『りぼん』2000年1月号感想

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コンビニで買ったのですが、『りぼん』より先に
『なかよし』の方に目が向きました
何故かというと、大きな字で“45周年”と書いてあったからです。

『なかよし』は『りぼん』よりも創刊が早く、1955年の1月号に創刊されたので、今月号45周年記念号となります。『りぼん』は、9月号創刊なので、まだもう少しあるのですが、以前は、○○周年記念と銘打って9月号以外も盛り上がって企画を立てていたことがありました。『なかよし』の表紙を見て、「『りぼん』は負けてるぞ〜〜」と思ったのですが、『りぼん』を選んでいるときに気がつきました。『りぼん』のロゴが金色じゃないか、と。

以前は1月号で金・銀を使っていたこともあったのでが、ここ10年は使われていませんでした。『りぼん』でロゴが金や銀になるのは、2月号(新年を迎える前でめでたいすということと、2月号は一年の中で最も『りぼん』が売れる号だからでしょう)と、9月号(もちろん、創刊された号だからです)なのに、今年は1月号のロゴが金色!!細かい芸をするな〜こんなことしても、私含めて少数の『りぼん』歴が長い人しかわからないと思います。
1985年1月号みたいに(この号はりお&遼太郎「月の夜 星の朝」の着物姿が表紙。等身大イラストですが、新旧の『りぼん』の『りぼん』読者の比較的高い年齢層に人気のある作品同士ですね)、“りぼんは今年 創刊30周年!ガンバリマス!”とか素直に書いたほうがいいのではないでしょうか?別に影で気合いみせなくても・・・と感じつつ、レジに向かいました。

さて、『りぼん』感想・印象というよりも、私の好みをわかってもらうように作家論の超辛口バージョンになっています。好きな作家が批評されることを好まない方は読むのを止めた方がいいでしょう。


◆神風怪盗ジャンヌ(種村有菜)

私はアニメ絵は苦手です。前の方が種村先生の絵よかったと思います。最近のまろんの
超超ナイスバディで気持ちが悪いんです・・・

なんだか、種村先生は全体的にご自分の絵や話に酔っているように感じられます。一緒に酔っている人は楽しいのかも知れませんが、酔えない人との距離は広がる一方だと思うのですが・・・別にそうだから悪いとは一概にいえませんが、いろいろな面で冷静になってほしいと感じてしまいます。特に今回は絵に関していうと、プロなので自分の絵をあまりに下手と卑下するのも見苦しいですが、酔われるのも気をつけてほしいです。今が最も漫画家として絵が伸びる時期だと思いますから、酔っている暇はないと思います。

アニメ絵の構図は、コマの中の人物の相関関係が絵からはまったくわからないものです。映画の構図から発展したコマの構図とは異質なものです。人物の相関関係が読者にわからないアニメ絵でアクションを描くと、違和感ばかり感じて絵が上手くないと感じられます。アニメ絵は状況を絵で伝えるものではなく、キャラのカッコイイ画面ばかりをアップで描き、ストーリーを流していくものですので、画面事態は華やかになりますが・・・「神風怪盗ジャンヌ」にアクションシーンがあるだけに、感じてしまうことなのだと思います。

構図以外でも、最初に言った女性の体に関するデッサンに関しては、私は女だからひがんでナイスバディの絵を描く人が嫌いなわけではありません。一条ゆかり先生とかはすごくナイスバディを描きます。つまりは、デッサンがあっていればナイスバディでもおかしくはないはずなのです。アニメ絵のルーツは、元が現実の人間ではありません。もちろん、最初のアニメ絵はデッサンもしっかりしたものだったと思います。
しかし、これだけ多くの漫画家がアニメ絵を描く現在(アニメ絵が生まれてかなりの時が経っているらしいです。少年マンガから生まれたそうですが・・・)、次第にデフォルメ度を増し、現実の人間ではありえない体が、これがかわいい女の子だという
ただの記号になってしまったのだと思います。先日、『PLAY BOY』に載ったナオミ・キャンベルの真のナイスバディと比べてみて、高校生らしい体型にしてほしいものです。(高校生がナオミキャンベルでも困るけど・・・)

