「冬月、本当にやらねばならんか?」
「碇、お前も納得した筈だぞ‥‥新しい世界への望みを調査し、世界の補完を推進する。それが今もっとも必要なことなのではないのか?」
「なんだか嫌な予感がするのだが‥‥」
碇シンジの場合
「シンジ、お前も新しい世界を望むのか。この世界の何処が不満だ」
「僕の最大の不満は父さんだよ」
「私の息子であることが不満か」
「大いに不満だよ」
「だいたい僕と父さんでは血がつながってるとは思えないし」
「‥‥」
落ち込むゲンドウに声をかける冬月。
「碇、シンジ君と話をするんじゃなかったのか」
「とにかく僕は、もっとこんな世界はいやだよ。もっと条件のいい世界に移らせてもらうよ」
「もっと条件がいいって‥‥どんな世界?シ・ン・ジ」
「そりゃあ、冷血無表情娘とか流血虐殺女じゃない彼女ができる世界‥‥えっ、アスカ?」
「ふーん、アンタ、あたしのことそういう風にみてたんだー」
「‥‥(逃げ、逃げなきゃ)‥‥」
「シンジィィぃ、覚悟しなさああい!」
「うわあああっ!」
惣流アスカの場合
「あたしの最大の不満はシンジよ」
先ほどのとばっちりをくらい、包帯を巻いたゲンドウへの、アスカの台詞である。
「そうか‥‥問題ない(ニヤリ)」
「問題おおありよ」
「‥‥冬月、予備が使えなくなった。レイをぐはあぁっ」
「ヒゲオヤジ、何よその予備ってのは、えぇ?」
「アスカ君、碇を抹殺するのはやめとおきたまえ」
「副司令」
「結局何が不満なんだね」
「む、えと、そう、あたしと加持さんがらぶらぶじゃないことよ」
「ほう‥‥では、シンジ君はレイと一緒にしてもいいんだね」
「ぬ‥‥」
「ふむ‥‥葛城三佐にシンジ君を渡すというのもいいかもしれんな」
「ちょっと副司令!ミサトとシンジじゃ15も年が離れているじゃないの!」
「はは‥‥やはりシンジ君が気になるんだね」
「え、え、その、あ、あたしは」
「ま、私に任せておきなさい‥‥ゲンドウのやつをしっかり補佐するから‥‥アスカ君に悪いようにはしないよ」
綾波レイの場合
「レイ‥‥何が不満だ。この世界では満足できないことがあるのか」
「碇君とひとつになれないこと。それが私の不満」
「私ではだめか」
ぴく。
「ジイさんは用済み」
「レ、レイィぃ」
ゲンドウは全力ですがりつこうとする。
が、それをレイはあっさりはらいのける。
「目標をセンターにいれて‥‥ATフィールド全開」
ぷち
「冬月、やめにしないか?公聴会など」
「これは必要なプロセスだよ、碇」
特にオレにとってな、フフフ‥‥
「‥‥冬月ぃぃ」
「お前もこれぐらい、何でもないだろう?」
ふふ‥まだ死んでもらっては困る‥‥こき使われた分の仕返しがすむまでは‥‥
葛城ミサトの場合
「加持の奴がいない世界ってのが不満なのよね」
「しかし葛城三佐、君は日向君ともシテいるらしいではないか。ここに資料うぅっ!」
44口径の拳銃を突き付けられて、ヒゲオヤジの頬を冷汗が流れる。
「と・に・か・く、私に男を用意しなさい」
「三十の大台にはもう乗ってしまったことだし、焦らんでも‥‥」
銃声。
「いいのかね、葛城君」
「もう使徒もいませんし、ネルフも辞めさせてもらうつもりですから」
「ふむ‥‥」
頭のすぐ上を銃弾がかすめて、ゲンドウは小便もらして気絶していた。
赤木リツコの場合
「‥‥‥」
「‥‥‥」(汗;)
「おい、碇?」
「‥‥‥」
「‥‥‥」(汗;)
「あー、赤木君」
「‥‥うそつき」
「君とは本当に‥‥」
以下省略。
伊吹マヤの場合
「不満ですか?やはり‥‥」
ちらとゲンドウの顔を見てから続けた。
「みんな不潔なことです」
「シンジ君はアスカちゃんに病室であんなことを‥‥それにレイちゃんも押し倒したって聞きましたし、‥‥」
