| 今夜はクリスマス。
街はセカンドインパクトの影響で暑くてかなわないのに、なおさらナニを好きこのんでか、熱くなってるアベックで一杯である。 そんな中、ネルフの中央司令室では、一人の女性がぶつぶつ呟きながら、モニターを監視している。 紫色の髪に、赤いジャンパーを羽織って、十字架をクビから下げているその女性のつぶやきを聞いてみよう。
「はー、なんで今日に限って、みんな非番で、あたしがこんなことやってんのかしら・・・ビールでも飲もうかしら・・・でも任務中はマズイか・・・。」
そうつぶやくその女性は、葛城 ミサトその人である。 時計の針は、もう午後の9時になろうとしている。 どうしてこんなことになったのかというと・・・。
それは、11月20日、12月の通常シフトを決める日のことである。
マコトが彼女の前に来る。
「御苦労さん・・・って、みんな24日はダメなの?」 「ええ、そうみたいですね。」 「それじゃ、監視業務ができないじゃない。」 「はい、それはそうですけど・・・」
「その日は!?」
「なんで産休なの!?」 「いや、サンキュー、何ちゃって・・・じゃ、よろしくお願いしますね、お先に!!」
「ナニよ、残ってるのいないじゃない!これで上に出すわけには・・・ってもうこれ入力されてる!」
そして・・・。
「ああああああああああああああ!!!!!??????」
皆さんのご想像の通り、そのまま正式なシフトとして、出勤が決定してしまった、と言うわけである。
もちろん、ミサトは異議を司令宛に提出したが。
24日、誰も午後からはいないので、実験も休みになっており、ミサト一人がネルフに残って監視作業をしていた。 暇であった。 暇でしょうがないので、町の様子をマギを使って覗いていたが、腹が立つだけなので、ミサトはやめて、ただ座っているしかなかった。
「あっ!きっとシンちゃんとアスカが寂しがっているわ!電話してあげなきゃ!」
ナニもあの二人は言っていなかったので、今晩は家にいるはずだ・・・。 だが。
それでも心配ではあるので、いちおう二人のボディーガードに連絡を付けようとしたが・・・。
「セカンドとサードは!どこ行ったの!?」 「は、今日は私も休みでして・・・。」 「アンタ!諜報部が休み取っていいとおもってんの!?あの二人に何かあったらどうするの!!」
そうつぶやくが、誰も答えないので、彼女は一人、ぶんむくれて、座り続けていた。 だが、人間、一人で暇だとついつい眠くなってしまう。 そうするうちに、彼女の意識はすっと遠くなっていく。 そして、彼女はついに居眠りをしてしまった。
その中に、一人取り残され、救命ボートで流れる、少女。
彼女の横腹からは、血が流れる。
その目は、遙か彼方に、彼女を守った父の血潮を見つめる。
首から下げた十字架は、父の血を浴びていた。
そして、彼女は、言葉を失った。
荒れ狂う、海で・・・。
彼女の意識は、それが夢だと分かっていながら、起きるのをためらわせていた。
空中に、まるで目玉があるような、意識。
しかし、その意識は、遠くなっていく。
世界が、溶けていく・・・。
ミサトの意識が戻ったそこは。
目の前には、なぜかケーキが一切れ残されていて。
はっと前を見ても、誰もいない。
そのケーキには、紙切れが一枚。
"Merry X'mas!!! 風邪引くなよ Ryouji Kaji"
ふと肩に手をやれば、そこにはぬくもりが残ったままの、スーツの上着が。
見慣れたそれは、彼女が昔愛した男の、懐かしいにおいがした。
ミサトは一人微笑む。
彼女のサンタクロースは、誰だったのだろうか・・・。 |
だいちゃんクリスマス記念&35万ヒット記念ありがとうございます。
こちらこそお世話になっております。
本編中では飲んだビールも今回は飲みませんでしたね(^^;
最悪のクリスマスになりそうだった彼女にもちょっとしたプレゼントといったところでしょうか?
さびしい夜にちょっとしたやさしさってのが効くんですよね〜。
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感想は作者への感謝と次回作を生み出すエネルギーです。 |