おませな恋のメロディ8
メモリアルバースディ
Written
NASA
場所は、遷都予定の第3新東京市、季節は12月
普段は元気いっぱいの女の子は、一日千秋の思いで来るべき日を待っていました。
「やっと、しーちゃんとおないどしになれるんだ......
しーちゃんは、あたしになにをくれるかなぁ〜〜〜
しーちゃんのぷれぜんと.....
しーちゃん.ぷれぜんと.....
しーちゃんがぷれぜんと.....
しーちゃんと
こんやくしたのが、しーちゃんのたんじょうびだったわ....はんとしまえにこんやくすれば、ふつうは.....
(ぼっ)キャッ!
しーちゃん、しーちゃん....」
アスカちゃんは、珍しく1人で自分の部屋で抱き枕を抱きしめて転がっています。
一通り幸せモードで転がった後、アスカちゃんはため息をついてブルーになりました。
「はぁ〜、しーちゃんからいってくれないかなぁ〜」
アスカちゃんは、まだ奥手?なシンジくんの事を思い憂鬱になりました。
その頃、碇家では珍しく一家3人で話し会っていました。
「おとうさん、おかあさん。こんどのおやすみ、あーちゃんのたんじょうびなんだけど....」
シンジくんは、初めて女の子へのプレゼントなので何をあげていいか解らず、プレゼントを両親に相談しました。
勿論、ゲンドウさんは厳しく、ユイさんは優しく諭しました。
「シンジ。そんなもの自分で考えろ!!」
「そうですよ、シンジ。
アスカちゃんは、きっとシンジが選んでくれたものなら何でも喜ぶわ。」
「でも....」
シンジくんは、ほとほと困ってしまいました。
そこでゲンドウさんは救いの手を差し伸べました。
「シンジ、今までアスカちゃんがお前に尽くして暮れた事を考えれば、自然にアスカちゃんが何を欲しがっているか解るだろ。」
「...うん」
こうして、アスカちゃんとシンジくんの思い出の誕生日が始まりました。
ゲンドウさんは、「おませな恋のメロディ」補完委員会で、今回の計画の趣旨を話しました。
「皆んな、今まで『婚約(1話)』『結婚式(3話)』と行なってきたが、何か1つ忘れていないか?」
「「「!?」」」
「それは、披露宴だ!!」
「「「お〜〜、披露宴!!」」」
ゲンドウさんの提案に全員が肯き、妄想しました。
『アスカちゃんとシンジのケーキカット.....』
『アスカとシンジくんのキャンドルサービス.....』
:
:
ゲンドウさんは、妄想している3人に係りを分担しました。
「まずは、全員で必要な物を手配するぞ
ユイは、うまくシンジをその気にさせる事
キョウコさんは、ケーキと料理の準備
惣流は、子供用タキシードの手配」
ユイさんが、尋ねました。
「あなたわ?」
ゲンドウさんは、得げに言いました。
「
ブーケの用意だ。」/_\他の3人は、
頭に大きな汗を付けて肯きました。(^^;;(^^;;(^^;;
しかし、当の本人達は、親の喜びを尻目に悩んでいました。
シンジくんは、隣にあーちゃんが居るのにプレゼントの事ばかり考えていました。
「あーちゃんのぷれぜんと、あーちゃんのぷれぜんと、・・・・・・・・・」
一方、アスカちゃんは、シンジくんの悩みを少しでも和らげようと色々話し掛けました。
「ねぇ〜、しーちゃん。あしたのおかずはなにがいい?」
「ねぇ〜、しーちゃん。てれびみようよ。」
:
しかし、アスカちゃんが話し掛ければ掛ける程、シンジくんは悩んでしまいました。
「あーちゃんは、ほしいものはなんだろう?」
シンジくんが、黙ってしまってアスカちゃんは、悪い想像をしました。
「しーちゃん、そんなにあたしといるのがいやなの....」
アスカちゃんは、涙を浮かべて自分の部屋に駆け込みました。
「えっ! あーちゃん。」
シンジくんは、アスカちゃんの涙を見て、すかさず後を追いかけて部屋も前に立ちました。
「あーちゃん、あけてよ。ごかいだよ、あーちゃん。」
部屋の中からアスカちゃんの涙声が聞こえました。
「じゃあ、どうしてしーちゃんは、あたしがはなしかけてもへんじしてくれないの?」
「それは、かんがえごとしてたから....」
「あたしよりだいじなの、そのかんがえごとって?」
「ちがうよ!!」
「じゃあ、どうして?」
「....おやすみはあーちゃんのたんじょうびだろ?」
