BLEACH 一護×織姫


Don't like Strawberry






 

「ねえ黒崎くん、やぱりあたし恋じゃなくなってるみたいなの」
 そう言った彼女井上織姫の言葉にそう言われた彼氏黒崎一護は時間を止めた。
「・・・・・はい?」
 なにしろたった今、それなりにオトナな恋人同士なら致して当たり前のことを終えたばかりなのだ。しかもお初。なのでそんな状態でそんな言葉を言われてしまって平然と居られるわけがない。
 だから一護はおそるおそる彼女の真意を探ろうと、緩やかに言葉を投げかけた。そしてその言葉に織姫はしたりと、そしてニコリと笑う。
「───もしもし、井上さん、井上織姫さん」
「はい、なんでしょう?黒崎一護くん」
「…それってやっぱイヤだった───ホントはしたくなかったってコトか?」
 声が一瞬乱れてしまったのは見せてくれているその笑顔にウソはないと信じたいからだ。
 その───正直押し倒した瞬間に強引さがなかったといえばウソになる。相当切羽詰まっていたし彼女が逃げられないように幾つかの布石を打ってもいた。だからコトに至った経緯に対し些か心苦しい所がある。
 しかしそれでも多分『普通』、この年頃の男なら誰でもやりそうな手段だと思ったし、彼女も一瞬のためらいを見せはしたが、同意の上で自分を受け入れてくれていたハズだ。
 だからそうではないはずとそう信じてそう問いかけると、織姫はブルンブルンと首を大きく振ってみせた。
「違うよっ、そんなことないっ!!あたし、黒崎くんがあたしを欲しがってくれて、ホントすっごく嬉しかったし!」
「だったら───」
 思わず一護は言い淀み、顔を青ざめさせてしまう。
 だって、そうなると考えられるのは、自分がよっぽどヘタだったこと───ヘタでヘタでヘタすぎて、彼女の期待を裏切ったから呆れられてしまったとしか考えられないではないか?
 しかもそんな一護に追い討ちをかけるように織姫は握りこぶしで力説した。
「そりゃ思ってた以上に痛かったし、噂や雑誌とかに載ってるみたいに気持ちイイものでもなかったけど、それでも抱かれるのがイヤだったとか、そういうことは全然ないよ!!」
「・・・・・・・・・」
 その言葉に一護はガガンと落ち込む。織姫はフォローするつもりで言ったのだろうが一護的にはそれはまったくフォローになっていない。むしろとどめを指されたようなものだ。
 だがそんな一護の内心の苦悩というか苦痛には気付かずに、いったらいったきり、独自の世界を展開する織姫ははにかんだ様子で語り続けた。そしてその織姫の言葉に一護は改めて目を見開かされた。
「だってね、あたしホント嬉しかったんだ。だって黒崎くん、ホント一生懸命あたしのこと愛してくれようとしてくれたんだもん。そうしたらあたしホントだんだんだんだん嬉しくなって、もう好きじゃないんだな〜、好きじゃなくて愛してるんだな〜って」
「・・・・え?」
 何だかとてもすごい指摘と告白をされてしまったような気がした。
「今なんて…ってか、『好き』じゃなくて『愛』…?」
「うん、そう」
 ハッキリ頷いて織姫は笑う。
「黒崎くんに抱かれてるときね、ホントにそう思ったの。いつもは好きで好きでたまらなくて、ぐるぐるぐちゃぐちゃメロメロして何だか判らなくなっちゃってるの。けど黒崎くんがあたしの中にいて、あたしだけを見つめて、あたしの上で一生懸命になってるの見てたら胸の中の一番深い所がふわぁってあったかくなってきてね、何だか泣きたいくらい幸せになって、幸福になって、それで一生この人の側に居たい───この人を包み込んで、守って癒してあげたいってそんなふうに思ったの」
 そう言う織姫の姿に一護は胸を打つ。
「井上───」
 いつもは歳相応どころか歳より下の幼さをかいま見せ、自分をドキドキそしてハラハラさせてばかりの彼女が、誰より気高く、そして美しく見えたのだ。
