頭を上げてチラッと横目で貴嶺さんを見た時、オレの望みが……絶たれた。
「あっ、村野くんおはよー」
「お、おはよう」
「うん、おはよー」
付近を通る時に目が合った為、気さくに挨拶をしてくれた貴嶺さん……そんな貴嶺さんに一応は挨拶を返せたものの、オレはもう放心状態だった。
(……わかってはいた、わかってはいたんだ。でも、でもさァ、期待しちまうだろ……どんなに無いとは思ってても少しくらいの期待はさァ……)
そんな放心状態のオレを周りの人間は当然気にする事もなく、その後に担任が来て連絡事項とかを話してから去っていき1時間目の授業が始まっても尚オレはずっとそのままだった。
そしてあっという間に本日最後の授業……ある程度は放心状態から回復はしたものの、未だ今朝の事を引きずっていたオレは授業なんて受ける気になれなかったので机に伏せていた。
(……もうこのまま終わるまで寝ちまおうかな、うん)
失意のままそんな事を思いながら目を閉じると、意外にも眠気はすぐに訪れてくれた。
『……起き……村……ん』
体を揺さぶらる動作にうっすらと聞こえる声。
『……起きて、村野くん!』
『んん……?』
机に伏せていた顔を上げると、そこには貴嶺さんがいた。
『……貴嶺さん?おはよう』
『おはようじゃないよ!もう放課後だよ?そろそろ帰る支度しないと!』
『えっ?あー、マジで寝ちまってたんだ……起こしてくれてありがとう』
『ううん、どういたしまして!』
お礼を言うとそう返してきた貴嶺さん……ん?何か貴嶺さんの胸辺り違和感が。
『貴嶺さん、それ……』
『それ?』
『ほら、その……うおっ!』
『ど、どうしたの?……って、何これ!?』
胸のパツパツを指摘しようとした所、そのパツパツが一気に弾けたと思った途端にブレザー所かブラウスすら弾けた中からブラジャーを押し上げるように勢いよくおっぱいが盛り上がってくる。
『く、苦しい……』
『貴嶺さん、大丈夫!?』
『も、もうダメみたい……きゃあ!』
そして膨れ上がったおっぱいは最後に残ったブラジャーすらも弾け飛ばしたのだった。