「次郎さん・・・あのっ!私そろそろ巨大化しそうなんですっ・・・」
「えっ・・・アリア、今なんて?」
アリアのいきなりな発言に次郎は戸惑う。
「あっ!そうでした、地球の方には馴染みがないんでした・・・私達シュレース星人は周期的に巨大化しちゃうんです・・・」
アリアの話によるとシュレース星人にとって巨大化はごく当たり前なことらしい。
例えるなら冬に熊が冬眠する、春に鹿の角が生え代わる、といったなものと何ら変わらないのだとか。
またアルファス星人のように自分の意思で巨大化する訳ではないので
巨大化をコントロールすることはできないらしい。
シュレース星人にはそれなりに詳しいはずの次郎でさえ全く知らなかった事実である。
「ただ問題が1つあって・・・普通なら約1年に一度のペースで巨大化は起こるんですけど、私の場合もう5年も巨大化が起こらなかったんです・・・」
「つまり・・・どうなるんだ・・・?」
「普通なら巨大化は2倍くらいですけど、私は5年分一気に巨大化すると思います。おそらく・・・10倍くらいだと・・・」
「10倍か・・・とんでもないことになりそうだな・・・」
アリアはただでさえ巨大すぎるのだ、これ以上大きくなるなんて次郎にさえ想像できない。
「なら・・・巨大化する前にこれを付けてくれないか?」
次郎がアリアに渡したのは青色の綺麗なイヤリングであった。
「元々誕生日プレゼントにあげるつもりだったんだ。少し早めだけど渡すことにするよ・・・」
「次郎さんっっ・・・ありがとうございますっ!!一生大事にしますから・・・!」
次郎からのプレゼントがよほど嬉しかったのか
さっそくアリアはイヤリングを付けて楽しそうにしていた。
「それじゃあ、さっそく移動しようか。宇宙人街の真ん中で巨大化する訳にはいかないし」
「そうですね・・・なるべく広くて人のいない所が良いと思います・・・」
こうして二人は海辺の砂浜へとやって来た。
あれから数時間が経過していた。
「次郎さん・・・『巨大化』が来たみたいですっ・・・」
アリアが言うと同時に巨大化が始まった。
元々巨大である身体がさらに巨大化していくのは圧巻であった。
尻が、胸が、アリアの全てがドンドン大きくなっていくのがよく分かる。
まるで世界がアリアで覆われていくような錯覚さえ感じるほどである。
「それにしても、凄いことになったなぁ・・・」
その巨大さは次郎の予想を遥かに越えていた。
雲は足首の辺りを漂い、可愛らしい乳首は富士山をも凌駕している。
おっぱいに至っては、もはや比較できるものがない程だ。
そのおっぱいからなる谷間も凄まじく、深海の海溝よりもさらに深いものを造り上げている。
今のおっぱいは元の大きさより2周りも3周りも巨大に成長しているようだ。
「ところで、この巨大化が元に戻るのはいつになるんだ?」
「たぶん・・・1ヶ月はこのままだと・・・何しろ5年分の巨大化ですし・・・」
「なっ!!何だってっっ!?」
1〜2日程度だと思っていた自分が甘かったようだ。
「次郎さん・・・どうかしましたか・・・?」
先程から次郎は難しい顔をして何やら考え事をしているようだ。
「元に戻るまで時間もあることだし・・・せっかくだから巨大化した今しか出来ない事をしてみないか・・・?」
「例えば・・・どんなことですか?」
次郎は悩む。
最近milk bathはあまり繁盛していない。
さらに1ヶ月以上の閉館というのは、色々とダメージが大きいのである。
むしろこの1ヶ月で最近の売り上げの低さをカバーできないだろうか・・・。
「そうだね・・・じゃあ!アリアの大きな身体を使ったでホテルを開く、なんてどうかなっ!?名付けて【ホテル・アリア】なんてね!」
「あっ!それ面白そうですっ!!やってみますね♪」
こうして今、期間限定の大型ホテル【ホテル・アリア】が誕生したのであった。
最近の宇宙人街はある噂で持ちきりであった。
