「ロマンチックアルバム」の魅力


A5サイズ、定価820円(税込)、168ページという「ときめきトゥナイト」のファンブック「ときめきトゥナイト ロマンチックアルバム」が、10月20日発売になりました。

私が「ときめきトゥナイト ロマンチックアルバム」を買った本屋は、いつも私が『りぼん』を買っているよく行く本屋です。新刊が並んでいるカウンターに行ったらなくて、RMCのコーナー部分のカウンターに行ったら2冊だけありました。時間は8時近くなので、売れてしまっていると思うのですが、入荷冊数少ないよと思いました。
レジでカバーをしてもらったのですが、係の女性が「ときめきトゥナイト ロマンチックアルバム」を凝視。絶対にこの人は、「ときめきトゥナイト」が好きだと確信。

「ときめきトゥナイト ロマンチックアルバム」は満足度200%という出来でした。欲を言えば、安いのはいいのですがお値段が高くてもいいから、「次はイラスト集だ!」などと思わずにはいられませんでした。「ときめきトゥナイト」への購買意欲をかなりかきたてられています…
『りぼん』のマンガが好きで「ときめきトゥナイト」を読んだことない方は、少しずつでもいいから読んで見て下さい。『りぼん』の3本柱である“愛、夢、笑い”を最も体現した『りぼん』だからこ生み出された大傑作だと思います。

「ときめきトゥナイト ロマンチックアルバム」で突っ込みを入れた部分を紹介します。
(本を持ってないとわからない部分や、ネタバレがあります。)

■ 表紙

文庫用に池野恋先生が書き下ろしたカットがしゃぼん玉の中に浮かんでいて、中央に真壁くんと蘭世がいます。この中央のカットは書下ろしだと思ったのですが、ますみさんにチャット大会でそうではないのでは?といわれ、確信がなくなりました。『りぼん』の扉絵でないのは確かだと思いますが…

■ ときめきイラストギャラリー

全部で22枚。少ないです。それに、私にとっては全部見たことあるものばかり。(「ときめきトゥナイト」連載時の『りぼん』をほぼ全部持っているから当然なのですが、何故かふろくのも。)やっぱり、イラスト集ほしい…お気に入りの表紙がたくさんあるのです。
収録されていたものの中では、1986年1月号扉、1986年10月号扉、1987年4月号扉、1987年5月号扉、1988年11月号扉、1991年9月号扉、1994年5月号扉のイラストは好きです。1987年5月号扉は第1部最終回の扉なのですが、すべてのキャラの描きわけが出来ています。これくらい描きわけは読者としては漫画家に望みます。

『りぼん』表紙コレクションは画像サイスは小さいのですが、十分に楽しめます。「ときめきトゥナイト」が表紙になった33冊の『りぼん』が見れます。今後、「ときめきトゥナイト」以上に表紙をもらうことになる作品は『りぼん』では生まれてこないかもしれません。

■ ときめきキャラクターズガイド

キャラクター関係図は頑張ったなと思いました。1部から3部までを1つにまとめたというところが苦労しただろうなと思いました。ただ、私は自分が作ったキャラクター関係図がわかりやすいとは思いました。
しかし、全31巻にこれまでのキャラを生み出した池野先生は素晴らしいです。

キャラの説明に「ときめきトゥナイト ロマンチックアルバム」の担当編集者である春日一枝、YUKI-Gさん(とちらも女性でしょう)の好みが出ていて、それぞれのキャラに、シーンに想い入れがある読者としては、自分の中で自問自答(そうそう、それは違うだろう、おかしいよ、納得etc.)してしまいました。


□ P24、25
蘭世の紹介文なのですがかなり暴走…連載当時の蘭世の紹介は「明るく心やさしい女の子」となっています。それが、“心やさしい→たくましい根性の持ち主”、“女の子→奇跡の少女”となっています。

恋愛系の作品では、連載前半は「月の夜 星の朝」(本田恵子)、後半は「星の瞳のシルエット」(柊あおい)と、「ときめきトゥナイト」は人気をわけていました。そういえば、「月の夜 星の朝」では、りおは遼太郎のためを思って別れるというお決まりのエピソードがありますし、遼太郎はストレートに感情を見せてくれたり(例えば5巻のりおの「キスして」のセリフに遼太郎は茂みに連れ込んでキスしまくりましたが、13巻の蘭世の「キスして…」のセリフに真壁くんはおでこにキスしています。)、「星の瞳のシルエット」の香澄も久住くんも行動がやたらイライラさせられたりと、「ときめきトゥナイト」とは違っていたように思います。

