大宇宙温泉物語

ttn 作
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「どこ行ったのよぉっ!!出てきなさいよっ!ヨクト星人のくせにぃぃっ!!!!」
「はぁ・・・ヤツめ・・・まだ探してるのか・・・」

これはまだレイが温泉で働くより前の話。
何でも屋として気ままに働いていたレイだったが
傭兵として宇宙中を戦いながら駆け回っていたあの日々は消える事など無い。

今現在も、かつてレイに負かされたリベンジを果たしに来たのだろうか・・・。
傭兵種族であるデカン星人の中でも最強と言われる
「百戦錬磨のユノ」にレイは、もう数時間近くも追われていたのであった。

ここは街中。出来れば無駄な戦闘は避けたい、と思いレイは逃げていたのだが
ユノはそんなことは考えてはいない。自分の足元に集まり上を見上げている
デカン星人から見れば小人のような、現地の人々のことなど気にも留めてはいない。

「くっ・・・どこまでもしつこいっ・・・どこか隠れるとこは・・・」

レイは必死に隠れる場所を探していた。

「うわっ!?」

突如体が空に浮き上がる・・・いや違う。巨人に上から持ち上げられたのだ。
だがユノではない。ユノに気をとられてしまい、別方向からの攻撃に油断していた。
そのまま高く持ち上げられ、ある高さまで来るとスッ、と落とされた。
そのまま落ちていく俺の体は、深い深い谷間の奥底へと入っていく・・・。



「見失ったわっ・・・アイツ・・・次こそ、あのイーズムでの屈辱を晴らすんだから・・・!!!」

そんなユノの声が聞こえた。だが深い谷間の奥底にいて、声も小さくしか届かない。
とりあえずこの谷間の奥にいたことでユノから逃げ切る事ができたらしい。

だが次は・・・この谷間からの脱出を考えなければならない。
こんなトコにずっと入れられているわけにもいかないのだから。
そう思い谷間の壁を押しのけようとするが
肉感的なその壁はあらゆる衝撃を吸収してしまうようだった。
仮に肉の壁を押しのけ、谷間から逃げ切る事ができたとしても
そのまま見つかって、さらに谷間の奥深くに入れられてしまう可能性もある。
このままでどうするべきか、と思っていると・・・。

すー、すー。

そんな音がする。おれをここに閉じ込めているヤツの寝息だろうか。
よく見れば目の前の肉感的な壁も寝息に合わせ動いている。
これはチャンスかもしれない。
そう思った俺は何とか肉の壁を押しのけながら、深い深い谷間の脱出に成功した。
そして俺を捕まえた本人に気付かれる事なく、走り去っていくのだった。
顔だけでも確認しておくべきだったかもしれないが、そんな余裕は無かったのである・・・。



「あらぁ・・・寝ている間に逃げられてしまったみたい・・・」

小人一人を谷間の奥深くに、隠しこんでしまうほどの爆乳の持ち主が目を覚ました。
だが逃がしてしまった事をあまり悔やんではいない様子であった。

「フフ、まぁ良いわ・・・また別の機会に・・・会いに行こうかしら・・・」

彼女の名前はアウラ。ダリズ星人である。
爆乳からミルクの香りを漂わせ、ダリズ星人よりも体の小さい種族を自由に操る能力を持つ。

そんな彼女は常に新たな標的を探している。
自分の能力で遊ぶための、おもちゃとして強い小人を探している。

そんな彼女に選ばれてしまったレイ。
またいつか、アウラは必ずレイの前に現れる事だろう・・・。