こんなに周りくどく言わなくても、種村先生の絵が上手いか下手かは、年配の方の絵を描けないということだけで明らかだと思いますけど。(ただし、『りぼん』で描ける人を探すほうが難しいかもしれませんが、老人・中年が描けないと、ストーリーに幅が出ません)
ロザリオも進化し、「神風怪盗ジャンヌ」も新章突入ですが、闘う少女ものは、この手のものが進化しないといけないのでしょうか。「美少女戦士セーラームーン」って本当に1つのジャンルを作ってしまったのだなと感じます。また、日本人のまろんが、何故にジャンヌに似ているのでしょう。無理がありすぎ。おまけにフランス語も一発で通じるというのはあまりに御都合主義でしょう。

「神風怪盗ジャンヌ」は最初の頃が楽しかったな・・・時間が経つれ興味が薄れ、現在となっては読んでいるだけになっています。そういえば、「姫ちゃんのリボン」の時も同じようだったなと思います。しかし、織田和也が出てきて、マイナス面に感情が起きて“「ときめきトゥナイト」を汚すか〜”といかり狂ったものです。

私にとって、「ときめきトゥナイト」は最初で最後の『りぼん』の“変身もの”に夢中になれた作品でした。「神風怪盗ジャンヌ」に夢中になっている娘が大きくなったときに、今の私が「ときめきトゥナイト」を語るように「神風怪盗ジャンヌ」を語れたらステキだろうと思っています。責務は重いと思うけど、是非、種村有菜先生には頑張ってほしいものです。まあ、大きくなったら昔ははまっていたけどそういう時代なったよねという作品もあります。私にとっての「星の瞳のシルエット」のように。でも、“変身もの”というジャンルではそういうことは許されないはずです。


◆GALS!(藤井みほな)

私は好きです。いい作品だと思います。
今月号の達樹の「・・・なんかさー オレ 蘭に ハマっちゃうかもな」というセリフそのままに、段々、蘭と作品の世界に引き込んで読んだ後にはスカッとさせてくれます。

1話読みきり形式になっているので、読者を作品内に気持ちを引き入れるのは難しい所なのですが、毎号読み始めるとすっと作品に入れるのは1話毎がまとまっているからだと感じます最近、『りぼん』では、中・高校生が主人公なのに、学校生活・行事が描かれない作品ばかりでここでこのような形の学園ものをもってきたうまさもあるでしょう。作品のノリも、藤井先生独自のもの。今後の展開にも期待しています。

が・・・一つこれはまずいだろ〜と思うのが、→の表現。完全に「GALS!」の良さが台無し。
→をネームを入れて、コギャル言葉の雰囲気を作品に取り入れて昨年話題となったのが
「シャッター・ラブ」(おかざき真里、ぶ〜けマーガレットコミックス)です。昨年を代表する1作です。藤井先生も人が始めたものを取り入れるのはいいけど、もっと自分のものにしてからにしてほしかったものです。矢印弱すぎておかしいです。指摘してあげなよ・・・編集さん。それともあの弱々しい矢印をつけたのは編集さんで共犯だと、かなり罪は重いでしょう。単行本になったときに訂正してほしいです。矢印のカッコ悪さでなんだか、せっかくストーリーは面白いのに、→で気抜けしてしまいました。


◆Wピンチ!!(亜月亮)

亜月亮先生の新連載!私は亜月先生は好きです。前の連載の「青春してるかい!」でも新人らしい伸びを感じさせてくれたので、今回の連載も非常に楽しみにしていました。

亜月亮先生には、浦川まさる先生を感じます。何か作品の雰囲気や、『りぼん』における位置で重なるものをいつも感じています。現実の世界ではありえない擬人化されたペット、優等生のヒーロー、型破りのヒロイン、時代錯誤を作品から感じることなどがあげられます。浦川先生も金子先生の流れを感じますし、『りぼん』には必要なタイプの作家なのだなと感じます。