ちなみに、「真壁俊」を“真壁くん”と書いているところは、編集者が第一部世代の読者であることを証明しています。。(第一部世代は、俊などとは決して呼べない。)


□ P33
私は魔界の大王(レドルフ)と、華枝さんのフルネームをこの本で始めてしりました。
華枝さんが魔界の王妃になってから威厳や気品がいきなりでたのは記憶がもどったからではないかと思っています。確かに不思議といえば不思議だけれど、真壁くんなんて生まれ変わったのだから、それくらいの衝撃が華枝さんにあっても不思議なことではないでしょう。


□ P39
なるみと鈴世のできちゃった結婚。単行本が抜けていたらしく私は知りませんでした。早速買って読みたいです。しかし、なるみと鈴世が…2人は私と同い年だからなのか、気持ちは複雑です。なるみと鈴世は結婚まではキスまでと思っていたのですが…
「パートナー」(小花美穂)なんて目じゃない展開ですよ、「ときめきトゥナイト」は。


□ P41
鈴世が狼から元に戻るときに成長後も「ココホレワンワン」というのかという疑問ですが、これは違うと言い切れるのではないでしょうか?第二部で「魔界を守り統治していく者にこそふさわしい力」が芽生えているのだから、呪文などいるはずがないわけですから。


□ P45
「能が開化。」は、「能力が開花。」か、「才能が開花。」かの写植ミスだと思う。愛良のの紹介文もかなり暴走…「成長するにつれ過激な性格になっている気がする」とあるけれど、普通強くなったとか、成長したとか表現するでしょう。あちこちで、『りぼん』編集部編だったら出てこなかったであろう毒を感じます。(ここ最近、『りぼん』編集部からは毒は感じられません。読者コーナーしかり、りぼんNEW漫画スクールしかり。70年代、80年代の『りぼん』には毒が結構あって驚きます…)


□ P47
開陸を諭す真壁くんのセリフに、真壁くんじゃないと思った人は多いはず。なんというか、蘭世と真壁くんだけはいつまでも第一部のときのままだと思ってしまいます。


□ P50
・マナの母親と曜子の母親が一緒の名前だったとは気づかなかった…
・ジャン=カルロを、真壁くんの“長髪生足版”と評価するとは。。

■ ときめきワールドツワー

私が「ときめきトゥナイト ロマンチックアルバム」で最も感動したものというと“これが江藤家だ”。
建築をやっているものがらすると、構造的にかなりいい加減な平面図であることだけが許せないけれど、これを見るだけでこの本は買いだと私は思いました。江藤家は7LDK+地下室という超豪邸であることがわかります。ちなみに、江藤大学はどこにあったのでしょう。地下室にあったらしいけれど、窓があるし(8巻P17)。ドライエリア付きの地下室とか?
江藤家は謎が多いので、今度じっくり調べてみたいものです。

■ ときめきグッズコレクション

「ときめきトゥナイト」の懸賞品、全プレがカラーで掲載されていて面白いのだけれど、ふろくがないのが不満。コミック文庫編集部の方は、池野恋先生にふろくは送ってもらわなかったのでしょうか?(もってなかったのでしょうか?)私は「ときめきトゥナイト」のふろくは、想い出深いものがたくさんあります。ふろくも取り上げてほしかったです。

■ ときめきプレミアムインタビュー

池野恋先生のイメージというと、昔からおっとりやさしいという印象を持っています。最近、性格はどうかという漫画家が多い中で、池野先生は性格は絶対に良さそうだというイメージを変わらず与えてくれます。

池野恋先生は初投稿でデビューされていますが、当時はOLをされていました。デビュー後すぐに売れっ子になったので即辞めてしまわれたと思われます。ちなみに、池野先生は一度も上京されることなく、ずっと岩手県で暮らしていらっしゃるのかという部分は謎です。上京してなさそうですけれど。東京には似合わないおっとりさというか。

池野恋先生は陸奥A子先生が好きだったとのことですが、池野先生のデビュー時の絵を見れば言われなくてもわかります。思いっきり陸奥A子先生です。80年前後にデビューされた『りぼん』の漫画家は皆、乙女ちっく御三家、陸奥・田渕・太刀掛先生に強く影響されていらっしゃいますよ。さらに、80年代後半の水沢・柊・さくら先生まで続きますが。
忠津陽子先生は名前だけはよく知っていますが、読んだことがないので読んでみたいです。