「どんな世界を望むかね」
「‥‥新しい世界ではみんなやりたい放題やるって聞きました。アスカちゃんもとんでもなくインランだったり日向さんや、あと、ええと青葉さんも不潔なことをしたい放題だとか‥‥」
「そういう世界ばかりでもないぞ、伊吹君」
「そうだ、それは誤報だ」
「‥‥先輩が碇司令の餌食になる世界になるんだって聞きました」
「む、む、それは」
「‥‥先輩(と私)が幸せな世界を望んでいるんですが‥‥実は既に餌食になっているとか‥‥!」
「落ち着け、伊吹君!そんなものを振り回してはいかん!」
日向マコトの場合
「私が君に聞きたいことはわかっているだろう‥‥言うのなら早くしろ、言わないなら帰れ」
「この世界での最大の不満、ですか‥‥」
「そうだ、なんでもいい、言ってみたまえ」
「自分はいつも相手に気を使い、真心で接してきたつもりです。チャラチャラ遊んでいるような男とは一線を画してきたつもりです。なぜ評価してもらいないのかと、それが‥‥」
「つまり葛城三‥‥葛城君がプロポーズに応じてくれないのが不満だと、そういうわけだね」
「は、はい」
「問題ない」
「‥‥‥は?」
「計画は2%も進んでいない‥‥」
「‥‥碇司令、温厚な僕でもキレルことはあるんですよ‥‥」
「がっ、ぐあっ」
「‥‥それでは失礼させていただきます」
青葉シゲルの場合
「自分の最大の不満は‥‥」
省略。
「‥‥こうやっていつも出番がないことなんですよおぉ‥‥(涙)」
鈴原トウジの場合
「碇のオヤジさん、わいはあんたをなぐらにゃならんのや」
バキ。
「な、いきなり何をする」
「わいが脚をなくしたのはあんたのせいやろ」
「ネルフ特製の義足を贈っただろ‥‥ぐふうっ」
「それですむかい!」
バキ、メキ、ポキリ。
ゲンドウ、包帯まみれ。
洞木ヒカリの場合
「君は何かこの世界に不満なことがあるかね」
ゲンドウが話が出来ない(精神的に)状態なので、冬月が代理として立つ。
「‥‥はい」
「言ってみたまえ」
「あの、私の不満は‥‥鈴原と‥全然親しいつき合いが出来なかったことです‥‥」
「ほう」
「特にこのヒゲオヤジが私と鈴原の仲を邪魔したことは‥‥えいっ」
「うぐっ」
トウジにずたぼろにされて、包帯まみれになったところに、ヒカリに思いきりベットから蹴り出されてゲンドウは力なくうめいちゃったりする。
「本当だったら弁当を食べてもらった後で、鈴原が『腹がくちくなった。次はヒカリが喰いたいのお』とか言っちゃって‥‥キャッ」
とんでもないことを告白しながら顔を赤らめ、ヒカリはぴょんぴょん飛び跳ねる。
ゲンドウの体の上で。
「ぐああ」
時田シロウの場合
「私の不満ですか、不満といえば私の場合なんといいましても‥‥」
「冬月‥‥」
「呼んだのは私ではないぞ」
「‥‥です。ここでJAの評価が使徒との戦闘という点にのみ評価されましたことは、多目的・汎用・高信頼性ロボットの開発に力をそそいで参りました当社としましては‥‥」
「この男、委員会が直接送り込んできたのではないのか?」
「まさか、それはありえんよ」
「‥‥使徒戦争後の、ポスト・エヴァの二足歩行ロボットは平和利用と作業員の人権と安全を第一に考慮されるべきであり‥‥」
「‥‥思い出した、民間で開発していた、くだらんロボットの開発者だ」
「碇、この男どうする?」
「内蔵リアクター系統におきましては、可搬性と中性子経済を念頭におきまして、カツラギウム298と炭素系セラミックスとの‥‥」
「くどいな」
「ああ」
高橋覗の場合
「最大の不満は住民無視のネルフにあります。私はこれからの21世紀の、人が人として暮らす世界、そこにあるべからざるものとして、ネルフさらには国連最高評議会の密室政治には不満があります。こうした政治システムはリアルな人間社会を見つめる時、権力機能を果たし得ないことは明らかであります。
