4.発行部数最新データ
先に述べたように、「新聞雑誌総かたろぐ」の発行部数データは、2001年5月の発売時において2000年3月時点の発行部数のデータとなります。そのため、雑誌個々の発行部数の変遷、雑誌毎の発行部数の比較をするには向いていますが、最新の情報とはいえません。
そこで、ここでは様々なメディアにおいて、現段階で最新の少女少女マンガ誌の発行部数のデータを整理しました。
現時点の最新データは、「2002年出版指標年報」(発行日2002年4月25日)、「出版月報」2002年6月号時点からのものです。
まず、『りぼん』、『なかよし』、『ちゃお』。
「2002年出版指標年報」の
『ちゃお』はいまだ絶好調で、ついに80万部を突破し、推定82万部となった。
『なかよし』は、付録効果が成功し、同52万部。
『りぼん』は同126万部で前年よりも約10万部部数減。
との記述により、『りぼん』減、『なかよし』微増、『ちゃお』大幅増の状態を確認できました。
『なかよし』の記述にある付録に関しては、「2002年出版指標年報」(P231〜232)に、
少女向けコミック誌『りぼん』(集英社)、『ちゃお』(小学館)、『なかよし』(講談社)は、「雑誌作成上の留意事項」の大幅改訂」によって添付できるようになった付録をつけ読者拡大に乗り出している。
9月号では「なかよし」がモーニング娘。のイラスト入りビニール製ペンケースを付けたのを皮切りに、「りぼん」が10月号でバンダナを付けた。
評判を呼んだのは、「なかよし」が12月号で付けたモーニング娘。の後藤真希フィギュア。「ちゃお」が02年1月号で下敷きとブレスレットを付けた。
各号の売れ行きは非常に良好。子供向け、特に女の子向けはやはり付録が効果を発揮する。
と、付録と発行部数の関係を明確に記述してあります。同様の記述が、2002年3月号「出版月報」でもされています。
3誌のここ3年の動きは、過去の「出版月報」の記述と合わせて考えてみてください。
「出版月報」
1999年12月号P11 |
「りぼん」「なかよし」が低迷、「ちゃお」の好調が目立つ。 |
「出版月報」
2000年7月号P12
2000年上半期出版動向 |
少女コミック誌は「りぼん」「なかよし」が下げ止まり、横ばい堅調。「ちゃお」は成長著しく70万部に到達した。 |
「出版月報」
2000年12月号P13 |
『りぼん』『なかよし』の部数が底に達し、『ちゃお』は推定73万部に伸長。 |
「出版指標年報」
2002年4月25日発行 |
『ちゃお』はいまだ絶好調で、ついに80万部を突破し、推定82万部となった。
『なかよし』は、付録効果が成功し、同52万部。
『りぼん』は同126万部で前年よりも約10万部部数減。 |
その他の雑誌のデータを整理します。
時期
(データ元) |
1999/03
(かたろぐ) |
1999/12
(雑誌協) |
2000/03
(かたろぐ) |
2001/01
(指標年報) |
2001/05
(雑誌協) |
2002/01
(指標年報) |
| 発行部数の種類 |
【公称】 |
【公称】 |
【公称】 |
【推定】 |
【公称】 |
【推定】 |
| りぼん |
136.0 |
132.0 |
132.0 |
135.0 |
135.0 |
126.0 |
| なかよし |
55.0 |
51.0 |
51.0 |
50.0 |
47.0 |
52.0 |
| ちゃお |
72.0 |
85.0 |
85.0 |
75.0 |
70.0 |
85.0 |
| マーガレット |
33.0 |
34.0 |
33.0 |
45.0 |
33.0 |
* |
| 花とゆめ |
31.0 |
33.0 |
34.0 |
40.0 |
35.0 |
42.0 |
| 少女コミック |
42.0 |
42.0 |
42.0 |
38.0 |
31.0 |
* |
| 少女コミックCheese! |
25.0 |
25.0 |
25.0 |
20.0 |
17.0 |
35.0 |
| デザート |
15.0 |
16.0 |
16.0 |
25.0 |
20.0 |
25.0 |
| 別冊マーガレット |
68.0 |
66.0 |
64.0 |
62.0 |
60.0 |
* |
| 別冊フレンド |
25.0 |
25.0 |
25.0 |
26.0 |
23.0 |
* |
| 別冊少女コミック |
25.0 |
25.0 |
25.0 |
* |
13.0 |
* |
| LaLa |
20.0 |
20.0 |
20.0 |
* |
20.0 |
* |
| メロディ |
10.0 |
10.0 |
10.0 |
* |
10.0 |
* |