第1話を読んだ第一印象は、よくある話だけど亜月先生の良さは出ていたというありふれたものでした。よくある話だというのは、かつてはいじめっこだったヒロインがある事件をきっかけに大人しくなって、反対に昔は頼りなく天使のようだったヒーローが意地悪 OR かっこよくなってヒロインの前に現れるという話だからです。『りぼん』関連では、「キヨシとこの夜」(あいざわ遥)、「今夜は眠れない」(きたうら克巳)をはじめ、現在非常に人気の高い「彼氏彼女の事情」(津田雅美、HC)にも同じような設定があるからです。

とりあえず、『りぼん』の2重人格ものは「ときめきトゥナイト」の第2部以来ですし、ありさとアリサの活躍に期待します。恋愛の要素の作品への入り方がまだ亜月先生の上手さとか良さとかをあまり今までは感じたことはないので、今回はその点での成長も楽しみです。
最後に絵は、やはり
眼球肥大症気味でしょう。上手いのだからかなり気をつけた方がいいように感じます。ちょっとありさから、気持ち悪さを感じるコマがありました・・・気をつけてほしいものです。


◆グットモーニング・コール(高須賀由枝)

天然ボケのヒロインに、かっこいい口下手なヒーローと、深刻にならないストーリーの展開。高校生なのに同棲しているという流行の設定。すべてが現在少女マンガで流行っているものです。その中で高須賀先生の良さ、多くの作品の中で「グットモーニング・コール」が何故人気を掴んだのかは理解できない部分もあったのですが、最近、作品が安定感が出てきたのでやっといろいろ見えてきたように思えます。

まず、「神風怪盗ジャンヌ」と異なり、「グットモーニング・コール」ではファッション感覚に気を使わないといけません。『りぼん』の年齢層の上の読者を引き付ける作品の必須条件です。(「神風怪盗ジャンヌ」のファッションが好きな人は、「神風怪盗ジャンヌ」の世界はコスプレですから、そちら方面が好きなお絵描きさんであり、普通の少女が憧れるファッションではないのは明らかです。)。「月の夜 星の朝」(本田恵子)、「ママレード・ボーイ」(吉住渉)、「天使なんかじゃない」(矢沢あい)で見られたように現実より一歩上の憧れの生活・ファションを見せなければならないのです。その点、高須賀先生はかなりの気をつかっていて、特にファッションでは、ゆりりんのキャラをフルに活用して買い物シーンをよく取りいれ、少女に一歩上の生活を夢見させるのに成功しているようです。

「恋愛カタログ」(永田正実)を始め、天然ボケキャラは、現在の流行です。一番成功したのは、「彼氏彼女の事情」(津田雅美)の雪野でしょう。天然ボケというか、しっかりとした部分を合わせもった雪野は非常に高い人気を集めています。

さて、奈緒はやはり泣かないところが魅力でしょう。「神風怪盗ジャンヌ」のまろんと比べると、その点が引き立ちます。まろんは満面の笑顔か、泣くか、菜緒はぼけるか、困るか(誤魔化すか)。多くのヒロインがひしめく雑誌の中では魅力的なヒロインを立てていく事は重要です。その点、明らかに菜緒には魅力があるのだと感じます。

新展開に入った今月号の「グットモーニング・コール」ですが、今までだと3、4ヶ月しか新しいキャラ・展開は続きません。すでに、パターンは一緒、つまり、上原が忙しい OR ケンカ →菜緒は新しい事を始めるが些細な理由で“秘密”を作る → ばれる → 和解、という流れなので、そこからストーリーの空中分解が起こらないようにしてほしいものです。


◆ミントな僕ら(吉住渉)

「ミントな僕ら」が来月号で連載が終わるということは、
今月号の目玉だったと思います。
とりあえず、吉住渉先生は両想いになった後の話はつまらないので、両想いになったらさっさと話を切り上げるということは正解だと思います。来月号の話の展開はわかりませんが、たぶん、「ミントな僕ら」に思い残す事は私はないと思います。先月号から今月号の展開が読めたように、来月号も楽しいかはわかりませんが、それなりにまとめてくることでしょう。そもそも、私はのえるには興味がない作品でした。
まりあが好きで、佐々も好き。のえるは興味なくて、未有も興味なし。だから実質、今月号で私には終わったも同然なのです。

