『りぼん』2000年3月号感想

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今回『りぼん』を買ったのは地元の本屋さんです。いつも買っている大きい本屋さんは定休日で開いていなかったので。私が『りぼん』を買うのは8時を回っていることがほとんどです。学校から帰ってくる時間がそんなものなので。つまり、普通のりぼんっこはとっくに『りぼん』を買って読み終えている頃です。本屋には、発売日の最後状態の『りぼん』・『なかよし』・『ちゃお』が並んでいると見ていいと思います。

先月号の本屋さんでは、『りぼん』>>『ちゃお』>『なかよし』という状態だったのですが、地元の本屋さんでもそれは一緒でした。1日に何冊も売れると思うので一山しかないこの本屋さんでは、売れる度につくって(ふろくと、本誌を合わせてゴムでくくる作業)並べていると思うので、はっきりとはわからないのですが・・・

3誌の表紙で最もインパクトがあったのが、『ちゃお』。すごく大きい顔のアップで、それしかない表紙。はっきりいってセンスない・・・退いてしまうものがありました。眼が大きいだけに気持ち悪いくらい。児童向け少女マンガ雑誌にセンスが必要なのかという問題もあると思いますが、私は絶対に必要だと思います。あの表紙の雑誌は私は買いたくないな。その点『なかよし』は『ちゃお』よりも表紙のセンスがあるなといつも感じています。『りぼん』とどっこいどっこいかな。今回の『なかよし』の表紙はキャラの顔が3つ並んでいましたが、不規則で『りぼん』では見たことないレイアウトだなと感じました。『りぼん』の蘭ちゃんの表紙はかわいかったです。

最近、『りぼん』は昔に比べて表紙の字の割合が増えてキャラのが見えなくて残念。子供は字を読まないでしょう。私は昔から“りぼん”という文字しか読んだことありませんでした。今度、年代別に『りぼん』の表紙の比較でもしようかなと思います。著作権に関わるので(shueisya.co.jpの人が月初めに必ず来ているので、うかつなことはできません)安易にはできませんけど、引用という形でいけるくらい面白いものにしなければいけません。古い『りぼん』の表紙を見たことない人もいるでしょうし。(スキャナーがないのを何とかしないといけないけど・・・学校に『りぼん』を持っていくのもね。スキャナー買おうかな)

私が最初に確認したのが、ふろく。
先月号で10大ふろくとなっているのに、どう数えても9個にしか感じられなかったからです。疑問はあっさり解消。「ありさちゃんのタイムカプセルデータメモ」を1つだと思っていたら、2つ(タイムカプセル・データメモ)になるらしい。紛らわしいな〜最近のふろくの存在感のなさは、私が今の『りぼん』で最も危機感を感じるところです。++Essay++で書いているものは危機感のうちは入りません。いろいろ意欲的に頑張っているみたいですし。ふろくは改善が見られないですから。(“遊べる 使える”っていい加減やめてほしいんですけど)


◆GALS(藤井みほな)
かなり編集側も「GALS」にかけては本気になってきたようです。集英社コミックスニュースヴェブでの扱いをみれば一目瞭然です。

「GALS」は、今月号も安定して楽しかったです。特にストーリーに関してごちゃごちゃ言う作品とも思わないので(先を予想したりする作品ではないからです)、1999年11月27日毎日新聞の「メディアの教師像」の中の藤井みほな先生の「GALS」に関するコメントを紹介します。
この記事の中で最近人気の漫画の例として「GALS」が出てきます。私がこの記事を読んで感じたのは、藤井先生の大人の冷静さでした。藤井先生がどのようなスタンスで作品を描かれているのか知らなかったのですが、予想以上に、
冷静なことに驚きました。

例えば、「GALS」に登場する先生にモデルはいないので、新聞・テレビのニュース・渋谷で女子高校生のおしゃべりに聞き耳をたてイメージを膨らませることもあり、先生自身は高校1年でデビューして明けても、暮れても、漫画、漫画の生活で「先生を含めて学校の思い出はほとんどない」とコメントされていたことが挙げられます。虚栄心がなく、過去・現在共に冷静に見ていると思いました。

また、この記事の中で注目された教師が、蘭の担任“中セン”です。あれこれ注意をするが、高圧的ではない脇役だけれども、ファンレターが多いらしいです。先生のコメントは「主人公をどこか見守ろうとしている姿勢が受けているのかも」です。やはり、冷静。
藤井先生は自分の立ち位置がわかっているようです。重鎮っぽく安定感が出てきたのもうなずけます。