ヘンな手紙が来たときの対応「そういうことってわりとすぐ忘れちゃう方なんです(笑)」なんてまさに大物って感じがしました。
しかし、「落としたりしたこともありませんでしたし。」は、落としたことをすっかり忘れられているようで驚きました。
第一部のクライマックスの1987年1月号で落とされています。巻頭カラーの予定だったのです。「休載ごめんなさい!!」(1987年1月号P149)まで書いていてすっかり忘れているあたりも、大物なのかもしれません。

2人目で破水しつつ予告カットというすさまじいプロ根性というか、おっとりしているのかわからないエピソードがありますが、これが1993年6、7月号で連載を中断したときの話です。しかし復帰後、『りぼん』1993年8月号に「ときめきトゥナイト 第三部」の連載をはじめるだけでなく、『りぼんオリジナル』1993年8月号には「夢みるタマゴ」(巻頭カラーP50)の仕事までされています。
私はこのインタビューを読むまで、話が切りがいいことと、この『りぼんオリジナル』の仕事があるので、若くもないしということで休みをもらったのかと思っていました。甘かったです。

とりあえず、第一部に関しては、よく覚えてないというコメントが結構多かったように感じました。一条先生のよくもまあこんな細かいところまで覚えていてというインタビューと比較してしまい、おもしろかったです。第二、三部に関してはもちろんそんなことはありませんでしたが。

最後の作品に不思議な要素を入れていきたいということを池野恋先生がこだわっていることに驚きました。もちろん、池野恋先生の作品にはそういう要素が入っているわけですが、実感がわかないというか。「ときめきトゥナイト」を恋愛ものとして見ている節が私はあるからかもしれません。


P95の「ときめきトゥナイト」の初代の担当編集者さんに渡したという設定集は必見ものです!
しかし、K氏って誰でしょう?クマりんってということは、水沢めぐみ先生の担当もされていた熊谷さんとみるのが妥当なところ。「ときめきトゥナイト」の担当編集者とくれば『りぼん』の編集長になって当り前って感じですが、移動されてしまったらしいです。ますます忙しい編集部っていうと少年・青年向け雑誌のことでしょう。そうならば引き抜きという感じだけれども、人材は流失させないでほしいものです。サラリーマンだから上から指示があっただけでしょうけれども、ちょっとショックです。

余談ですが、浦川まさる先生の「いるかちゃんヨロシク」の文庫のあとがきを読んで、「いるかちゃんヨロシク」の担当編集者だったのが、一条先生の元旦那さんの嶋田さんと元『りぼん』編集長の中森さんで驚きました。というのは、嶋田さんの性格から「いるかちゃんヨロシク」が「有閑倶楽部」に設定が重なっている理由が理解できるし、中森さんは『りぼん』の編集長をされた後に、『マーガレット』の編集長になったので、浦川先生が『マーガレット』に行った理由がわかったからです。

■ 主婦 ヨーコ犬の一日

セリフのないショートストーリーで、如何にもヨーコ犬というエピソードの連続で楽しめます。

■ ときめきスウィートメモリーズ

13巻の真壁くんが蘭世に別れをいうシーンへのP118の「別れた方がって彼氏の自覚があったのね…。」という突っ込みはおかしいのではないでしょうか。
8巻で真壁くんは「だいじだよ… 好きとか きらいとか そんなことばではかたづけられないんだ…母親のように 姉のように 妹のように 親友のように …恋人のように」とあるじゃないか!2人の関係はそういう次元の問題ではないのです。真壁くんの貴重な内面描写で「ときめきトゥナイト」ファンならば暗記しているくらいの名場面なのに、読み取れていないのではと疑問に感じました。

■ ときめきBOYS&MENチェック

チャット大会でここの評価にはブーイングが続出でした。やはり思い入れがあるキャラはそれぞれの見方があるからでしょう。このコーナーの最初には

▼おことわり
各キャラのパラメータは編集部の独自の判断によって作成しました。あらかじめご了承下さい。

とあったりします。
パラメータの部分の他にも編集さんによるノリノリの突っ込みにこっちも突っ込んでしまうという忙しいコーナーでした。(笑えます)

□ルックス
俊・カルロ>新庄(開陸)>鈴世・アロン・卓・筒井・ジョルジュ・冬馬・レオン・チップル・ドゥーサ>望里・力・風・幸太・克>大王・サンド・ゾーン>玉三郎

鈴世のレベルが低すぎという声が多かったです。鈴世は学校のアイドルで、スカウトされてしまうくらいだったはずなのに。確かに真壁くんとカルロ様は満点でしょうけれど、鈴世も忘れずにという感じがしました。

