おいでませ、魔乳の国へ

voros 作
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 世の中には色々な迷信が有る。いわゆる都市伝説みたいな物だ。
 流れ星に願い事を言うと叶うとか、そうした物に俺は昔から興味があった。
 だから暇さえあれば迷信を調べては試してみた物だった。
 勿論結果は一度として当たった事は無い。だから今回も外れだと思っていたのに──

「・・・どうなってるんだ?」
 気が付いたら見知らぬ風景が広がっていた。
 今の今まで地図を片手に山道を歩いていたのに、
 いつの間にか真っ暗な場所に立っていた。

「けほっ・・・」
 背後から咳き込む声。振り返ると誰かがいた。
 周囲には明かりも無く、かなり暗くて顔すら分からないが声の質からして女性だろう。

「ええと、大丈夫ですか?」
「勿論よ」
 俺が声をかける前に二人の女性の声が響いた。
 
「お〜い、明かりを点けてくれ。篝火が消えて何も見えない」
 更に別の女性の声が響くと、少し遅れて眩しい光が灯った。
 思わず目が眩んで思わず手をかざす。

「あの、お怪我等はありませんか?」
「こっちは大丈夫だ。で、成功か?」
「ええ。そのようね」
 女性の声が次々と響く。声が反響する事からどこかの屋内にいるらしい。
 
「う・・・何が・・・?」
 周りを見渡すと石造りの柱や天井が目に飛び込んできた。
 そして目の前には三人の女性が立っていた。

「おお、ちゃんと上手く行ったみたいだな」
 一人の女性がこちらに近づいて来た。
 歩く度に金属の擦れる重い音が鳴り響く。
 
「あ、近づいたら・・・」
 明かりを持っている女性が心配そうに声をかけた。
「大丈夫。心配はいらないよ」
 近づいた女性は光を遮るようにして俺の前に立った。

「あの〜、ここはどこですか?」
「ようこそ。あたし達の国へ。細かい話は後でするから今は付いて来てくれ」
 俺は疑問を口にするが、有無を言わさぬ口調で説き伏せられてしまった。

「それじゃあ女王様に連絡を頼むわよ」
「はい!」
 明かりを持っていた女性がどこかへと去って行った。
 おかげで周りが見渡せるようになったのだが・・・

「・・・? どうかしたのかしら?」
 もう一人の女性が怪訝な表情を浮かべて話しかけてきた。
「あの・・・ここはコスプレ会場ですか? 見慣れない衣装ですけど・・・」
 二人の女性の奇天烈さに思わず訪ねてしまう俺だった。

 最初に近づいてきた女性は籠手や具足等で身を固めているが、
 デザインが何というか・・・ビキニのように露出が極めて激しい物だった。
 もう一人の方もシースドレスだったか、体のラインが一目でわかる服装なのだ。
 しかもシースルーの様に服が透けているので殆ど裸同然だ。
 
「こすぷれ? よく分からないけど、ここではこれが普通の服装なのよ」
 ドレスの女性は腕を組んで胸を持ち上げた。たゆんと乳房がたわんで揺れる。
 その際に服が肌に張り付いて隠れている乳首が浮き出てきた。
 どうやらノーブラのようだ。

「衣装と言えば、あんたの服装は随分と暑そうじゃないか。
 そんなに体を包んでちゃ、ここだとすぐにへばっちまうよ」
 ビキニ鎧の女性が俺の体を一瞥して喋った。前屈みになった時に
 彼女の谷間がもろに見えたのだが、恥ずかしがる様子は無かった。

「・・・ん? あんた、興奮してんのかい?」
「えっ? あら、こんなに大きくなってるじゃない」
 二人の視線は俺の股間に向けられた。

「うっ・・・すみません。お二人が魅力的だったものですから・・・」
 恥ずかしいけど今更隠した所で手遅れだ。
 開き直って彼女達を褒めつつ俺は謝った。

「あたし達が魅力的って・・・こんな体なのに冗談はよしてくれ」
 驚いたような様子でビキニ鎧の女性は否定した。
「とにかく、さっさと行くわよ。女王様が待ちくたびれちゃうわ」
 ドレスの女性が豊満な胸を押し付けながら俺の腕を引いた。

(おお・・・これは・・・)
 むにゅう、と擬音が付きそうなほど柔らかい乳房に思わず頬が緩む。
 少なくともトップは100程度を余裕で超えているだろう。
 
「・・・少なくとも嘘は言ってないみたいだね」
 嬉しそうな、それでいて困ったような表情でビキニ鎧の女性は呟いた。
 こっちもバストはかなり大きい。ドレスの女性より乳房に張りがあるのか、
 見た目としては彼女の方が大きく見える。最低でも120はありそうだ。

「それじゃあ、そろそろ向かうか」
 ビキニ鎧の女性が歩き始めると、ドレスの女性も歩き始めた。
 今一つ何が起こっているかは分からないが、これだけは確信を持って言える。
 ついに都市伝説の一つが真実であったのだと。


To be continued・・・