らせると、クラスタはキッチンの奥へと入って行く。

「少しばかり待ってほしい、です。"今から"お菓子を作らせて貰う、です」

 クラスタがそう言って、ボウルの中にホットケーキミックスを入れていく様を見て、イリスが「えっ、ええっ!?」とびっくりしていた。
 ミズホが「どうしたの?」とキョトンとしており、クラスタはそんなイリスに関係なくホットケーキ作業を続けていく。

「(ふっ、普通、お友達へのお茶菓子に手作りのパンケーキを用意する!?)」

 たとえ、料理が趣味な人でもわざわざ手作りのお菓子を作るだろうか?
 とは言え、別に悪ふざけで料理をしているわけではなく、彼女の手さばきからして見ても料理慣れしているのは明らかである。

「(まっ、そんなクラスタちゃんの新たな一面が知れて嬉しいけどねっ! 楽しみだなぁ!)」

 ワクワクと、ドキドキ。
 イリスはクラスタの料理にワクワクしていた。
 一方、ミズホの方は長いモデル生活があったから、今日が初めての友達の家での女子会。それ故にミズホは緊張のあまり、さっきから汗をかいてばかりである。

 3分という時間はすぐさま過ぎてしまい、クラスタは2人の前にパンケーキを置く。市販のメイプルシロップではなく、わざわざクリームホイップを自作するというこだわりようである。ナノピコが小さな身体でも頑張ってドリンクを2人に注いでいた。

「……どうぞ、です」

「「いっただきまーす!」」

 2人が頬張ると、口の中に今まで口にした事がないような独特な甘みが広がる。都会のオシャレなカフェ、そんな印象が強いパンケーキ。
 イリスとミズホの2人が美味しそうに食べ、ナノピコは「うぅ……姫様に友達がぁ、こんなに!」と少し涙目だった。クラスタは「はぁー……」と溜め息を吐いていた。

「それを食べたらもう帰って欲しい、です」

「えぇ〜!? イリス的にはもーっと、クラスタちゃんのことを知りたいんだよ! 料理好きだけじゃなくて、他にも……あっ! この本とかなにかなぁ?」

「ウチにも、ウチにも見せてなぁ〜!」

 そう言って本棚から適当な本を取り出して、2人で読み始めていた。その様子を見て、まだまだ帰りそうにないなぁと思って、財布を持つ。

「……少し買い物してきます、です。飲み物に関しましてはなにかリクエストがありますか、です?
 1000円を超えない程度なら、普通に買って来ます、です」

 そう言って買い物袋を持って尋ねると、2人が好みの飲み物を口にする。

「私っ! サンドウィッチバター風味醤油ジュースで!」
「タコ焼き味、もしくはお好み焼き味で頼むわぁ!」

「……オレンジジュース、買ってきます、です」

 2人の、変な好みジュースなんかを買うつもりは毛頭なく、クラスタは一蹴して部屋を出て行った。
 その後ろに、ナノピコも慌てて出て行った。



「……オレンジジュースだけなのに、何故3種類もあるのか、です?」

 自動販売機にてオレンジジュースを買おうと見ていたが、『粒入りオレンジジュース』『ひえひえオレンジジュース』『オレンジジュースハイパー』と沢山あることに対して可笑しい、と判断していた。
 とりあえず、迷ったので『ひえひえ〜』を2つ購入する。そして自分用に『クライマックスZ』を購入する為にボタンを押して――――


「相変わらず、変なジュースの好みをしてるでし〜な。姫様」


 その言葉に、クラスタは反応してプリキュアに変身するためのスマホとカードを取り出す。ナノピコもまた、その人物を見て憤慨するように顔を赤らめていた。

「――――お前は、【チュンドラ騎士団長】!? なんでこんな所にいるなの!?」

 龍の角とメイド服が特徴の彼女を見て、ナノピコが憤慨するようにして言い出す。一方でチュンドラ騎士団長と呼ばれた半龍人メイドの彼女は大きな胸を大きく揺らすほど否定して、「チュンドラで良いでし〜」と言っていた。

「なにって、簡単なことでし〜。
 アチキの今の仲間であるサエスディとウメタリア……その2人と同じように、このチュンドラも戦いに来たでし〜。
 さぁ、出番でし〜。ポットスフィンクス」