「うん」
「だから、あーちゃんへのぷれぜんとをかんがえていたんだ。...」
シンジくんがそこまで言うと、目の前のドアが開き、アスカちゃんが抱き着いてきました。
「しーちゃん、だぁ〜いすき!!」(*^^*)
「ぼくもだよ、あーちゃん。」(*^^*)
アスカちゃんは、シンジくんを部屋に引き入れてからもう一度抱き着きました。
お互いに抱きしめて数分後、シンジくんが少し気まずそうに聞きました。
「あーちゃん?」
「なに、しーちゃん。」
「ほんとうは、いけないのだけど...」
「なに?」
「あーちゃんが、ほしいものをおしえてくれない。」
あーちゃんは、悪戯っ子の顔で答えました。
「あたしが、ほしいものは、いつでもね、いつでもね、しーちゃんなの。」(*^^*)
アスカちゃんは、そう言ってからキスをしました。
『そうだね、あーちゃん。ぼくのほしいものもあーちゃんなんだよ。』
こうして、シンジくんからのプレゼントは決まりました。
「シンジくん、アスカちゃん....」
「アスカちゃん、シンジくん....」
「シンジ、アスカちゃん....」
「アスカちゃん、シンジ....」
モニターを覗いていた4人の決断力は、一層固まりました。
ユイさんは、役目をキョウコさんのバックアップに変更しました。
アスカちゃんの誕生日の前日
シンジくんは、ゲンドウさんとユイさんに相談しました。
「おとうさん、おかあさんそうだんがあるんだけど・・・」
ゲンドウさんは、少し得意顔で用意している物を渡しました。
用意している物は、シンジくんサイズの
白いタキシードでした。「シンジ、お前にこれをあげよう。」
「おとうさん!!」
「アスカちゃんを大切にな。」
「うん!」(*・・*)
ユイさんもシンジくんに用意している物を渡しました。
「これはね、私からのプレゼントよ、アスカちゃんに着せてあげてね。」
「おかあさん!!」
「アスカちゃんを離しちゃ駄目よ。」
「うん!」(*・・*)
アスカちゃんの誕生日
前の日の晩にシンジくんは、優しく囁きました。
「あーちゃん、あしたは、ぼくがあーちゃんをおこしてあげたいんだ。だから、きょうだけはべつべつにねようね。」
「.....うん。」
でも、アスカちゃんは、シンジくんに抱き着いて離れません。
「...さあ、あーちゃん。」
「....でも、しーちゃん。」
シンジくんは、優しくアスカちゃんを寝かせると、
お休みのキスをして囁きました。「お願いだから....ね、あーちゃん。」
「...........うん。」
アスカちゃんは、明日のキスを夢見て眠りました。
そして、誕生日の朝、シンジくんはゲンドウさんから貰ったタキシードを着て、アスカちゃんの部屋にきました。
アスカちゃんも枕元に近寄るとそっとお目覚めのキスをしました。
........だれ
......だれ
....だれ
..だれ
しーちゃんなの?
アスカちゃんが目を覚ますとそこには夢にまで見た白い服の王子様がいました。
アスカちゃんは、直にシンジくんを掴まえて抱きしめました。
「しーちゃん、アタシだけの王子様...」
シンジくんは、優しく言いました。
「おはよう、あーちゃん。....たんじょうび、おめでとう。」
「...ありがとう、しーちゃん。」
シンジくんは、優しく囁きました。
「さあ、あーちゃん。おきて。」
「...いや、もう少しこのままでいて。」
「...どうしたの、あーちゃん?」
「あたし、はじめてなの、こんなにうれしいたんじょうびは、」
「どうして?」
「いつも、パパもママもおしごとでいなかったの...」
シンジくんは、アスカちゃんの顔を離して話しました。
「...あーちゃん、これからは
ぼくがずぅ〜といっしょだよ。」「....ほんとう?しーちゃん」
「うん、これからは
いつもいっしょだよ。」(*^^*)シンジくんは
少し照れながらもはっきりと言いました。
「ありがとう、しーちゃん」(*^^*)
アスカちゃんは、シンジくんのプロポーズに心から喜びました。
『しーちゃんから、しーちゃんから、しーちゃんからいってくれたの』
アスカちゃんは嬉しくて、もう1度シンジくんを抱きしめました。
「ありがとう、ありがとう、ありがとう、しーちゃん」(・;)