◆グットモーニング・コール(高須賀由枝)
今月号はこじれる号なので、こじれました。次号に修羅場があるのなかと思います。
ストーリーには関係ないのですが、彼氏の部屋に入って、それも彼氏がベットにて、彼女もベットの脇にいるのに、怪しい雰囲気にならないとはなんてすごいカップルなんだと感じてしまう私は問題ありか・・・“据膳食わぬは男の恥”とか上原くんは思わないんでしょう。このままいって欲しいものです。
ネットで知り合った設定には驚きました。あるんですかね、今は。

高須賀先生はたいぶ、コマ構成が上手くなってきたと思います。つまりは絵が上達したということかもしれませんが、読むのが非常に楽になっています。前は同じ号の中に、似たようなコマ割りや、同じアングルのシーンがあったりして、センス無いな〜と感じていたことがありましたが今はありません。

「グットモーニング・コール」のいいところは、明るいところですね。上原くんも菜緒も。最近、特にヒーローの身の上を不幸にしたり、複雑な設定にする漫画って非常に多いんですけど、とってつけた感じのものが多くいい加減にしろと思いたくなります。人気作品にこのような設定が多いので、増殖するんでしょうが・・・人気作品で挙げると、「彼氏彼女の事情」・「まっすぐにいこう」・「八雲立つ」・「NATIRAL」・「MARS」・「X」とかです。以上の作品には、好きなものも、苦手なものも含まれていますが、不幸の秘密で人を引き付けるのもねと感じます。


◆ペンギン☆ブラザーズ(椎名あゆみ)
ストーリーに出し惜しみさを感じますが、面白いのは確かです。
やっぱり、陽菜の魅力が伝わってくるからだと思います。陽菜は気に入りました。やっぱり、せあら(「ベイビィ☆LOVE」のヒロイン)で、嫌った人もたくさんいるので、巻き返しかもしれません。あと、柊平(「ベイビィ☆LOVE」のヒーロー)は全然かっこよくなかったのですが、椎名先生はかっこいいキャラが描けることがよくわかっていたので、不思議だったんです。「ペンギン☆ブラザーズ」には、思う存分かっこいいキャラを描いて欲しいです。

一つ気になるのは、担当さんでも変わったのでしょうか?お便り募集のところが、“し〜な”から、椎名先生になったことです。この部分に“先生”と付くのは珍しいことだと思います。別に担当さんが変わろうと、椎名先生では、あまり影響なさそうだから関係ないですが・・・

しかし、キャラの顔の区別が付かないです。西崎と一色にかけては、髪の色と表情(その場の流れで判断)だけ。もう少しキャラの書分けに気を配ってほしいです。キャラの区別ができないところだけに、疲れを感じます。とりあえず、次号が楽しみな作品です。

◆もっとちょーだい!(あゆかわ華)
あゆかわ先生、絵というか間というか、全体的に前作の「やっぱ愛でしょう」よりもレベルアップしたように感じます。絵の面では、自分で描いていない背景を利用するのはいいと思いますが、キャラと全然あっていないで浮き上がって見えるのはちょっとなと思いましたが・・・人物はかなりかわいいですし、ネームがよかったために話のテンポも心地よかったです。

ただ、設定が相変わらず普通なんですよね。別に設定を凝らなければならない必要もないのかもしれませんが、あまりにも普通すぎるように思います。前作にしても、“H”なんだかに終始していただけで、話は簡潔にしなくても「女の子に好きな男の子ができて両想いになって、お互いを好きなキャラが登場するけれでも、最後には仲直り」程度でした。
「もっとちょーだい!」も「友達以上恋人未満の関係の男の子がいる女の子が、他の男の子からも迫られてちょっと心が動いて」としか言えないんです。

作品の舞台にしろ、キャラの立場にしろ奥行きがほしいです。ノリだけで進めるのもいいのですが、奥行きのある設定を考えれば個性も出せるし、面白くなると思います。キャラのノリだけでストーリーが進んでいるように思います。前作はH,今回はもてるといった妙に上からとってつけたようなテーマだけなんです。テーマというのは、作品の中から自然に生まれてくるものだと思います。物語の中に溶け込んだテーマ(メッセージ)は読者の心に届きやすいものなのですから・・・