『了解カイ〜!』

 そう言ってチュンドラの指示の下、現れたのは赤い仮面を付けた白い水蒸気で出来たスフィンクス。煙の先は名前の通り、普通のポットに繋がっていた。
 しかし、それよりも気になったのは、マチガウイルスの怪物が"喋った"事であろう。

「喋る、怪物……。
 まさしくあなたの一面を良く表しているなの」

「大きなお世話だし〜、ナノピコ。
 さぁ、姫様? どうするでし〜?」

「無論! 戦うのみ、です!」

 そして、クラスタはスマホにカードをかざす。


「キュアライゼーション! ワクチンっ!
 救済を、今ここに! レッツ・プリキュアチェンジ!」

 クラスタが叫ぶと共に、彼女の姿が真っ白な光に包まれる。

 まず、彼女の銀色の髪が桃色の、鮮やかな色に変わると共に、背中の方まで長くさらーっと伸びる。服は真っ白なドレス、かと思いきやその上にピンク色のワンピースが着けられる。ワンピースに押し潰さられ、ただでさえ大きな彼女の胸がさらに大きく見える。
 靴もカジュアルなピンクの動きやすそうなシューズに、両手には殺菌のためかピンク色の手袋がはめられる。

 右手に持つ大きな注射器、そして背中の白い翼。
 それはまるで、白衣の天使の言葉が相応しい姿である。

「世界の浄化の、救世主! キュアワクチン!
 スーパープレイ、見せちゃうよっ!」


「アチキのマチガウイルス、ポットスフィンクスの力を見るが良いでし〜」

 チュンドラはそう言って、ニコリと笑っていた。



『イッキマース! スフィンクス・パーンッチ!』

 ポットから出て来た水蒸気で形作られたスフィンクスは、蒸気の拳をキュアワクチンへと向けていた。キュアワクチンはそれに合わせるように、自分の拳をスフィンクスの拳とぶつけていた。
 キュアワクチンとスフィンクスの互いの拳はぶつかり合うが、スフィンクスの方が吹き飛ばされていた。

「ほほぅ、やっぱりキュアワクチンはワクチンの効果もあって、マチガウイルスよりも強いでし〜。だけれども、アチキの方はただの力勝負では勝てないでし〜?
 ポットスフィンクス、作戦開始でし〜」

『了解カ〜イ! スフィンクス・ミスト、発動で〜い!』

 ポットスフィンクスはチュンドラのオーダーを受けると共に、ポットスフィンクスのほっぺたが大きく膨らむ。限界まで膨らんだと思うと、その中身をキュアワクチンに向かって大きく白い息を出していた。
 キュアワクチンに向かって放たれた白い息、それを受けてキュアワクチンは辺りをうかがっていた。

「なっ、なに? これ?」

 キュアワクチンが辺りを見渡すと、彼女の周辺にはポットスフィンクスが吐いた白い水蒸気が覆っていた。キュアワクチンの周りの水蒸気は、そのまま白い人の形となっていく。
 白い人の姿となったそれを見て、キュアワクチンは驚いていた。

「まっ、まさか、【おかあさん】!? それに【おとうさん】も?!」

 その白い煙の姿、それはキュアワクチン――――江ノ島クラスタの母と父の姿であった。さらに他にも白い煙は、クラスタの知り得る、かつての仲間達であった。

『あなたが悪い』
『悪い』『悪い』『悪い』
『クラスタ、お前が悪い』
『弱い、惨めな、お前が悪い』
『悪い』『悪い』『悪い』『悪い』

 永遠に続いて行く、クラスタへの悪口。
 白い煙という、本人でない事はキュアワクチンも分かっていた。けれども、キュアワクチンの頭は彼らの悪口が脳の奥底に響いていた。

「あっ、ああっ! ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ―――――――――――――――――――――――――――――――――――!」


「くふふぅ! アチキのポットスフィンクスの白い水蒸気の幻術は、偽物だとしても本人の奥底に響くだけの精神攻撃を与えるでし〜!
 プリキュアを倒すのに余計な力なんて必要ないでし〜、それこそがチュンドラの戦いなのでし〜」

 『イェーイ!』と、チュンドラとポットスフィンクスは互いの手を叩き合い、嬉しさを表現する。

「さぁ、ポットスフィンクス! 止めでし〜!」

『了解カ〜イ!』

 ポットを引きずりながら、ポットスフィンクスはキュアワクチンに近付くと、そのまま水蒸気の拳を振り下ろす!