シンジくんは、優しくアスカちゃんの背中を摩り、落ち着かせました。
アスカちゃんは、5歳にして最高のプレゼントをもらいました。
アスカちゃんが落ち着くと、シンジくんはそっと包みを渡しました。
「はい、あーちゃん。」
「なに?」
「うん、おとうさんとおかあさんからのぷれぜんとだよ。」
「おじさまとおばさまから?」
アスカちゃんは、少し悩みながら包みを開けました。
包みの中は、シンジくんの
タキシードとお揃いのアスカちゃんサイズのウェディングドレスでした。「しーちゃん、これ?」
「うん。さあ、あーちゃん着てみてみんなそとでまっているよ。」
「うん。ねぇ、
しーちゃん着替えるの手伝ってくれない。」(*・・*)「うん、
いいよ。」(*・・*)
シンジくんの手助けで着替えた可愛い花嫁さんは、シンジが見違える程でした。
「ねぇ、しーちゃん。似合う?」
「うん、天使みたいだ」(*^^*)
「ありがとう、しーちゃん」(*・・*)
シンジくんは、暫らくアスカちゃんに見とれていましたが、外で待っている親の事を思い出し、立ち上がりアスカちゃんに手を差し伸べました。
「さっ、あーちゃん。行こう。」
「うん、しーちゃん。」
アスカちゃんは、シンジくんの腕を掴まえると愛しく抱きかかえました。
「あーちゃん?」
「ここは、あたしだけのばしょ。
ずぅ〜とはなさないでね。」「うん。」
シンジくんとアスカちゃんは、お互いの腕を取り仲良く外で待つ親たちの元に行きました。
2人が手を取り合ってアスカちゃんの部屋を出ると両家の両親は、にこやかに出迎えました。
「おめでとう! アスカちゃん、シンジくん!!」
「おめでとう! アスカちゃん、シンジ!!」
「おめでとう! アスカちゃん、シンジくん!!」
「おめでとう! アスカちゃん、シンジ!!」
ゲンドウさんは少し照れながら、お手製(^^;;のブーケを渡しました。
「アスカちゃん、シンジをヨロシクな。」
そのブーケは、アスカちゃんの思い出のブーケと、うり2つでした。
「ありがとう、おじさま」
アスカちゃんは、ゲンドウさんの首に抱き着いてヒゲにキスしました。
「
(ポッ)気にしなくていい。」シンジくんのエスコートでアスカちゃんをリビングに連れて行くとそこには、誕生日ケーキにしては大きいケーキがありました。
そのケーキを見てアスカちゃんは、直に気がつきました。
「ママ!!」
キョウコさんは、ニッコリと笑って言いました。
「ママからのささやかなプレゼントよ、
花嫁さん。」「ありがとう、ママ。」
アスカちゃんは、キョウコさんの首に抱き着いてキスしました。
アスカちゃんとシンジくんがウェディングケーキを見ると、
『
結婚おめでとう、シンジくんアスカちゃん』と書いてありました。
アスカちゃんとシンジくんは、顔を見合わせて真っ赤になりました。
「あーちゃん.....」(*・・*)
「しーちゃん.....」(*・・*)
惣流さんがアスカちゃんにケーキカット用ナイフを2人に手渡しました。
「はい、
可愛い花婿さん、花嫁さん」「おじさん...」
「パパ....」
惣流さんは、優しく訂正しました。
「シンジくん、今日からは
パパかお父さんと呼んでくれよ。」「はい、おとうさん。」
アスカちゃん5歳のバースディケーキが、2人の初めての共同作業になりました。
惣流家では、編集したメモリアルDVD第8巻が公開されていました。
題名は、
『〜おませな恋のメロディ8・メモリアルバースディの章〜』
でした。
FIN
後書きです。
このSSは、本編でも書きましたが、第1章&第3章の続きです。
久々の暴走していない?SSでした。
これで無事、親も認める若すぎる(笑)夫婦の誕生!?
この先どうなるか、作者にも判りません。
一応予定では、次回はX’mas編です。
追伸
小生は、この度、HPを開設しました。
このHPは、投稿作品&投稿先INDEXがメインです。
一度ご覧下さい。
_
今回はわずかながらシンジ君が主導権を握っていましたね。
これからの夫婦生活ではシンジ君がアスカちゃんを操縦できる日は来るのでしょうか。
素晴らしい小説を書いて下さったNASAさんにぜひ感想を!
感想は作者への感謝と次回作を生み出すエネルギーです。