 その慈愛、その気高さ、その存在の何もかもがまるで聖母か何かのよう。しかもその無限の深さの愛情が一心に、自分に注がれている。
 そのことがこれまでのどの瞬間よりうれしくて、一護は思わず目を細めかけたのだが、そんな一護の目の前で織姫はいきなり頭を下げた。
「あっ、ホントごめんね!黒崎くん」
「え?」
 一体何をあやまられたのかわからない。
 だから目を見開いた一護に向かい、織姫はいつもの織姫───、一護が愛し、一護が一生守ってあげたいと思う幼さにも似た純粋さを爆発させた混乱しきったその様子で慌てて思いっきり言い訳を始める。
「だっておかしいでしょ?いつも守ってもらってるのはあたしの方───迷惑かけてるのはあたしの方なのに、守ってあげたいとか癒してあげたいなんて思うなんておこがましいよね。反省してる、ゴメンなさいっ!!」
「井上」
 そんないつもの様子に一護は笑う。
「そんなことないよ、井上。俺はいつだってお前に感謝してるさ。強くなりたいと思うのも、実際強くなれるのも、全部っちゃあウソになるから言わないけど、それでもその大半はお前が居て、お前が俺を見ててくれるから、そのおかげだと思ってる。だから頭なんて下げるなよ、それなら俺もお前に向かって激しく土下座しなくちゃなくなる」
「黒崎くん…」
「だからな、井上」
 そうして織姫に手をのばし、柔らかな手触りの頬の上に手を滑らせてから、それからそのまま後頭部に手をまわしてコツンと自分の方へ抱き寄せた後、おでことおでこを重ねあわせたカッコウで、一護は織姫に懇願する。
「もう『好きじゃない』とか言ってくれるなよ?本気で嫌いになられたかと、心臓がとまるかと思ったじゃねぇか」
「そっ、そんなことあるわけないじゃない、黒崎くん!!」
 その言葉に織姫は思いっきり慌てる。
「あたし黒崎くんのこと思いっきり好き!宇宙一好き!銀河系で一番好きなの!!」
「ああ、知ってる」
 軽く頷きそれからキスし、腕の中に閉じ込めてから、一護は改めて織姫にもう一度言う。
「それでも『好きじゃない』なんて言わないでくれ。俺のコトを殺したいならそれでもかまわねぇけどな」
「黒崎くん!!」
 その言葉に織姫は元々距離はゼロなのにそれでも一護に向かって飛びつく。
「好きッ、好きッ、大好きッ!!黒崎君大好きッ!」
 途端溢れだしこぼれおちる涙。真珠のようなその涙に一護は目を見開きそして慌てる。
「おっ、おいっ、泣くなよ、井上!俺、お前に泣かれるの、ホントにホント弱ぇえんだから」
「だってぇ…」
 けど感極まって流れる涙は全然止まってくれそうにない。なのでぐぢぐぢと涙というより鼻水をすすっている織姫のそんな姿に一護はいつものように愛ある溜め息と苦笑をし、それからむき出しになっている織姫のおでこに優しくそっと口付けた。
 そしてそれからその余韻に一生言い続けてあげたいけれど、きっと一生テレくさくって2度と言えないその言葉を祈りの強さでそっと囁く。
「愛してるよ、織姫」
 2人きりの空間を優しく満たしたその言葉は確かに織姫に届けられ、織姫の胸もそっと満たした。




                                 THE END.






 自サイトでは初のブリーチ、しかもイチオリです。何となく無性に書きたくなったので。。
 アニメしかみてない、しかも途中からしか見てなくて後はちらりと立ち読みだけで書いたのでおかしいトコが満載だと思われまするが、おいおい修正していきますのでどうぞ御勘弁くんなまし。。
                                


 
 

 
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