**** 『りぼん』の閲読状況 ****

  『りぼん』の閲読状況を把握することは、『りぼん』がどのように読まれているかを考える上で大切なことだと思われます。そこで、1990年代において、『りぼん』の対象年齢である小4〜中3の女子(注1)と『りぼん』との関わりを、学校読者調査(注2)の「普段読んでいる雑誌」の調査を元に分析しました。

  まず、学年毎の雑誌の閲読順位を細かく見ていきます。

  1991、92年は、小学生では、1位『りぼん』、2位『なかよし』、3位『週刊少年ジャンプ』の順位に変化はありません。小学生女子の閲読誌は、男子よりは多様ですが、『りぼん』・『なかよし』の圧倒的な強さが目立つ調査結果になっています。中1、中2でも1位は『りぼん』ですが、中3で3位と順位を落し、『週刊少年ジャンプ』が2位となっています。1992年当時は『週刊少年ジャンプ』の全盛期で、男子のみならず、女子も『週刊少年ジャンプ』を閲読していたことがわかります。

  また、『SEVENTEEN』をはじめとするファッション誌がマンガ誌よりも上位になることが、中3以降で見られます。この傾向は1994年くらいまで続いていました。
  1995年には、中学生の各学年で『Myojo』が大幅に順位を上げ
ます。(中1・4位→2位、中2・3位→1位、中3・6位→1位)また、ファッション誌が上位になる傾向も1995年を境に低年齢化してきました。
  中1、2は、1989年から『りぼん』の1位が続いていましたが、中2で1995年に、中1で1997年に、それぞれ『Myojo』が1位、『りぼん』が2位となり順位が低下しました。
  また小学生では、調査した期間はすべて『りぼん』が1位(1995年までは2位は各学年とも『なかよし』)でした。

  1997〜1999年は、小学生では、『りぼん』、『なかよし』の他に、『ちゃお』、『コロコロコミック』が上昇し、1999年には、各学年で2位『ちゃお』、3位『なかよし』と順位が逆転しました。中学生では、各学年で『Myojo』が強く、また学年が上がるにつれ、ファッション誌の割合が増えています。1999年には、中3のベスト5に『りぼん』の名前が無くなりました。

1997年
小4 小5 小6 中1 中2 中3
りぼん りぼん りぼん Myojo Myojo プチSeven
なかよし なかよし Myojo りぼん プチSeven Myojo
ちゃお ちゃお なかよし ピチレモン りぼん SEVENTEEN
コロコロコミック 週刊少年ジャンプ 週刊少年ジャンプ POTETO POTETO りぼん
週刊少年ジャンプ Myojo ちゃお 週刊少年ジャンプ SEVENTEEN non・no


1998年
小4 小5 小6 中1 中2 中3
りぼん りぼん りぼん Myojo Myojo Myojo
なかよし なかよし なかよし りぼん りぼん プチSeven
ちゃお ちゃお Myojo POTETO プチSeven Cutie
コロコロコミック コロコロコミック 小学6年生 ピチレモン SEVENTEEN りぼん
小学4年生 小学5年生 ちゃお 週刊少年ジャンプ ピチレモン non・no


1999年
小4 小5 小6 中1 中2 中3
りぼん りぼん りぼん りぼん Myojo プチSeven
ちゃお ちゃお ちゃお Myojo プチSeven Cutie
なかよし なかよし なかよし ピチレモン りぼん non・no
小学4年生 週刊少年ジャンプ 週刊少年ジャンプ 週刊少年ジャンプ Cutie Myojo
コロコロコミック コロコロコミック Myojo なかよし ピチレモン SEVENTEEN


2000年
小4 小5 小6 中1 中2 中3
りぼん りぼん りぼん りぼん りぼん Petit Seven
ちゃお ちゃお ちゃお Myojo Myojo non・no
なかよし なかよし なかよし なかよし ピチレモン SEVENTEEN


  次に、小中学生毎の雑誌の
閲読率を見ていきます。(<>内は前年の順位。?は不明箇所)

