大宇宙温泉物語

ttn 作
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「それじゃあ、紹介するわね……彼女は温泉津泉ちゃん。今日から数日の間、この大宇宙温泉で働いてもらう事になったから」
「温泉津泉です。皆さんどうかよろしくお願いしますね」

優弥の父親の妹である、吉田貴子がある日いきなり連れてきたのは一人の女性。
茶色い髪を長すぎず短すぎずの長さまで伸ばし、茶色い瞳でじっとこちらを見つめている。
そして女性の身長は非常に高く、どう見ても150メートルは軽く超えているように見えた。

だがもちろん、そんな事はこの宇宙人街だと特に珍しい事でも何でもない。
むしろ優弥たち温泉の従業員の関心は、ある別の事柄へと向けられていた。

「今日から働くって言われても、どうしてこのタイミングで? 今はちょうど温泉の設備が故障していて、絶賛休館中じゃないですか。なのにどうして……」

貴子に向かって疑問を投げかける優弥。そんな彼に向かって貴子は、即座に答えを返した。

「むしろ今だからこそ、彼女を呼んだのよ。それに私はこう見えて、兄貴と同じくらい顔が広いからね。すぐに欲しい人材は見つかったわ」
「いや、全然答えになってませんけど」
「だから、つまり……彼女の力で今から数日間、この温泉を運営していこうってわけなのよ」
「彼女の力って、そんな無茶な……今は全ての温泉が止まっているんですよ? 修理工事には最低でも2、3日は掛かるって業者も言ってましたし……」
「それなら安心して頂戴。この泉ちゃんにはねぇ、なんと温泉を出す能力があるのよ!」

貴子の口からその言葉を聞き、驚きを見せる従業員一同。

「温泉を出す? そんな事が本当に可能なんスか?」
「ええ、もちろんよドム……じゃあ早速、開館準備を始めるわよ! 泉ちゃんが来たんだからもう大丈夫。修理が終わるまでの数日だって、休館の必要なんか無くなったんだからね」

貴子はそう話しながら、すぐに従業員達を急かし始める。
だが従業員達はもちろん、半信半疑で貴子の言葉を聞いていた。

しかし数時間後。
驚くべき事に温泉は本当に復活し、大宇宙温泉は営業を再開できていたのである。



営業が再開されてから数日の間、優弥は泉のお世話係として様々な温泉の仕事を彼女に教えていた。
だが彼女はもちろん、普段は温泉の奥にある壊れた機械のある部屋で何やら仕事をしているようなので
優弥が仕事を教えるのはいつも閉館後に限定されている。
しかし彼女はそれでも、ひたむきに仕事を頑張っており、温泉の従業員達からの信頼を得るのにも時間はあまり掛からなかった。

「なるほど、そこはそうやるんですね……ありがとうございます、優弥さん」
「優弥さん……なんて、そんな呼び方やめて下さいよ。俺の方がずっと年下なんですから、むしろ敬うのはこっちですって」
「ですが、優弥さんがこの仕事において、私の先輩であるという事実に変わりはありません。だからどうか、この呼び方で呼ばせてください」
「まあ、泉さんがそうしたいのなら、俺は別に構いませんけど……」
「では、今まで通り呼ばせて頂きますね……優弥さん」

そう言いながら微笑む泉。それを見た優弥も、同じように笑みを浮かべる。



そんな二人のやり取りが数日続いた後
遂に温泉の機械の修理は完了し、泉が仕事を辞めて帰る日がやって来た。

だが泉が仕事を辞めるというその日の夜、何故か彼女から呼び出しを受けていた優弥は。
場所は大浴場の中。普通に、温泉に入る格好で来て欲しいとの事だったため
優弥はその通り、タオル一枚の格好で大浴場へとやって来ていた。