□ファションセンス
カルロ・筒井>鈴世・望里・冬馬・風>新庄(開陸)・レオン・幸太>アロン・卓・克>ジョルジュ・ゾーン>サンド>チップル>俊・力・大王>玉三郎

真壁くんレベル低すぎ。彼はファッションは気にしないみたいから仕方ないといえばそうだけれども、池野先生は気を使っていたと思います。

□経済力
カルロ・大王・玉三郎>アロン>力>俊・筒井・望里>サンド・冬馬>新庄>鈴世・ジョルジュ>卓

やはり男は経済力?各キャラがメインで活躍した時代の経済力なのかどうなのか将来性を見越しているのか判断基準が曖昧。これも鈴世の評価が低い。そうでは、小学校の教師は高い給料ではないだろうけれど、彼は江藤家の家も相続するわけだからそれも考慮にいれないといけないでしょう。

□鈴世
その毛並みの良さは変身姿でもよくわかる。さわってたしかめたいキャラナンバーワン!

危険な表現…私は蘭世に超キューティクルヘアーの方が触りたいです。

□克
「身分違いの恋」に勝手に酔ってしまう性癖あり。(略)

かなりの言われようですよね。確かにいじけてたけれど、真壁くんだって蘭世から逃げ出したじゃないかと、私は思わずにはいられませんでした。

■ ときめき魔法百科

「ときめきトゥナイト」の呪文や魔法のアイテムは作品を盛り上げる上で重要な役目を果たしていました。きっちりと整理されているので、読み応えあります。しかし、P155の「上半身裸で悶絶する姿が激しくセクシー」って…

■ ときめきカルトクイズ

私もクイズを作らないと切実に思いました…

■ 池野先生へのメッセージ Dear恋ちゃま

萩岩睦美先生
池野・萩岩という組み合わせはちょっと意外でした。「ときめきトゥナイト」の連載時、「銀曜日のおとぎはなし」が大ヒットしていたわけだから不思議じゃないよといわれればそうなのですが、イメージが結びつきませんでした。
メッセージ内の恋ちゃま&むっちゃんという呼び名で、1983〜85年の『りぼん』へタイムスリップできました。やはり萩岩先生が先輩という感じの構図に、『りぼん』・『Cookie』のストーリー作家としては最もキャリアが長い作家で先輩などいないので、いい構図だと思わずにはいられませんでした。

柊あおい先生
「ときめきトゥナイト」第1部の連載最後は、「ときめきトゥナイト」vs「星の瞳のシルエット」でした。こちらは池野先生が先輩で柊先生が後輩という構図。「池野さん」ですから。しかし、“雲の上の存在”という気持ちはよくわかります。私にとって池野先生は自分は『りぼん』(少女マンガ)を読みはじめたきっかけの漫画家であり、すでに大人気だったので、雲の上って感じがします。
次の水沢先生となると初連載前から知っているので、ブレイク時を完全に記憶しているのでそんな感覚はありませんけれど。

高橋由佳利先生
『りぼん』で旅行記とか読んでいたからでしょうか?こちらの組み合わせは、萩岩先生と違って意外な感じはしませんでした。「玉ちゃん」というニックネームであることは知っていても、漫画家で池野先生を「玉ちゃん」を呼べる人は少ないのではと想いました。温かさ溢れるメッセージです。

本田恵子先生
「ときめきトゥナイト」第1部の中盤は、「ときめきトゥナイト」vs「月の夜 星の朝」でしたし、両方ともメディアミックス路線という波を受けた作品で、本田先生→池野先生という組み合わせは企画するだろうと思います。
しかし、本田先生。髪が白くてはりおと遼太郎に見えません!!髪が黒ければ久しぶりに、りおと遼太郎に会えたと思って喜べたかもしれないけれど、これは誰だとしか思えませんでした。それに、真壁くんに向って「ちょっと見 スマートだけど(略)」は普通の根性では描けないと思いました…

水沢めぐみ先生
池野・水沢先生という組み合わせも当然というわけなのだけれど、「姫ちゃんのリボン」の
織田和也のことを思うと複雑な気分でした。
しかし、水沢先生の描かれる蘭世と真壁くんは、さすが現役の『りぼん』の漫画家ということで水沢先生らしさも出ていてかわいかったです。


最後になりますが、10月21日23〜25時にチャット大会“「ときめきトゥナイト」を語ろう!vol.2”を行いました。上記の感想は、その時の会話の中からヒントを得たものた多数含まれています。ご参加下さった、ますみ・ポー・耳美・エデン・ともみ・てん・まひる・あゆ・かよーさん、本当にありがとうございました。

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