何故、のえるが駄目だったのかというと、ガキだからです。私は少女マンガは、少女に感情移入をして読むという典型的な読み方をします。絶対に男の子には感情移入はしません。別に女に感情移入できなくても話を楽しめます。しかし、それはまったく感情移入できる女キャラがヒーローの周りにいなく、ヒーローに憧れる場合のみです。(例、「BANANA FISH」etc.)吉住渉先生はのえるのガキさを楽しんでいたようですが、私にはただのガキでしかありませんでした。行動とかにまったく共感できず、反対にまりあの行動に共感できるので、余計にまりあが好き、のえるは駄目になってしまいました。

まりあは『りぼん』の主要年齢読者層にあまり好かれていないヒロインでした。理由は好きな人がコロコロ変わったかららしいです。吉住先生の前の作品「ママレード・ボーイ」を思い起こしてみると、光希とまりあは似ている事に気付いた人もいるのではないでしょうか?

しかし、まりあは嫌われ、光希は好かれました。そして、私は光希は大嫌いで、まりあは好きでした。この違いは、吉住渉先生のキャラの描き方のちょっとした差なのです。まりあのように光希がしっかりしていなかったり(年齢的にはまりあの方が下でしたけど、のえるを守るという立場のまりあと常に守られる立場の光希)、まりあは美人なのに光希は平凡だったり、何よりも光希はヒロインでまりあはもう一人いたという差が、光希の女の卑らしさを隠し、まりあの女の卑らしさは見せたからだと思います。

『りぼん』読者は“優等生”を好みます。これは頭がいいということではありません。自分に対してです。ただの“優等生のいい娘のヒロイン”は、ある程度の年齢を重ねた読者には“偽善”に見える事があるのです。その例が今の「星の瞳のシルエット」の評価に現れていると思います。私は「星の瞳のシルエット」全盛期のりぼんっこの世代で“ときめき世代”であると同時に“星の瞳世代”でもあります。「ときめきトゥナイト」を好きな読者が、今も昔も「ときめきトゥナイト」が好きと思う反面、当時の「星の瞳のシルエット」を夢中で読んだ読者に、「香澄って嫌な娘だよね。真理子の気持ちが今わかる」と思う読者が少なからずいるのは、やはり『りぼん』独特の“優等生感”を今見た読者の成長の1つなのだと思います。同様に将来、「ママレード・ボーイ」を好きな読者と、「天使なんかじゃない」を好きだった読者でヒロインの違いによる作品の評価が分かれてくると思います。(すでに分かれつつありますが・・・)

私は光希が嫌いだった(「ママレード・ボーイ」も好きではない)ので、まりあに対する女の卑らしさをしっかりと描いている描き方にはかなり嬉しいものを感じたのです。
しかし、先月号で「ありのままの自分を見せられる・・・」といったまりあが、「あたし釣りの話できるように勉強するね!あと他のスポーツも 男っぽくなるようにするし・・・」と言うのはやはり恋する乙女なのでしょうか、それとも、『りぼん』の乙女ちっく漫画家さんが作った少女マンガの王道「おまえはそのままでいいよ・・・」という定番のセリフを佐々に言わせるためだったのでしょうか。私には、今月号の決めセリフであので、後者ではないかと思ってなりません。「そのままのきみが好き」という魔法は少女マンガの最後の魔法なのだと思います。

吉住渉先生の進退ですが、『りぼん』を出ていかれるのでしょうか?矢沢先生も描かれていますし、『Cookie』で描く事はありえそうですね。いくえみ先生にスケットをいつまでも頼むわけにはいかないでしょうし・・・ただし、いくら、『ぶ〜け』の後釜雑誌の候補といえど、まだ不定期刊行。吉住渉先生の良さは連載向きのエンターティメントさ。
となると、『別マ』には吉住先生の席はないでしょうし、一気に
『コーラス』かなんか行かれた方がたのしめるかもしれません。一条先生もいらっしゃいますし。


◆パートナー(小花美穂)

苦しい作品です。評価できるのは、小花先生が『りぼん』という枠を気にしてないところです。絵にしても「こどものおもちゃ」よりも明らかに絵柄を変えていますし、テーマも『りぼん』向けっぽくはないです。ということで少女マンガという視野で作品を捉えてみたいと思います。すると、残念ながら、評価するのが苦しい作品になっているのです。