「泉さーん、いないんですかー? あれ? 何だかやけに湯気が濃いな……まさか、もう機械が動き出してるのか?」
「こっちです、優弥さん。まずは目の前にある私の手のひらの上に乗って下さい」
て、手のひらの上ですか? 別に良いですけど」

優弥は言われた通り、彼女の手のひらの上へと乗る。
その直後、優弥の乗っていた手のひらは急上昇していき、最後には泉の顔の前で止まっていた。

「なっ……これって……」

優弥はその時、彼女の手のひらの上から驚きの光景を目撃していた。

「い、泉さん……何で胸の谷間に温泉なんか溜めて……」
「別に溜めているわけじゃありません。これが私の能力。胸の谷間から温泉を出すというのが、私の持つ能力なんです」
「胸の谷間からって……じゃあ今までもずっと、谷間から出てきたお湯をそのまま温泉に使っていたって事なんですか?」
「はい。でも別に問題は無かったはずです。そうでしょう?」
「まあ、確かにそうですね……むしろ泉質が新しくなったと、評判になったくらいでしたし」

周囲に充満する硫黄の香りと、仄かに香る心地よい花の香り。
それらは全て彼女、温泉津泉の巨大で柔らかそうな両胸の谷間の、奥深くから出てきたものなのである。

その事実に優弥が困惑を覚えていると、不意に彼の乗っていた手のひらがぐらりと傾いた。

「まあ、細かい話はあとにしましょう。まずはこの温泉にゆっくりと浸かって下さい」
「えっ!? そんな、どうして……」
「この数日間、優弥さんは本当に一生懸命、私に色々な事を丁寧に教えて下さいました。これはその、僅かばかりのお礼です」

泉はそう言って優弥の事を、自分の両胸の中にある温泉へと降ろす。
そして優弥は傾く地面のせいで、ほぼ強制的に温泉の中へと入る事になっていた。

「どうですか、湯加減は?」
「最高です……けど、やっぱり少し落ち着きません……」

優弥は今、泉の胸の谷間の中にいる。見渡す限り、肌色の大地。
左右の壁も地面も、どれも全てが彼女の柔らかそうで豊満な乳肉そのものなのだ。
そんな状況下で平然と、落ち着いていられるわけがないのである。

「別に、変に緊張しなくても良いんですよ? 私がこうしたくて、優弥さんの事を入れているのですから……」
「そ、そうですか……? じゃあ、お言葉に甘えて。本当にゆっくりさせてもらいますけど」
「はい、喜んで」

優弥は全身の力を抜いて、柔らかく張りのある乳肉の中に全身を埋めていった。
温かな湯と乳肉。その二つを全身に感じながら、優弥は最高のひと時を味わっていたのだった。



そして泉は当初の予定通り、温泉の機械が稼働を再開したのとほぼ同時に帰って行った。
そんな彼女を見送る温泉の従業員一同。

だが一人だけ、優弥の後ろから何故か声を掛けてくる者がいた。

「優弥さん……見ましたよ、私……」
「見たって何をだよ、ツグミ?」
「優弥さんが……おっぱいの谷間の中に、挟まっていたのをですよぉぉぉ!」
「なっ……別にあれはそんな、変な理由でやったわけじゃ……!」

ツグミの言葉を聞き、慌てて弁解する優弥。しかしツグミの嫉妬はもう止まらない。

「あー、いいなぁ! 優弥さんばっかり、おっぱい美人さんと楽しく触れ合えて!」
「だから、そんなんじゃないって言ってるだろ! 全く……」
「どうしたの、ツグミ?」
「なに、一体どうしたんスか? 優弥さんが中に挟まっていたとか何とか……」
「何を騒いでいる、二人とも」
「何か面白い話でもあるんですか?」
「うわあぁぁ! リリにレイさん、そしてアリーサにドムさん! どうか聞かないでえぇぇぇっ!」

寄ってくる従業員達にも必死の弁解をしていく優弥。

こうして大宇宙温泉の日常は、今日もまた賑やかに過ぎていくのだった。