1993年
小学生 中学生
りぼん 65.2% <1> りぼん 34.0% <1>
なかよし 48.1% <2> 週刊少年ジャンプ 21.8% <?>
週刊少年ジャンプ 20.5% <3> SEVENTEEN 16.5% <?>
ちゃお 16.7% <4> Myojo 16.4% <?>
小学4・5・6年生 4.3% <?> プチSeven 14.8% <?>


1994年
小学生 中学生
りぼん 65.2% <1> りぼん 33.9% <1>
なかよし 49.8% <2> 週刊少年ジャンプ 24.1% <2>
ちゃお 20.4% <3> プチSeven 18.9% <5>
週刊少年ジャンプ 19.2% <4> Myojo 16.4% <4>
少女コミック 7.4% <?> SEVENTEEN 15.1% <3>


1995年
小学生 中学生
りぼん 72.4% <1> りぼん 33.5% <1>
なかよし 52.6% <2> Myojo 27.7% <4>
ちゃお 24.5% <3> 週刊少年ジャンプ 21.9% <2>
週刊少年ジャンプ 23.1% <4> プチSeven 14.4% <3>
Myojo 8.2% <?> なかよし 11.6% <?>


1996年
小学生 中学生
りぼん 51.3% <1> Myojo 44.2% <2>
なかよし 37.9% <2> りぼん 24.6% <1>
ちゃお 18.1% <3> プチSeven 17.4% <4>
週刊少年ジャンプ 18.1% <4> Duet 16.3% <7>
Myojo 15.6% <5> POTATO 16.1% <8>


1997年
小学生 中学生
りぼん 46.0% <1> Myojo 36.6% <1>
なかよし 30.0% <2> りぼん 25.7% <2>
ちゃお 16.9% <3> プチSeven 21.0% <3>
週刊少年ジャンプ 13.6% <4> SEVENTEEN 12.9% <?>
Myojo 13.6% <5> 週刊少年ジャンプ 11.7% <?>


1998年
小学生 中学生
りぼん 40.7% <1> Myojo 28.2% <1>
なかよし 25.8% <2> りぼん 24.1% <2>
ちゃお 21.4% <3> プチSeven 13.6% <3>
コロコロコミック 13.9% <?> 週刊少年ジャンプ 11.3% <?>
週刊少年ジャンプ 10.7% <4> Cutie 11.3% <?>

  小学生では、順位はずっと1位の『りぼん』も、1995〜8年には大きく率を落しています。(1995年:72.4%、1998年:40.7%)
  中学生では、上位5位にファッション誌が増え、マンガ誌が少なくなっています。『りぼん』は、1996年より順位を2位に下げ、閲読率も1996年を境に閲読率が大きく低下しました。(1993年:34.0%、1998年:24.1%)

  以上により、『りぼん』が発行部数を減らしているのは、主要読者層(注2)の閲読率の低下に原因があると考えられます。また、特に小学生の閲読率が大幅に低下しており、新たな読者を獲得できていない状況が見えてきます。

(注1)
『りぼん』の対象年齢は、『プ〜タオ』(2000年冬の号、P66)によると「小学生以上(中心は小3〜中3)」となっています。
高校生の『りぼん』の閲読順位は、1994年の調査結果によると、高1で9位、高2で16位となっています。現在では、さらに順位を下げているものと推定されます。

(注2)
1954年より小学生(4年生以上)・中学生・高校生を対象に行っている読者調査で、全国学校図書館協議会と毎日新聞社が共同で行っています。調査は毎年、6月に全国一斉に実施されます。小・中学生は、全国を大、中、小都市、郡部に分け、地域毎に在籍する児童、生徒数に応じて学校を抽出し、高校生は、全日制過程をいくつかの学科に分類してそれぞれの生徒数に応じて学校数を決定しています。調査校では、各学年1クラスを選び、集団質問紙法で行っています。対象は、各年とも、小学生約4000人、中学生約4000人、高校生約4500人程度です。

(注3)
『りぼん』の読者層は、「小学生:53.7%、中学生:31.2%、その他:15.1%」(「2000年度版 雑誌新聞かたろぐ」)となっています。


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