1つ目はストーリーに関してです。随分と古いテーマを選んだなというのが最初の印象でした。遺伝子・双子・研究所・ウィルス・超人類(人間ではない、機械とも違う存在)etc.とっくに少女マンガではブームを迎えすでに作品も出そろったかにみえた分野だからです。
ミステリーの分野からこのテーマを最も最初に取り入れたのは篠原千絵先生。独自のエンターティメント性で「闇のパープルアイ」、「海の闇 月の影」「蒼い封印」(FC)などの人気作品を描きました。そして、『少コミ』では篠原先生の影響を受けて、現在では渡瀬由宇先生が「妖しのセレス」を連載中です。この分野で最も高く評価を受けているのが清水玲子先生の「輝夜姫」(HC)。先の読めない壮大なストーリーは近未来SFの傑作の声が多く上がっています。そして、「BANANA FISH」の傑作を生み出し少女マンガ界を超えた人気を誇る吉田秋生先生の「YASHA-夜叉-」(FC)。設定も「BANANA FISH」に似せたキャラの配置と現実と虚構を見事に合わせた時代背景で読者を引き込んでいます。

そこに、「パートナー」です。設定の細かさ、深さの面で、他の作品の方が上のような気を連載初回から感じてしまうのです。おまけに、その設定に気を取られるあまり、キャラの魅力が欠けています。今までの小花先生の作品では、小花先生の良さであるネームの力が最大限にキャラの魅力に繋がっていたと思います。しかし、設定に気をつけるあまり弱い感じをうけます。先生特有のギャグも弱く、小花先生らしさが薄いです。

2つ目は、絵です。お世辞にも小花先生は絵が上手い方ではありません。
ご本人もわかっているようで絵にこだわりはあまりないうようです。しかし、ストーリーの関係で「パートナー」では絵のウエイトが重くなっています。絵が上手くないのが際立つわけです・・・私は小花先生は好きですけど、絵で好きなわけではありません。絵が下手でも(丁寧だとは思いますけど)、動きが堅くてもそれでかまわないのです。

小花先生は新しい挑戦をしているのかもしれません。絵で見せるという、漫画家として絶対に憧れるであろう段階を目指して、絵ではなくて、マンガにこだわる小花先生の挑戦が「パートナー」にはあるのかもしれません。(明らかにマンガの一部として絵にこだわっている。ただ絵にこだわる方との差は読んでてわかります)しかし、全部ではなく、少しずつにしてほしいなどと感じていまいます。ストーリー面では、きっと小花先生だからそのうちしっかりしてくると思うのですが、絵は一種の賭けだと思いますから、難しいところだと思います。

とりあえず、小花先生はご本人が描きたがっていたテーマを選んでいます。そのテーマから逃げる事なく徹底的に描き切ってファンに成長を見せ驚かせてほしいものです。私はまだ成長を感じる前の不安の中にいます。


◆世紀末のエンジェル(倉橋えりか)

倉橋先生は苦手です。
前はもしや化けるかもと思っていたのですが、前の連載からすでに倉橋先生には期待すまいと決めてしまいました。前に書いた『りぼん』の“優等生”の表面だけを描いているように感じられ、キャラに胡散臭さを感じているのだと思います。ストーリーも面白くないし、絵も駄目です。定期的に連載できるのや、やはり、“優等生”だからでしょう。『りぼん』主要年齢層の読者はは頭もいいし、みんないい娘っぽいかなな〜(大きくなるとそうではないでしょうけど。)

今度は、ファンタジー(それも新人さんに多いファンタジー度合い)。意識不明で幽体離脱状態とは、最近では矢沢あい「下弦の月」、香村陽子「恋するテディ・ボーイ」であったばかり。やはり今度も最初の設定からまずいのでは?(なんで編集さん止めないんだろう?)
おまけに、あまりにも
御都合主義な展開は相変わらず。誉める箇所がない作品です。


◆杏ちゃんのめくるめく日々(芳原のぞみ)