「キュアワクチンの最期、でし〜!」



「そうは、いかないよーーーーっ!」
「ウチらも忘れたら、アカンでぇーーーーっ!」


 そんな声と共に上空から現れたのは、キュアフレンズとキュアスパークル。2人はポットの方をキックで吹き飛ばす。ポットから出る煙のポットスフィンクスは、ポットが吹き飛ばされた事によってそのまま遠くへ吹き飛ばされる。

「くっ! 報告にあった別のプリキュアでしか……。恐らく、ナノピコが呼んで来たでしか」


「大丈夫、クラスタちゃん!」
「平気かいな? ハグしたろうか?」

 チュンドラの言葉も聞かずに、2人はキュアワクチンの元へと近寄る。様子がおかしいことに気付いた2人、キュアスパークルはキュアワクチンを大きな胸で抱きしめていた。
 大きく、全てを包み込むような豊かな胸で包まれるも、キュアワクチンは「ごめんなさい、ごめんなさい……」と嘆くばかりだ。

「くふふぅ! ポットスフィンクスの嘆きの霧は、相手の精神を追い詰めるでし。あんた達がいくらあがこうが無駄なあがきというものでし!
 けれども、クラスタちゃん以外のあんた達もアチキがきっちり、始末するでし」

 ドンッと、チュンドラの横にポットスフィンクスが降り立つ。その際、衝撃でフレンズとスパークルの胸がたゆんっと揺れ動くも、2人は堂々とした様子で立っていた。

「ポットスフィンクス、"第2形態"でし」

『了解カ〜イ!』

 と、指示を受けたポットスフィンクスは、自らの仮面を"裏返す"。
 赤い仮面の裏の、黒い仮面を付け直すと、ポットスフィンクスの姿が変わって行く。ポットの中に戻ると、ポットを突き破るようにして黄金色の四肢が出て、蓋を着けたままスフィンクスの顔が現れる。

「これこそ、チュンドラの幻想系マチガウイルスの真骨頂っ!
 第1形態と第2形態を使いこなす、アチキのマチガウイルスの力を見るが良いでしっ! 黄金ポットモード、戦闘開始でしっ!」



『了解カ〜イ! ポット・ゴールデンナックル!』

 黄金の拳を強く握りしめて、新たな姿となったポットスフィンクスが殴りかかって来る。それを防ぐために前に出て来たのは、キュアスパークルだった。
 スパークルはランプを前に出すと、ランプから大量の泡が飛び出てくる。大量の泡は3人のプリキュアを守るように大きな膜となって、3人を守っていた。

「クラスタちゃん! クラスタちゃん!」

「ガタガタ……ブルブル……エラーメッセージ……エラーメッセージ……」

 キュアフレンズが話しかけるも、キュアワクチンは壊れたパソコンのように同じ言葉を繰り返す。どうしようと悩んでいたキュアフレンズであったが、アニマルセラピーという言葉を思い出して谷間から大量のワンコを出して癒しを与えようとしていた。その癒しはあまり効果がないようで、キュアワクチンはまだ壊れたままだった。

「むむぅ……! これでもダメかぁ……。
 そうだっ! "おっきいの"ならイケるかも!」

 なにやら不安な響きと共に、キュアフレンズはう〜んっ、と力を込める。
 力を込めると共に、彼女の爆乳おっぱいに白い光が集まって行く。集まると共に、彼女の頬がうっすらと、赤色に染まって行く。

「はっ、はぅ〜♥ くっ、くるぅ〜♥ いっ、いくっわぁ〜♥」

 少し色っぽい、どことなく危ないものでもているような行為。
 そして、そのままキュアフレンズの胸を押しのけるようにして、1匹の巨大な犬が現れる。現れた犬は「はぅはぅ!」と大きな鳴き声をあげながら、惜しげもなくキュアワクチンの顔をぺろりぺろりと舐めていた。


「エラーうぷ、メッセーうぷっ! エラーうぷうぷっ……って、しつこ〜い、ですぅ!」


 犬のしつこい舐めに対して、今まで壊れたパソコンのようであったワクチンが復活する。それに対してフレンズの顔が、一瞬にして笑顔になる。まぁ、元から笑顔がさらに笑顔に、という感じであったが。

