知らず知らずに好きになった
  「また会う約束」では3人のマンガ家、一条ゆかり・太刀掛秀子・本田恵子各先生方についてファンページを作っています。++Profile++で書いたように、この3人は“好き”というか“大切な”マンガ家です。3人それぞれに思い入れがあるのですが、本田先生に関しては「この時期に、この作品で好きになった」というような明確がものが他の方と違ってありません。気がついたら、大切なマンガ家だったという感じなのです。

  始めて読んだ先生の作品は「月の夜 星の朝」でした。ふろくには夢中だったのですが、作品の方は途中から読んだこともあり、面白いと感じる前に連載が終了してしまいました。「夢だらけのエンゼル」は、最初はヒロインが好きになれなかったので共感しにくかったのですが、連載の途中からその原因となっていた部分が一つ一つ作品の中で崩れたり、さくらの成長を感じられるようになり次第に好きになりました。しかし、本田先生を特別に意識することはありませんでした。

  本田先生を意識したのは、連載作品ではなく読み切りの「ガールの法則」からだと思います。「ガールの法則」は“恵子”という先生と一緒の名前のヒロインで、いつもの先生の作品同様に、かわいくて、頭も良くて、みんなから好かれて、スポーツもできるという完璧な女の子でした。しかし、ご都合主義ではないストーリー展開でヒロインに素直に共感できたのです。その後の連載「おきゃんでゴメン」は、相変わらず完璧なヒロインなのですが、その中に弱さを描いていた部分がストーリーの面より印象に残りました。

  そして、「ティア・ドロップス」は、名門校に受験で落ちたヒロインが落ちこぼれ校で自分の道を見つけて行くストーリーで、中学受験勉強をしていた私には感じることが非常に大きく強く印象に残りました。この時点でかなり特別な存在になっていたと思います。

  本田先生はその時期に『マーガレット』に活動の場を移されました。「虹と真珠たちへ」がヒットしているのは知っていましたが、読んでませんでした。「虹と真珠たちへ」の連載が終わりすべてが単行本になった時、他の多くの『りぼん』出身の漫画家さん同様に、RMCは面白くて全部読んでいるから他の作品も読んでみようかなという気持ちで、MCを読みました。「虹と真珠たちへ」を読んだとき、「好きだな〜」と想いがじわじわきました。新作を読みつつ、RMCの作品を読み返しているうちに、知らず知らず“大切な”マンガ家になっていたのです。

  文庫版「月の夜 星の朝」への本田先生の熱いメッセージは、新刊がいつまで経っても出ないので引退されたのかなと疑っていた私にとって非常に嬉しいものでした。しかし、本田先生が復活後、どんな作品を描いていかれるのかというのは、復活したあとの作品を読んでいてもまだ見えてきません。復活後の作品が増えて嬉しい反面、それが残念な部分です。先生の久しぶりの新刊でその部分が見えてくることを期待しています。


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