新人さんの初連載ということですが、普通の作品でした。

ファション界という華やかな舞台なのに、華やかさやダイナミックさが欠けたのは、新人だから仕方ないのかな・・・あと、ファションセンスがよくないのに(ヒロインが来ている服を着たいと思わない。制服もかわいいのかぁ・・・私には変にしか移りませんでした)ファッションの世界というのは無理があるように感じます。すべてが新人だから許される範囲内ですが・・・

ストーリー面も、昔からよくあるもので目新しさはないです。ヒーローが目立たないヒロインに新しい自分の可能性を見つけてくれるという話ですから。絵もかわいいですし、キャラの魅力は伝わってきました。脇役とかは全然ダメダメでしたけど、今度の連載では更なるレベルアップを目指してほしいものです。


◆ねりんぐプロジェクト(藤田まぐろ)

藤田先生とすぐにわかる天然ボケのヒロインと、テレ屋なヒーロー、皮肉屋の年上の男の子という三角関係のキャラ設定は良さでもあるのですが、さすがにもう少し練ってほしかったと思うのは私だけ?
このような異世界(人間でない)からの押しかけ女房というストーリーは、
媚びマンガ(男性に対してです)として確立されている分野で、大きいお友達狙いか〜という想いもかすめます。(「うる星やつら」がルーツといわれ、「ああっ女神さま」「天地無用」「まもって守護月天」etc.異世界からかわいい娘がやってきて、普通のさえない男の子が好かれてしまうという話・・・どうして、“媚びマンガ”かわかりますよね。)

今月号の生理ネタは面白かったです。
少女マンガには生理になるヒロインとならないヒロインがいます。小花先生のヒロインはなるけど、吉住先生のヒロインはならないという訳です。作品内に明確に表現されていることではなく、細かい会話の流れでわかるものです。前者のヒロインを描く作家は少ないのが実状です。描きすぎると生々しくなりすぎたりしますし、描いたからといってそういい面がでるわけではないのです。作家としての性質の差でしょう。

今回、藤田先生が生理を取り入れたのは人間と人形の差を見せるためにわかりやすいことですが、小学校6年生なら普通初潮は迎えている年齢でしょう。だから、「雛子大人っぽいもんな」のセリフに違和感を覚えました・・・細かいって。


◆たまに無敵仕様(朝比奈ゆうや)

かすかにアニメ絵&重度の眼球肥大症。絵は改良してほいしものです。魅力をまったく感じませんでした。マンガの構図が明らかにおかしいです。これも、アップでコマを流すアニメ絵の影響だとなんですけどね。絵は新人だしこれからなのですが、この傾向には少し目眩を感じました。

セリフに違和感を感じました。話口調おかしいです。ヒロインもヒーローも。今の高校生の女の子や男の子はこんな話口調なのでしょうか?頭に全然セリフか入ってきませんでした回想シーンの入れ方も不自然で、ネームをもっと練ってほしかったと思います。ページ数が多い読み切りでネームがキツイのは読むのはかなり疲れます。絵が下手なだけなら、さらっと流せるのですが、ネームが下手だと流す事すらできず、飛ばすことになります。

とりあえず、全体的にレベルアップしてほしいなという感じました。
それにしても、私は今の新人作家さんよりも『りぼん』を持っているのか・・・(っていうか100冊って多くない。ちなみに私は『りぼん』の本誌だけで220冊です。倍以上・・・)『りぼん』歴もとんとんかもしれません。(15年半)今の作家さんは80年代半ば以降のからの『りぼん』読者ですが、乙女ちっくの作品くらいは全部読んでおいてほしいと思うのは私だけでしょうか・・・絶対に勉強になると思うのにな〜


全プレで4コマものが出るのは
「キノコ・キノコ」以来なので久しぶりですね。森先生の快挙といえると思います。「キノコ・キノコ」は巻頭カラーもあるのですが、これは今では難しいでしょうね・・・

あ〜、先月号で好きだった長谷川潤先生の連載が終わってしまったので今月号は楽しみがなくちょっと気抜け状態です。
『りぼん』の3本柱は
愛・夢・笑い。現在の『りぼん』はこの3つを兼ね備えた看板作品はありません。それならば、多くの作品で足りない部分を補っていく必要があるでしょう。それには、まとまりが必要です。がんばってほしいものです。


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Presented by Eiko.