milk story

ttn 作
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地球でもミルクを飲む人は大勢いる。だがそれは牛の乳に限った話であろう。
地球では人間の女性の乳房で作られるミルク、つまり母乳を飲むのは赤ん坊だけであり
一般的な人々は成長するに従い、二度と口にする事が無くなるのが当たり前である。

だが宇宙全体では決してそうではない。
シュレース星人など、数多くの宇宙人のおっぱいから作られるミルクは
今も様々な星に運ばれ、多くの人々のノドを潤しているのである。

そして、ここ地球にはmilk barという店がある。
店の商品はシュレース星人の様々なミルク。もちろん普通のミルクではない。
多くの志願者の中から、選び抜かれたのシュレース星人だけがここで働いている。
そんな選び抜かれた彼女達から絞られるミルクは
宇宙一、とさえ言えるかもしれない程の超絶品ミルクなのだ。

地球と言う田舎の星にあるため、昔はこのmilk barも隠れた名店と言うイメージであった。
だがその美味しさはいつの間にか宇宙中に噂として広まって行き、気が付けば
この店は仕事帰りの男から、宇宙で名を知らぬ者などいないような超大物までも
通っているという、何とも奇妙な店となっていったのである。

そして今、このmilk barで、とある宇宙一を決める戦いが始まろうとしていた・・・。



ここはmilk barの地下にある特別な部屋であり、開くのは通常営業が終わった夜遅くであった。
1階にある店内は狭く、地球人のお客でも10人は入れない程の狭さである。
だがこの地下の特別な部屋は違う。宇宙中から様々な大きさの宇宙人が来れるように
かなり広めに設計されており、どんな巨人でも小人でも安心して入れるようになっていた。

だが、滅多な事ではこの地下の部屋が開く事は無い。
しかし今日は、店長のある考えによりこの地下の特別な部屋に客が招かれる事となった。

「皆様、本日はこのmilk barにお集まりいただき大変ありがとうございます」

この店の店長である男が、集まっている数名の客に向けてあいさつをした。
店の従業員、そして客までもこの店長の事を親しみを込め「マスター」と呼んでいる。

とある王国の次期国王、宇宙全体に広がる巨大企業の社長、巨大資産を持つ富豪・・・。
集まった客は皆、超大物でありミルクの味に関しても宇宙トップクラスの食通であった。

「今回皆様には2種類のミルクを飲んでいただきます。どちらも私が宇宙中を旅しながら悩んだ末に選び抜いて決めた、究極にして至高の一品である事に疑う余地はありません」

集まった客はマスターの話をゆっくりと聞いている。

「ですが今回は皆様に、この2種利類のミルクのどちらがより美味であるか決めていただきたいのです。つまり宇宙一美味しいミルクを決めていただこう、というわけです」

集まった客はそれを了承し、早速マスターは部屋の奥にいる2人に声を掛けた。

一人はシュレース星にて近年、かなり有名なある女性。
全身が視界に収まりきらない程の超巨人であり、おっぱいのサイズも測り知れない。
外見だけでも上質のミルクの気配が漂っていたが
実際飲んでみればその味は、他のミルクなどとは比べられないほどの美味しさであった。

もう一人は地球の、とある風呂屋で働いていたシュレース星人の女性。
シュレース星人のミルクは飲み物として宇宙全土で愛されているわけだが
その風呂屋では、あえてそのミルクを飲料だけでなくも牛乳風呂にも使おうと考えていた。
店の中に入り創業者である男に聞くと、驚くべきことに風呂屋の牛乳は全て
一人のシュレース星人のおっぱいからあふれ出るミルクだけでまかなわれているという。
それを聞いて、早速そのシュレース星人のミルクを飲ませてもらったわけだが
やはりその味は、他のミルクなどとは比べられないほどの美味しさであった。

バーカウンターの反対側の壁には、超巨大な穴が4つ開いている。
選ばれた2人のシュレース星人が、そこに2つのおっぱいをそれぞれスッポリと差し込んだ。
壁の反対側にはマスターが選んだ、最高のミルクの持ち主である2人の女性がいるのである。

今、2種類のミルクによる究極VS至高の戦いが始まろうとしている・・・。



バーカウンターの反対側の壁にある、押し潰されてしまいそうな程に超巨大なおっぱい。
そのおっぱいから2人の男がミルクを搾り出そうとしている。
どちらも慣れた手つきでおっぱい全体を均等にさする。
その後さすりから揉みへと移っていき、最後は激しく乳首を刺激していった。そして。

あふれ出た絞りたてのミルクは早速お客達に振る舞われる。
それぞれの体の大きさににあったグラスからミルクを飲んでいく客達。
そして数分後、どちらがより美味しいのかという問いに対する答えはあまりにもあっさりと出た。

全員が風呂屋で働いていたシュレース星人の女性を選んだのだった。



「何それえぇぇぇっ!!ふざけんじゃないわよおぉぉぉぉっっ!!!」

突然そんな大声が店内に響き渡る。敗北したもう片方の女性が怒りの声を上げたのだった。

「まあまあ、落ち着いてください。別にあなたに非があるわけじゃあ無いんですよ?」
「でもぉっ!全員が私より隣の女を選ぶなんて・・・ありえないわっ!」
「理由は簡単です。あなた、今回ミルク絞りのプロに絞ってもらいましたね?」
「そりゃもちろんよっ!プロなんだから私の超乳でも上手く絞るに違いないわ!」
「それがいけなかったんですね」
「はぁっ!?」

その後マスターはこう続けた。

「隣の彼女のミルクを絞ったのは、彼女の同僚であり将来を誓い合った恋人さんなんです」
「だから何よっ!愛の力でミルクが上手く絞れたとでもいうわけ!?」
「2人は長い間共に働き、いつも彼が彼女のミルクを絞り続けていました。だから彼には彼女がどのようにすれば、気持ち良く美味しいミルクを出せるかが手に取るように分かっていたわけなんですね」
「それじゃあっ・・・つまり私に足りなかったのは・・・」
「ミルクを絞る側と絞られる側。その信頼が足りなかったということですね。いくらプロでも長年連れ添った2人には劣ってしまったわけです」
「・・・・・・・・そうね。よく分かったわ・・・」

その答えを聞き、さっきまで怒っていた彼女も静かになり、場は落ち着いた。
その後は味勝負に関係なく皆で仲良くミルクを飲みあい、語り合ったという・・・。



その後、集まっていた客もミルクを提供してくれた2人とその絞り役も
皆、各々の帰るべき場所へと帰っていった。
彼らが、次にまたここに来るのがいつになるかは不明である。

「あれ?お客様、まだお帰りにならないのですか?」

マスターは一人残っているお客に声を掛けた。巨大資産を持つ富豪の女性である。

「マスターさん?別にもう私しかいないのだから名前で呼んでもよろしいのでは?」
「そうですね・・・失礼致しました、セシリア様」

セシリアというその富豪の女性。
高級そうなドレスに身を包んだ彼女は空をも覆うほどの体の大きさを持っていた。

「宇宙一のミルクとても美味しかったですわ。あの味が、今も忘れられませんもの・・・」
「宇宙一。まあ今のところは、ですけども」
「あら、もしかしてまだ何かお考えが?」

そう尋ねるセシリアに、マスターは清々しい表情でこう答えた。

「生きている限り、追求は終わりません。これから先も宇宙中を探し回ってでも、最高のミルクを追求していくつもりですから!」
「あらあら・・・それはまた楽しみですわね・・・では今日はこの辺で」

セシリアはそう言い残し
その巨体でありながら驚くほど静かに店を去っていった。