私は地域住民のコンセンサスに基づいた政治、市民が主役の政‥‥」
「帰れ」
碇ユイの場合
「待て、どういうことだ?ユイが何故ここに?」
「ほお、説明を聞いていなかったのか‥‥」
「私のシナリオにそんな予定は」
「ほう、あなた、わたしがいると何か都合の悪いことでもあるんですか?」
「ユ、ユイ!!」
「ええ、今日は不満をいわせてもらいに来ましたわ。まずはシンジのこと。きちんと面倒を見て下さいとお願いしておいた筈ですよ?それから赤木親子の件、まさか私にばれてないとは思いませんよね?ゼーレとのことも、惣流さんの娘さんも、私はシンジのお嫁さんにしたいと思って話がついていたんですよ?それをあなたは無茶苦茶な指揮ぶりを発揮して‥‥」
「も、問題ない」
「またそれですかっ、あなたはいつもいつもっ」
くわっ。
ヒイィィ、怖いよう。
「冬月ぃ、チルドレンも元部下も怖いんだ。ユイも怖いんだ。僕を助けてよう」
「碇、それはお前の台詞じゃないぞ」
「ア・ナ・タァァァ!!!」
「ぎゃああああああ!!!!」
2016年7月21日18時30分。
碇ユイ。
暴走。
ネルフ司令碇ゲンドウ、絶叫後、
完全に沈黙。
その2時間後
「も、も、‥‥問題ない‥‥」
「しかし、どうするつもりだ?碇。彼らの要求に応えるのは容易ではないぞ」
「すでに手は打ってある、‥‥見ろ」
ディスプレイに文字が表示される。
「EF5計画?」
「ああ、100個程の異次元世界への通路を開き、その変化を常時監視するシステムの構築だ‥‥全ての者を満足させる世界の創造など所詮無理な話だ‥‥それより満足できそうな世界をそれぞれに用意してやればいいのだ」
「だがその中に彼らの望みどおりの世界があるとは限らんのではないか?」
「問題ない‥‥この世界の量と更新の速さをもってすれば、見てまわるだけでも相当な時間を食う‥‥やつらがそれに気づくことはないよ」
「碇」
「これはチャンスなのだ‥‥‥全てはリンクされている」
「チャンス?お前が欲しいのは更新だろ」
「この計画を進めぬ限り、我々に未来はない」
「だが赤木博士は‥‥‥担当者がいないぞ」
「すでに担当者は用意されている。
T.B.ナッシュ博士。この男なら我々の目的を達成できる筈だ」
こうして『なしつぶ』ことナッシュ博士により、EF5計画はスタートしたのである。
メガネ少年の場合
「おれがもてもての世界だってあっていいはずだ!ずるいぞ、シンジやトウジだけなんで‥‥おれだけがエヴァに乗せてもらえなかったし、彼女いないし‥‥、このおれが発明少年でちょっとシンジ似の謎の美少女とお知り合いになったりする世界があっても‥‥」
「‥‥ちょっと待て」
「誰も聞いていないのかあああ」
もっともEF5のCM小説をEF5に載せても意味が無いような気が‥‥ しかも僕に宣伝してもらわなきゃならないところじゃ全然ないような気がする‥‥。
まさに超無意味(笑)
なしつぶさん、これからもEF5を続けていって!それからこれを読んだ人はなしつぶさんに激励のメールを!
最初はどうやってEF5に結びつけるのかって思いましたがみんなの望む世界を結ぶという重要な計画の担当者に任命していただき恐悦至極ですm(_ _)m
そのうえT.B.ナッシュ博士という博士の称号までもらっちゃってなしつぶ感激です(Π▽Π)
なんかこれを掲載しちゃうとますます責任重大になっていくような気がしますが
これからも期待に応えられるようにがんばっていきます。
素晴らしい小説を書いて下さった作者にぜひ感想を!
感想は作者への感謝と次回作を生み出すエネルギーです。