◆パートナー(小花美穂)
予想した通りの展開で面白くありませんでした。次号からの賢の行動を楽しみにします。今月号はただの大きな話の流れの一部と見ます。


◆神風怪盗ジャンヌ(種村有菜)
いい娘すぎないか・・・まろん。友達と同じ人を好きになってという作品の代表作の1つに「星の瞳のシルエット」がありますが、香澄ちゃんと一緒の優等生の卑らしさを感じました。(香澄ちゃんは『りぼん』作品の内で、性格が悪いキャラの首位争いをするキャラだと思います。ちなみに、「星の瞳のシルエット」は大好きですし、香澄ちゃんが嫌いなわけではありません。ただ、性格よくないよねというだけです)ただし、「星の瞳のシルエット」のように三角関係はよく出来ているわけでもなく中途半端。仕方ないか・・・「星の瞳のシルエット」というよりも、「ときめきトゥナイト」、「姫ちゃんのリボン」路線の三角関係(一応、三角関係なのですが、ヒーローはヒロイン以外興味なく、ライバルの入る余地無しというもの)だから。

今回、疑問に思ったのは2ヶ所。
何故、都、水無月のいる前で稚空に詰め寄ったのか(P347〜350)。都・水無月のこと考えている行為だとは思えません。それだけ余裕が無いともとれるんですが、現実の恋愛を描いていないように思えます。
次は、何故、“都”も“水無月くん”もいなくなってしまうのか?(P254)フィンと稚空だけだろう・・・都のことを裏切ったというわけでもないんだし。まろんの思考についていけませんでした。

しかし、まろんはよく泣きますね。泣きすぎ感があります。そんなに泣けるほど、日々心が開放されているんでしょうか?泣くのをこらえるのが女ってものじゃない?隙がある女はモテるけど、そんなんでモテテどうするのと思います。(私は人前はでは泣かないタイプだからからこのように感じるのかも。HPを見てもわかるように私はあまり隙を人に見せる人ではありません。見せたいときにはとことん見せますが・・・)
子供じゃないんだから、すぐにぼろぼろなかないでほしいものです。好きな人の前だけとか、1人でとか・・・種村先生も涙のシーンに過信しすぎかもしれません。フィンも泣いていますが・・・泣きのシーンってすごく大切だと思います。女って強い面も、弱い面も持ちあわせていると思いますが、ただ泣けばいいってものではありません。ただインパクトつけたいだけで泣かせていますから、顔もどれもアップですからね。

デッサンの面では、ノインの肩幅の広さ(P259)に笑いました。感動するシーンだってのに。種村先生は女の子の絵はかわいいけど、男の絵・キャラとも弱いように思います。女の子のキャラは魅力的なのに・・・


◆世紀末のエンジェル(倉橋えりか)
先月号面白くなかったので面倒で感想を書かなかったのですが、一応触れるだけ。

教室に廊下に面した窓があるというのは普通なんでしょうか?私は小学校から大学にいたるまで、天井近くの窓はあるのですが、普通の高さに廊下に通じる窓がある教室で勉強したことがありません。最近、学校設計では、オープン教室という腰壁程度の高さの棚だけ設けてあり、廊下と教室を仕切らないものもあるのですが、廊下の窓はなんだか不思議で仕方ありません。ストーリーにはまったく関係ないのですが、以前から気になっています。

ストーリーに関してはこんなものでしょ程度です。やはり・・・


◆Wピンチ!!(亜月亮)
亜月先生のノリが好きです。人気出てほしいな〜
絵も、話も、ノリもいいと思うんですけど、コマのテンポ(画面構成)が今一歩だと思います。どうにもセリフだけでは盛りきれないのはコマが原因のような気がします。人物の位置関係があまりにも散漫なんです。

例えば、P321〜P327にかけてのありさ、八代、伊世の3人で話しているシーンは、どこか外のベンチの周りで話しているらしいのですが、全然キャラがどこでどのような立ち位置であるのかまったくわかりません。このような、よくわからない次元で話が進むには、コマのテンポが重要になります。亜月先生のコマ割りは非常に素直です。でも、コマの中の画面構成は変幻自在・・・読む時には、キャラの動きと文字を追うので、コマの枠が変に区切られているように感じる箇所がよくあるんです。でも、好きです。