元々巨大であるアリアがさらに巨大化し『ホテル・アリア』という大型ホテルを身体の上で行っているというのだ。
「ねぇリリ姉見て見て!アリアさんのおっぱい、すごぉぉぉぉぉぉぉぉぉいよ!!!!!!」
「どんだけ興奮してるのよっ!!!いちいち言わなくても分かるっての!それにしてもこの宇宙人街から見えるだなんて・・・」
この手の噂でツグミが反応しないはずが無かった。
・・・いや噂でなくとも宇宙人街からも十分に確認できるのだ。
宇宙人街から現在アリアがいる海岸までは、そこそこな距離があるはずである。
しかし、仰向け状態でも天高くそびえる山の様なアリアの爆乳はここからでもはっきりと見ることができる。
その大きさは計り知れないものである。
「うわ〜!すっごい良い眺めだよぉ!!」
さっそくアリアの乳首の上へとやって来たリリとツグミ。
もちろん自力で登って来た訳ではなくホテル・アリア専属のヘリに乗って来たのだ。
乳首といっても富士山に匹敵する大きさを誇っているのだから。
さらにおっぱい全体となるとエベレストより遥かに大きい。
雲はおっぱいの下の方を漂っているので景色を遮るものは何もなく
常に絶景が楽しめる。
「じゃあリリ姉・・・さっそく中でくつろごっかぁ!!!」
「えっ!?中って・・・ツグミ、何処に行くつもり・・・?」
「決まってるじゃない、アリアさんのおっぱいの中だよ!!今のアリアさんの乳腺は『milk hotel』って呼ばれているんだよ?」
「そんな、バカな話があるが訳な・・・」
そう言いつつ乳腺へと入ったリリは中の光景を見て驚いた。
乳腺とはいっても入り口は火山の火口の様に大きく内部も超特大の洞窟のようであった。
だがリリが驚いたのはそこではなく、人の多さだ。
パッと見ただけでも数千人、いや数万人いるかもしれない。
中には100メートル以上はありそうな巨人もちらほらと見え
この乳腺、いや『milk hotel』が如何に巨大であるかを物語っていた・・・。
「リリ姉、ここにいるお客さんみ〜んな爆乳だよぉ!まさかっ!ここが幻のおっぱい王国!?」
「おっぱい王国って何よ!?」
いい加減ツッコミに疲れてくる・・・。
だがよく見てみると確かにツグミの言うように全ての客が爆乳であることに気づく。
「あれ?この匂いは・・・」
頭を貫く程の濃厚なミルクの香りを感じた途端に体に変化が起こった。
ツグミは爆乳、リリは超爆乳へと変化していたのである。
おっぱいの内部という環境なので、ミルクの成分が空気中に大量に漂っているのだろう。
といってもミルクを飲んだ訳ではないので巨大化までは起こらなかったのだ。
「わ〜い!爆乳になれた・・・という訳でっ!さっそくリリ姉の超特大おっぱいも揉ませて〜」
「あんたねぇ・・・全くもうぅ・・・」
もはやこうなったツグミは誰にも止められない。
リリは抵抗を試みるも結局はいつものようにツグミに押し倒されるのであった。
疲れはてた2人はそのまま地面に寝転がった。
この乳腺全体がベッドとなり、何処でも寝ることができるのだ。
心地良いおっぱいのベッド、優しいミルクの香り、おっぱいの奥底から響いてくるアリアの心臓の音・・・。
まるで母親のお腹の中にいるような安らかな気分であった。
「そうだ・・・大事なこと忘れてた!リリ姉、特濃milk bathに行こうよ!」
「それってもしかして・・・」
「そのもしかしてだよっ!!!乳腺の最奥まで行けばミルクがわき出てるから、特濃のmilk bathって訳だよ!」
「ちょっと待ちなさいよ・・・私あんたのせいで疲れたから、もう少し休ませ・・・」
「じゃあ私先に行って来るからっ!!リリ姉は待っててねぇっっ!!!」
「ちょっと待ちなさいツグミ!」
リリが止める間もなくツグミは乳腺の奥に走って行ってしまった。
この後ツグミは複雑に入り組んだ乳腺の中で迷子となり
外に出られるまで数日はかかったという・・・。