大宇宙温泉物語

ttn 作
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「フフ・・・では早速お願いしようかしら・・・?」

大宇宙温泉にとある客がやって来た。体のサイズは普通。地球人と同じである。
だが胸の大きさは超特大。温泉の従業員達も呆気にとられていた。

「リリ姉、今の見たっ!?あんなスッゴイ大きさのおっぱい、中々見れないよ!」
「ツグミじゃないけど・・・確かに思わず私も見ちゃったわ・・・」
「少し前に来た団体のお客さんの中に、アレくらいの猛者はいたけどね!」

そんな懐かしい事を振り返る二人をよそに、そのお客は浴場へと向かっていく。
いつものように体洗いを担当するレイも一緒に浴場へと向かった・・・。



全裸で横たわるお客。その体によじ登り、素早く体を洗っていくレイ。慣れた手つきだ。
洗っている最中、突然お客がレイに声を掛けてきた。

「ちょっとお願いがあるのだけれど・・・良いかしら?」
「ああ。基本的にはどんな要求にも善処はする」
「じゃあ、ここをもっと重点的に洗って下さらない?」

彼女が指差したのは自分の胸元にある大きな乳首であった。だが断る理由は無い。
レイは了承し、お客の胸を登り乳首に近づいた。

グラァァァァ・・・・・・・

突如、めまいがしたレイ。思わず体が倒れそうになる。自分に何が・・・!

「フフ・・・もう遅いわ・・・しかし、結構堪えた方ねあなた・・・」

耐えた?もう遅い?
薄れ行く意識の中でレイは状況を理解できずにいた・・・。



意識が戻ったとき、レイはそのお客の胸の谷間に入れられていた。身動き一つ取れない。

「お前・・・一体俺に何を・・・」
「フフ、一つ教えてあげるなら・・・あなたは私のおっぱいの香りにやられたのよ?」
「ま、まさか・・・貴様はっ!」
「お察しの通り。私はダリズ星人よ・・・?」

レイは過去の戦場の記憶を呼び覚まし、ダリズ星人のことを思い出していた。
ダリズ星人・・・大きさは地球人と変わらない。だが皆、胸が大きい種族である。
そしてその胸が恐ろしい。
彼女らは乳首からミルクの香りを漂わせる。
その香りはダリズ星人よりも体の小さい種族を誘惑し、自由に操る効果がある。
当然ヨクト星人であるレイも条件に当てはまる。乳首に近づき、香りを嗅いでしまった。

もう、体の力は入らない。いつもの超人的な技の数々も一切使えない。
まるで、人形のようになっていた。

「フフフ・・・さぁって・・・後は・・・」

こんな事になるならば、彼女がどの星の生まれか前もって確認するべきだった。
だが全てはもう遅い・・・。まさかこの俺が、戦場以外で死ぬなんてな・・・。

「あのっ・・・一体何を・・・?」

ふと声が聞こえた。視線を動かせばそこにいたのは一人の少女。
確か優弥の友人で、少し前に俺に耳かきを頼んでいた・・・。
名前は・・・相沢・・・

俺の意識はそこで途絶えてしまったのだった。



「あっ!意識戻ったんですね・・・!良かった・・・」
「お、お前は・・・」

目の前にいたのは優弥の友人でありこの大宇宙温泉の常連の一人でもある相沢ゆかり。
倒れていた俺を助けてくれたのは彼女のようであった。
その後彼女、相沢ゆかりから話を聞いた。

俺を捕らえていたダリズ星人の女は、相沢の姿を見ると途端に姿を消したという。

「フフっ・・・仕方ないわ、また次の機会にね・・・」

そう一言残し、まるで瞬間移動でもしたかのように一瞬で姿を消したという。
後に残されたのは奴のミルクの香りにやられ、身動きが取れなくなっていた俺だけだったらしい。

「レイさん、本当に良かった・・・体の調子も戻ってるみたいだし・・・」

相沢の声を聞きレイは気付く。まだ少し不自由ではあるが体が少しは楽になっている。
どうやらミルクの香りから解放されたためらしい。

「色々迷惑を掛けたな・・・この礼はいつか必ず返す」
「そっ、そんなの良いですよ!優弥だけじゃなくて私自身も時折お世話になってますし」
「そうか・・・ところで一つ言いたいのだが」
「はい?」

「寒くないのか?」

レイの声を聞き相沢は我に帰った。
突然気絶したレイを見つけた相沢は必死にレイを助けていたのであった。
自分が風呂に入りに来ていた事さえ忘れていた。
そう、今彼女は完全に何も身に付けていない。
素っ裸の姿で、レイの前に堂々と表れてしまっていた。

「わあぁぁぁっっっ!?忘れてっっ、忘れてくださぁぁぁぁいぃっっ!!!?」

そう叫び、脱衣室へ駆け込む相沢。それを微笑ましそうに見つめるレイ。
こんな少女に助けられるとは、いつか必ず礼は返そう。そう心に決めたレイだった。