| ASUKA |
20.0 |
20.0 |
20.0 |
* |
20.0 |
* |
| プリンセス |
35.0 |
25.0 |
30.0 |
* |
25.0 |
* |
| Cookie |
- |
- |
24.0 |
23.0 |
24.0 |
* |
| コーラス |
21.0 |
20.0 |
19.0 |
20.0 |
18.0 |
* |
| プチコミック |
30.0 |
24.0 |
20.0 |
* |
15.0 |
* |
| FEEL
YOUNG |
12.0 |
9.0 |
9.8 |
* |
10.0 |
* |
| YOUNG
YOU |
24.0 |
24.0 |
24.0 |
23.0 |
22.0 |
* |
| KISS |
26.0 |
23.0 |
26.0 |
30.0 |
25.0 |
* |
| プチフラワー |
10.0 |
10.0 |
20.0 |
* |
6.0 |
* |
| BE
LOVE |
28.0 |
28.0 |
28.0 |
38.0 |
26.0 |
* |
| Lady's
Comic YOU |
36.0 |
35.0 |
34.0 |
40.0 |
33.0 |
* |
<注意>
・単位:万。
・*は資料上にデータがなかったものを表しています。
・−は発行される前でデータのないものを表しています。
・「かたろぐ」は「新聞雑誌総かたろぐ」、「雑誌協」は「日本雑誌協会」のHP、「指標年報」は「出版指標年報」よりデータを引用しています。
・「雑誌協」のデータは、2001年7月31日更新のデータが、2001年5月時点でのものであることから、1999年2月3日=1998年11月、2000年3月1日=1999年12月と仮定しました。
・「出版指標年報」のデータは、「出版月報」2月号に「出版指標年報」と同様の記述があることから1月時点のデータであると仮定しました。
「出版月報」(2000年12月号P13)に、“好調なのは『デザート』、『少女コミックCheese!』、『Cookie』といった中学から高校生の女の子向け雑誌。”とあります。これらの雑誌は、2002年の「出版指標年報」での好調だった雑誌と重なっています。
『Cookie』は、1999年に休刊した『ぶ〜け』の公称部数が14万部でしたから、24万部でのスタートということは10万部増加したことになります。いずれの雑誌の少女マンガ雑誌にセックスの要素を取り入れた雑誌ですが、セックスだけでないストーリーが読者の確保につながっているようです。
また、『花とゆめ』が、「フルーツバスケット」「闇の末裔」などのヒット作品の効果で部数を伸ばしています。
「出版月報」(2002年5月号)によると、『Betsucomi』は、若手・中堅作家を中心とした読み切りスタイルで、推定17万部を、『プチフラワー』は、4月号まで連載されていた作品を取込み、『flowers』となり推定10万部。出だしは良好だったもようです。
『Betsucomi』2002年6月号のベネトン特製透明ラメ入りポーチが話題となりました。
『ちゃお』の2000年と2001年の公称部数を比較すると、15万部も落ちていますが、上記で記したように実際に下がったというわけではありません。公称部数を読むには、このあたりの見極めが必要になります。
公称部数を決める上で重要なファクターの1つに、“ライバル雑誌との関係”というものがあります。『ちゃお』が『なかよし』よりも発行部数が上であったということは事実でしょうが、2000年の85万部は伸びすぎだったのです。
『ちゃお』からすれば、発行部数は『なかよし』<『ちゃお』<『りぼん』の範疇に入ればよく、3誌を意識して公称部数部数を決定したものだと思います。
このことは、「出版月報」2000年12月号の“『ちゃお』は推定73万部に伸長。”の文面からもあきらかです。
『ちゃお』と同様に、小学館のマンガ雑誌の各誌(『少女コミック』・『少女コミックCheese!』・『別冊少女コミック』・『プチコミック』・『プチフラワー』)の発行部数が軒並み下がりました。
今まで、小学館の発行部数のデータは信憑性に欠けるものでした。しかし、集英社・講談社・白泉社などの大手出版社が、小学館よりも明らかに信憑性のあるデータを公開していましたので、方針の転換を図ったものだと思われます。
ちなみに、その他の出版社は、祥伝社(『FEEL
YOUNG』)は大手と同じ程度信用できるものですが、秋田書店(『プリンセス』)・角川書店(『ASUKA』)の公称部数は信憑性はまったくありません。
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