毛糸のモモひきは、「青春してるかい!」の中にあった女の子へのサービスカットでしょうか?(男の子のはだかは女の子は嬉しいに違いない。でも、そこは『りぼん』。ストレートでは無理といった内容の亜月先生のフリートーク)“モモちゃん”には笑いました。谷川史子「乙女のテーマ」と、矢沢あい「天使なんかじゃない」、小花美穂「こどものおもちゃ」にしろ、下着ネタって結構好きです。


◆恋してルルル(槙ようこ)
このタイトルをつけたのは、槙先生でしょうか?なんだか、担当さんのような気がします。普通つけないだろう・・・新人さんが、このタイトル。でも、ストーリーを読んでも「恋してルルル」って感じではありませんでした。

新人さんの読み切りは『りぼん』ではかなり力を入れているようで次号もありますが、それにしても、45ページというのは新人さんには重いページ数だと思います。大体だらけているんですよね。長くても30ページ後半くらいがいいように思います。

第一印象は絵が上手いということ。最近の新人さんは絵が非常に上手い方が多いです。次に早速アラを見つけてしまって、突っ込んでいました。アラとは、ヒロインのピアスです。ピアスが消えたり現れたりしていました。ピアスでヒロインが高校生であることを察知しました。表紙に現役の高3とあるので、高校生のような気がしましたが。『りぼん』のヒロインの年齢確実に上がっています。(先月号の感想でも書きましたが、10年さかのぼっています。おまけに、新人のデビュー数も、発行部数も当事にさかのぼっていることから、『りぼん』も周期的なリズムがあるのではと錯覚するほど)

ヒロインがうるさいく感じました。全然感情移入できず、どこに魅力があるのかまったくわかりませんでした。ストーリーは普通だと思うんですけど、ヒロインが騒ぐことだけでストーリーが進行していっているような気がします。もっと大人になれよと思わずにはいられない感じ。
うるさいヒロインというと「麒麟館グラフィティー」の妙子が思い浮かびますが、妙子は魅力的です。また、うるさいというか、事件を次々に起こす騒がしいヒロインもマンガには付き物ですが、これには「イタズラなKISS」の琴子がいます。こちらも、魅力的。応援したくなるヒロインです。

何が違うんでしょう。まず、変に恰好つけているところ。創られたヒロインって感じがすごくしてしまうんです。キャラが生きてない。キャラに命が吹き込まれていない感じ。男のキャラにしても同じような印象を受けました。生きたキャラを描けるようになってほしいと思います。

あと、表情も乏しいです。ヒロインの正面からの顔のアップが異様に多い!どの顔も大きい目が見開かれている。インパクトないです。構図に工夫がほしいと思いました。
新人だから足りないところが多いのは当り前。反対に欠点と利点がすごくわかりやすく出ているので、今後伸びるかもしれません。絵がこんなに描けるのにすごくもったいない。魅力的なキャラと引き込ませるストーリーを描けるように努力することを期待します。


◆ねりんぐプロジェクト(藤田まぐろ)
藤田先生の作品の中では最も気に入っていたのですが、終わってしまい残念です。ハイファンタジー(異世界が舞台)よりも、
フェアリーテイル(童話系)程度のファンタジーの方が私は入りやすいんです。

無難なまとめ方でしたが、なんとなく増刊誌などで番外編でもありそうですね。最後のねねがすごくかわいかったので、藤田先生の普通の恋愛もの(天然ボケの人間でないヒロインではないもの)を読みたくなりました。


◆探偵レポリューション(森本里菜)
事件が次々と起きてヒロインが解決していく話は赤石路代先生の「P・A」などが少女漫画では有名ですが、軌道にのるとこの手の作品は非常に面白いんですよね。
森本先生も新しいジャンルなので苦労しつつも楽しんで描かれているような気がします。森本先生は赤石先生に重なる(作品の雰囲気)面があるのでこの手のジャンルには向いているのかもしれません。

ストーリーはエンターティメントなので展開も強引ですが、派手さはないんですよね・・・そこが、森本先生らしいところかも知れません。はっきりいって探偵とタイトルついていますが、真実は何かということを探るのが作品の楽しみ方ではないと思います。作品の楽しい雰囲気を楽しむ(森本先生の味)作品だと思います。

しかし、森本先生ってロングの髪の子が好きですね。そろそろ髪の短いヒロインの話も読みたい気がします。


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