「……クラスタちゃん! 元に戻って良かったぁ〜!」

「迷惑をかけたみたい、です、ね……」

「そんな事ないよっ! だって、私達はプリキュアの友達で、親友っ、でしょっ!?」

 その言葉に全く、といつも通り溜め息を吐いていたが、いつもよりかは嬉しそうであった。


「チュンドラっ!」

 復活したワクチンは、スパークルの膜を抜けてポットスフィンクスの前に立つ。それを見たチュンドラはヤバそうな雰囲気を感じて、「あわわぁ……でしぃ……」と手を当てて分かりやすく動揺していた。

「今からそいつも倒す、です!
 一気に肩をつけるです。フロッピー!」

 パチンと指を鳴らすと共に、彼女のスマホから出て来たのは1匹の馬。
 銀色の毛を持つ、美しい馬はキュアワクチンの隣に立つと、そのままキュアワクチンは馬の上に跨る。

「――――いきますっ! フロッピー!」

 キュアワクチンが手綱を握ると共に、馬は勢い良くポットスフィンクスの方へと向かって行く。
 馬が走るのに合わせて、Jカップの大きな胸が揺れ動いて、目に毒だろう。そしてキュアワクチンは自分と同じくらいの大きさの巨大注射器を片手で持つと、馬の進行方向に注射針を向けていた。


「プリキュア! ワクチン・インパクトっ!」


 馬が光の速さに加速し、ポットスフィンクスの横を通り過ぎると、ポットスフィンクスには巨大な注射器が身体を思いっ切りへこますほど入っていた。
 注射器が突如として爆発し、ポットスフィンクスをピンク色の煙がつつむ。

 煙が晴れると、そこには少しへこんだポットが床に落ちていた。

「くぅっ……!? 覚えているでしっ、プリキュア達!
 次こそは、我らがヌルリスの恐ろしさを見せてやるでし〜っ!」

 そう言って、チュンドラは帰って行く。


 変身を解除したキュアワクチン――――江ノ島クラスタは、スマホで口元を隠しながら小さく声を出す。

「……まさか、助けられるとは思っても見なかった、です。
 正直危なかったの、です。

 ――――あっ、ありがと////// です……」

 ぷいっ、とそっぽを向く彼女に、イリスとミズホが可愛いっ! と、大きな声をあげていた。


「あっ、そうだっ!? 姫様の作るカレーライスは絶品なんですなのっ! よろしかったら2人とも、今晩はうちで一緒に食べて行って欲しいなのっ!」

「ぜひっ!」
「勿論やで!」

「――――ナノピコぉぉぉぉっぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!
 余計な事を言うなぁ、ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」




「ふぅ……ここまでくればいいでし〜」

 チュンドラはクラスタ達と戦っていた場所から離れた川辺の上で浮かびながら、ほっと一息吐いていた。

「しっかし、姫様も成長したでし。まさかあんなお友達がいっぱい出来てるとは、チュンドラもうっかり泣きそうになったでし……ううっ! 思い出した今でも泣けそうで……しっ!?」

 と、ハンカチを取り出して目元を拭おうとするが、そのハンカチを1発の弾丸が貫く。
 慌てて避けるも、弾丸に打ち抜かれたハンカチはその場にふわりふわりと落ちていった。

 落ちて行ったハンカチは、そのまま下に居た1人のライダースーツを着た女が拾い上げて行った。
 182cmくらいの高身長のモデル体型の、Jカップという大きなおっぱいをライダースーツでさらに強調する姿であった。黒いヘルメットを被って顔は見えないが、美少女である事は間違いないだろう。
 そんな美少女はハンカチを拾い上げてバイクに乗って、どこかへと去っていく。

「なんだ、彼女……?
 なんだか不安でし〜」


【次回予告!】
「クラスタさん、スマホを取り上げさせていただきたく」
「――――すっ、スマホがぁ!? dこえkをおk?!」
「くっ、クラスタちゃんが壊れた声を出し始めた!?」
「生徒会長はんに、取り返しにいきまひょ! クラスタさんに、イリスさん!」

 次回、サイバープリキュア!
【癒しの守護神! キュアアイギス!】

「でk2おkふぉ3fどq」
「……叩けば直る、かしら?」