『りぼん』2002年5月号感想

表紙画像

1.ふろく

4月17日の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京、月〜金午後11時00分〜11時50分放送」での特集「ふろくにかける−少女マンガ躍進の秘密」を見ました。新聞の番組表で少女マンガのふろくの特集であることの記載をみて、『ちゃお』の取材だろうという核心はありましたが、楽しめました。

児童向け少女マンガのふろくの変革は、2002年1月号の感想でも触れたように先陣は『ちゃお』です。発行部数が好調なのは、ふろくが原因の1つとも自ら語っているくらいです。
私はテレビに映るテレビでの『ちゃお』の編集長のやる気に満ちた、自信に溢れた姿をを見ていると、1990年前半にメディアミックスで一気に発行部数を伸ばした『なかよし』の編集長の姿を思い出してしまいました。

『ちゃお』の編集長は、非常に一般的なことをおっしゃられていました。『りぼん』や、『なかよし』の編集長も、ふろくに対して話したらほとんど変わらないコメントのような気がします。



ナレーション:
規制の緩和でふろくの幅は広がったが、
必ずしも豪華さを追求しているわけではない、という。

三浦貞嗣氏(『ちゃお』編集長):
読者の方はそういったモノの刺激に対してはですね。どんどんどんどん慣れていってしまうわけですよ。ですから、こちらもどんどんどんどんエスカレートして、豪華さを追求した場合には、モノのグレートを挙げていかないといけないんで、それは、おそらくこの四百数十円で売る本については、息切れしてしまうのではないかと。

ナレーション:
豪華さではなく、マンガとふろくが補完しあうことで希少価値を生む。

三浦貞嗣氏:
少なくとも子供の雑誌について言えることは、
どんなすごい材質のものが付けられようが、一番大事な事ではないと、いうふうに思いますよね。どれだけそこにキャラクターの特性が生かされ、編集者の想いが生かされ、そこに読者の楽しみな感覚が重なってくるかというところを演出し、作ってあげるのがぼくらの役目なのではないかなと思いますけれどね。



私が今回、最も興味をひかれたのは、高橋ペーパーデザインの高橋孝一さん
やはりこのような専門家がいらっしゃるんですね。紙ふろくは編集者にはできないことだとはわかっていましたが、このような方の存在を知れたことは大きな収穫でした。

あと、すごいと思ったのは『りぼん』編集部の高橋さんへのふろくのオーダー。

「11月号ということで、秋に関係したもの。」

なんて、あいまいなのでしょう。。これだけのオーダーから、貼りもあるもの 1点、シート状のもの 1点と2つのふろくを提供されるようです。ついでに、テレビに映ったところだと、11月号のふろくのメインは、ノートとシールブックのようですね。さすが『りぼん』。非常に普通。

『ちゃお』も似たようなもののようです。メモ書きに、「女の子向け。可愛らしさ。作りやすさ。(サック貼り)目を引く形または角」とアバウトなが基本要望が書かれてあったことが印象的でした。


2.
ジョバンナ王子のうらら王国

毎号感想で書きたいことがある読者コーナーとは、「みーやんのとんでもケチャップ」以来です。とても頑張っていると思います。
今月号ですごいと思ったのは、P455の王子とマコちゃん、どっちが好き?という円グラブです。円グラブの内容がすごいということではなく、この円グラフを作成したことがすごいと思いました。

私が読者コーナーに望むことは、『りぼん』が読者と対話をしているという満足感を得ることに他なりません。私がこの円グラフで感動したのは、読者からの反応をすぐに円グラフにして読者に提示した点にあります。

読者コーナーには大量の手紙がくることと思います。編集者はそのすべてに目を通していると思いますが、ほんの一握りしか採用されないのが現状でしょう。ほとんどが没なのです。没ばかりでは、読者は自分が読者コーナーに参加しているという意識を直接感じされません。今回のように読者の反応をすぐに形にしてもらえると、読者は自分が読者コーナーに参加しているという実感が得られるのです。
このような仕事は、緊急度は高くないけれども、重要度は高いという質の高い仕事だと思います。(非常に地味なのですが。)

今回のように、編集者がすぐに反応できたのは、読者コーナーの担当者が2人になったからと思います。1人ではできないことも2人ならできる可能性が広がりますし、内容も、密度も相乗効果が選られるということかもしれません。

マコが読者コーナーの担当になったのは、女性の抜擢というわけではなく、編集者2人で組ませる時に、男同士だと具合が悪いからということからだと思います。(抜擢なのだと思っていましたが。)つまり、女性に担当させるということが先ではなく、2人で担当ということが先だろうと今回のことで感じました。

私はマコに読者コーナーを担当してほしいと思っています。ジョバンナ王子の何が悪いというわけではありません。しかし、単に男性というだけで読者コーナーのメインをはっているような印象を受けます。
世の中、こういうことが結構多いです。女性が男性と同じスタートラインに立つためには、それなりの努力と運も必要だと思います。だから私は、努力と運を味方にし、女であることも活用しているマコを応援してしまいます。


◆ウルトラマニアック(吉住渉)
「ミントな僕ら」を読んでいるような印象でした。私は「ミントな僕ら」ではのえるに感情移入できなかったのですが、「ウルトラマニアック」では亜由に感情移入できているので、作品はすんなりは入り込めて、いいと感じました。しかし、二番煎じの印象はぬぐえませんでした。
特に、P217のあゆおと明穂がキスするという落ちが、「ミントな僕ら」でのえると佐々のキスを思い出してしまいます。(「ウルトラマニアック」のキャラは、「ミントな僕ら」と同じ中学生なのに、やたら老けているように感じます…)

ベテラン漫画家は以前自分の作品で使った演出を再度使うことが多くなりがちです。ある程度は変化を付けないと飽きます。先日も、一条ゆかり「天使のツラノカワ」第5巻で、私が大好きな「女ともだち」と微妙に重なる部分が多くて、ファンをなめるなよ!とか思いました。
好きな作家だからこそ、すべての作品を目を通していますし、よく記憶もしています。自分の過去の作品をおとしめるようなことはしないように頑張っていただきたいものです。


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